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チキン番外編①
~第二章⑧~
ヒデ君の相変わらずの天然ボケに全身の力が抜けた俺は、喧嘩の疲れもあったのか、そのまま眠ってしまった。
どれ位時間が経っただろうか。
気付くと外は明るく、車は止まっていた。
車内には俺とテル以外、誰も居らず、外を見回したらどうやらまた何処かのサービスエリアの駐車場のようだった。
しばらくするとヒデ君とミカ以外、ぞろぞろと皆が戻ってきた。
「達也寝過ぎだろ」
ヒロシがそう言って缶コーヒーを俺に渡した。
「サンキュー。皆で連れグソか?」
「ばあか。お前らと一緒にすんなよ」
そう言うとヒロシはもう一缶ポケットから取り出してテルに投げた。
缶コーヒーが丁度テルのみぞおち辺りに当たった。
「ん…んん…ん」
テルはそれでも起きず、夢の中で苦しんでいるようだ。
「ここどこ?」と俺が聞くと、「あと一時間位で着くらしいよ。達也もトイレ行っといたら?」とルパンが答えた。
「そうするわ」
外を見るとヒデ君達が戻ってくるのが見えたので、俺も急いでトイレに向かった。
早朝だったので駐車場には車がまばらだった。
トラックが数台と俺達位だった。
半分眠気眼で用をたしおわり、ベルトをしめていたら、ジャー!!と水が流れた音の後に、後ろの大便用のドアが開いた。
振り向いたら、数時間前に俺とテルを殴り倒した男だった。
俺はとっさに声が出た。
「クソばっかしてんじゃねーよ」
すると男も俺に気付き、立ち止まった。
~つづく~
井口達也
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全てはここから始まった。小説チキンをよろしくだぜ!!
是非読んでくれい★