2022年10月半ばの東北の温泉ひとり湯修行旅シリーズ。
3日目の行程が始まりました。
いつものように、これまでの行程の整理から。
<1日目>
<2日目>
<3日目>
山形県の湯が続くのはあと少し。
鶴岡市から東田川郡三川町の「なの花温泉 田田」へ向かったが、再度鶴岡市内へ。
といっても「田田」より北東に4~5kmほどの近い距離にあるのが「長沼温泉 ぽっぽの湯」。
以前はこんな感じの施設名だけでスルーしてきてしまっていたのだが、最近はそんな先入観は無くすようにしてます!
9時50分頃に到着。
長沼温泉は昭和24年の石油掘削中に湧出した温泉。
それだけで源泉の特徴に想像がつくがそれは置いておくとして、紆余曲折があり平成10年に2号源泉が湧出。
平成12年4月にこちら「ぽっぽの湯」が開館。
日曜の朝の来やすい時間、こちらもまた混んでそうな予感。。。
長沼温泉 ぽっぽの湯
入口に営業時間が延長になった旨の掲示あり。
整理をすると5~9月が6時~21時半(最終受付21時)。
10月~4月が6時~21時(最終受付20時半)。
第2木曜が休館日。
入浴料は450円。
休憩室を利用する場合は別途料金がかかる。
写真は撮り忘れたが、食堂「田んぼの台所」は朝から利用できる。
さて「ぽっぽの湯」の由来↑だけれども、長沼町のシンボルが白鳩だったのが第一みたい。
温まりのぽっぽなどもかけられている。
全国に「ぽっぽの湯」という名の温泉施設は他にもあり、尾道市や静岡市(足湯)に確認できたがいずれも行ってません。
ロビーを眺めつつ、まっすぐ浴場へ。
浴場は男女別で和風浴場と洋風浴場があり、日替りで変わる。
手前の和風は偶数日が女性。
奥の洋風は偶数日が男性でこの日は偶数日。
そして浴場内はやはり混んでおりました(^^;
撮影禁止という表記ではなくスマホ禁止。
どちらにせよ、2湯続けて浴室内写真が撮れない状況。温泉ブロガーとして情けない、スミマセン!
そういうわけで浴室内写真は例によってWEB上で拝借してまいりましたm(__)m
その前に、浴場案内図から。というより浴槽水に関する掲示。
おそらくブログ上では湯使いの細かな表記まで読み取れないと思うので簡単にまとめると、こちら「なの花温泉 田田」に続き2本の源泉「2号源泉」「3号源泉」を有しており、しかもこちらは全く泉質や温度の違う源泉。
これらを単独使用(3号のみ)したり、混合利用したりと、なかなか贅沢な使用状況。
あっさりとした方の3号がメインとなり、単独でカランやシャワー、水風呂にも使用されている。
ああ、やはり撮りたい角度のよい写真が見つからない(^^;
※写真は紹介記事より拝借
内湯は手前が加温かけ流し浴槽、奥の大きい方が加温循環併用かけ流し浴槽。
この内湯のメインと思わる手前の小さい浴槽の寄り写真が拾えない。
しょうがないので上の写真より編集。
※写真は紹介記事より拝借(編集済)
その小さな浴槽↑から。
淡く暗めの鶯色で淡くささ濁った湯は「長沼2号源泉、長沼3号源泉」の混合泉。
混合した状況で源泉温度44.4度、pH7.3のナトリウム・カルシウム-塩化物温泉。
成分総計の表記はなく、蒸発残留物が22.350g/kg、溶存物質総量が20.530g/kg。
20g超えの堂々たる高張性の強食塩泉。
この湯を加温かけ流しにて使用している。
2号源泉単独の源泉温度が分からないが、混合で温度調整はできなかったのかなと若干の疑問は持った。
そして混合泉状態で、灯油系のアブラ臭あり。
3日目は初っ端からアブラ風味の湯を連湯してしまい、自分の源泉センサーに黄信号が灯りそう(^^;
こちらも退出前に身体を洗ってできる限りリセットした。
そんなことよりその灯油系のアブラ臭があり、かなり強い塩味と苦味、そしてアブラ味がある。
総計ははるかに上回るが、やはり近所の「なの花温泉 田田」と同傾向のお湯。
塩化物泉らしいしっかりとしたスベスベ感があった。
奥の大きい方の浴槽。
※写真は紹介記事より拝借
写真のようにブクブクがデフォであったかメモはなし。
この暗い淡い緑褐色透明な湯は源泉名が「長沼3号源泉」。単独使用。
源泉温度32.2度、pH8.0の単純温泉。
成分総計の表記はなく、蒸発残留物が0.3850g/kg、溶存物質総量が0.2926g/kg。
この湯を加温・循環併用かけ流しにて使用している。
循環は加温・保温・ごみのろ過用で、湯口から投入されるのは常に新湯とのこと。
この写真↑の奥に少し見える、かけ湯(右)もこの「長沼3号源泉」を使用。
面白かったのはかけ湯の左、サウナを挟んだところにある水風呂。
これも「長沼3号源泉」を使用しているのだけれど、加冷した源泉と非加冷源泉を両方投入していた。
そして水風呂の色もこんな暗く淡い緑系の色だった。
鳩モチーフの湯口はこのメイン浴槽の端にあった。
この写真はオフィシャルのものだけど、小さくてもいいからせめてボケてないのを載せましょうよ(^^;
※写真はオフィシャルサイトより拝借
3号単独の風味はほぼ無味無臭。
モール泉系の甘味が少しあったかも。
微アブラ風味があったかどうかは、2号のアブラに身体が上書きされてよく分からず。
ほら、アブラのお湯はこうなってしまう(^^;
アブラ続きは湯修行ハシゴに難関なのです。
源泉に貴賎はないのでアブラ系の湯が嫌いということではなく、むしろ好物なんですけどね。
浴感はしっかりとしたスベスベ感とメモをしたが、これも果たしてどうだか。
ここで3号源泉単独の成分数値についても簡単に。
陽イオンはナトリウムが68.4mgで大半。以下カルシウム1.2mg、カリウム0.7mgなど。
陰イオンは炭酸水素が79.4mg、塩化物が55.5mg。他にはリン酸水素イオンという見慣れないのが2.9mg。臭素0.6mg、フッ素0.4mgなど。
遊離成分ではメタケイ酸の80.7mgがやや目立つぐらい。
それでは露天エリアへ。
オフィシャルの写真は原寸でこちら。小さ~!
※写真は紹介記事より拝借
扇型に2浴槽が並び、共に内湯の小浴槽と同じく「長沼2号源泉、長沼3号源泉」の混合泉。
2浴槽は温度違いだった。
内湯側からみて向かって右側が加温少なめでほぼかけ流し感覚。
※写真は紹介記事より拝借
源泉は同じ混合泉なのだが色味は内湯とは違い、淡い赤褐色透明でモール泉のような色。
この2源泉、モール泉の要素もあるのかも。
露天の写真はどちらも訪れた当時の色味に近い。
内湯小浴槽とこちらでなぜこれほどに色味が違うのかは分からなかった。
田田も2浴槽で色味が全然違ったしな~。
風味や浴感は内湯の小浴槽とほぼ同じなので、そちらをご覧ください。
写真拝借ついでにこの日女湯だった和風浴場から露天風呂の写真を1つ。
※写真はオフィシャルFBより拝借
この写真に乗せて(?)、「長沼2号源泉、長沼3号源泉」の成分数値を簡単に紹介。
陽イオンはナトリウムが4816mg、カルシウムが2668mgで大半。以下カリウム48.2mg、マグネシウム29.2mg、ストロンチウム26.9mg、バリウム5.6mgなど。ストロンチウムがそんなにあるのもバリウムが顔を出すのもさすが高張性。
陰イオンは塩化物が12660mgと断トツ。以下硫酸49.8mg、炭酸水素48.7mg、臭素45.4mg、ヨウ素5.2mgと続く。
遊離成分ではメタケイ酸が57.7mg、メタホウ酸が67.7mgとなっていた。
※写真はオフィシャルサイトより拝借
いずれにしても混合泉ではかなり強烈なお湯。
田田とぽっぽの連湯はなかなか堪える(^^;
次はまた東田川郡に行って文字通り町の湯へ。
長沼温泉 ぽっぽの湯
山形県鶴岡市長沼字宮前266-1
0235-64-4126
入浴料 450円
5~9月:6時~21時半(最終受付21時)
10月~4月:6時~21時(最終受付20時半)
休館日2第2木曜日
【内湯メイン浴槽・かけ湯・水風呂・カラン&シャワー】
<源泉名:長沼3号源泉>
単純温泉(低張性・弱アルカリ性・低温泉)
32.2度
pH8.0
溶存物質総量(ガス性のものを除く) 0.2926g/kg
蒸発残留物 0.3085g/kg
暗い淡緑褐色透明
ほぼ無味無臭
微甘味があったかどうか
しっかりとしたスベスベ感あり
内湯メイン浴槽で加温・循環併用かけ流し
水風呂では加冷源泉と非加熱(冷)源泉の双方を投入
【内湯小浴槽・露天風呂】
<源泉名:長沼2号源泉・長沼3号源泉>※以下混合泉として
ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉(高張性・中性・高温泉)
44.4度
pH7.4
溶存物質総量(ガス性のものを除く) 20.530g/kg
蒸発残留物 22.350g/kg
内湯小浴槽:淡暗鶯色ささ濁り
露天:淡赤褐色透明
灯油系のアブラ臭しっかり
強塩味、強苦味、アブラ味あり
しっかりとしたスベスベ感あり
内湯小浴槽は加温かけ流し
露天は加温循環併用かけ流し(ほぼ加温かけ流し)
2022年10月入湯
※数値はR3分析書より