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チキン番外編第二章①

チキン番外編第二章②

チキン番外編第二章③




~第二章④~



テルのうんこタッチをものともせずに突撃した入れ墨男によって、テルは何度も殴られた。



しかし黙ってやられているテルではない。



相手の頭を抱きかかえ、石頭で思い切り鼻先に頭突きをかました。



よろめきながらも立ち上がり、普段なら絶対にかわされるような大振りの拳を相手のわき腹と、続けざまに顔面に叩き込んだ。



小手先の技は通用しない相手だ。



身体全体でぶつかっていくような攻撃だった。




なんだかんだ言いながらも、相手も足に来ているようで、テルの大振りの拳が次々に当るようになった。




それを黙ってみていられるほど俺も人間ができていなかったので、足腰に力が入らないながらもなんとか立ち上がり、よろめく相手を後ろから羽交い絞めにした。




それを見たテルは不適に笑った。




そして、ゆっくりとうんこがついた人差し指を立てた。



羽交い絞めにされた男は首を振った。



近づくテル。



首を振る男。




さらに近づくテル。




出るか必殺うんこタッチ!




と、思った時に、男はテルを前蹴りで蹴飛ばした。




まだ余力があったのか。



俺は手を解いて、男の耳の辺りを思い切り殴った。




しかし腰が入らないから仕留めるには至らなかった。




あとはテルに任せるしかない。



あと一歩でこの相手を倒せる。



俺は「殴れ!」という意味でテルを見た。




ところがテルも限界が近いらしく、中腰の体勢のままだ。




「テル、踏ん張れコラ!」




俺がそうハッパをかけると、テルは言った。




「もう、出ねぇよ…」




しっかり立てという意味で踏ん張れと言ったのだが、テルはうんこを出せと言う意味で受け取ったようだった。



こういう危機的な状況下で、バカが仲間だとつらい。



ウンコマンは残念ながら正義の味方にはなれなかった。



もはや次の一手が出ない俺たちを、男は体当たりでなぎ倒した。



俺たちはもう立てなかった。




~つづく~


井口達也



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是非読んでくれい★


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