My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

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東京の芸能社・ホクトエンターテイメントのクラシック事業部を中心に展開する個性あふれる登場人物たちの愛にまつわる物語です
基本HappyEndを目指して日々書いております。

本人の力量のなさ(?)でたいへん読みやすくなっております(*゚ー゚)ゞ 気軽に読んでやって下さい。





≪カクヨム連載&本編のおはなしのながれ&各話詳細≫


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半日ほどで役所までは着いた。

 

「よ・・っと。 これで全部かな、」

 

北都が送ってくれた物資を天音がレンタカーで借りてきたバンに乗せた。

 

「さすが北都会長ですねえ。めっちゃ気が回るっていうか・・ありがたいです、」

 

「あたしなんか心配するだけで頭回らなかった、」

 

真緒はため息をついた。

 

「運転。してみます?」

 

天音の言葉に

 

「免許取りたての人間に。今言う冗談じゃないでしょうが!」

 

キッと睨み返した。

 

「ウソウソ。じゃ、行きますか。」

 

天音は運転席に回った。

 

真緒がどれだけ本気かというと。

 

東京の家を出発する時から髪を一つにまとめた上下紺色のジャージ姿だった。

 

『いやそれで新幹線とか乗ります?』

 

天音が思わず言うと

 

『向こうで着替えるだけでも迷惑になるし。このまま行きます。替えのジャージは5着持っていくから。』

 

本気の目で言われた。

 

化粧もほぼせずすっぴんに近い感じで。

 

それでも。

 

真緒はそっと耳に手をやった。

 

彼がくれたあのガラスのピアスをしてきた。

 

 

市街地からどんどん山の方に入ると、大雨の痕跡がここかしこに見えた。

 

倒木があったり河川敷には大量の流れてきた木々。

 

40分ほど走って実家に着いた。

 

確かに畑や家は無事のようだった。

 

天音は車を降りて走って家まで行き、

 

「お父ちゃん!兄ちゃん!」

 

と外から叫んだ。

 

しかし応答がない。

 

玄関の鍵もかかっている。

 

「いないの?」

 

真緒が後ろから声をかけた。

 

「・・ひょっとして。風ちゃんとこ行ってるかもしれん、」

 

天音はひとり言のように言った。

 

 

 

7月に入り、あの台風のあとまるで真夏のように暑くなった。

 

実家からまた15分ほど車を走らせて風太の家までゆく。

 

 

「わ・・」

 

車を停めてガードレールから下を見た。

 

風太の家の周囲はまるで田んぼのように泥が堆積して、何人かの人達が家の中の泥にまみれた家具や家電を運び出していた。

 

天音も真緒も思わず呆然とした。

 

 

二人が急いでそこまで行くと、運び出し作業をする人たちの中に

 

頭にタオルを巻いて下半身が泥だらけになった作業着姿の初音を見つけた。

 

 

真緒はそんな彼の姿を見てもう何とも言いようのない気持ちでいっぱいになり。

 

彼の無事な姿を見た安堵をした気持ちと

 

この過酷な状況と

 

つらく苦しい思いと

 

全部がごっちゃになっていた。

 

 

「・・にい・・」

 

天音が大きな声を出そうとした時、後ろにいた真緒が猛然と走って彼を追い越した。

 

「は・・?」

 

天音は呆然とし、そして初音が彼女のその姿に気づいた。

 

真緒は丹波篠山まで来てしまいます。そして初音の姿を見つけ・・

 

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