2022年10月半ば、一人廻った東北湯修行旅のシリーズを再開。
投稿時にはもうすでに周回遅れ…1年以上経ってしまっております(^^;
お話は5日目のAM湯めぐりのあたり。
いつものように、まずはここまでの行程リンク集から。
<1日目>
うえんで 喜多方店(食事)
櫻井食堂(食事)
熱塩温泉 下の湯共同浴場
山都温泉保養センター いいでのゆ
白布温泉 東屋 <前編>
白布温泉 東屋 <後編>
白布温泉 中屋 別館 不動閣
小野川温泉 扇屋旅館
小野川温泉 滝の湯
小野川温泉 二階堂旅館
小野川温泉 旭屋旅館 <到着編>
小野川温泉 旭屋旅館 <温泉編>
小野川温泉 尼湯
おしょうし処 しげ坊(食事)
小野川温泉 うめや旅館
<2日目>
小野川温泉 高砂屋旅館
小野川温泉 旭屋旅館 <朝食編>
湯沼温泉 駒草荘
かみのやま温泉 二日町共同浴場
かみのやま温泉 新湯共同浴場 澤の湯
臥龍温泉 青田健康ランド
大の目温泉 大野目温泉 旅館安部
りんご温泉
湯の瀬温泉 湯の瀬旅館 <到着編>
湯の瀬温泉 湯の瀬旅館 <温泉:内湯編>
湯の瀬温泉 湯の瀬旅館 <温泉:大露天風呂・内風呂編>
湯の瀬温泉 湯の瀬旅館 <食事:夕食編>
<3日目>
湯の瀬温泉 湯の瀬旅館 <食事:朝食編>
なの花温泉 田田
長沼温泉 ぽっぽの湯
庄内町ギャラリー温泉 町湯
協和温泉 四郎兵エ館
雪沢温泉 大館市立老人福祉センター 四十八滝温泉
雪沢温泉 大雪 <到着編>
雪沢温泉 大雪 <食事編>
雪沢温泉 大雪 <温泉編>
<4日目>
ふるさわおんせん 光葉館
大館東台温泉 東の湯
露天とガーデンの温泉 ほうおう庭
ああ、大滝温泉
別所温泉
軽井沢温泉
大葛温泉
中華クック(食事)
毛馬内七滝温泉
大湯温泉 荒瀬共同浴場
大湯温泉 上野旅館
大湯温泉 上の湯共同浴場
大湯温泉 白山荘アパート
大湯温泉 元の湯旅館
大湯温泉 川原の湯共同浴場
大湯温泉 下の湯共同浴場
カプセルイン弘前 アサヒサウナ
Stuff(食事)
<5日目>
平川温泉
平川市尾上農村環境改善センター さるか荘
川部温泉 ふれあいセンター
田舎館村の残していた湯に入り終え、しばらく移動。
住所的には弘前市に戻る感じになり、様々な極上湯を飛ばして向かったのは、湯段温泉エリア。
岩木山のふもとの県道3号、弘前岳鯵ヶ沢線を西へ。
やがて嶽温泉が右手というあたりから、逆の西南の方向にしばらく。
秋には紅葉が美しい道を進んだ先に現れるのが湯段温泉。
湯段温泉は以前「時雨庵」と「ゆだんの宿」に立ち寄っていた。
静明館はすでに廃業してしまって立寄れず。
もう一つ「新栄館」があり、前回訪れた時は呼べど誰も出てこないため入浴をあきらめてしまった。
ところがこれがリサーチ不足、無人がデフォで、そのまま入浴してよいところなのでありました(^^;
それを知り、改めて訪れたというわけであります
以前は旅館だったが現在は宿泊客はとらず、立寄り入浴のみとなっているらしい。
建物↑の左はオーナー宅の入口なので皆さん、向かって右側の入口↓を訪れてください。
すでに「新栄館」の文字もほとんどかすれてしまっているけれども、これで営業中。
湯段温泉 新栄館
到着したのは9時半過ぎ。
約1時間も移動にかけてしまった。
そういうわけでこちらは無人が基本なのだが、「お邪魔します」と声を出しながら中へ。
営業時間の明示は見なかったが、一応6時~20時みたい。
もし違っていたらごめんなさい。
ご主人のお宅に伺う体で靴を脱ぎ、なんとなく腰を低くしながら先へ。
入浴料は250円。
受付もなく券売機などももちろん無いので、小銭の用意は必須。
ビールも250円と安いが、もちろん運転があるので見ぬふり。
貼り紙の指示通り、袋の中に250円を投入。
いろんなメニューの掲示があった。
手作りのお茶も販売しているみたい。
狭いながら寛ぎスペースあり。喫煙もできる。
それでは浴場へ。
男女別に内湯が1つずつ。
脱衣所には常連さんかこちらの方のものか、バスグッズが置いてあった。
こちらも想定通り、結果的にまた終始独り占め。
4湯連続独り占め
では浴室内へ。
中は泉質の特徴が一目でわかる状況。
このこじんまり感と全体的な沈着・析出の具合にはニンマリが止まらない
浴槽はせいぜい2人ぐらいのサイズ。
基本的には1人で入りたい感じ。
洗い場スペース。
鏡は2つ、椅子も2つ用意されているが、通常のカラン&シャワーみたいな設備ない。
向かって左側の蛇口↑からは真水がでる。
浴場の内側の壁の上は空いていて、右側に女湯があることがわかる。
採光窓から明るい光が差し込んでいた。
洗い場の仕組みをもう一度。
見てお分かりのように、湯口の太いパイプから細いパイプを派生させ、洗い場にもってきている。
よって洗い場側のバルブを捻ると源泉が出る↓。
ではその源泉のお話。
白黄色にささ濁り、あるいは貝汁色の湯は源泉名が「湯段温泉組合6号泉」。
源泉温度44.4度、pH7.2のナトリウム・マグネシウム・カルシウム-塩化物・炭酸水素塩泉。
まさに重炭酸土類の湯といった泉質名。
成分総計は3.454g/kg。
分析表ではなぜか等張性となっていたが、低張性の間違いでしょう。
湧出量は掘削・動力揚湯で155リットル/分。
この湯は以前に訪れた「ゆだんの里」と同じ使用源泉。
浴槽を良く観察すると、湯面の半分ぐらいに膜が張っていた。
その浴槽の温度を測ってみると。。。
41.5度と申し分のない適温。
そして浴槽が小さい分、ドバドバの完全かけ流し
クリーム~オレンジ色の析出物が美しい。
このオーバーフローは壁に沿って排湯孔へ。
その先の流れを窓から覗いてみたら、麗しの源泉ロードとなっていた
さて浴槽に戻り、源泉の成分数値を簡単に抜粋。
陽イオンはナトリウムが486.0mg、カルシウムが229.6mg、マグネシウムが169.7mg。
以下カリウム49.6mg、総鉄0.8mg、リチウム0.3mgなど。
陰イオンは塩化物が787.8mg、炭酸水素が767.7mgと拮抗。
硫酸も多く302.9mg、以下硝酸1.6mg、臭化物1.0mg、フッ化物0.2mg、ヨウ化物0.1mg。
遊離成分ではメタケイ酸が196.3mg、メタホウ酸が15.3mg。
溶存ガスでは遊離二酸化炭素が447.3mgある。
甘い金気臭と淡い土臭あり。
淡い金気味、重曹や炭酸の甘味や酸味あり。
炭酸のシュワシュワ感は名残程度しか感じられなかった。
どちらにせよこの泉質は例によって複雑で表現が難しい(^^;
湯口の温度を測ってみると。。。
42.8度と浴槽内温度とさほど変わらず、しっかり投入がよくわかる。
重曹泉らしいしっかりとしたスベスベ感。
こじんまりとしたおさまり感も心地よい
こちらこそまさに忘れ物を取りに戻った湯。
この時の湯段温泉はこちらだけにし、しっかり堪能させてもらった。
次に向かった湯はフラれてしまい、弘前市を離れて中津軽郡へ。
なお青森でもそんな感じでいくつかの湯に入れなかったので、その辺もその内まとめます(^^;
湯段温泉 新栄館
青森県弘前市常盤野字湯段萢14
0172-83-2883
入浴料 250円
6時~20時?
<源泉:湯段温泉組合6号泉>
ナトリウム・マグネシウム・カルシウム-塩化物・炭酸水素塩温泉(低張性・中性・高温泉)
44.4度
pH7.2
成分総計 3.454g/kg
155リットル/分(掘削・動力揚湯)
源泉は無色透明
浴槽で白黄色(貝汁色)にささ濁り
甘い金気臭、淡土臭あり
淡金気味、甘味・酸味といった炭酸や重曹味あり
湯面に膜あり
しっかりとしたスベスベ感あり
完全かけ流し
2022年10月入湯
※数値はH27の分析表より