2022年10月半ばに数日かけて一人で廻った東北の温泉ハシゴ話。
山形市内で2日目の湯修行を続けていたところです!
まいどお馴染み、これまでの行程リンク集からどうぞ。
<1日目>
<2日目>
ラーメン屋併設の大の目温泉で山形市内の湯は最後とし、この日の宿のある山形県の西側へ向かって移動。
途中、山形県のほぼ中央にある西村山郡で1湯立寄っていくことにする。
朝日町にある「りんご温泉」が目的地。
朝日町はりんご「ふじ」の無袋栽培発祥の地とのことで、それはサンふじという商品名になっている。
他にも各種りんごを始めとする農作物で有名な町。
こちら「りんご温泉」は平成3年にオープン。
現在は朝日町が100%出資の(有)地球耕望が運営しているとのこと。
りんご温泉
それにしてもストレートな施設名
何となく勝手にかわいらしい湯をイメージしていたが、全く違う湯であった
14時40分過ぎに到着。
写真↑の利用案内は見えないですかね。
営業時間は6時~21時と早朝から入れる。
ただし12/1~3/31は7時~21時。
毎月第2水曜が定休日。
本館にある内湯とは別の場所に露天風呂があり、そちらは土日祝のみの営業で10時~18時。露天風呂は冬期休業。
まだ冬期でない土曜日だったこの日は入れるはずの日だったが、残念ながら露天風呂は入れなかった。理由は後程。
落ち着いた茶色ベースの館内は居心地のよい雰囲気。
入浴料は300円。
露天風呂共通で300円ということで、両方入っても300円。
しかし券売機横の貼り紙にもあるように露天風呂のみ配管詰まりがあり、通常より早く、ぼくが訪れる数日前に営業を終了していた。
露天風呂が入れない分安くしてほしいと思いかけたものの、300円なら文句は言えないすかね
その露天風呂は少し離れた別館にあり、眺望が素晴らしいらしい。
やっぱり入ってみたかった~。
サイトでは2023年4/29より露天風呂が復活したとなっております。
売店や農作物の販売にも力を入れているみたいだった。
もちろん各種りんごの販売もあり。
凍みもち↑の下にある紫色は食用菊だったのも山形らしい。
無料で休憩できる大広間もある。
館内は混んではいないものの、それなりに人は居た。
浴場は男女別に、そういうわけで内湯が1つずつ。こちら本館には露天風呂はない。
では男湯へ。ピンボケ写真↓で失礼!
脱衣所は十分に広々としていた。
コインのいらない鍵付きロッカー。
浴室内は先客が2人ばかり。
途中で1人になったが貸切状況にはできなかった。
浴室入口から左手一杯に浴槽。
10人ぐらいは楽に入れそうな規模。
浴槽にはりんごが浮いていたが、りんごの甘酸っぱい香りなんてものは全く漂わず、浴室内にはアブラ臭がしっかり
入って右側奥に洗い場。
一人ずつパーテーションで区切られており、300円だがシャンプー類の設置あり。
カラン&シャワーから源泉は出なかった。
写真↑左側に外に出るドアが開かれているけど、先述通り露天風呂があるわけではない。
ただし眺めはなかなかに心地よかった
ではお湯のお話へ。
湯船には10個のりんごが浮かべてあった。
暗いオリーブ色やや濁りの湯は、源泉名が「第1号源泉」。
源泉温度60.3度、pH7.4のナトリウム-塩化物温泉。
成分総計の表記はなく、蒸発残留物が12.980g/kg、溶存物質総量が13.970g/kg。
しっかり高張性の塩化物泉。
この湯を加水・加温・循環・塩素と嫌な表記が並んだ使用法になっていたが、実感としては加水かけ流しに思えた。
循環もよくわからず、湯の花がしっかり舞っていたのでどう循環しているのかわからない。
加水用の蛇口やホースなどもないが、湯口の温度(測れず)は45度ぐらいだった記憶があり、投入時点で加水調整をしていると思われる。
多くはないが、投入量ぐらいのオーバーフロー↑は常にあるし。
源泉の成分の数値を簡単にピックアップ。
陽イオンはナトリウムが5302mgでほとんど。
以下カルシウム74.4mg、カリウム45.3mg、マグネシウム18.0mg、鉄Ⅱ0.2mg。
陰イオンは塩化物が7646mgで大半。
以下炭酸水素731.8mg、臭素23.0mg、硫酸11.8mg、ヨウ素3.1mg、フッ素1.9mg。
遊離成分はメタケイ酸50.7mg、メタホウ酸57.1mg。
遊離二酸化炭素は92.9mg。
コクのあるアブラ臭がしっかり。
苦味を帯びた強い塩味とアブラ味がした。
浮かべてあるりんごに鼻をくっつけるとさすがに甘酸っぱい香りはするが、そんなものを全く吹き飛ばす強烈なアブラ臭
りんご温泉という名前からこの強烈なアブラ臭と苦しょっぱい湯を思い浮かべる人が果たして居ますかねぇ
強塩化物泉らしいしっかりとしたスベスベ感があった。
先述通り、黒や灰色状の湯の花が多数舞っている。
正確な湯使いは言い切れないが、力強く個性ある湯をしっかり堪能できることになっていると言ってよいでしょう
アブラ臭が結構身体にこびりつくので、この日の湯巡り終盤に持ってきて正解だった。
朝一とかでこの湯に入ると、以後の湯の風味がよくわからなくなったはず
この日の立寄り湯はこちらで終了。
次はまたかなり移動し、2日目の宿へ。
りんご温泉
山形県西村山郡朝日町大字宮宿1353-1
0237-67-7888
入浴料 300円
6時~21時(※12月1日~3月31日は7時~21時)
毎月第2水曜定休
露天風呂:10時~18時 土日祝のみ 冬期休業
<源泉名:第1号源泉>
ナトリウム-塩化物温泉(高張性・中性・高温泉)
60.3度
pH7.4
溶存物質総量(ガス性のものを除く) 13.970g/kg
蒸発残留物 12.980g/kg
淡白黄色ささ濁り
コクのあるアブラ臭しっかり
苦味を帯びた強塩味、アブラ味あり
しっかりとしたスベスベ感あり
黒や灰色の綿状の湯の花多数
加水かけ流し?(加温・加水・循環併用かけ流し?)
2022年10月入湯
※数値はR2分析書より