今日は、現在、横浜のそごう美術館で開催されている第72回春の院展(会期7月14日(金)~7月23日(日))に、昨日、観に行きましたので、その感想を書きたいと思います。

 

まず、入口の様子です。

この作品は、宮廻正明氏の「時空の粒子」です。

 

私は、院展でいつも楽しみな作品は、斉藤満栄氏の作品でして、今回も、素晴らしい作品が展示されていました。

その齋藤氏の作品のファイルと、春の院展の作品集、チラシです。

 

斎藤満栄氏の今回の作品は、「ダリア」という作品です。

絵はがきの写真を撮らせて頂きました。

中心に描かれた白いダリアにアクセントが置かれ、その他の白いダリア、黄色がかったダリア、赤いダリアが、バランスよく配置され、全体として、ダリアの花群が見事に描かれています。

齋藤氏の「鉄線」、「金魚」と拝見してきましたが、今回の作品もとても素晴らしい作品でした。

 

過去、齋藤氏を中心に、院展の感想を記載した私のブログです。

◯再興第100回院展(於そごう美術館)に行ってきました。

再興第100回院展 齋藤満栄氏「鉄線」をもう少し語りたい。

再興第100回院展 斎藤満栄氏の「鉄線」について更に語りたい。

第71回 春の院展(於 そごう美術館)「金魚」斎藤満栄氏が魅力!

再興第101回院展(於 横浜 そごう美術館)に行ってきました。

 

次に、私の目にとまったのは、鯉を描いた二つの作品です。

一つは、那波多目功一氏の「水面の春」です。(絵はがき)

水面を、たくさんの桜の花びらが埋め尽くし、その合間から鯉の姿が見えています。

静寂、気品のある張り詰めた空気に鯉の姿、那波多目氏らしい気品のある作品です。

 

そして、もう一つの作品。

鎌倉秀雄氏の「春の池」という作品です。(絵はがき)

鎌倉市の作品は、いつも、椿に遊ぶ猫の絵が印象的ですが、今回は、鯉の作品です。

暖かい暖色の鯉の姿は、春らしさを感じさせ、鎌倉氏らしい作品と思いました。

ただ、残念なことに、作品に喪章がついていました。

あとで、調べると、本年3月27日に86歳で亡くなられたそうです。穏やかな画風はとても素敵と思っていましたが、大変残念です。

心から冥福をお祈りしたいと思います。

 

その他、いつも力作の西田俊英氏の「旅立ち」という作品です。(絵はがき)

西田氏が描く、この精悍の犬の生命力が、背景の森の神秘的な背景と合わさって、燃え上がっているような作品です。

 

それに、小野田尚之氏の「到着」という作品(絵はがき)

緑溢れる山間の駅に到着する電車の風景、緑の描写力には、ただ驚きです。

 

宮北千織氏の「かりね」という作品(絵はがき)

女の子が、お昼寝をする姿を描いた作品と思いますが、宮北氏らしい気品に溢れた作品です。

 

以上、いつも拝見するベテランの素晴らしい作品でしたが、その他、気になった作品が一つありました。

京都絵美さんの「星の影」という作品です。恐縮ですが、画集からお借りしました。

この女性の顔の表情、背中、腕から手の表情、そして足の表情、とても魅力的な作品と思いました。

数多い作品の中の一つの作品。もちろん名前も知らない作家さんです。

調べてみると、京都絵美(みやこ えみ)さんは、山種美術館開館50周年を記念した「Seed山種美術館日本画アワード2016」で大賞を受賞されているとのことです。

今後、注目していきたいと思います。

 

以上、すばらしい日本画を、今年も堪能することが出来ました。

春の院展は、4月から全国を巡回していますが、横浜の次は、福岡三越(8月2日~7日)だそうです。