2022年10月に一人で東北の湯を巡ったシリーズ。
喜多方市を離れ、山形県入りをするところ。
最初にここまでの流れをどうぞ。
喜多方市の「いいでのゆ」からは東方面に30kmぐらい距離になる目的地の白布(しらぶ)温泉は県道2号、通称「西吾妻スカイバレー」と呼ばれる風光明媚な道路沿いにある。
久しぶりに訪れる白布温泉、まずは「東屋」に立ち寄らせてもらうことにした。
数軒の宿がある白布温泉、現在立寄り入浴ができるのは「東屋」「西屋」「中屋別館不動閣」の3軒という認識。
2005年に白布温泉と同エリアに数えられる新高湯温泉へ泊まったことがあり、その際に「西屋」↓には立寄った。
今回「西屋」も再び立寄るつもりだったけど、東屋の後で向かったら立寄り時間が終了してしまっていた(^^;
西屋はまたいつか。
白布温泉は1312年に開湯という古い温泉。
開湯された日が6/12と日付まで限定されており、毎年その日には源泉まつりが開催されている。
そしてご存じの方も多いと思うけど、2000年3月の火事で茅葺だった東屋と中屋が全焼してしまった。
幸いけが人は出なかったが、文化財的だった茅葺の宿は西屋だけとなる。
昨今、禁煙の部屋で喫煙をした客に対して毅然とした態度に出た西屋の女将の話が話題になったが、その火事があっての話という側面もあったのでしょう。
火事以降、東屋は新たに建て直し、中屋は別館のみになったようだ。
そしてその「東屋」。
軽く坂道を上ったところに宿がある。
まだ新しい、落ち着いた趣の宿。
時代に合わせてEV充電のスタンドもあった。
到着したのは13時半頃。
立寄りなのに写真が多くなってしまい、<前編>と<後編>に分けておおくりします。
白布温泉 東屋 <前編>
立寄り入浴可能時間は要確認で。
立寄り入浴料は700円。
玄関ホールの吹き抜けが印象的。
全体的に木のぬくもりが感じられる、とても居心地のよさそうなお宿。
さっそく浴場へ。
浴場は男女別に内湯エリアと露天風呂がある。
他に宿泊者専用の石風呂と家族風呂があるが、もちろん未入浴。
先客なし。終始独り占めで入ることができた。
さて、まずは内湯へ向かうが、内湯の構造がなかなか珍しい感じ。
入口からギリギリ引いてこの写真↓なのだけれど、全然わかりませんよねぇ(^^;
サイトから写真を1枚拝借。
※写真はサイトより拝借
↑手前左がメインの石造りの浴槽、右に小さな木の浴槽があり、右奥に打たせ湯がある。
確か西屋も似た感じだった記憶。
この写真↓なら構造だけはお分かりいただけそう。
オーバーフローが混然一体となってしまっている状況。
そしてこの打たせ湯(滝の湯)は白布温泉名物であり、西屋にもあった。
その話は次回。
今回はこの写真↑左側のメイン浴槽。
まずは左奥にある洗い場。
シャワー付きは1セットのみ。
白い析出物がこびりついた蛇口をひねると。。。
もちろん源泉が出た
メイン浴槽↓の周りには緑のシートがしいてあり興を削ぐ部分もあるが、滑るのであろう。
というのもこの石の浴槽は東屋がこの地に移った400年も前から使用している文化財的な浴槽なんだそうだ。
なので浴槽に手を加えることなく、保護の意味もあってのこのシートなんだと思った。
無色透明な湯は源泉名が「白布第1号源泉・白布第2号源泉・白布第3号源泉」の混合泉。
源泉温度57.2度、pH7.3のカルシウム-硫酸塩温泉。
古い言い方だと純石膏泉になるのかな。
成分総計の表記はなく、蒸発残留物が1.210g/kg、溶存物質総量が1.198g/kg。
この湯を完全かけ流しにて使用している。
浴槽の温度を測ってみると。。。
42.7度と適温。
浴槽内に入ると白い糸状の湯の花が大量に舞った。
このメイン浴槽の専用湯口というのが見当たらず、打たせ湯の滝の湯がそのまま流れ込んでいるのと、熱い小浴槽の湯もやはりそのまま流れこんでおり、それでもってメイン浴槽の湯となっているように見えた。
浴槽内投入があったか分からなかったが、古い浴槽なのでその辺はどうだろう。
いずれにせよ、源泉の風味のお話は次回に。
お湯はしっかりスベスベ感を感じた後にキシキシ感もあった。
次回に詳しく見ていくけど、やはり名湯で間違いないという感想
お湯のお話の途中なので<前編>はコメ閉じで。
白布温泉 東屋
山形県米沢市大字関1537
0238-55-2011
立寄り入浴料 700円
時間は要確認
<源泉名:白布第1号源泉・白布第2号源泉・白布第3号源泉>
カルシウム-硫酸塩温泉(低張性・中性・高温泉)
57.2度
pH7.3
蒸発残留物 1.210g/kg
溶存物質総量 1.198g/kg
スベキシ感あり
白い湯の花大量
完全かけ流し
2022年10月入湯
※数値はH27の分析書より