Blooming(7)

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「なっ…」

 

小和は昨日のことを覚えていなかった瑠依に呆れつつ、ふつふつと怒りがわいてきた。

 

そのままずんずんと早歩きで歩き出すと

 

「ウソウソ! 覚えてるって! そんな酔ってなかったって言ってんじゃん!」

 

瑠依はまた追いかけてきて小和の前に回り込んだ。

 

「え・・?」

 

「うーん・・ちょっと試したっていうかー」

 

「試した????」

 

「あんな言葉でついてきちゃう女の子はー・・信用できないかなーとか。」

 

そんなことまで言い出したので

 

「ちょっと!」

 

小和はカッとなってしまった。

 

「あんな言葉で。 一人暮らしの男の部屋に行っちゃダメだよ? 世の中悪い男いっぱいいるから。」

 

もうからかってる以外なにものでもない、と小和は口が空回りしそうだった。

 

「やっぱり。 さよちゃんはそんな言葉に絆されなかったよね。 そうなると思ったけど、」

 

小和が怒り心頭なのと対照的に瑠依は満面の笑顔だった。

 

「…さよちゃんてなれなれしくないですか・・」

 

小和はようやくそれだけ言えた。

 

「でも。 もうココやめたんだから。 学生と職員の関係じゃないでしょ。」

 

瑠依はそう言ってまたにっこにこの笑顔を見せた。

 

悔しいけど。

 

本当にこの人は不思議な魅力があって。

 

チャラそうに見えて、チャラいわけでもなく

 

バカそうに見えて、バカでもなく

 

サックスを演奏している時は、信じられないほど

 

カッコいい・・

 

「おれが思ってた通りだった。」

 

その言葉に

 

ときめいてしまった。

 

 

そのまま小和の怒りはしゅううっとしぼんで。

 

何となく二人で歩いてしまった。

 

「バイト、見つかったの?」

 

瑠依が聞いた。

 

「まだ。 できれば音楽関係がいいんだけどなかなか。」

 

「さくらちゃんとこが早く軌道に乗ってくれるといいけどなー。」

 

さくらのところは週に3回。

 

子供たちのレッスンを主にしたり、空いている時間は会社の事務処理や雑用をこなす。

 

さくらも春には大学を辞めるので、少しは忙しくなりそうなのだが

 

それでもまだまだ正社員として雇ってもらえるには時間がかかりそうだった。

 

瑠依は空を見上げた。

 

「・・よし。 行こう、」

 

いきなり立ち止まった。

 

「え? どこに?」

 

「ちょっと。 待ってて!」

 

瑠依はいきなりスマホを手に走り出してしまった。

 

 

いつもいつもつかみどころのない瑠依に小和は振り回されることに疲れて・・

 

 

奏の登場はこのへんから→

 

奏が北都家に下宿するいきさつからさくらとの出会いはこのへんから→

 

お話が長くなっております。よろしかったら読んでやってください・・

 

 

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