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チキン番外編21

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チキン番外編23



ドアが開くと、ヒロシは中を覗き込んだ。




さっき揉めた男達がいないか確認したのだろう。




俺とテルは期待したが、残念ながらさっきの男達は乗っていなかった。




ヒロシは男達がいないのを確認すると、何事も無かったように車内に入った。




「ヒロシ、何ビビってんの?」




テルがヒロシにそう言うと、ヒロシは無視して席についた。




電車が動き出すと、浅草についてからの話になった。




ヒロシが言った。




「カミカゼホテルに着いてからどうすんの?」




するとテルが握り拳をヒロシの前に出して言った。




「突っ込むしかねーだろ。お前らがよえーから、狛江ナメられたんだろ?突撃あるのみ、だべ」




「テル、なんでそんなにバカなの?」




「は?なんだヒロシ。お前もホームに投げられてーんか?」




「頭の中まで筋肉だよなテル。正面から入って行ったって怪しまれて通報されて終わりだろ。それに相手は何号室にいるんだよ。行けばなんとかなるって思ってるんか?」




「ぐ…俺には秘策がある」




「言ってみろよ」




「…」




「ほら、ねーじゃん。帰ろうぜ。今度全員で奈良だっけ?ちゃんと調べてから行こうぜ」




「秘策は、ある」




「だからさ、あるなら言えよ」




「…変装して忍び込む」




「却下」




「…気を消して入る」




「ドラゴンボールかよ」




「ホテルごと爆破」




「やれよ」




「ヒロシ」




「なんだよ」




「秘策、駄目か?」




「テル、もういいよ。話になんねーよ」




「ぐ…。でもなヒロシ、このままやられっぱなしで良いわけねーべ?」




「そりゃそうだけどさ…」




「狛江ナメんなよってところを見せておかねーと駄目だろうがよ」




二人の会話を聞きながらも、俺は絵美の事を考えていた。




行けばどうにかなると思っているのはこの時点ではどうやら俺だけになっていた。




そこで俺は言ってみた。




「まぁ、どうにかなるだろ」




その言葉にヒロシは完全に呆れたようだった。




座席に寄りかかり、足を広げ、脱力しきった格好になった。





その後、三人は口をきかないまま浅草に向かった。




ヒロシも、テルが言い出したらきかない男だという事を知っているから、浅草までつれていって、どうにもならないという事を分からせてから帰るしかないと観念したのだろう。




乗り換えもどんどん先に歩いて、「勝手についてこい」という感じだった。




しばらくして、俺たちはいよいよ浅草についたのだった。



会話が無かった間、俺は考えていた。




どうしたらマサシ達にリベンジし、そして絵美と会えるのかを。




そして、ついに秘策を思いついていた。



~つづく~



井口達也



※ついに浅草上陸!

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