日本初公開の海外ドラマ、ミニシリーズを一挙放送するWOWOWのWOWOWプレミアで、1月4日の土曜日に放送された「刑事ジョン・リーバス 」(全6話)、吹き替え版をエアチェックしておいたので鑑賞…1エピソードあたり45分前後の尺なので、イッキ見もそこまで苦痛ではなかったよ。スコットランドのエディンバラを舞台に…地元ギャングによる暴力的な事件と、主人公刑事のプライベートが複雑に絡み合う感じで物語が進んで行く。最近、WOWOWで率先して扱っている北欧配信サイト“Viaplay”の作品とのこと…英国BBCでもテレビ放送されたそうだ。
地元マフィアの大物カファティが運転する車が…刑事のジョージが乗る車に突っ込んだ!ジョージは重傷を負い、カファティも救急車で治療を受けている。ジョージの相棒でもあるジョン・リーバスも車に同乗していたが、幸い軽傷だった。ジョンは救急車の中でカファティを詰問し、その後、逆上して殺しそうになってしまうが…駆け付けた上司が気づき、未遂で終わる。その騒動から1年後、妻と離婚、実兄のマイケルとも不仲でわだかまりがあるなど、プライベートで問題を抱えているジョンは、カファティの部下マックが路上で暴行された事件を調べることに。
交通事故の現場、車内にはまだ人が取り残されていて、必死に救出作業が続けられている。救急車の中でも治療を受けている男がいて、主人公刑事はその男を乱暴に扱う…その後、ふとした拍子に、主人公刑事はその男を殺してしまおうかと、考え、行動に出るんだけど…異変に気づいた女性上司にとめられ、事なきを得る。話が進んでから、関係性が徐々に判明するんだけど…車に取り残されているのは主人公の同僚、そして治療を受けていたのは地元マフィアのボス、マフィアのボスは同僚刑事を殺すつもりで、相手の車に、車ごと衝突させたらしい…。
主人公、同僚、マフィアのボス…それぞれ何か因縁があるらしく、その関係性を監察にも疑われたりするんだけど、結局、追及される証拠は見つからず。そして事故からちょうど1年経過した時に…再び騒動が持ち上がる。主人公は嫁さんと離婚、愛する娘とも離れ離れ…決められた日だけ娘と面会し、出かけることが許されている、刑事ものによくあるバツイチ設定ですね。さらにこの主人公は…近所に暮らしている実兄とも不仲であり、久しぶりに娘を連れて兄家族の家に遊びに行った時も…口論の末、兄を殴ってしまい、それを目にした娘にも嫌われてしまう。
そんな状況下…上司に呼び出されて事件の現場に臨場すると、例のマフィアのボスの部下が、白昼の路上で、何者かに暴行を受けて大怪我を負ったという。新人の女刑事の教育係を押し付けられながら、その事件を調べることになるんだけど…その後、入院中の被害者が病院で殺されるという事件に発展。一方、主人公の兄は…とにかく家計が苦しく、仕事も思うようにいかず、そんな時に…自宅の向かいにあるアパートにギャングが済んでいて、ヤクを売りさばいているのに気づいてしまう。帰還兵だった兄は…売人の家に押し入って強盗を実行してしまう!
基本、主人公と兄の話が同時進行し、一見、無関係に見えたんだけど…知らず知らずに話がクロスしていく。兄が売人を襲ったせいで、マフィアの事件にも少なからず影響が出て…最終的にはグチャグチャ、ドロドロと入り乱れる。とにかく、他にも主人公のプライベートが複雑に絡み合う。主人公は元嫁に未練タラタラなんだけど…元嫁には新しいパートナー…しかも金持ちが既にいる。そして、そんな状態なのに、主人公は不倫もしてて、その相手が…まさかの…。教育係を仰せつかった新人の女刑事のカレシが…実は主人公を追い回した監察官だったりも。
主人公の兄はかなり台風の目になる…家族のために、売人から金を強奪してしまったけど、どんどん後に引けない状況に追い込まれる。兄が犯罪に手を染めたと、薄々気づき始めた主人公…いくら不仲でも、身内を捕まえるのにはやっぱり抵抗もある。最終的にどういう風に広げた風呂敷をたたむのか?さすがに復縁はないだろうな嫁との関係なんかも…実は“最後の最後まで”うまく引っ張っる。嫌になっちゃうくらい暗くて、鬱になっちゃう話、展開も多かったし、最後も手放しで喜べるハッピーエンドではないんだけど…主人公的には、けっこうな棚ぼたじゃね?
監督:ニール・マコーミック フィオナ・ウォルトン
出演:リチャード・ランキン ブライアン・ファーガソン ルーシー・ショートハウス エイミー・マンソン
【原作シリーズは日本でもいくつか翻訳されています(どれがドラマの原作か不明)】