今日は、現在、銀座の画廊、ギャラリーアートもりもとで開催中の植野綾展「境界線」について書きたいと思います。

(会期:8月26日(金)~9月10日(土)日・月休廊)

 

 

植野綾さんは、佐賀大学大学院芸術地域デザイン学部地域デザイン研究科を修了されており、学生の時から、ギャラリーアートもりもとを中心にグループ展に出展するとともに、白日会展で入賞を重ね、すでに白日会の会員でいらっしゃいます。

 

基本、油絵で女性を中心に写実絵画を描かれていますが、様々な絵に挑戦されています。

私が、植野綾さんに最初にお目にかかったのは、2018年9月の佐賀大学のグループ展で、それ以降、作品を拝見する機会は多かったのですが、今回、久しぶりにご本人にお目にかかることができました。

佐賀大学のグループ展「礎展」(於 ギャラリーアートもりもと)に行ってきました。(2018年9月)

 

植野綾さんの個展は、昨年に続き、2度目になります。

植野綾展「emotion」(於 ギャラリーアートもりもと)に行ってきました!(20121年6月)

 

それでは、作品を何点か紹介します。

「解放」 15S(65.2×65.2㎝)

この作品は、水中で浮遊する女性を描いた作品です。

実は、新型コロナの影響で開催が中止となった第96回白日会展に、植野綾さんが出展した大作「みちなるせかい」が、水中で4人の女性が浮遊する作品であったことを思い出し、うかがったところ、この作品もその際の関連作品とのことでした。

 

幻となった第96回白日会展に出展した「みちなるせかい」は、白日会のWEBで公開されたものの、いまだに公開展示の機会がないとのことでした。

この作品は、実際に大きな水槽にモデルさんが入水して制作した作品であり、現在でも白日会のHPで見ることができますので、興味のある方は是非ご覧ください。

webギャラリー96回第1室 (hakujitsu.com) この中で、植野さんの作品をクリックすると拡大されます。

 

「衣装」 20P(72.7×53.0㎝)

この作品の題に「衣装」とあるように、この作品の衣装の描写には、目を見張るものがあります。

新進の白日会の会員にふさわしい、描写力は素晴らしいと思います。

 

「film」 20P(53.0×72.7㎝)

こちらの作品は、仰向けの女性の首筋から顔、そして投げ出された髪に目が惹きつけられ、そして繊細の両手、衣装と目が移ります。見る者のを楽しませる幾つかの仕組みがこの作品には感じられます。

 

「奏」 8F(37.9×45.5㎝)

こちらも、着物を羽織った作品で衣装の表現にも目が行きますが、何よりもあどけない女性の表情が印象的です。

今回の作品展において、一つ一つの作品の女性の表情に繊細な思いが込められているように感じられます。

 

「秘密」 10F(53.0×45.5㎝)

こちらの作品は、着物ではありませんが、「秘密」という題の通り、女性の想いが顔の表情、そして添えられた手の表情から感じ取ることができる作品ではないでしょうか。

 

最後に、DMの作品です。

「正体」 10S(53.0×53.0㎝)

 

植野綾さんは、熊本出身で、現在も熊本在住で高校生や若い人に絵を教えているとのことです。

私の両親ともに熊本出身ですので、それだけでも身近に感じてしまい、応援したくなってしまいます。

ご覧の通り、なかなかの実力者ですので、今後楽しみの作家さんではないでしょうか。

 

最後に、ギャラリーアートもりもとのHPアドレスを掲載します。

ギャラリーアートもりもと (artmorimoto.com)