あけましておめでとうございます!本年も『My sweet home~恋のカタチ。』をよろしくお願い致します。
現在連載中のpart5はちょっとお休みさせていただきまして、今日からはpart4の番外編です。
part4 で書いて参りました志藤とゆうこが結婚するきっかけとなったあの赤ちゃん・ひなたはスクスクと成長し、中学生となりました。
父親ソックリで超美少女に成長した彼女の『初恋』のおはなしとなります。
・・・中学生の時のカワイイ気持ちを思い出して頑張って書いて参りますのでよろしくお願いします
(*゚ー゚)ゞ
「おれとつきあってくれ!」
ひなたは
そんなセリフを目の前で吐かれて。
しばしの沈黙の後
「・・・ヤです。」
その一言で
彼を一蹴してしまった・・・
「え? マジ? 高野センパイがっ!?」
ひなたの親友・園田裕香はびっくりして身を乗り出した。
「なんっか・・いきなり呼び出されて。 びっくりした。」
二人は向かい合って給食を食べていた。
「で? どーしたの?」
「え? 断ったよ・・・。」
迷惑そうにそう言った。
「断ったの~~??」
「だって知らない人だよ? ワケわかんないし~~。」
「高野センパイってバスケ部のキャプテンで! 生徒会長じゃん! なんで知らないの?」
「そーなの?」
全く興味がないようだった。
ひなたは4月から中学生になった。
地元の公立中学に進み、小学校の時の友達もだいたいそのまんまで
あんまり緊張感のないまま中学生になった。
「え~~、もったいないよ~~。 すんごいカッコいいのに~~。」
裕香は自分のことのように残念がった。
「そうかなあ。 普通じゃない?」
ひなたは頬杖をついて言う。
「ほんっとひなたってさあ・・・・理想のハードル高いし。」
「はあ?」
「小学校の時もさあ。 男子からすんごい人気あったのに。 興味ゼロって感じだった。」
「なんか。 つきあうとかって意味わかんない。 そんな大人みたいにどっか行ったりとかできるわけでもないのに!」
とにかく。
誰が見ても父親にソックリな彼女は
小さい頃から近所でも評判の美少女で。
その上スポーツも万能で、小学校4年生の時にヒップホップダンスに目覚めて、
今は週に2日ほどダンススクールに通っている。
勉強は全くできないが、とにかく活発で男勝りで。
仲間うちでもリーダー的存在だった。
当然
男の子たちからも
モテモテであったが
本人はもう
全く持ってそういうことには興味がゼロだった。
「ひなたはさあ。 『ファザコン』だから。」
裕香は笑った。
「『ファザコン』? って? なに?」
「ひなたはパパが大好きだもんね~~。」
からかうように言われて、
「なに、それ。」
ムッとした。
「ほら。 パパがかっこいいからさあ。 他の男子とか全然って思っちゃうんだよ!」
「・・それも意味わかんない、」
ひなたはため息をついた。
「おい! ひなた!」
帰ろうとすると下駄箱のところで呼び止められた。
「ヒロト、」
幼稚園の時からずっと一緒だった同級生の岡田浩斗だった。
「おまえ、高野センパイからコクられたって、ホント!?」
またその話か・・
ひなたはげんなりとして、
「裕香がしゃべったなあ・・・」
モロに機嫌が悪そうに靴を履いた。
「断ったの?」
浩斗はさらに聞いてくる。
「ことわったよ・・・。 あたし、その人のことぜんっぜん知らないし。」
浩斗はバスケ部でその彼の後輩にあたる。
「3年女子からいじめられんじゃね?」
「なんの心配? あたし別に悪いことしてないし。」
「おまえは目立つからな~~。」
「なんか。 バカバカしいよ。」
ひなたはボソっと言った。
「え?」
「つきあうとか。 そーゆーの。 好きだって思ってればそれでいいのに。」
「子供だな~~。」
浩斗は笑った。
「子供はそっちでしょ!!」
ひなたは鞄で彼の足をバシっと叩いた。
「いってえなあ!!」
それを無視してずんずんと歩いて行ってしまった。
明るく元気に育ったひなたはイキナリ先輩男子からコクられております・・・・
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