今日は、午後から休みをいただいて、「福田季生展 百花繚乱-花文様-」(会期 10月8日(木)~17日(土))を拝見するため、銀座の画廊ギャラリーアートもりもとに行ってきました。

 

 

私が福田季生(きはる)さんの作品を初めて拝見したのは、3年半前の2017年4月の第1回新日春展でした。

そこで拝見した「花ごもり」という作品は大変印象に残り、その後の、新日春展や改組新日展において、福田さんの作品を拝見するのを楽しみにしてきました。

 

福田季生さんは、日展には出展されていますが普段は京都を中心に活躍されていたので、東京で拝見する機会はありませんでした。

しかし、ギャラリーアートもりもとさんが、縁があって、福田さんの作品を2018年7月のグループ展で初めて紹介し、そして、今回、初めて東京において個展を行う運びになりました。

 

私のブログでも、次のとおり、福田さんの作品を紹介させていただきました。

第1回新日春展で日本画を見てきました。(於 東京都美術館)(2017年4月)

私が注目する「美人画・女性画」を描く女流画家10人 (追記しました)(2017年9月)

第2回 新日春展(於 東京都美術館)に行ってきました。(2018年4月)

「summer show 2018」(於 ギャラリーアートもりもと)にいってきました!(2018年7月)

改組 新 第5回日展(日本画)(於 国立新美術館)に行ってきました!(2018年11月)

第3回新日春展 (於 東京都美術館)に行ってきました!(2019年4月)

モデルも魅力! Summer Show 2019(於 ギャラリーアートもりもと)に行ってきました(2019年7月)

改組 新 第6回日展(日本画部門)(於 国立新美術館)に行ってきました!(2019年11月)

 

この間、ご本人とは、Facebook上では言葉を交わすことはできましたが、今日、作品を拝見してから3年半たって初めてご本人にお目にかかり、お話をすることができました。

 

それでは、作品を何点か紹介させていただきます。

「百花繚乱」 60M(130.3×80.3㎝)

着物に描かれた花々が華やかであり、思わずうっとりしてしまう作品です。

とくに、着物の下部に集中した花群は見事であり、そこから、全体、背景へ描かれた花々はバランスよく、統一感がある作品に仕上がっています。

 

そして、この大作に比べると、やや小さくなりますが、こちらの作品も、着物、そして背景に描かれた花々は見事です。

「百花図」 20P(72.7×53.0㎝)

 

また、こちらは小品になりますが、華やかな着物を羽織る少女の美しさが、それぞれに魅力的な作品です。

 

「いたずら」 4F(33.4×24.3㎝)

 

「紅」 4F(33.4×24.3㎝)

 

 

一方、こちらの作品は、これまで拝見してきた福田さんの作品とは、少し趣を異にする作品です。

「蛍」 6F(40.9×31.8㎝)

紺の浴衣の女性が持つうちわに、一匹の蛍がとまっています。

さわやかな浴衣の柄や、髪にさした風車、たなびく青いススキの様子から、涼しげな風を感じます。

 

日本画において「蛍」というのは、ありふれているようですが、例えば上村松園の作品などの名作があり、なかなか現代の日本画では見ることが少ないと思いましたので、福田さんにお話を伺ってみると、蛍の作品を描くのはこれが初めてであり、是非、一度挑戦してみたかったとのことでした。

 

そして、この作品も、福田さんの新たな面を垣間見れる作品です。

「編む」 10M(53.0×33.3㎝)

福田さんの洋装の女性の作品を拝見するのは初めてです。

白いレースに一つ一つを想いを込めて編み上げていく。

女性のひたむきな想いが込められた印象がする作品に、伝統的な日本画の心が引き継がれている作品ではないでしょうか。

 

この作品展は、東京での展示を終了すると、京都に場所を移して展示されるとのことです。

これまで、単体でしか作品を拝見することができなかった福田季生さんの様々な作品(今回展示されたのは13点になります。)をこうして拝見できて、個人的に大変満足することができました。

 

最後に、ギャラリーアートもりもとのホームページのアドレスを掲載します。

http://www.artmorimoto.com/