以前、グンバイトンボのペアがたくさん連結産卵をしているところを紹介した。6月中旬だったように思う。

 

 ゲンジボタルの幼虫のエサを採りに百間川に行ったところ、数ペアのイトトンボが水際のオギやガマ、ウキヤガラの葉に留まっていた。

 


オカヤマのフィールドノート-セスジイトトンボの交尾

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 オスとメスが交尾するときに、トンボはハート型になる。これは、オスとメスが直接交尾しないからだ。

 

 オスは、自分の精子が入った袋(精嚢:せいのう)を腹部先端から出して、腹部の第2節の腹側にある副生殖器に一時的においておき、腹部先端の附属器でメスの首筋を捕まえて、副生殖器にある精嚢をメスに採りに行かせて交尾する。丁度、上の画像がその状態だ。


 この形になると、オスメスの腹部の曲がり具合でハート型に見えるようになる。

 

 しばらくしたら、連結したままで、産卵する。

 

 交尾の一連の行動は連続していて、一度始まると途中で止まることはない。最後までいってしまう。そのようにプログラムされているのだといえば簡単だが、しかし、どのようにタイミングを計りながら、事が次々と進むのかはよく判っていない。

 全ては、遺伝子からの情報で始まっていくのだろう。タイミングを計るタンパクを発現して、タイマーを動かす。タイマーは、その時々に、別の遺伝子に働きかけて、刺激するタンパクやそのタンパクを受け取り、行動に結び付けていくタンパクを作り出す。それらは、精子の作成、精嚢へのパッキング、副生殖器への移動、メスの首筋の捕獲など、具体的な行動へとオスを強いる。メスは、首筋をつかまれると、腹部をまげて、オスの副生殖器へ、精巣を採りに行く。精嚢から精子を出して、産生した卵を受精させ、水中なり、水草の茎などで生みつけていく。

 どれもこれも、細胞内で遺伝子からの情報により、タンパクを合成し、シグナルとして伝達したり、行動へと誘い。


 水面で、連結して産卵しているトンボを見ながら、頭の中で上のようなことを想像していると・・・、


 情緒は、まず感じないな。

 

 

 

 

 

 

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 アユモドキの産卵場で、カトリヤンマの抜け殻を見つけた。

 

 7月初旬から中旬には、ハラビロトンボの抜け殻が目に付いたけど、8月はカトリヤンマの抜け殻が目に付く。5年位前までは、コオニヤンマのヤゴなども採れていたのだが、最近はみたことがない。 

 


オカヤマのフィールドノート-カトリヤンマのヤゴ

 

 

 アユモドキのために休耕田を保全しているが、この休耕田には他の生き物も生息している。アメリカザリガニやスクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)などは、一生を休耕田で過ごすが、トンボの仲間やナマズ、スジシマドジョウなど、それらの生き物は、アユモドキと同様に、それぞれの生活史の総てではなく一部で、この休耕田を利用している。それゆえ、休耕田を保全することは必要なことだけど、十分なことではない。それゆえ、アユモドキに対しては、周りの水路なども保全している。しかし、カトリヤンマのように、成虫なると、朝夕に田んぼや川の上で羽化したばかりの小さな昆虫を捕食して、昼と夜は林の茂みの中で休んでいる生き物には、竹林だとか雑木林、庭木の茂みなどがなくては生活が営めない。


 それぞれの生き物の生態を考えて保全を計画すると、休耕田や水路だけでなく、竹林、雑木林、庭の木々、畑や(舗装されていない)空き地なども必要だということがわかってくる。


 このカトリヤンマは、ボクに、そういう総合的な保全を具体的に教えてくれた生き物の一つだ。

 

 

 


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 川へ行って、護岸にすわり、川の様子をのんびりと眺めていたら、乾いた羽ばたき音をさせて、やってきたかと思うと、近くに止まった。

 大胆なトンボ(やつ)だ。


 腰につけていたコンパクトデジカメをすぐに抜き、マクロモードに合わせた。


 逃げないように、できるだけゆっくりと。


 でも、逃げてしなわないうちに、素早く。


 腕を伸ばし、感覚でレンズを向けて。


 ピントは、画面の真ん中。


 20cmくらいまで近づけてから、1枚。

 


オカヤマのフィールドノート-キイロサナエ01

 

 こんなに大きく撮れたのは、初めて。


 ボクのベストアルバムの1枚だ。

 

 

 コオニヤンマかと思っていたら、キイロサナエだと教わりました。