2022年10月の半ばに一人で黙々と廻った東北湯修行旅シリーズ。
5日目の朝、これまで入り損ねていた施設訪ねが続きます。
いつものように、最初にここまで行程リンク集から。
<1日目>
<2日目>
<3日目>
<4日目>
<5日目>
早朝からガンガン湯めぐりができるのが青森の温泉文化の素敵さ。
田舎館村の平川温泉から向かったのは、一度平川市へ行っての「さるか温泉」。
平川温泉からだと真東に数キロほどのところ。
鉄道でいうと弘南鉄道の津軽尾上駅から徒歩15分ぐらいの距離。
ホント、この辺には極上湯があちこちにあるんですわ
この「さるか温泉」は猿賀公園の南にある、平川市営のセンター系施設。
すぐそばに池が2つ並んでいる。
施設から見て左が鏡ヶ池。
上野の不忍池のように蓮が生い茂っている。
真ん中の赤い社は胸肩神社。
施設から見て右、目の前にあるのが見晴ヶ池。
こいこい神社とかかれた鳥居は鯉のエサやり場。
そして施設のそばには無料で利用できる足湯がある。
7時20分過ぎに到着。
平川市尾上農村環境改善センター さるか荘
平川市は尾上地区の農村環境を改善するためのセンターであるこちらの建物、温泉施設の他に多目的ホールや宴会ができるような部屋がいくつかある。
こちらの温泉は公共施設、いわゆるセンター系であるのに、営業時間が長い。
なんと5時半から開始、21時半まで。
5時台から営業を始める温泉施設は青森に多くあるが、公共施設でもそうなのだから素晴らしい。
農作業とかの時間に合わせてあるのでしょう。
定休日は毎月第3水曜日と、8/13・12/31・1/1。
入浴料は400円。
JAF割がきいて、350円となった。
平日の入浴者のみ利用できる無料の休憩所↓も。
それでは浴場へ。
男湯は一番奥になる。
靴は浴室で脱いで鍵付きの靴箱に入れるスタイル。
先客はおらず、平川温泉に続いて終始独り占めで入浴することができた
それでは浴室内へ。
浴槽は2つに分かれているが、中でつながっている仕組み。
奥の湯口がある方の浴槽が熱めでメイン、そこから浴槽の境にある穴を通じて手前の浴槽に湯が流れ、温度差のある2浴槽となっている。
温度計を持ってきたつもりが見当たらない。
平川温泉に忘れてきたかと戻りを覚悟したが、結果的に車の床に落ちていた(^^;
洗い場は別スペースがとってある。
シャンプー類は写真に見えないので設置がなかったかも。
カランから出たのは真湯。
源泉とカランの湯の色比べ。
↑左が源泉で、少し色づいているのがお分かりいただけますかね。
先の平川温泉にも似た色。
そのごく僅かに黄色透明な湯は源泉名が「猿賀2号泉(代替)」。
源泉温度48.6度、pH8.9のアルカリ性単純温泉。
成分総計は0.600g/kg。
湧出量は不明だが掘削しての動力揚湯。
この湯を僅かに加水してかけ流しで使用している。
投入量を絞って加水をやめるか、しっかり投入して新鮮な状況で加水調整するか、なかなか難しいところなのでしょう。
湯口があるメイン浴槽は、体感で43度ぐらいだった。
源泉の成分数値を簡単に抜粋。
陽イオンはナトリウムが142.5mgで大半。以下カルシウム5.9mg、カリウム5.7mg、アンモニウム0.1mg。
陰イオンは塩化物が128.1mg、炭酸水素が114.9mgと拮抗。以下炭酸21.9mg、硫酸8.4mg、フッ化物2.5mgなど。
遊離成分はメタケイ酸が163.5mg、メタホウ酸が5.6mg。
僅かにタマゴ臭と、鉱物系のニュアンスあり。
味わいも僅かなタマゴ味。
塩味はなかった。
湯口の上を覗くと、2つの投入。
しっかり投入が源泉、ちょろちょろか加水。
しっかりとしたツルスベ感があったが、平川温泉ほどではなかった。
もう一つの浴槽の方も。
浴槽の境の下部に穴が開いているのがお分かりいただけるでしょう。
こちらの浴槽は体感で41度ぐらい。
もちろんしっかりかけ流されている。
この2つの浴槽で満足しかけていたら、ふと外に出るドアがあるのを発見。
露天エリアがあったのでした…危うく忘れるところ(^^;
露天エリアにはメイン浴槽の他に、壁を境に小さく浅い浴槽があった。
共にしっかりとしたかけ流しによる沈着芸術が美しい
まずはメインの浴槽から。
使用源泉は内湯と同じ。
露天は加水なしのかけ流しかと思ったらそうではなく、デフォで加水があった。
やはり加水かけ流し。
それでもオーバーフローはしっかり。
オーバーフローは浴槽↑からだけではないのは後程。
湯口を見るとその加水がわかってしまう。
温度が下がりやすい露天なので、ここは加水をやめて完全かけ流しにしてほしかったな~。
それでも良い浴感の素敵な源泉であることは間違いなし。
さてこの露天風呂。
向かって左の壁の向こうにある小さな浴槽。
浅いので寝湯になるのかな。
湯口が見えないのは、隣のメイン浴槽からの流れ込みによるものだった。
それでもこの浴槽からもオーバーフローはしっかり。
内湯、露天を含め魅力的な源泉をたっぷり味わえる。
僅かな加水は惜しいけれども、それでもアル単とは思えない存在感のあるお湯
いろんな浴槽を渡り歩いて堪能~
次はまた田舎館村へ戻って1湯。
平川市尾上農村環境改善センター さるか荘
青森県平川市猿賀池上45-1
0172-57-5316
入浴料 400円(JAF割で350円)
5時半~21時半
休館日 毎月第3水曜・8/13・12/31・1/1
<源泉名:猿賀2号泉(代替)>
アルカリ性単純温泉(低張性・アルカリ性・高温泉)
48.6度
pH8.9
成分総計 0.600g/kg
掘削・動力揚湯
微々黄色透明
微タマゴ臭、淡鉱物臭あり
微タマゴ味あり
しっかりとしたツルスベ感あり
加水かけ流し
2022年10月入湯
※数値はH26分析書より