2022年10月半ばに一人で5泊した東北温泉修行旅シリーズ。
4日目の秋田県大館市の温泉話が続いております。
毎回恒例のここまでの行程リンク集からどうぞ。
<1日目>
<2日目>
<3日目>
<4日目>
大館市の大滝温泉の湯に結局どこも入浴できず、米代川の対岸方面に点々とある温泉施設を目指す。
大滝温泉から東の方角へ数キロ。
別所川に沿うように走る県道66号(十二所花輪大湯線)から川側へ1本入った長閑な道路↓沿い。
別所地域にある地元の共同浴場が目的地の別所温泉。
通常は別所温泉といえば長野県上田市の別所温泉が有名で、そちらはこれまでに何度か訪れ、実はこのあと12月に宿泊もしたけれどもそちらはさておき。
こちらの別所温泉は90年代の終わり頃、地元企業の鉱山調査で偶然温泉が見つかり、集落の全世帯から寄付金などを集めて造られた共同浴場。
温泉の運営も集落の住民の皆さんが行っているそう。
基本的にそんな地元の方の為の浴場だけれども、外来入浴もさせていただける。
別所温泉
10時過ぎに到着。
入浴時間は6時~21時で無休。
入浴料金は外来客が100円。
100円の温泉は久しぶりかも
受付は無人。
基本は町内会費で営業されており、町外の人は100円を支払うというシステム。
100円玉を投入。
コロナ禍で外来入浴規制があるところ、住人の方の許可を得て入らせていただくことになった。
受付は無人だけれども、待合室のようなロビーもある。
そこにはこちらの備品関係を寄贈した人たちの名前が掲示されていた。
こういうのはいかにも共同浴場らしくて、温泉文化を感じるぼくの好きな瞬間のひとつ
名前はボカしてあります。
なお詳細な源泉の分析書は掲示されておらず、基本的にはこの情報↓のみ。
また気になる掲示が1つ。
流しっぱなしの使用を禁止って、浴槽は溜め湯なのか。。。これは杞憂でした。
おそらくカランの湯を流しっぱなしにしないようにという意味と解釈。
それでは男湯へ。
先客が一人。
入浴中に後客も来られて、独り占め時間は持てなかった。
よって写真は少なめです。
数人サイズのシンプルな浴槽が1つ。
湯はしずしずとオーバーフローされており、床もヒタヒタ。
飾り気は無いが、美しい風景。
洗い場はシャワー付きカランが4セット。
シャンプー類はもちろん持参が必要。
カランからは。。。
源泉が出ました!これを流しっぱなしにしないようにとのことなのでした!
無色透明な湯は源泉名が「別所温泉2号井」。1号井はどうしたんだろう。
源泉温度45.5度のカルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉。
pHや成分総計などは不明。
湛えられた湯が気持ち青っぽく見えるのが、いかにも硫酸塩泉らしい
この湯を完全かけ流しにて使用している。
加温や加水、循環などしようものなら100円では維持できるはずもない。
目立たない湯口も共同浴場らしい
淡い芒硝系や石膏の香りがあり、淡い塩味がした。
浴感は包み込むような優しさで、しっかりとしたスベスベ感を感じた。
いつまでも続いて欲しいと切に願うような、素晴らしい共同浴場。
ありがたく湯をいただく精神で訪れたいものです。
次もそんな感じの温泉。
別所温泉
秋田県大館市十二所字水上43
入浴料 100円
6時~21時
無休
<源泉名:別所温泉2号井>
カルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉
45.5度
pH6.4
無色透明
淡芒硝臭や淡石膏臭あり
淡塩味あり
しっかりとしたスベスベ感あり
完全かけ流し
2022年10月入湯
※数値はH8の分析書