（ 過去のリンクは 後ろに まとめてあります。 ）
あくまでも 事務的な 受け答えだった。
それから また 数日 電話は 通じなかった。
以前 レイコと 会ったことのある 定食屋にも 喫茶店にも 彼女の姿は なかった。
その頃から 俺は 仕事も何もかも 上の空になってしまった。
頭から レイコのことが 離れなくなっていたのだ。
「 いま レイコは どこにいて 何をしているんだろう？ そもそも 彼女は どこの どいつなんだ？ 」
あまりにも 長く 無視され続けて 少しずつ 怒りも こみ上げてきた。
俺は 仕事もさぼって レイコを探して 当てもなく 街を 彷徨い続けた。
どんどん 恋心というか 嫉妬心というか 複雑な感情が 俺を支配していった。
レイコの出没しそうな場所・・・って 言っても 定食屋と レイコと会ったことのある あの喫茶店ぐらいしか 思いつかなかった。
電話は 何度もかけたが 電源が 入っていないのか 圏外なのか そのアナウンスの声だけが 耳に 届いただけだった。
（ どうして メルアド・・・聞いておかなかったのだろう・・・。 ）
後悔は していたが 聞いても 何となく 上手に かわされていた って言うか・・・、 俺も 嫌われたくないから しつこくは 聞かなかったから 教えてもらっていなかったのだ。
レイコは 謎だらけの女だった。
しかし 逆に そのことが 俺の心に レイコに対する 燃えるような 愛の炎を つけたたのだろう。
（ このままじゃあ 仕事も レイコも 失ってしまうなあ・・・。 ）
なんとなく ボ～と 考えていた。
思考力が 著しく 低下していたのだろうか？
複雑なことは 考えられなかった。
レイコを 探して 街を 当てもなく 彷徨うことだけが 俺の 生活の全てだった。
俺は 何をしていたのだろう？
食事も まともに してないような・・・。
睡眠も 殆ど 取ってなかったし、 少し 眠っても ごく浅い睡眠で すぐに 目が覚めていたようだ。
俺は なにを していたのだろう・・・？
何度も 自問していた。
それでも レイコを捜す 放浪は 止めることは 出来なかった。
（ つづく ）
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