【私がこの記事を最初に書いたのは、2017年9月です。その後、2018年から2022年にかけて計5回の追記をしました。

この記事は、以前の記事ではありますが、私のブログの中では、継続して多くのアクセスをいただいています。

せっかく、多くの方にご覧いただいているもかかわらず、記事の内容が古くなっていくのが申し訳ありませんので、今回、6回目の追記をしました。また、6回目の追記に併せてそれぞれの作家の方々の「略歴」を加えました。

 

なお、表題の通り、この記事で取り上げている10名の作家の方は、女性による美人画のさきがけである上村松園をはじめ、10人の女性作家(①宮北千織、②京都絵美(みやこえみ)、③丁子紅子、④平良志季、⑤大竹彩奈、⑥戸井田しづこ、⑦福田季生(ふくだきはる)、⑧改発静香、⑨中園ゆう子、⑩星奈緒 敬称省略させていただきました)の方々です。

さらに、番外として順次、⑪宮崎優、⑫中島華映、⑬寒河江智果、⑭山本有彩、⑮伊勢田理沙、⑯藤井佳奈、⑰菅澤薫、⑱小野彩華、⑲徳田明子、⑳中道佐江、㉑植野綾(敬称省略させていただきました)の情報を加えさせていただきました。】

 

【こちらもご覧いただければ幸いです。「美人画・女性画を描く女流画家20人」私のブログ掲載回数から選びました。

 

芸術の秋です。

私が楽しみにしているのは、日展や院展、現代童画展などの公募展です。既に、院展(再興第102回院展)は発表があり、東京での展示が終わったようですが、これから全国を巡回します。

こうした公募展では、様々な作品が展示され大変興味深く拝見するのですが、私が、楽しみにしている作品として、女性が描く美人画、女性画です。

そこで、今日は、最近私が注目している女性が描く「美人画・女性画」について書きたいと思います。

(追記1:2018年7月9日、 追記2:2018年12月3日、追記3:2020年1月7日、追記4:2021年1月9日、追記5:2022年3月17日、追記6:2023年8月11日)

 

私のブログでよく取り上げる上村松園の美人画は、大変魅力的です。もちろん、明治以降、女流作家は、数多く輩出されてきていますが、上村松園の作品は、別格であり、まさに女性による美人画のさきがけであり、最高峰に位置付けられるのではないかと思います。

上村松園 「砧」

〇「上村松園-美人画の精華-」(山種美術館)に行ってきました。(2017年9月)

 

(追記)

上村松園の最高傑作といえる「序の舞」が、2018年4月、東京芸術大学大学美術館で開催された「東西美人画の名作≪序の舞≫への系譜」で修復後、初の展示がされました。

〇上村松園「序の舞」を見てきました!東西美人画の名作≪序の舞≫への系譜(於東京芸術大学大学美術館)(2018年4月)

 

(追記3)

奈良にある上村松園、松篁、淳之の三代の作品を収蔵展示する松伯美術館が有名であり、日帰り旅行で訪問し、その記事を書かせていただきました。

奈良、松伯美術館に行ってきました。興福寺、春日大社、鹿、スタバ。(2017年4月)

「上村松園・松篁・淳之展 三代に見る日本画百年の流れ」(於 松伯美術館)の感想(2017年4月)

 

(追記6)

2023年4月、東京国立美術館の所蔵作品展において、上村松園の作品が展示されており、写真を撮ることができました。

「雪」 上村松園 1942年

上村松園のこの作品を拝見したのは、この時が初めてではありませんが、こうして写真に納められたのは初めてです。

同じ構図の作品は、他にもあるようですが、この作品はそれこそ星の数ほどの複製画がある有名な作品と思います。

上村松園らしく、気品に溢れた作品であり、こうしてオリジナル作品に対峙できるのは、美術館ならではです。

 

① 宮北千織さん

【略歴;東京藝術大学美術学部絵画科日本画専攻卒業、同大学大学院美術研究科博士後期課程(日本画)満期退学、再興第100回日本美術院展 内閣総理大臣賞、現在、東京藝術大学美術学部絵画科日本画准教授】

 

現代の女流作家さんの中で、ベテランの域にある院展同人である宮北千織さんの作品は、いつも院展で楽しみに拝見します。

気品があり、暖かい色彩が魅力の女性画を描かれています。

 

「想」 (第75回春の院展)(追記4)

この作品は、遊戯坐といって足をくまずゆったりと座る美しい姿に惹かれ、その姿で瞑想する人物を描きたいということで制作された作品です(日本美術院HP解説)。宮北千織さんが描く女性像は、控えめな色調の中に、優しさと気品が溢れ、現代の美人画・女性画の一つの完成した形ではないかと、僭越ながら思っています。

第75回春の院展(巡回展 於 横浜そごう美術館)に行ってきました!((2020年9月)

 

「継なぐ」 再興第105回院展(追記4)

恐縮ですが、ここでは宮北千織さんの言葉を引用させていただきます。「母と娘たちが、様々な素材の布を継ぎ合わせている姿を描いています。代々大切にされてきたものを受け継いでいきたいという想いを込めました。」

この想いが、伝わる素晴らしい作品ではないでしょうか。

再興第105回院展に行ってきました!(2020年9月)

 

(追記6)

再興第107回院展では、こちらの作品が出品されていました。

「二十歳の心」 

この作品には、次のコメントが添えられていました。

「結露した窓が美しいと思い、今まで何度か作品にしてきました。

 きらきらとした水滴、手で拭って向こう側が見えたと思ったら、また曇ってしまう窓ガラス。

 二十歳の頃の、希望がありながら漫然とした不安を抱えている気持ちを表現したいと思いました。」

‥‥こうした感性が、人の心を打つ作品を生み出すのだなと思いました。

再興第107回院展、横浜巡回展(於 横浜そごう美術館)に行ってきました!(2023年3月)

 

② 京都絵美(みやこえみ)さん

【略歴;東京藝術大学美術学部絵画科日本画専攻卒業、同大学美術研究科文化財保存学専攻(保存修復日本画)博士後期課程修了、現在、大正大学仏教学部非常勤講師、Seed 山種美術館 日本画アワード第1回大賞受賞】

 

京都絵美さんは、山種美術館が50周年を記念して、2016年からスタートした「Seed 山種美術館 日本画アワード」で、第1回の大賞受賞されています。

私が、この方の作品を初めて拝見したのは、第72回春の院展です。女性の表情、肌や手、足の表情、背景の描き方が魅力的でした。

 

「星の影」(第72回春の院展画集)

〇第72回春の院展(於 横浜そごう美術館)に行ってきました!(2017年7月)

 

(追記3)

山種美術館で開催された【山種美術館広尾開館 10 周年記念特別展】 上村松園と美人画の世界(会期 2020. 1. 3 ~ 3. 1)においても、前出の「Seed 山種美術館 日本画アワード」第1回大賞受賞作品の「ゆめうつつ」が、平成の作品として唯一展示されていました。

 

③ 丁子紅子さん

【略歴;埼玉県大宮出身、大宮光陵高等学校美術科卒業. 女子美術大学絵画学科日本画専攻卒業、2019年現代童画大賞受賞、現在現代童画会委員】

 

私のブログでたびたび取り上げている丁子紅子さんです。

今日は、今年(2017年)5月、丸善・日本橋店で開催された「-出版記念-『美人画づくし』」において、入手した彼女の作品を掲載します。

「ささげる」

出版記念「美人画づくし」(於丸善日本橋店)、「ランス美術館展」(於損保ジャパン日本興亜美術館)(2017年5月)

丁子紅子個展「あなたへ。」に行ってきました。(2017年6月)

 

「ふれる。」 (追記1)

2018年2月には、伊勢丹浦和店において開催された「丁子紅子 日本画展」に行ってきました。その後も、数多くの個展、グループ展で活躍されています。

〇「丁子紅子 日本画展」(於 伊勢丹浦和店)に行ってきました。(2018年2月)

 

 

「さよならでみた夢の続きを。」 100F 日本画 (追記3)

2019年、第45回記念現代童画展において、見事、現代童画大賞を受賞されました。

この賞を20歳代で受賞するのは、丁子さんが初めてとのことであり、正に彼女の活躍を象徴する出来事でした。

丁子紅子さんは、これまで一人の女性を描くことが多かったと思いますが、二人の女性(とはいえ、この二人は同一人物で、一人の人物の二面性の意味合いがあるとのこと)を描くことにより、表現方法に広がりができ、作品の印象も深化し、迫力のある作品に仕上がっていると思います。

第45回記念 現代童画展(於 東京都美術館)に行ってきました!(2019年11月)

 

左「清浄に咲く華。」 右「果てに染まぬ華。」 いずれも80M 日本画 (追記4)

第46回現代童画展に出展されたこの作品について、丁子紅子さんから、伺ったのは青と赤を意識して書かれたということ。

表と裏。光と闇。両面性。生と死。・・・様々な言葉が浮かぶ深淵な作品ではないでしょうか。

第46回 現代童画展に行ってきました!(2020年11月)

 

(追記5)

2021年1月には、意外でしたが、丁子紅子さんが都内の「デパート」で初めての開催となる個展「溶け合う時。」が開催され、私も会場に赴き、ご本人にお目にかかることができました。

「いつまでもこのままに。」 4F

丁子紅子展「溶け合う時。」(於 西武池袋本店アート・ギャラリー)に行ってきました!(2021年1月)

 

(追記6)

丁子紅子さんは、2022年にお子さんを出産され、ほんのわずかな間姿を拝見することはできませんでしたが、制作活動は続けられていました。出産3か月後に個展を開催され、久し振りにお目にかかりご本人の写真を撮らせていただきました。

丁子紅子×Beniko Choji(於 ギャラリーアートもりもと)に行ってきました!(2022年9月)

 

④ 平良志季さん

【略歴;東京藝術大学美術学部デザイン科卒業、同大学院美術研究科修士課程デザイン専攻描画・装飾 修了】

 
平良志季さんを初めて拝見したのは、丁子紅子さんとの2人展でした。また、「美人画づくし」でも取り上げられていました。

ここで、平良志季さんの描く妖怪や女性画は、ユーモアと鬼気迫る迫力、それに美しさがあり、大変感動しました。

 

「思い悩ます」  

丁子紅子・平良志季 2人展(於 art Truth) に行ってきました。(2016年7月)

 

「御願い事」 (追記1)

2018年6月には、そごう横浜展において開催された平良志季日本画展では、平良さんの作品が数多く展示され、大変楽しむことが出来ました。

平良志季日本画展(於 そごう横浜店美術画廊)に行ってきました!(2018年6月)

 

(追記3)

2019年3月に開催された東京国際フォーラムで開催されたアートフェア東京2019において、靖雅堂夏目美術店さんが「平良志季展」を開催していました。

平良志季さんの妖怪の作品が所狭しと溢れていました。

平良志季さんも着物姿で在廊しており、お忙しそうでしたが、久しぶりでしたのでご挨拶をして、写真を撮らせていただきました。

 

⑤ 大竹彩奈さん

【略歴;東京藝術大学美術学部絵画科日本画専攻卒業、東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程美術専攻 日本画研究領域修了】

 

大竹彩奈さんの作品を初めて拝見したのは、「-出版記念-『美人画づくし』」でした。ただ、そのときの印象よりも、強烈だったのは、本屋に並んだこの本の表紙を見たときです。

澤田瞳子著の「腐れ梅」(集英社)

私は、本の表紙だけを見て、本を買ったのはこれが初めてでした。

そして、この作品が、大竹彩奈さんの作品と知るのは、家に帰り、「美人画づくし」で確認してからです。

そして、この絵は、丁子紅子さんの絵も展示する「アートのチカラ(お客さま投票人気作家)発表展」でみることができました。

〇アートのチカラ 発表展(於 伊勢丹新宿店アートギャラリー)に行ってきました。(2017年8月)

 

(追記3)

2019年3月のアートフェア東京2019における秋華堂さんの「美人画の行方」というコーナーで、大竹彩名さんの作品を拝見することができ、写真も撮らせていただきました。

「それでも」 20M 絹本着色 (左の作品になります)

「アートフェア東京2019」を、美人画・女性画中心に見てきました!(2019年3月)

 

(追記5)

東京銀座の画廊、ぎゃらりぃ秋華洞で開催されていた「画集刊行記念 大竹彩奈個展」(2022年1月21日~29日)は、画集刊行に合わせて開催された個展であり、大竹彩奈さんの作品を堪能することができ、また、画集にサインをいただいてきました。

「雨の日に」 

「画集刊行記念 大竹彩奈個展」(於 ぎゃらりぃ秋華洞)に行ってきました!(2020年2月)

 

⑥ 戸井田しづこさん

【多摩美術大学テキスタイルデザイン科卒、現代童画会・東京都知事賞、奨励賞他受賞、現在、現代童画会 委員】

 

戸井田しづこさんは、画廊artTruthで初めて知り、現代童画展の作品を見て大変素晴らしいと思い、私が好きな作家さんの一人となりました。前回の個展では、ご本人とお話しをすることが出来、ますます魅力を感じました。

「夜明けの虹」 

〇戸井田しづこ個展・夜明けの虹 (於 art Truth)「こころとまなざし」に魅了されます!(2017年7月)

〇第42回現代童画展(於東京都美術館)に行ってきました。(2016年11月)

 

(追記3)

2019年6月に、横浜の画廊art Truthで開催された個展では、さらに戸井田さんの描く女性像が、その表情において深化を見せ、魅力が増していました。

「夢のいたずら」 F6 アルキド

戸井田しづこ個展「夢の通い路」(於 art Truth)に行ってきました!(2019年6月)

 

また、第45回記念現代童画展に出展された作品は、第45回記念会員賞を受賞され、その作品は会場の入口に展示されていました。

左「パンジーの囁きⅠ」 50F  右「パンジーの囁きⅡ」 50F アルキド

第45回記念 現代童画展(於 東京都美術館)に行ってきました!(2019年11月)

 

(追記6)

戸井田しづこさんは、現代童画展、同選抜展、個展、グループ展と、私にとって作品を拝見する機会が多く感じます。

2021年7月の個展で拝見したこちら作品もそうですが、戸井田さんの作品と向き合うと、戸井田しづこさんの心の奥にあるイメージ若しくは心が紡ぎだしたイメージと、直接に向き合うような印象がします。

そこには、作品を通じた作家との会話が成立していると感じます。

「雨夜の月」 アルキド F6

戸井田しづこ個展「夢幻泡影」(於 art Truth)に行ってきました!(2021年7月)

 

また、直近でも個展、グループ展で作品を楽しませていただきました。

戸井田しづこ個展「夜にささやく」(於 art Truth)に行ってきました!(2023年6月)

「わたしの硝子絵展Ⅲ」(於 art Truth)に行ってきました!(2023年1月)

 

⑦福田季生(ふくだきはる)さん

【略歴;奈良県出身、奈良県立高円高校美術科日本画専攻卒業、京都市立芸術大学美術学部美術科日本画専攻卒業、京都市立芸術大学大学院美術研究科修士課程絵画専攻日本画修了】

 

福田季生さんは、京都を中心に活躍されている若手日本画家です。

福田さんの作品を初めて拝見したのは、本年(2017年)4月第1回新日春展です。

この作品を会場で拝見し、もちろん作家の方も全く存じ上げなかったのですが、その作品の魅力に驚かされて、ブログでも取り上げさせて頂きました。

 

「花ごもり」 第1回新日春展

第1回新日春展で日本画を見てきました。(於 東京都美術館)(2017年4月)

 

(追記1)

福田さんは、京都では個展等を行っており、見る機会があるようですが、公募展で拝見する以外、東京ではあまり機会はありませんでした。しかし、2018年7月銀座のギャラリーアートもりもとにおいて作品を拝見することが出来ました。

「花の夢」 

「summer show 2018」(於 ギャラリーアートもりもと)にいってきました!(2018年7月)

 

(追記4)

2020年10月、福田季生さん初めての個展が、銀座のギャラリーアートもりもとで開催されました。

この個展は、様々な雑誌でも取り上げられ、注目の個展となりました。ここで、初めてご本人にお目にかかることができました。

「百花繚乱」 60M(130.3×80.3㎝)

 

「蛍」6F(40.9×31.8㎝)

「福田季生展 百花繚乱-花文様-」(於 ギャラリーアートもりもと)に行ってきました!(2020年10月)

 

(追記6)

2022年6月、銀座のギャラリーアートもりもとで開催された個展も、素晴らしい個展でした。

その際、DMの作品はこちらでした。

「花散里」 6F(31.8×40.9㎝)

源氏物語に出てくる「花散里」を題名としたこの作品。花模様の華やかさと、秘められた女性の心を感じられる作品でした。

「福田季生展ー願い事ー」(於 ギャラリーアートもりもと)に行ってきました!

 

また、2023年5月の第7回新日春展の作品も大変目を惹くものでした。

「花まとう」福田季生 会友 奨励賞

美しい花々を描きこんだ着物を纏うとともに、巧みに背景、そして前景に着物の美しい柄を配した作品です。

そして、女性の微睡むような表情、朦朧とした髪も魅力です。

第7回新日春展(於 東京都美術館)に行ってきました!(2023年4月)

 

また、その翌月、銀座のSASAI FINE ARTSで開催された、上村松園が残した「花のうてなに座る」という言葉を題した石川幸奈さん、宮崎優さんとの3人展は、現代の美人画を描く三人のそれぞれの姿勢を感じられるグループ展でした。

「夕暮れ」6F 綿布彩色

花のうてなに座る 石川幸奈・福田季生・宮崎優3人展(於 SASAI FINE ARTS)が魅力!(2023年5月)

 

 

⑧改発静香さん

【京都造形芸術大学美術工芸学科 日本画コース 卒業】

 

改発静香さんも、京都を中心に活躍されている若手の日本画家です。たまたま、私の地元の東京都町田市の小田急百貨店で、毎年、展示会をされているので知ることになりました。少女や花・植物を大変美しく描かれる方であり、私に絵の魅力を思い起こさせてくれた作家さんです。

 

「初夏の朝(人物)」 改発静香 

改発静香 日本画展(於 小田急百貨店町田店)に行ってきました。(2017年7月)

 

(追記3)

また、こちらの我が家のオカメインコのピーちゃんが止まっている作品も、改発静香さんの作品です。

現在、改発さんは、子育てということもあり、作品の発表はあまりされていないようですが、今後、東京方面での作品発表を心待ちにしています。

 

(追記6)

その後、改発静香さんの東京での作品の発表はありませんが、最近(2023年)、フェイスブックなどで娘さんのスケッチを掲載されていました。その可愛らしい作品は素晴らしく、以前のように作家活動を再開することを心待ちにしています。

 

⑨中園ゆう子さん

【略歴;熊本県出身、崇城大学大学院芸術研究科修了、美の起原展展入選作品展準大賞受賞】

 

中園ゆう子さんは、2017年9月、横浜で開催された「魅惑の女性画展」で初めて知りました。そこで、拝見した作品は、ドローイングの作品でしたが、少女のかわいさ、そしてその心を表しているように感じました。

少し調べてみると、熊本の方で、日展でも入賞されており、少女やインコの絵が大変印象的でした。

 

「stars」  

〇「魅惑の女性画展」(於 MERRY ART GALLERY別館)に行ってきました。(2017年9月)

 

(追記1)

中園ゆう子さんは、2017年12月に開催された「2017美の起源展入選作品展」で、準大賞の作品が展示されました。

2017美の起源展入賞作品展で、中園ゆう子さんの作品を見てきました。(付:インコの写真)(2017年12月)

 

(追記2)

美の起源展の準大賞の特典として、2018年11月に中園ゆう子個展が開催されました。

この個展で、初めて中園ゆう子さんにお目に掛かることが出来、多くの力作を拝見することが出来ました。

「龍宮童子」 

 

「FULL」  

 

(追記4)

「眼に視ゆる」 日本画 紙本着彩 F4

コロナの影響で、画廊 美の起原で予定されたていた中園ゆう子さんの個展は延期になってしまいましたが、その後のグループ展で、中園ゆう子さんの作品を拝見することができました。この作品は、鳳凰のち密に描かれた羽や尾の表現、色彩に目を凝らしてみるだけでも、飽きが来ない作品です。あどけない表情をした少女ですが、大きな瞳、その色合いからも、鳳凰の力と美しさが感じられます。

銀座の画廊 美の起原で開催されている「月下美人」に行ってきました!(2020年9月)

 

(追記5)

2021年4月には、銀座の画廊、美の起原において、「中園ゆう子個展 渦中のまなざし」(4月26日~5月1日)が開催され、魅力的な作品が数多く出展され、大変、人気な個展となりました。

 

「龍の棲まう場所」 F6 日本画 紙本着彩

「中園ゆう子個展 渦中のまなざし」(於 美の起原)に行ってきました!(2021年4月)

 

(追記6)

2022年、中園ゆう子さんは、銀座の画廊、美の起原での個展、「KENZAN2022」(表記Nは逆,Aは-なし)の参加、ご自分もプロデュースに参加したAMAKARA展、横浜の画廊ギャラリーARKでのグループ展の参加など大活躍でした。

 

「令和艶中八仙・西王母」 F6 紙本着彩

中園さんは、江戸時代に浮世絵に描かれた中国の仙人に因んだ「艶中八仙」という美人画を題材にして、「令和艶中八仙」というシリーズの作品の制作をしており、この作品は、銀座をモチーフにした作品ですが、その一つとのことです。

中園ゆう子展「目を瞑ると」(於 銀座の画廊 美の起原)に行ってきました!(2022年4月)

8人の個性が光る、AMAKARA展(於 銀座中央ギャラリー)に行ってきました!(2022年10月)

 

また、2023年も美の起原での個展が開催されました。

「伝言してね」 紙本着彩 F3

中園ゆう子個展~幻想マニア(於 美の起原)に行ってきました!(2023年6月)

 

⑩星奈緒さん

【略歴;新潟県魚沼市出身、長岡造形大学視覚デザイン学科卒業】

 

星奈緒さんは、昨年、画廊art Truthでの個展で初めて作品を拝見し、その描写力には大変驚かされた作家さんです。

彼女の描く女性とは、目を合わせるのもドキドキするような感じをしたのを今も覚えています。

 

「曇り空」 

〇星奈緒展 目を瞑ると何が見える? 於 art Truth(2016年4月)

 

(追記1)

2018年3月、星奈緒さんの個展が、横浜中華街の画廊art Truthで開催されました。

彼女の描くパステル画たちは、優しく、心を感じる作品群でした。

「水にまつわる話」 

〇星 奈緒 個展(於 art Truth)に魅せられてきました!(2018年3月)

 

 

(追記4)

2020年10月、横浜中華街の画廊art Truthにおいて、星奈緒さんの個展「星奈緒展 隠れて待ってる」が開催されました。

「煙」 パステル、水彩、S4号

「星奈緒展 隠れて待ってる」(於 art Truth)に行ってきました!(2020年10月)

 

2020年10月、朝日新聞の夕刊に、星奈緒さんの絵が遠くモスクワの郊外にわたり、所有者からの便りが来た話題が掲載されました。

星奈緒さんの奇跡のおすそ分け 朝日新聞の記事「あの絵は海超えて」から(2020年11月)

 

(追記6)

2022年10月、星奈緒さんの銀座での初めての個展が、画廊美の起原で開催されました。それまでの星奈緒さんの歩みを拝見してきた私にとって、とても楽しみにしていた個展でしたし、久し振りにご本人にお目にかかりお話しすることができました。

「stop motion portait 2」 273×190mm

この作品は、異なる目線、そして、微妙に表情が異なる7つの作品「stop motion portait 1~7」の一つです。

ご本人、そして画廊のスタッフの方々と7つの作品を前にしていろいろ感想を出し合って、楽しいひと時を過ごしました。

星奈緒展「点滅/点灯」(於 美の起原)に行ってきました!(2022年10月)

 

以上、私が注目する美人画・女性画を描く現代の、それも若手の作家さんを中心に、紹介してきました。

この方たちの今後のご活躍を期待するともに、応援していきたいと思っています。

そして、上村松園さんのような歴史に残るような女流作家になってもらえればと考えています。

 

(追記4)

番外編

以上は、この記事を書いた2017年9月に選んだ10名の方々ですが、この後、多くの作家さんに出合うことができました。

アメーバのブログは、字数に制約があるので、これ以上、多くの記事はかけないのですが、どうしても紹介したい美人画・女性画を描く女流作家さんの一部について、私が出会った作品とそれを紹介した私のブログを追記したいと思います。

 

⑪宮崎優さん

【略歴;大阪府立港南高等学校美術科卒業、第9回アダチUKIYOE大賞受賞。2019 NHKドラマ「浮世絵の画家」作品提供】

宮崎優さんは、現在の美人画を描く女流画家としては、最も人気のある作家の一人と言っても過言ではないかと思います。

私のブログでも、頻繁に取り上げさせていただいています。

 

「目覚め」 4F

宮崎優展ーここから見える世界ー(於 ギャラリーアートもりもと)に行ってきました!(2020年11月)

 

(追記6)

2022年11月、銀座の「ギャラリーアートもりもと」改め「SASAI FINE ARTS」において「画集刊行記念 宮崎優展 つむがれゆく緑」が開催されました。ここで、 NHKドラマ「浮世絵の画家」に提供された、次の作品が展示されていました。

 

「長い洗い髪に櫛を通す女」 20P(72.7×53.0㎝) 絹本着彩

 

この日、刊行された画集に、私がインコ好きであることを知っていた宮崎さんが、思いがけず私のためにインコの絵を描いていただきました。

 

また、2023年7月には、新作オリジナル木版画 完成披露の展示がありました。

「櫛にながるる黒髪」木版画 35.2×24.0㎝(制作 株式会社 アダチ版画研究所)

宮崎優 新作オリジナル木版画完成披露展示(於 SASAI FINE ARTS)に行ってきました!(2023年7月)

 

⑫中島華映さん

【学習院女子大学 国際文化交流学部 日本文化学科卒業】

中島華映さんは、学生の時から独学で作品を発表され、当時から人気があった作家さんです。2023年も完売作家として美術雑誌アートコレクターズ2月号に紹介されています。

 

「眺望」 F4 和紙・アクリル

中島華映展(於 ギャラリーアーク)に行ってきました!(2020年9月)

モダンアートプロデュース中島華映初個展「浮游する夢」に行ってきました!(2019年3月)

 

⑬ 寒河江智果さん

【略歴;女子美術大学絵画科日本画専攻卒業】

寒河江智果さんは、可愛らしい女性から妖艶な女性まで幅広く女性を描かれています。また、色づかいが綺麗で元気をもらえる作品と感じています。

 

「いつもそばに」 6F 

寒河江さんが、私のブログをご覧になって、我が家のインコを題材にして描かれた作品です。

寒河江智果さんの作品に、我が家のインコたちを描いていただきました!(2020年5月)

寒河江智果展「風待月の花園」(於ギャラリーアートもりもと)に行ってきました!(2018年5月)

 

⑭ 山本有彩さん

【金沢美術工芸大学院修士課程絵画専攻日本画コース修了】

 

「繋がっていられたら」 絹本着彩 F6

山本有彩個展(於 ギャラリーアーク)に行ってきました!(2019年10月)

山本有彩個展(於 ギャラリーARK)に行ってきました!(2021年10月)

 

(追記6)

山本有彩さんは、その後、一層人気が増し、また、活動の場を広げ、松本隆さんの作詞活動50周年トリビュートアルバム『風街に連れてって!』のアルバムジャケットに採用されました。

松本隆氏CDアルバムジャケットに採用された山本有彩さんの作品が素敵です等々(2021年7月)

 

 

⑮伊勢田理沙さん

【略歴。佐賀県出身、佐賀大学大学院教育学研究科修了、白日会会員】

 

「君をのせて」 100F(162.1×130.3㎝)

伊勢田理沙展「いついつまでも」(於 ギャラリーアートもりもと)に行ってきました! 猫好きは是非!(2020年10月)

「伊勢田理沙・田口由花二人展」(於 ギャラリーアートもりもと)に行ってきました!(2021年10月)

 

(追記6)

伊勢田理沙さんは、白日会を中心に女性を題材にした作品を発表されていますが、その作品には必ずと言っていいほど猫が登場します。

2022年3月には、猫をテーマにした個展も開催しました。

「ねことくらす」伊勢田理沙展(於 ギャラリーアートもりもと)に行ってきました!(2022年3月)

 

⑯ 藤井佳奈さん

【略歴;熊本県出身、佐賀大学大学院地域デザイン研究科修了、白日会準会員】

熊本出身の藤井佳奈さんは、ロリータファッションをテーマに作品を描いています。ロリータファッションには興味はなかった私ですが、藤井さんの作品は美しく見事で感服しています。

 

「天使にだってなれたハズ」 90.9×90.9㎝ (30S)

 

こちらは、藤井佳奈さんとしては大変珍しいロリータでない、自画像です。

「パール」 藤井佳奈 53.0×45.5㎝ (10F)

藤井佳奈個展「小さい頃の夢のこと」(於 ギャラリーアートもりもと)に行ってきました!(2019年11月)

 

「物語を読む日」 藤井佳奈 SM

藤井佳奈展「Once upon a time」(於 ギャラリーアートもりもと)に行ってきました。(2021年12月)

 

⑰菅澤薫

【略歴;埼玉大学教育学部学校教育教員養成課程教科教育コース美術専修卒業、同大学大学院教育学研究科教科教育専攻美術教育専修修了、筑波大学大学院博士前期課程人間総合科学研究科芸術専攻修了、筑波大学大学院博士後期課程人間総合科学研究科芸術専攻修了、現在、浜松学院大学短期大学部(幼児教育科)専任講師】

 

「心寄す」 菅澤薫 6F(40.9×31.8㎝)

菅澤薫展「密やかな巣」(於 ギャラリーアートもりもと)に行ってきました!(2021年2月)

 

(追記6)

菅澤薫さんは、感覚やバランスとか、肌で感じる危うさ、心地よさといったものを作品に描いているように思います。

現在は、静岡県で教鞭をとりながら、子育てをし、制作を続けています。

「紡ぐ」 菅澤薫 油彩 F6

「魅惑の人物画展」(於 ギャラリーARK)に行ってきました!(2023年2月)

 

 

⑱小野彩華

【略歴;東京造形大学絵画専攻領域卒業、白日会準会員】

小野彩華さんは、白日会でLIMBOシリーズの作品を発表されています。大きな作品から小さな作品まで、大小に関係なく魅力的な作品を描かれています。

「Only」 小野彩華

「魅惑の人物画展」(於 ギャラリーアーク)に行ってきました!(2019年2月)

 

(追記)

「LIMBOⅢ」 小野彩華 

第99回白日会展(於 国立新美術館)に行ってきました!(2023年3月)

 

⑲徳田明子

【略歴;東京デザイナー学院卒、白日会会員、日本透明水彩会(JWS)会員】

徳田明子さんは、水彩画で女性を描いています。優しい作品、または情念がこもった作品など様々ですが、白日会では迫力のある作品を発表されています。

 

「秋桜」 徳田明子 水彩 F6

アグライア展(於 ギャラリーARK)に行ってきました!(2020年6月)

 

(追記6)

「花明かり」 徳田明子

第99回白日会展(於 国立新美術館)に行ってきました!(2023年3月)

 

⑳中道佐江

【略歴;京都出身、京都嵯峨芸術大学造形学部油画分野卒業、白日会会員】

中道佐江さんは白日会展で作品を発表されており、美しく上品で印象に残る作品と思っていたところ、横浜でのグループ展で拝見する機会を得ました。基本は、京都、大阪の活動が中心のようです。

 

「恋をしたのは」 アクリル・油彩 F3

中道佐江さん、徳田明子さんなど魅力満載! アルマ展(於 ギャラリーARK)に行ってきました!(2021年11月)

 

(追記6)

「幻想夜」 中道佐江

第98回白日会展(於 国立新美術館)に行ってきました!(2022年3月)

 

㉑ 植野綾さん

【略歴;熊本県出身、佐賀大学大学院地域デザイン学部地域デザイン研究科修了、白日会会員】

植野綾さんは、白日会展を中心に、写実的な女性画を描いていますが、その度ごとに趣の異なる作品を発表されています。

また、個展では魅力的な女性の作品を発表されており、私のブログでも度々紹介させていただいています。

 

「真」 4F

植野綾展「emotion」(於 ギャラリーアートもりもと)に行ってきました!(2021年6月)

 

「奏」 8F(37.9×45.5㎝)

植野綾展「境界線」(於 ギャラリーアートもりもと)に行ってきました!(2022年8月)