会場に入ると、並べて展示された、二つの作品が、私の目に入りました。
一つは此方の作品です。
「夢のいたずら」 F6 アルキド
闇に浮かぶ美しい女性の顔。
瞳の奥には、哀しみ、優しさ、そして慈しみを感じることが出来ます。
白い肌に、発光しているかのような赤みが差し、静かでありながら熱い感情のほとばしりを感じさせてくれます。
そして、もう一つの作品
「夢の通い路」 F6 アルキド
そして、此方は同じ女性の横顔。
こちらは、今回の個展の題となった「夢の通い路」という作品です。
この二つの作品は、戸井田さんが、今回の個展に向けて、現在の自分の方向性を最も顕著に表現した作品とのことです。
この数年間、戸井田さんの作品を拝見してきましたが、この二つの作品は、これまでの作品を深化させ、輝きが一段と増している作品と言えるのではないでしょうか。
私のブログでは、何度も取り上げてきた戸井田しづこさんの個展「夢の通い路」が、今日から横浜の画廊art Truthで始まりました。(会期6月12日(水)~17日(月))
過去に、私のブログで、戸井田さんの作品について触れた主なものは次の通りです。
◯戸井田しづこ個展・夜明けの虹 (於 art Truth)「こころとまなざし」に魅了されます!
◯第44回 2018現代童画会選抜展(於 銀座アートホール)に行ってきました。
◯わたしの硝子絵展(於 art Truth)に行ってきました。
戸井田さんの作品には、大人の女性の作品とまた風情の異なる、こどもの作品があります。
「ないしょないしょ」 F4 アルキド
ほっとする、可愛く、楽しい作品です。
そして、こんな作品も。
「sukero」 F0
「sukero」とは、エスペラント語で「砂糖」という意味です。
「砂糖」という意味の様々な外国語を題にした砂糖シリーズの一つとのことです。
こうした可愛らしい作品を描くことで心にゆとりを持たせ、そして、その一方で、自分が今できる一歩先を目指し、突き詰めた状態で、大人の女性の作品を描いている・・・・
正確かどうか分かりませんが、そんな趣旨のお話しを戸井田さんがされていました。
絵を描くことを仕事としている方の、作品への真摯な取り組み方の一つを教えていただいたと思いました。
他にも素敵な作品が沢山展示されていますが、昨年の現代童画展選抜展でも拝見した此方の作品が展示されています。
「涙雨」 F20 アルキド
そして、こうした小品も展示されています。
以上、久しぶりに戸井田さんにもお目に掛かることが出来、美の世界を楽しむことが出来た作品展でした。
最後に、画廊art Truthのホームページのアドレスを掲載しておきます。