すると意外な男が口を開いた。
「集会、どこでやんの」
振り向けば、ヒロシだった。
ヒロシはこっぴどくやられた後だったので暫く寝転がったままだったが、体を起こしていた。
何故ヒロシがと思ったが、ようやくやる気になったのかと思って放っておいた。
その後見届け役のリョウキに詳しく話を聞く事が出来たが、運がいいのか悪いのか、俺達が泊まる宿のすぐ近くがマサシ達の暴走コースだった。
「まぁ…お前等、死にたくなかったらやめといたほうがええな。東京の族はどうか知らんけど、こっちのはイカレてんの多いで」リョウキが言った。
リョウキのにやついた顔が気にいらなかった。
まるで試されているように感じたからだ。
「お前だけやん、やりたがってんの」リョウキは俺に向かって言った。
確かに、仲間達は完全に引いていた。
「んな事はどうでもいいから、お前がここにマサシを呼べるほどの奴じゃないって事なんだろ?」
俺はリョウキに言い返した。
リョウキはそれでも余裕な顔を崩さなかった。
「帰んべ」
俺はそう言ってその場から立ち去った。
俺は二つの事で頭が一杯になっていた。
~つづく~
井口達也
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※登場人物おさらい
坂東高校
マサシ(坂東高校番長)
リョウキ(ナンバー2)
絵美(達也の恋人?)
菜穂(テルとヒロシが惚れた女)
シンゴ(坂東高校一年金髪坊主)
サダミツ(坂東高校一年筋肉マン)
ワタル(唇ピアス。坂東高校一年)
達也(狛江の馬鹿)
テル(狛江のカバ)
ヒロシ(狛江の九官鳥)
森木(狛江のダンディ)
ワン公(狛江の土佐犬)
ルパン(狛江の怪盗)
ヒデくん(鼻毛が出てる人)
ミカ(ヒデくんの彼女でありヒロシの実姉)
ヤスシ(達也を奈良まで運んでくれたトラックの運ちゃん)
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チキン番外編①