Predestination(1) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

御無沙汰してます。

 

part13のつづきです。

 

part13の始まりはここから→→→

 

そしてここからのつづきです。 →→→

 

奏とさくらは藝大2年生のサックス青年・石清水瑠依と出会います。

 

そして偶然にホクトエンターテイメントのクラシック事業部に新しくやってきた社員、葦切耕平と親子であることがわかります。

 

この親子とさくら、奏が今後さらにいろいろと関わってくることとなります。

 

瑠依が愛用しているサックスには深い秘密があるようで、さくらは徐々にその秘密に近づいてゆきます。

 

それでは、今日からまたよろしくお願いいたします!

 

 

 

 

 

 

瑠依のサックスは先方の厚意で、1カ月半ほどで修理が終わった。

 

「こんなに早くやってくれるなんて、」

 

さくらの事務所でそれを受け取った瑠依は神妙に言った。

 

「モリ・シェードを大事に使ってくれてて嬉しかったみたい。 もう何年も手にしてなかったよって逆に感動されちゃって。 とってもサックスが好きな人だから・・」

 

さくらは笑顔でそう言った。

 

「・・先生。 ありがとう。 先生のおかげだよ。 今度、大学で定期演奏会あるからそれまでに戻ってきて、ほんっと助かった。 サブのヤツもいいんだけど、やっぱりコレの音が好きだから、」

 

そんなに喜んでもらってさくらとしても本望だった。

 

「よかったら。 聴きにきてよ。 今度の木曜日だから。」

 

「・・うん。 木曜は大学だから・・時間があったら行くわ、」

 

瑠依は久しぶりに戻ってきた相棒を愛おしそうに撫でた。

 

さくらは側面に印字された

 

『Junta SAGA』

 

の文字をその目で確かめた。

 

そのいきさつを知ると、なんだかこのサックスに

 

物語

 

が潜んでいるようで、いろいろ考えを巡らせるものの

 

嬉しそうにサックスを吹いてみる瑠依の笑顔とその物語が何となく一致しないような気もして

 

それも気になった。

 

瑠依はMoonriverを演奏した。

 

目を閉じて聴いていると、音が身体に染み込んでくるような

 

そんな感覚になってくる。

 

「あ、感動しちゃってる??」

 

そんな風にいたずらっぽく笑う彼に

 

「あんた、ほんっとひとこと多いよね。 そんなんじゃ絶対モテないよ、」

 

さくらは笑った。

 

「素直になれよ、」

 

瑠依も笑ったが、

 

いつもいつも彼のその笑顔に引き込まれる。

 

まあイケメンではあるけど、それとは別にその『瞳』が初めて会った時から印象的だった。

 

「課題、まだできてないんだよなー。 そっちが問題か、」

 

瑠依はさくらの正面の椅子に座った。

 

ああ、そうか。

 

彼の瞳の色が少しだけ普通の人と違うのだ。

 

少しだけ明るい琥珀色をしている。

 

だからすごく目が印象的に思えたのだ。

 

「ん? なに?」

 

ジッと自分をみつめるさくらにそう言った。

 

「え、別に・・」

 

「おれ、年上とかあんま興味ないから。 ゴメン、」

 

と、またカチンとするようなことを言ってくる彼に

 

「あ?」

 

さくらは一気に不機嫌になった。

 

そしてやおら立ち上がり、いきなり椅子に座っている瑠依に思いっきりの

 

壁ドン

 

をした。

 

「・・ひっ・・」

 

思わずおののいた。

 

「・・ガキが。 調子乗っちるんじゃなか・・・」

 

恐ろしい顔でそう言われて

 

「・・すみません・・」

 

思わず謝った・・

 

 

嵯峨純太のことを知れば知るほど、この親子との関係が気になるさくらでしたが・・

 

ひなたと奏の出会いはこのへんから→

 

奏が北都家に下宿するいきさつからさくらとの出会いはこのへんから→

 

お話が長くなっております。よろしかったら読んでやってください・・

 


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