前回分は




人間の本質01




人間の本質02




人間の本質03




人間の本質04




人間の本質05




人間の本質06





人間の本質07





人間の本質08





人間の本質09





人間の本質10





人間の本質11





で お楽しみ下さい。








それは 思いつきであったが 上官命令でもあった。




山口は 捕虜を使って 言われたような実験を 行うことに 躊躇など なくなっていた。







自分が 殴られたり 拷問を受けるのは 何ともなかった。




山口研二は それだけの信念は 充分すぎるだけ 持っていた。





しかし ここで逆らうことは 許されないことも 知っていた。 




自分の行動に 家族の命と未来が 掛かっていると 考えていたからだ。




人間性とか 正義感とか 医者の倫理観は 出来るだけなくすように 自ら努力していた。




しかし 許されないこともある。




たとえ 自分と 自分の家族の命が どうなろうとも・・・。




上官達の 悪魔の提案は 医者として 研究者としては ある程度の興味は覚えた。




しかし 決して 踏み込んではいけない悪魔の領域だとも 充分に感じていた。




山口研二が その命令の数々を 全て拒否したところで 誰かが 研二の代わりに 同じ悪行をするだけだろう。




しかし 自らの手で 悪魔の実験を試行することだけは 研二の 人間の本質と 医者としての倫理観が 許さなかった。





上官達の ふざけた 悪魔のような蛮行行為を 拒否すれば 自分や 家族が その蛮行の 対象になる恐怖はあったが 人間として 医者として 守らなければならない 最後の一線だけは 踏み越えたくなかった。




研二は 上官達の命令を 拒否して 逆に意見した。




「 その様な行為は たとえ戦争中でも 国際法上 絶対に守らなければならない一線を越えています。 そんなことを 実際に行えば 戦争中と言えども 犯罪行為です。 考え直して下さい。 」








・・・・・・・・・・・・


この話は どこかで 「遠隔手術」シリーズと 「朝の目覚め パラレル」シリーズに 微妙に 繋がっていきますので お楽しみにして下さい(?)。




「朝の目覚め パラレル」 リンク




朝の目覚め パラレル 29




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




「遠隔手術」シリーズ リンク






遠隔手術 28



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




引き続き 複雑で 長い話に お付き合い下さいませ。



予想外の 展開が お待ち致しています・・・





( 以下 次回へ 不定期に 続きます )