先日のホタルフォーラムで、ボクが研究発表をしているところを仲間が撮ってくれていました。今日、メールでいただきましたので、早速、ブログにあげさせてもらいます。

 H.O.さん、画像をありがとうございます。

 

ホタルフォーラム03

                             [画像提供:H.O氏(岡山市)]

 

 これは、ホタルの専門家たちの前で、発表内容のまとめを話しているところです。


 今回のフォーラムでは、いかに手を抜いてホタルを保全していくかという不真面目そうなお話をしました。


 自分たちが、どんなに熱心に保護・保全しても、次世代以降がそれらを負担に思うような活動は、継続しないと考えています。自分たちが、ホタルのことを思い、いろんなことをしてきたということは大事です。それがなかったら、そこから消滅していたでしょうから。でも、多くの団体が、次世代への継続の問題を口にします。若い人がなかなか続かないそうです。仕事を持って、家庭を持っている若い世代は、趣味でもない限り、時間的余裕がなく、続かないと思います。また、定年してまで、小難しいことをする気にはなれないと思います。

 ですから、できるだけ、保護・保全活動を負担に思わないように、最低限のケアでホタルが生息し続けるような方法を考えていくことも必要だと考えています。また、定年などで時間的余裕ができた頃からでも取り組めるような手軽さもいると思います。そのために、ボクは、いま、調査・研究をして、データを蓄え、そこから得られる生息に必要な要因を考えて、解かったことや考えていることを話します。


 ホタルの調査は、ホタルにはストレスになることが、調査する前から分かっています。でも、調査しないとわからないことがあります。また、調査していて初めて出会える場面やシーンがありますので、調査をせずに、理論だけで進めることはできません。ただ、いくつもの団体が同じような調査を何度もしないように、ボクたちの得たことをホタルの保護・保全のためみんなに利用してもらったり、共有しあえたりできることを望んでいます。

 

 新知見によって、今の生息環境に新たに手を加えるていくことを考えていません。負担になります。

 今の生息環境に新たに手が加わる場合、ホタルの生息要因を損ねることがないようにお願いしていこうと思っています。

 

 「何も足さない。何も引かない。」


 サントリー山崎に使われたキャッチコピーですが、まさに、それです。


 

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 日曜日に、久米公民館で第5回おかやまホタルフォーラムが開かれた。


 久米は、津山のすぐ西に位置している。岡山(中心地)からだと、自家用車では1時間20分くらいで到着する。国道53号線を北には知らせて、岡山市を出て行くのに40分以上もかかった。岡山市も広くなったもんだ。スナメリからツキノワグマまで野生生物を考えないといけない。


 さて、そんなことは別の記事にするとして、ホタルフォーラムの話だ。


 今年は、基調講演、特別講演、活動報告4題、好評と講演と目いっぱいの内容だった。


 おもしろかったのは、活動報告だ。各団体の取り組みが伺えるからネ♪


 地元小学校の3年生による、紙芝居「ホタルの一生」は、ホタルの生態をよく観察した内容だった。よく勉強していて、感心した。数十年後に、この子達の中から、地元ホタルの保全に第一線で取り組んでくれる人がでることを期待したいと思った。

 矢掛からは、「ホタルの幼虫生育」についての事業内容などが報告された。なかで、小豆島への普及活動の報告も出た。ボクは、幼虫の地域を越えたバラ巻には反対だが、事業となると生活も絡んでいるだろから・・・。モヤモヤした気持ちで、苦々しく、得意満面で報告する演者を見ていた。

 3題目は、数日前に書いたので飛ばして・・・。

 

ホタルフォーラム01

 

 美咲町からは、「カワニナの放流とホタルの飛翔数の関係について」が報告された。これは、一ヶ所で15年ほどの間行われてきた、実際のお話で、川の状態と人工的に手を加えたこととホタルの飛翔数の関係が1枚のグラフになっていた(上の画像)。数年かけて、数を増やしいっては、河川改修や橋梁工事で、ホタルだけでなく、川そのもの生態系が壊されたことが伺えるような話だった。


 ホタルの専門の先生からは、コモチカワツボの話を伺った。コモチカワツボとは、外来のカワニナのような長細い巻貝のことだ。ホタルの幼虫が、このコモチカワツボだけを食べて大きくなっても、30%くらいしか、最終令まで育たないそうで、その後もサイズの小さい成虫にしか育たず、光も弱々しいので、うまくコミュニケーションが取れないのではないかと言われている。

 このコモチカワツボは、雄性単為生殖を行うので、精子1つ1つから一匹一匹のコモチカワツボが育つらしい。こんなのが、1度、川に入ったら、一面、コモチカワツボだらけになり、カワニナは駆逐されそうだ。岡山にはまだ入ってきていないそうだが、成貝でさえ5mm程度なので、稚貝など靴底やタモ網の繊維に絡んで移動しかねない。岡山の川に入ってくるの日も遠くなさそうだ。

 最後に恐ろしいことを聞いたが、このコモチカワツボは、水棲ホタルの飼育する人たちが幼虫のエサのために広げたとの情報があることを聞いた。ほたるを飼育して、増やそうとする行為が、逆に、ホタルを減らす結果になりかねない事例として語られる日が来るのだろうか?やるせない話だった。

 

 最後に、主催の(財)おかやま環境ネットワークの理事長の挨拶に、この5年間のホタルフォーラムの発表内容と、各団体の活動報告をまとめて、冊子を作成する旨の呼びかけがあった。

 

 ボクも、活動発表の見直しもだが、地域へのホタル保護・保全の啓発や地元の幼稚園・小学校でのホタルを題材にした環境教育への取り組み、地域の人たちとのホタルの調査・研究の報告など、まとめることがたくさんある。

 ホタルのことを考えると、同じような調査・研究は、疑わしいとき以外は繰り返さないほうがよい。調査圧、研究圧といわれると、非常に恥ずかしいし、調査や研究ができなくなる可能性だって生ずる。できるだけ、詳細に、調査を繰り返さなくても良いような報告にまとめようと思う。

 

ホタルフォーラム02

 

 会場に、こんな楽しいハッピを着た団体がいた。なかなか、いいデザインだなぁ~って思った。ホタル観察会の時には、こんなデザインのウインドブレーカーでも作ろうかと思った。

 

 今度の日曜日(11月25日)に、で久米公民館(岡山県津山市)で、第5回おかやまホタルフォーラム(主催:(財)おかやま環境ネットワーク)が開かれます。

 

 一昨年、第3回に参加して、用水路でのゲンジボタル成虫の生態について発表させていただいた。今年は、1年を通して、ゲンジボタルが用水路やその周りの環境をどのように利用しているのかを調べて、最少のエネルギーで、保全を持続させることを考察する予定だ。


 1年を通して、ゲンジボタルの生態を観察し続ける中で、ホタルがどこをどのように利用しているか、気がついたことをまとめ、そこからホタルの生息が持続するために必要な要因を抽出し、その要因が壊されないようにだけ注意を払い、決して、手を加えないように保護・保全する方策を練る。

 

 ・・・というようなことを、あれこれと考えていて・・・、あっ!

 
 写真を2枚撮り忘れていた。


 あわてて、お昼に自動車を走らせた。その2枚とは・・・

 

【防犯灯の光と影】

 最近は、夜間は物騒なので、防犯灯があちらこちらに設置されている。ここ、ホタルの生息する水路近辺にも家が建ちだしたので、防犯灯が設置された。当初は、最大限に道を照らすために水路も明るく照らしていた。水路が直線なので、遠くまで防犯灯は明るく輝いていました。成虫の光のコミュニケーションを大きく損ねてくれました。設置された翌年は羽化した成虫が少なかったです。


光の考慮

 

 そこで、防犯灯の設置箇所を10度ばかり、左に振られた。電柱で水路に影ができるようになりました。この程度の移動では、道が暗くなることはありません。でも、水路は非常に暗くなり、その翌年からはたくさんの成虫が羽化しています。

 

【耕作地の休息】

 水路の周りの耕作地は、水田です。4月上旬に幼虫が羽化するために上陸して、水路付近にある田んぼの土の中でサナギになります。4月下旬、田んぼは耕されます。水路脇の道や畦などでサナギになっている個体は助かりますが、田んぼの中のサナギは耕されて、多くは成仏します。


耕作地の考慮


 ある年、一部が休耕田になりました。また一部では、麦を作りはじめて、6月下旬頃まで土を触らないようになりました。これらによって、サナギが安全に羽化することができるようになり、生息域が休耕田や麦畑になったところまで広がりました。


 この2枚の写真。大事な話の中核の2枚です。準備の悪さがアリアリとしますね。