アユモドキの産卵場として、活躍している休耕田の風景だ。

 手前の紫の花をつけているのはミソハギで、チゴザサ、ジュズダマ、ケイヌビエなどが目立ち、奥のほうに草丈が高いヨシが目だっている。ヒレタゴボウやヒメガマ、スゲの仲間もちらほらと・・・


産卵場02

 

 上の風景で、不思議なことを見つけた。


 抽水性(水底から茎を水上へ出す)の植物が1本しかない。ジュズダマの1株だ。左側にもう1株あるように思うが、島の上の生えている。植物調査の結果では、水中に生えることができる植物が多いのだが、水際から水中を探しても、植物は生えていない。茂みの中も、底の土がむき出しで、滑りやすかった。


 っで、よくよく水底を見ると・・・・。

 芽生えが一本も見つからない。

 珪藻や藍藻の塊すらない。

 水底の表面は、裸地状態だ。

 この開かれた、明るい水中で・・・


水底

 

 さらによく見ると・・・。

 スクミリンゴガイ(ジャンボタニシ:アップルスネイル)がいる。殻長50mmのものが写っているが、その周りの砂粒のような5mmくらいの粒は、総てスクミリンゴガイだ。 


スクミリンゴガイの仕業

 

 田んぼでは、雑草がない、イネの株だけの水底が、この画像のような状態がいいのだろう。そのためにスクミリンゴガイを導入しようとする動きすらある。しかし、こいつらは、動き回るため、導入した田んぼだけで生育してくれることはない。となりの田んぼ、用水路、川へと広がる。用水路や川で川底がこのような状態になると、他の生き物は生きていけなくなる。隠れ家がなくなり、餌場がなくなり、水中の溶存酸素量が減り・・・。デメリットばかりだ。

 あっ、用水路の藻狩りをしなくて済むかも?人間の都合だね、これは。

 水生植物の多くは、レッドデータ生物である。スクミリンゴガイは、RDB植物を避けて芽生えを食べてくれるようなものではない。スクミリンゴガイの個体数が多くなり、片っ端から、芽生えを食べられるような状況になれば、水から上は青々し、水の中は寒々とした状態になる。


 このような風景は、田んぼだけにしてほしいな~。


 とにかく、この休耕田からは、スクミリンゴガイの劇的な減少を試みないといけないだろう。

 


 


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 県の指定希少野生動植物に指定されているミズアオイが、要注意外来生物に挙げられているスクミリンゴガイのターゲットになっているそうで、今年の実生は壊滅状態らしい。仕方がないので、少し大きく生長した株を移植しているとのことだ。


 実生は、イネの苗と同じように、スクミリンゴガイにとっては、おいしいおいしいご馳走なのだろうな~。


 でも、守らないといけないものを、駆除されるものに脅かされるということは、インパクトが倍増する。いくつか方策はあるだろうが、人海戦術となるので提案しにくい。ミズアオイの生息地の流域にヘイケでもゲンジでもホタルがいればいいのにな~。


 忘れていた!


 もう少し大きくなると、ヌートリアが食べにくるんだった。例年、食害にあっているんだった。

 

 

 どんな動物でも、循環器系があれば、形はさまざまだが心臓は存在する。貝も、血液があり、血管があり、心臓がある。


 スクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)の稚貝は、殻が薄く、観察しやすいところに心臓があるので、拍動を観察することが可能だ。

 

 

 

 

 動画では、観察しやすいようにと、貝をひっくりかえしている。普通は、鰓や肝臓などに邪魔をされて、観察できないことが多い。

 1分間に70~75回の心拍数は、貝にとって、多いほうなのか少ないほうなのか?