勝手に映画紹介!?

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グリーンフィッシュ(1997年)

 

WOWOWで韓国の名匠・イ・チャンドン監督 特集…偉そうに“名匠”なんて言葉を使って文章を書き出してみたものの、実はあまりよく知らない。この監督の作品は過去にあまり触れてこなかった。ただ、そんなオイラでも監督のフィルモグラフィーを見ると、聞いたことがある、なんとなく知ってる作品もあり、この機会に鑑賞してみるかと思った。ラインナップを全部追いかけるかどうかわからないけど、とりあえず特集の1発目に放送された「グリーンフィッシュ」をエアチェックしたので鑑賞…「シュリ」以前のハン・ソッキュの代表作としても有名な作品なんだとか…。

 

兵役を終えて、故郷に戻るハン・マクトンは…列車内でチンピラに絡まれる女性を見つけ、助けに入る。結局、マクトンとチンピラがいざこざを起こしてる間に、彼女と別れてしまうのだが…後日、彼女から連絡があり、電車内に忘れていたカバンを預かっていると。さっそく彼女に会いに行くと…そこはナイトクラブで、彼女、エミはクラブ歌手だった。さらに…新興ヤクザのボス、ペ・テゴンの愛人でもあった。テゴンの部下といざこざを起こしたりするも…エミの口添えでテゴンから仕事を紹介されたマクトン…後にテゴンの運転手に抜擢され、ヤクザの道で頭角を現す!

 

それこそ「シュリ」の公開当時に買ったパンフレットのキャスト紹介のページ、ハン・ソッキュやソン・ガンのフィルモグラフィーに書いてあったので、タイトルだけは記憶に刷り込まれてたんだよな。ああ、こういう作品だったのか。兵役帰りのハン・ソッキュが…たまたまチンピラに絡まれている女性を助ける。その場では、特に何もなかった…というより、ハン・ソッキュが一方的にチンピラにボコられ、その後、停車した駅で不意をついて襲撃したら、逆に反撃され、追いかけられ…散々な目に遭う…と、そんな風に始まる。やがて前述の女から実家に電話があり会うことに。

 

列車内の忘れ物を女性が見つけてくれていて、そこから実家の電話番号を調べたと…。鼻の下を伸ばして会いに行くハン・ソッキュ。女性はナイトクラブで歌うクラブ歌手だったんだけど…再会を機に、恋が芽生える…みたいな単純な話にはならない。その歌手の女性は…本人曰くヤクザとは違うと、ヤクザを毛嫌いしてるんだけど、どう見てもヤクザなボスの女だったのね。もし彼女に手なんて出そうものなら…ボスの子分がやって来て、ボッコボコだ。そのボスの子分の中の1人にソン・ガンホ兄貴もいる…ガンホ兄貴は幾度となくハン・ソッキュに絡んでくる。

 

ただ…歌手の女性が、ボスに出会った経緯(電車内で助けられたことだろう)を話し、口添えしたからか、ハン・ソッキュ、ボスに気に入られちゃいまして、最初は“職もない兵役帰り”ってことで仕事を紹介してもらうんだけど、直ぐにヤクザとして仲間になり、頼まれごとも起用にこなし、さらにはボスから“兄貴って呼んでいいぞ”なんて言われて、親しくなっちゃう。だから…パっと出のハン・ソッキュに、自分の地位が脅かされたと思って、ガンホ兄貴はやたらとつっかかってきたのよね。ボスの女ともお互いに適度な距離を保ちながら、このままヤクザ業で大躍進か?

 

と、思いきや…そうは問屋が卸さないのがヤクザな世界。ボスにも目の上のたん瘤の兄貴分がいて、仁義なき戦いが勃発、下っ端のハン・ソッキュも問答無用に巻き込まれてしまう。兵役帰りという設定にお国柄が出ているも…最近の韓国のバイオレンスものとは若干、毛色が違い…むしろ、昭和末期から平成初期ごろの日本のニューウェーブ・ヤクザ映画の雰囲気に近いなと思った。ハン・ソッキュ自身は根っからの悪ではないものの、結局、こういう道に入ってしまったが故の悲惨な末路が待っている…ただ“泣いてくれる家族がいる”のは幸せなんじゃないか?

 

衝撃的な展開もあったけど…最後にハン・ソッキュの親族たちを見せることで(全編に渡り個性豊かな母親や兄妹とのドラマも描かれていた)、なんだかホッとさせられたし、その後の因果を感じさせる、エピローグ的なシーンも色々とグっとくるものがあった。イ・チャンドン監督作品、興味がわいてきたので…他の作品も追いかけてみようかしら?ただ、特集の説明で“長編映画全6本を放送&配信でコンプリート”となっていて、どうやら監督2作目の「ペパーミント・キャンディ」が放送はなく、配信のみになるらしい…どうせなら全部放送でもやれよって思うよね。

 

 

監督:イ・チャンドン

出演:ハン・ソッキュ シム・ヘジン ムン・ソングン ソン・ガンホ オ・ジヘ ソン・ヨンスン チョン・ジニョン

 

 

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死と処女(1994年)

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WOWOWの視聴者リクエスト企画“あなたの映画館”でロマン・ポランスキーの「死と処女」を放送していたのでエアチェック…シューベルト作曲“死と乙女”をモチーフにした、心理サスペンス。邦題も“処女”と書いて“おとめ”と読ませる…これだったら、今みたいにチケットをネット予約するような時代ではなかった当時でも、タイトルを口に出すのを恥ずかしがることもなかったよね。昔、レンタルビデオか何かで1度鑑賞しているんだけど…ほとんど主要キャスト3人しか出てこないってこと以外は覚えていなかった。主演は「エイリアン」のシガニー・ウィーバー。

 

南米の某国、独裁政権が崩壊して間もなく…岬近くの家で、弁護士である夫ジェラルドの帰りを待つポリーナ…その時、ラジオから流れてきたニュースで、ジェラルドが、“軍事政権下に起きた拷問、暗殺事件の調査委員会の委員長”に内定したことを知る。直後、停電になり不安を募らせるポリーナ、やがて1台の見知らぬ車が家に近づいてきた。降りてきたのはジェラルド…ちょうど自分の車がパンクし、通りかかった医師ミランダが送り届けてくれたという。その後、一度帰宅したミランダが再び戻って来て、玄関でジェラルドと会話、ポリーナはその声を聞いて…。

 

確か、DVDが入手困難になってたような…って思ってたんだけど、ブルーレイにはちゃっかりなってたのね。今年の9月にデジタルリマスター版と銘打たれて、ようやくリリースたみたい。まぁ、その恩恵で…今回のWOWOW放送も実現したんじゃないかな?最初と最後に…“死と乙女”の演奏を聴くシーンが出てきて、演奏者やメイン登場人物の周囲に観客もいるんだけど…それ以外のシーンは、シガニー・ウィーバー演じる主人公の自宅の中が舞台となり、夫のスチュアート・ウィルソン、来客のベン・キングスレーを加えた3人の掛け合いだけで話は進んでいく。

 

軍事政権下に辛い出来事を体験した妻シガニー・ウィーバー…その夫スチュアート・ウィルソンは、弁護士兼市民権運動の活動家であり…このたび、“軍事政権下の悍ましい事件”を調査する、調査委員会の委員長に選ばれることになる。その決定が下った夜…見知らぬ男の車で帰宅した夫、聞けば自分の車がパンクして、ちょうど通りかかった男、医師のベン・キングスレーに助けてもらったという。その時は、家の前で2人は挨拶だけして別れるんだけど、しばらく経った後に…医師の車が戻って来て、善意で“タイヤ”を届けてくれたのだという…夫は恐縮する。

 

そんなわけで、せっかくなんで…家にあがって酒でも一杯という話になったんだけど、そのやり取りを家の中で聞いていたシガニー・ウィーバーの表情がみるみる険しくなっていく!夫が医師に挨拶しろと部屋にやって来た時は、眠たいフリしてやりすごしたんだけど、その後、ムクリと起き上がったシガニー・ウィーバーは、急に荷造りをはじめて、こっそり家の外へ、そして医師の乗って来た車を勝手に奪い、どこかへ走り去ってしまう。途方に暮れる2人…シガニー・ウィーバーは夫に愛想を尽かして出て行ったのか?医師はとんだとばっちりを受けたのか?

 

一方、シガニー・ウィーバーは車を崖の上まで進めると、何故かその車を崖下へ向かって無理に転落させるという謎の奇行!そしてこっそりと家に舞い戻り、2人が別々の部屋で休んでいるのを確認すると、医師の方の寝込みを襲い、ガムテープやコードを駆使して椅子に拘束!銃で脅しながら罪を告白しろと詰め寄る!もちろん騒動に気づいて夫も起きてくる…いったい何ごとなのか?シガニー・ウィーバー曰く、目の前にいる医師の男こそ、軍事政権下に自分を拉致監禁して、蹂躙した犯人だという。決定的な証拠はないが、声を聞いて間違いないと断言する。

 

犯人扱いされた医師は…知らぬ存ぜぬと否定するも、シガニー・ウィーバーはまったく耳を傾けない。半信半疑の夫は、どちらの言い分を信じるのか?今の自分の地位、立場を守るため…とにかく穏便に済ませたいようで、妻の言いなりになり、一緒に医師を問い詰めながらも、妻に殺しをさせるのだけはなんとか避けたいと、弁護士の知恵で、色々と駆け引き。そんな中途半端なことするので…いつしか、夫婦間のわだかまりも再燃し、矛先が夫に向いてしまったりもする。本当に医師ベン・キングスレーはシガニー・ウィーバーを蹂躙した極悪非道な犯人なのか?

 

観客目線で見ても…容疑をかけられるのがベン・キングスレーっていうのが絶妙なんだよね。だって、「ガンジー」でガンジー役を演じた俳優だよ?本当に、疑惑をかけられてるだけの、清廉潔白な医師なんじゃないの?ってどこか信用したくなるもんね。その一方で…シガニー・ウィーバーが過去にされた“むごたらしい仕打ちの内容”を知ると、犯人に鉄槌を下させてやりたいよなって気持ちにもさせる。結末もすっかり忘れてたので、どっちの言い分が正しいのだろう?ベン・キングスレーには悲惨な末路が待ってるのか?など、最後まで緊張感が途切れなかった。

 

 

監督:ロマン・ポランスキー

出演:シガニー・ウィーバー ベン・キングスレー スチュアート・ウィルソン

 

 

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関心領域(2023年)

 

今年の米アカデミー賞ノミネート(受賞は国際長編映画賞と音響賞)で話題になった「関心領域」が早くもWOWOWで初放送されたので、エアチェックして鑑賞する。日本での劇場公開は5月24日…半年ちょっとでもうWOWOW放送なのか、劇場で見逃していたので、まさか年内に見れるとは思ってもいなかった。最近は公開→配信→WOWOW放送→円盤って順番が多い気がするな、本作の円盤発売は2025年1月、放送の方が早い。あと…アマプラとかでは無料、有料共に配信はしてないみたいね。WOWOW加入者はアーカイブのオンデマンド配信あり。

 

1943年、ポーランド…自然の中で、家族と戯れれ、楽しいひと時を過ごすルドルフ・ヘス。彼はナチス親衛隊の将校で、妻ヘートヴィヒや子ども5人と、アウシュヴィッツ収容所の隣に建てた庭付きの家で暮らしながら、収容所所長としての職務を全うしていた。仲間の将校たちが頻繁に出入りし、パーティーを開くことも…ヘートヴィヒも主婦仲間を集めておしゃべりに夢中になるなど楽しく日常を過ごしている。しかし、壁の向こうの収容所では…ユダヤ人たちが虐殺されているのも事実だ。そんなある日、ルドルフに別の土地への異動が命じられることになり…。

 

軍人の一家らしいというのは始まって直ぐにわかるが、一見、ごく普通の“幸せな家族”の日常を淡々と描いているだけにも見える、正直、退屈なホームドラマって感じ。これだったら、便所掃除のオッサンの日常を描いたヴェンダースの「PERFECT DAYS」の方がはるかに面白かったよってなっちゃうよね。予備知識なしで、いきなり本作を見せられていたら、それはまた印象が違って見えたのかもしれないけど…アウシュヴィッツ収容所と家が隣接しているとか、登場するのは実在する有名なドイツ軍将校なんだよとか…色々と情報が入って来ちゃってるからね…。

 

人によっては…“下手なホラー映画より怖い”なんて感想を語っている人もいたけど、余計な情報のせいで、違和感の正体が嫌でもわかっちゃうのよね。ただ…わかっちゃっても、家の向こうに見える煙突から、モクモクと煙が上がっているのが目に飛び込んでくると、薄ら寒さを感じるのも事実だ。ただ、一度通しで見終わって…言われてるほど凄い映画なのか?怖い映画なのか?って、正直、疑問に思っちゃったんだけど…ここで、自分が大きな間違いをしていることに気づいたんだよ。そう、この映画、アカデミー賞で音響賞を獲ってるんですよね、すっかり失念。

 

実は映画の冒頭、TV放送で見ていると、“放送事故なんじゃないか?”って疑いたくなってしまうくらい、延々と真っ黒の画面だけで、音楽が鳴り響くという、なかなかインパクト大な始まり方をするんですけど…そこで、ああっ、うるさい!って思って、アンプのボリュームをだいぶ下げちゃったんですよね。昼間、見てたんだけど…自分の部屋の真下で、店子が客商売をしてまして…これでも営業中はけっこう気を使ってるので、音量を抑え気味で見てたんです。そうするとですね…セリフは普通に聴こえてたんだけど、環境音があまり耳に入ってこなかったんですよ。

 

もしかしてと思って…環境音が聴こえるくらいまで、ボリュームをしっかりあげて最初から見直したんだけど、なるほど世界が一変した、映画の印象がまったく変わった。きっと映画館で見ていたら、しっかりと“最適な音”で上映するから、そんな間違いは起こらないだろうけど…家庭での視聴だと、だいぶ個人差あるでしょ?ああ、これ、本来は大音量で見なきゃ意味がない映画なんだとはっきりと認識。ウチは放送でもアンプ、スピーカーを通して視聴してるので、違いがはっきりわかったんだけど、それこそスマホとかで普通の音量で見て、凄さが伝わるのかな?

 

ちなみに環境音がはっきりと認識できるくらい、ボリュームを大きくしたけれども…いつものドンパチ派手なアクション映画と比べると、ギリ、近所迷惑にはならないくらいだったんじゃないかな?家で見る時は、夜とかでも、なるべく音量を上げ気味で視聴することをお薦めする。ただ…リアルな音響を体験しても、あまり気持ちがいいものではないですよ。たぶん一般的に常識がある人なら、途中からアウシュビッツ横の家にやって来た嫁さんの母親、ルドルフ・ヘスの義母に一番、共感できるんじゃないかな?表情を見る限り、義母が一番、敏感に何かを察知していた。

 

 

監督:ジョナサン・グレイザー

出演:クリスティアン・フリーデル ザンドラ・ヒュラー ラルフ・ハーフォース サッシャ・マーズ

 

 

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NYPD15分署(1999年)

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映画専門チャンネル“ムービープラス”で…ユンファ兄貴とマーク・ウォールバーグ兄貴が共演した「NYPD15分署」を放送していたのでエアチェックして、久しぶりに再鑑賞。公開当時は、ちょうどオイラがユンファ兄貴にドハマリしていた頃…全米よりも、日本公開は1年くらい後だったので、先に、輸入盤のレーザーディスクを購入し、公開後に劇場でも鑑賞…そしてDVDでも購入した。ただ、ブルーレイでは買い直さなかったので、最近は見直す機会も減っていた…ブルーレイも今ならAmazonで1000円台で買えるし、買いたいなとちょうど思ってるところだった。

 

NYのチャイナタウンは…新興ギャングの“福建ドラゴンと、古くから街を牛耳るアンクル・ベニーとの間で激しい抗争が勃発していた。街を管轄するNYPD15分署のアジア系ベテラン刑事チェンは…そんな裏社会の事情に精通、チャイニーズマフィアの長ヘンリー・リーとも繋がっており、そこから得た情報で、多くの犯罪取り締まりに貢献していた。ある日、チェンたちの部署に…白人の新人警官ウォレスがやって来る。場違いで、失敗ばかり繰り返すウォレスに最初こそ冷ややかな視線を送るチェンだったが…お互いに命を救いあったのを機に、絆が芽生える…。
 

あれ?自分の記憶だと…映画本編はシネスコサイズだと思っていたのだが、放送はビスタサイズだった。気になって、前述の輸入レーザーディスクとDVDをラックから引っ張り出して確認してみると、Aspect ratio 2.35:1、シネマスコープと表記されていた、やっぱり。ただ、さらにつっこんで調べてみると撮影自体は“Super 35(スーパー35mm)”で行われてるらしく…自分も詳しく説明できるわけじゃないので、本格的な回答を求める人は自分でググってほしいんだけど…この方法で撮ってると、ソフト化や放送の際に、画角を調整しやすいって利点があるのよね。

 

技術自体は「トップガン」の撮影で確立されて、有名になったんじゃなかったっけ?異なる撮影フォーマットでも、上映時に統一できるみたいな話じゃなかったっかな?それこそ記憶が曖昧なので、ボヤっとしか覚えてないんだけど。だから、もしかしたら放送としては、これが正しいフォーマットなのかもしれないと、割り切る。この画角で本作を見るのは初めてだし…そこまで不自然さはなかったかな?でも、ムービープラスの放送はそこまで高画質ってわけでもなかった?ブルーレイはどうなんだろう?ちなみにネット調べだとブルーレイはシネスコ収録の模様。

 

さて、前置きが長くなったけど…本作は「リプレイスメント・キラー」に続く、ユンファ兄貴のハリウッド進出の2作目に該当する作品。「リプレイスメント・キラー」は役柄自体も寡黙で、ユンファ兄貴自身のセリフも少なく…全編に渡ってアクションのオンパレードといった感じの作品だった。「リプレイスメント・キラー」も、本作同様…日本公開が全米に比べるとかなり遅かったので、オイラはいち早く輸入盤を入手して鑑賞したんだよね。それで味をしめて、「NYPD15分署」も輸入盤を買ったんだけど…こちらは前作から打って変わって、ユンファ兄貴がよく喋るのよね。

 

正直…輸入盤買っても、話に追いつくのが大変だったという印象が強く残っている。だから、何度も見てるんだけど、自分の中では「リプレイスメント・キラー」よりもアクションが少ないって記憶になってて、ユンファ兄貴がよく喋る(ハリウッド進出2作目ということで、きっと英語での芝居にも慣れてきたのだろう)ドラマ重視の映画だとばかり思ってたんだけど、ぜんぜん間違ってて…見せ場の派手なアクションもけっこう多くて、しっかりメリハリのある作品に仕上がっている。むしろ「リプレイスメント・キラー」より、香港時代のユンファ兄貴の映画に近いスタイルだ。

 

最初こそ、現場でオタオタするひよっこ新人のマーク・ウォールバーグが目障りで仕方がなかったユンファ兄貴だけど、次第に絆を深め、自分の手の内を明かしながら、チャイナタウンで渡り合っていく秘訣を伝授しようとする。しかし…マーク・ウォールバーグにも秘密があってね…。そういえば、黒社会の重鎮、キム・チャン演じるアンクル・ベニーだけど…98年公開の「リーサル・ウェポン4」にもアンクル・ベニーという役目、同じような重鎮役で出ているのよね。一瞬、繋がってるの?同一人物?って思ったけど、そんなことあるわけなく、たぶん偶然だと思われる。

 

 

監督:ジェームズ・フォーリー

出演:チョウ・ユンファ マーク・ウォールバーグ リック・ヤング ポール・ベン・ヴィクター バイロン・マン

 

 

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木枯し紋次郎(1972年)

 

先週、BS松竹東急で録画していた“没後10年 反骨のスター 菅原文太特集”の消化が途中で頓挫していたので再開する…任侠映画、ヤクザ映画のラインナップが多かったけど、1本だけ時代劇が混じってました、それが「木枯し紋次郎」。笹沢左保原作の時代小説で…先に、中村敦夫主演のテレビドラマ版の方がヒットしている。自分も、テレビ版の方は再放送で何本か見たことがあり…内容はほとんど覚えてないんだけど、あの時代劇らしからぬカッコい主題歌は今でもたまに口ずさんでしまう。今回放送になった文太さんの映画は恥ずかしながら初鑑賞。

 

上州宿無紋次郎は、一宿一飯の渡世の義理で出入りの助っ人に参加…その際に共に戦った左文治に乞われて、彼の故郷である武州の日野宿へ向かうことになったのだが…その後、しばらくして、十手預りの井筒屋仙松を殺害した罪状で島送りになり、三宅島に流され、流人となっていた。島の生活は苦しく、流人にとって食事にありつくのも一苦労…飢えに耐えながら地獄のような日々を送る羽目に。そんな中、紋次郎を慕う清五郎から“島抜け”の誘いを受ける。しかし理由あって頑なに断り続ける紋次郎…清五郎の仲間は秘密を紋次郎を殺そうとし…。

 

冒頭、宿無しの紋次郎が一宿一飯の恩義で、出入りの助っ人に加わるんだけど…同じように世話になっていた男と一緒に戦うことに。戦いが終わった後、相手から“兄弟の盃を交わそう”と誘われるも…一匹狼の紋次郎はそれを固辞。じゃあ…自分の故郷に寄って行って、羽でも伸ばしてくれよという話になり…どうやら紋次郎も快諾したようなのだが、その後は…テロップで、人殺しの罪で、島流しにあったよという説明が表示され、タイトルバックでは…既に、他の流人たちと混じって、島での生活が始まっている。いったい紋次郎に何があったのだろうか?

 

しばらくは、島流しという刑罰がどれだけ流人にとって苛酷で大変な仕打ちなのかというのを、芥川隆行の名調子(ナレーション)と共に語られていく。そんな中でも紋次郎は自分のスタイルを貫き通し…なんとか適応して生きていた。しかし、他の流人はそうはいかない…なんとか島を抜け出したいと画策している連中もいて、そんな連中から、クールで頼りになりそうな紋次郎は、仲間にならないかと誘われてるんだけど、“自分は興味ない”と塩対応。計画を打ち明けた連中は、紋次郎が役人にバラすんじゃないかと心配で、殺しちまおうと言い出す奴も出てくる。

 

なんで、そこまでして“島抜け”を拒絶するのか…それはオープニングでテロップ処理されてしまい、詳細がわからなかった、島流しにされた経緯にも関係することで、途中、回想シーンなんかも挟みながら、徐々にそのあたりが明かされていく。助っ人で一緒に戦った男に慕われて、彼の故郷まで一緒に行ったんだけど…そこに滞在している時に、男が役人を殺してしまい、それは手籠めにされそうなってた女を助けるためだんだけど、余命僅かの母親を抱えてる身で捕まりたくはないと、涙ながらに訴えるので、情に脆い紋次郎が身代わりを引き受けていたのだ。

 

母親を看取ったら自首して“紋次郎の無実を証明する”と誓った男の言葉を信じ…そして手籠めにされそうになった女っていうのが、紋次郎もちょっぴり好意を寄せていたことなんかも後押しになり、快諾しちゃったのよ。だから“島抜け”なんかしたら、約束を誓った相手に迷惑をかけるってことだったのだ。ちなみに…紋次郎がマブダチだと信じている相手の男を演じているのは小池朝雄なんだけど…視聴者目線で見ると、絶対にコイツ、何か裏がある、腹黒そうだぞ。だいたいヤクザ映画だと…小池朝雄って裏切り者とか、敵の中ボスくらいのポジションだし。

 

案の定…人づてに、小池朝雄が嘘つきらしいという話を耳にしまして、ようやく紋次郎は“もしかして俺は騙されたのか?”って悟るんですね。きっと水原一平に金を騙し取られた大谷翔平も、こういう気分だったに違いない。段々と怒りが膨れ上がって来た紋次郎…それでも冷静さを保ちながら、ようやく“島抜け”の話に前向きになるんだけど…紋次郎が前向きになったところで、そう簡単に実行できるわけではなく、個性豊かな流人たちと、腹の探り合いをしながらのサバイバルが展開され…そして本土に戻った後は、紋次郎の命を狙う渡世人に阻まれたり…。

 

島流しにされている序盤は…こんな暗い話が延々と続くのかと、見ているオイラもちょっと憂鬱になったんだけど、“島抜け”決行あたりから、どんどんと話は面白くなっていく。本土に戻ってからは見せ場の激しい殺陣も増えるし、ミステリーに近いどんでん返しもあったり。小池朝雄が怪しいのは予想通りだったが…もうひとひねり合ったのねと、素直にオイラも騙された。任侠映画でも時代劇でも…女に弱い役を演じるとドハマリする文太さん、最後まで見ると、紋次郎がとことんお人好しだったというのがよくわかるお話でした。こういう人を怒らせるとヤバい。

 

 

監督:中島貞夫

出演:菅原文太 伊吹吾郎 山本麟一 渡瀬恒彦 賀川雪絵 江波杏子 小池朝雄 有川正治 大木悟郎

 

 

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ペインター(2024年)

 

WOWOW加入者が利用できるサービス“WOWOWオンデマンド”の一環、Paramount+の新着映画として配信が始まっていた「ペインター」を鑑賞する…画家になった元CIA工作員の前に、娘を名乗る人物が現れたことで、己の過去とも対峙する恐ろしい陰謀に巻き込まれ、諜報の世界に引き戻されてしまうというアクションスリラー…主人公の元上司で、父親代わりでもあった人物の役でジョン・ヴォイトが出ている。てっきりParamount+の独占配信だとばかり思っていたら…有料だったけど、アマプラでも普通に配信されていたよ。円盤は未発売の模様…。

 

幼少期にテロに巻き込まれて両親を失ったピーター…自信も怪我を負い、その後遺症として聴覚が鋭敏になってしまう。当初は症状に悩まされるも、成長と共に克服…大人になってからは、その力を武器として発揮できるようになった。そしてピーターは親代わりのボーンの下でCIAの仕事をしていた。身重の妻エレナもCIA職員だったのだが…その2人が現場でニアミス!しかも流れ弾がエレナに当たってしまう!それから17年後…CIAを辞めたピーターは名前を変え、画家に転身。そんなピーターの前に娘を名乗る女ソフィアが現れ、エレナの失踪を告げる…。

 

CIAで殺し屋のような汚れ仕事をしている主人公には、同じCIAでもう少しクリーンな仕事をしている嫁がいて、なんと嫁さんは“おめでた”。生まれてくる子供のことを考えながら、主人公は上司であり、孤児だった主人公の親代わりでもあるジョン・ヴォイトの命令で…ターゲットから生態認証で守られたデータを奪取するという作戦を1人で行うことに。ジョン・ウィック並みの強さの主人公は…護衛をぶち殺し、無事にデータも入手、ターゲットの男も始末しようと、まさにその瞬間に、腹ボテの嫁さんが現場にやって来て、“相手を殺す、殺さない”で対立してしまう…。

 

そのちょっとした隙に、ターゲットの男が発砲…主人公の身体を貫通した弾丸は、そのまま嫁さんの腹へ!そこで場面は変わり、17年後に飛ぶ…画家になっていた主人公は未練がましく嫁の絵なんて描いてるのよ。ああ、やっぱりあの時に、嫁さんは死んじゃったのか?と思いきや…実は嫁さんも生きてて、まだCIAとして働いている。さすがに子供は死産だったらしく、そのせいで離婚したらしいというのが、後の回想シーンで出てくる。嫁さんは仲間と一緒に“CIAが関わるヤバイ陰謀”を調べていたんだけど、その仲間が嫁さんとの電話直後に殺されてしまった。

 

もちろん、そんなことになってるとは知らない主人公…元嫁と思われる人物から“本の贈り物”が届き、なんだかうれしそう。さらにちょっといい仲になってそうな地元のバーの女店主から、“絵が売れた”との連絡。さっそくそのバーへ足を向けると、絵を買ったと思われる若い女が現れて、“アンタは元CIAのピーターじゃないか?”と訊ねてくる。もちろん偽名を使って画家に転身していた主人公は知らないととぼけるんだけど…若い女は、自分の母親が失踪したと説明、何か情報がないかとしつこく問いただす。その失踪した母親っていうのが…主人公の元嫁だ。

 

っていうと…目の前にいるのは死んだはずの娘なのか?主人公はそれでも惚けようとするが…自宅まで女は押しかけてくる、さらには武装集団まで現れ、結局は…諜報の世界に舞い戻る羽目に。女は本当に自分の娘なのか?それとも、主人公と別れた後に、別の男との間に生まれた子供なのか?または、嫁の娘だという話自体が真っ赤な嘘で…この女こそ、CIAの陰謀に深く関わるような人物なのではないか?とりあえず、“元嫁の娘”というのを信じ、行動を開始する主人公…かつての上司ジョン・ヴォイトと接触をはかるも、既にCIAにマークされていて…。

 

なんとなくジェイソン・ボーンみたいな話をやりたいな感…アクションにそこまでの派手さ、斬新さはないものの、役者自身の動きは悪くなく、格闘シーンなどそれなりに迫力を感じる。CIAが悪事に手を染めていると最初にはっきりと言い切ってるので…おのずと敵、黒幕の正体なども見抜けてしまうのはしょうがないか?あとは若い娘がいったい何者なのかっていうのも引っ張り要素の一つだけど…このあたりも、嫁さんが失踪する前に情報を小出しにしているので、ある程度、予想はできるだろう。ジョン・ヴォイトが明智小五郎みたいな下手な変装をするのが面白い。

 

 

監督:キマニ・レイ・スミス

出演:チャーリー・ウェバー ジョン・ヴォイト マディソン・ベイリー マックス・モンテシ マリー・アヴゲロプロス

 

 

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メガ・パイソン 人間捕獲(2019年)

メガ・パイソン 人間捕獲

 

WOWOWの特集放送“猛獣注意!恐怖のアニマルパニック特集3連発”でエアチェックしておいた「メガ・パイソン 人間捕獲」を鑑賞。遊覧船が転覆・沈没、多くの生存者が無人島に投げ出されてしまい、なんとそこには巨大な蛇が生息していて、次々と人を襲い始める…という、中華製のモンスターパニック。原題を見ると“大蛇2”となっていて、じゃあ“1”もあるのか?ってなるけど…あるそうです。日本では「シン・アナコンダ -捕食領域-」のタイトルでソフトリリース…でも、オイラが見たことある「シン・アナコンダ」とは別作品、WOWOWでは放送してない模様。

 

2019年、ナイジェリア沖…娘ホワンホワンと一緒に遊覧船でのクルーズを楽しんでいたチョンゴンだったが、“魚の群れにぶつかった”というアナウンスを聞いた直後に、船が転覆してしまう。実際は巨大な蛇にぶつかっていたのだ!気がつくと…他の乗客と共に、無人島に流れ着いていた!しかし、そこにはホワンホワンの姿がなかった!周囲を捜し、ようやくホアンホアンが見つかったのだが…その後ろに船を襲った大蛇!ホアンホアンを含む多くの人を喰らい、薙ぎ払ってどこかへ消えてしまった。生存を信じるチョンゴンは有志と共に島の奥へと捜索に向かう!

 

やっぱ前作(シン・アナコンダ -捕食領域-)は見てないな…“大蛇”って原題に、なんか見たことあるかもと、うっすらと記憶が刺激されて、調べてみたんだけど…オイラが過去に見ていたのは、原題が“巨鰐”という中華製のワニ映画「メガ・クロコダイル」であった…惜しい。でも、まぁ、後から調べたらWOWOWの解説にも“ストーリーに連続性はなく、単独でも楽しめる”と書いてあり…前作を見ていなくても、まったく問題はない模様。ちなみに、そのWOWOWの解説によると「ジュラシック・アース 新たなる覇者」のタイトルでシリーズ3作目もリリース済みだそうだ。

 

っていうか…感想をアップするために、Ameba Pickから画像を引っ張ってきたら、セクシーなおねーさんが武器を携え、身構えているメインビジュアルだったんだけれども、これはマイナー映画特有の相変わらずな嘘八百、誇大広告でして…実際の主人公は、幼い娘を大蛇に連れ去られた父親、そしてその父親に協力を申し出た、“作家の福井晴敏似”のオッサンが、スティーブン・セガール並みに無双な強さで(後に元救急隊員設定判明)、最初から斧と消火器を用意してて、他にも手製の槍などを駆使し、大蛇を含むモンスターをブチ倒す戦闘要員として活躍。

 

それに感化され、主人公や有志の捜索隊も…その都度、勇気を奮って、モンスターに立ち向かっていく!娘、初っ端で食われちゃったじゃんって感じだったけど…モンスターパニックにありがち展開の一つで、飲み込んだ人間を巣に帰って掃き出し、全員じゃないものの…ほぼ無傷で生きてる者もいて、その中に主人公の娘も含まれていた。主人公以外の有志たちも、それぞれ大蛇を追う目的があり、例のめっちゃ強いオッサンにも、なぜそこまでして助けてくれるのかというドラマは一応ありました。無人島には大蛇以外にも変なモンスターが多数、生息している。

 

捜索隊の中でも1人減り、2人減り…あの無双状態だったオッサンだってピンチになり、ようやく娘がいる大蛇の巣穴にたどり着くも、そこからラストに向かっての最終バトルが、これがまた“ありえねー”展開の連続でして、笑いながらも、それなりにハラハラドキドキさせてくれる。ホラホラ、あのパターンと一緒だよ…ここまできてね、そんな終わり方はないだろ?って思ったたら、いきなりエンドクレジットが始まって、マジでここで終わりって、一瞬、ビビるも…一応、求めていた答えは見せてくれる。ただ、主人公たちが無事に島から脱出できたどうかは謎だよな?

 

 

監督:リン・ツェンザオ

出演:イン・チャオトー エイミー ナオメン・エルデニ リー・ルオシー ホアン・ジンタン

 

 

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メガ・パイソン 人間捕獲

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ドラッグ・ゲイター(2023年)

ドラッグ・ゲイター [DVD]

 

WOWOWの特集放送“猛獣注意!恐怖のアニマルパニック特集3連発”でエアチェックしておいた「ドラッグ・ゲイター」を鑑賞…みんな大好き、“アサイラム(Asylum)”のパチモノ映画、たぶん製作時期的なことを考えると、怪作「コカイン・ベア」あたりを意識しているのではないか?と思われる。こちらは、警官に追われる麻薬組織の人間が沼に落っことしたドラッグをパクリと食べてしまったワニが巨大化、狂暴化して大暴れ、地元に帰ってきたDEA捜査官と、その父親の保安官、町の愉快な仲間たちが、協力して戦う。原題はMethgator…メス=覚せい剤。

 

フロリダ州の湿地帯にあるとある島…そこには麻薬の密売工場があると思われ、地元の警察も捜査に本腰を入れていた。そんな中、保安官に追われる組織の人間が、誤って運搬中のドラッグを沼に落としてしまう。その直後、沼にいたワニがドラッグを食べてしまい、さらに組織の人間や保安官にも襲い掛かる!ちょうどその頃、町の保安官ウィリアムズの息子で、DEA捜査官のダンテが…捜査のために地元へ戻ってきた。そんな中でのワニ騒動…このま麻薬組織のドラッグをワニが食らい続けるとどんどん狂暴化の恐れがあり、2人は退治に乗り出すのだが…。

 

シーンによって、CGワニの出来栄えのバラつきはあるものの(資料映像的なホンモノのワニ映像も使ってるっぽい)…どうしちゃったんだアサイラムというくらい、意外と普通に見れちゃう作品。いや、最近…増えてるのよね、“見れるアサイラム映画”も(笑)まぁ、見れちゃうってだけで…凄い傑作だとか、前述の「コカイン・ベア」よりも面白いかっていわれると、それはまた別の話なんだけどね。心配していたほど、酷い映画でもなかった。メイン舞台は湿地帯と、それに隣接した島、町…湿地帯をボートで進んでいくような絵面が出てくる映画って個人的に好きなのよ。

 

冒頭、保安官に追われる組織の人間が、湿地帯を逃げ回った挙句に、沼の中にヤクを落として、その匂いにつられたワニが近寄ってくる。ヤクをパクリと口に入れたワニは、そのままキマっちゃったらしく…沼の中にいた組織の人間をパクリ!その後、地上にあがって保安官にも襲い掛かる!2人いた保安官のうち、年配の保安官はなんとか無事に生還…その保安官の息子がDEA捜査官になっていて、捜査のために、久々に地元に戻ってくる、親子感動の再会?ちなみに父親は白人だけど、息子は黒人の役者さん。事情を知った息子はワニ退治に協力する。

 

危険なワニが一般人を襲う恐れがある…保安官たちは、町長に進言するも、近々行われる記念行事を気にし、集客に影響が出るからと、あまり大事にしたくない様子。町長は保安官たちとは別に、“プロのハンターを雇ったから安心しろ”というものの…町長が雇ったプロというのが、太ったオバサンと、長髪のチャラいにーちゃん。2人で湿地帯に出かけて行って、ワニと対峙するも…案の定、全く歯が立たない。2人とも銃の撃ち方も素人同然だったし、どこがプロなんだ?って感じで…太ったオバサンはドタドタと逃げ足も遅いので、あっけなくワニに食われていたよ。

 

保安官たちは、最初から町長の言葉などぜんぜん信用していなかったので、独自に動く…親子の知り合いでもある爬虫類の専門家の男と、息子の幼馴染で、今は父親が営むバーを手伝っている元警官のねーちゃん。4人でパーティーを組んで、本格的にワニの討伐に挑む。一方、ワニの方は…ヤク欲しさに、組織の人間、売人(?)のヤサを本能的に探り当て、襲撃…もちろんお目当てのヤクも見つけて、またまたパクリ。より狂暴になってしまう。途中で、DEA捜査官が…“ワニもヤク欲しさに、密売工場を襲うんじゃないか?”ということをようやく思いつき…。

 

地元警察だって手を焼いている、密売工場の所在を突き止めれば、組織もワニも倒せる…一石二鳥だぜと。しかし、そう簡単な話でもなく…密売工場はなかなか見つからないし、ワニによる殺戮も続くし、幾度となくワニとのガチンコバトルも繰り返す。アクションやグロ描写もあることはあるんだけど…そこがCGワニと同様、アサイラムクオリティなので、いかんせんチープに見えてしまい残念。小憎らしい町長を演じるのがアサイラム映画の常連パトリック・ラビオートゥー…この間、「デイ・アフター・トゥモロー2024」「インデペンデンス・デイ2024」にも出てたよね。

 

 

監督:クリストファー・レイ

出演:ラロン・マルゼット ビスロ レイ・アセベド ヴァネッサ・タマヨ パトリック・ラビオートゥー ロビー・リスト

 

 

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飛行機に乗っていたら墜落して、凶暴な人食いライオンのいる原野に放り出された件(2024年)

 

WOWOWの特集放送“猛獣注意!恐怖のアニマルパニック特集3連発”でエアチェックしておいた…「飛行機に乗っていたら墜落して、凶暴な人食いライオンのいる原野に放り出された件」を鑑賞。はぁ、久々に出たよ…ラノベの影響を受けたようなセンスのかけらも感じられないクソ邦題!お前らこのくらい説明しないと、映画の内容もイメージできないだろうと馬鹿にされてる感がハンパなく、考えた担当者は、これが“キャッチーでイケてる”って勘違いしてるんだろうな。ちなみに原題はいたってシンプルな“Prey”…たぶん直訳すると“獲物”の意味になるのだろう。

 

※感想の後半の方で、ややネタバレありです

 

志を持ってアフリカにやって来た医師アンドリューと妻のスーだが…アンドリューは劣悪な環境で思い通りの治療ができずに、打ちひしがれる。追い打ちをかけるように…過激派のボコ・ハラムに狙われることとなり、脱出を余儀なくされる。そこで、怪しげなパイロット、グランを雇い…他の同乗者と小型機に乗り込むのだが、離陸して間もなく…エンジンの不調で、小型機は野生動物保護区に墜落してしまう!亡くなった乗客もおり、スーは大怪我を負って身動きが取れない。アンドリューとスーは、近くの村を目指す他のメンバーと別れて、その場に留まることに…。

 

確かにタイトルで伝えている通りの内容の映画だ。この馬鹿な邦題のせいで…B級映画臭がより強くなっているけど、実際のところは、そこまで酷い映画じゃない。だって主人公はTVドラマ版の「ザ・シューター」でボブリー・スワガーを演じたライアン・フィリップで、その嫁に「アメリカン・ビューティー」で劇中のケヴィン・スペイシーと共に、若かりし頃のオイラたちを相当惑わしてくれたミーナ・スヴァーリ(額のシワは増えたが、相変わらず美しい)だし、そして「スピード・レーサー」のエミール・ハーシュなんかも出ている…わりとメジャーどころなキャストが揃っている。

 

志を持ってアフリカまでやって来た医師のライアン・フィリプと、信心深い妻ミーナ・スヴァーリだったが…治安の悪化等々、トラブルが重なり、脱出を余儀なくされる。そこで、小型機のパイロット、エミール・ハーシュを雇い…他3人の同乗者と空港を出発するんだけど、飛び立ってしばらくして、エンジントラブルが発生、そのまま墜落してしまう!かすり傷だけで助かった者、大怪我で動けない者、死んでしまった者…人それぞれ、命運が別れた感じ。墜落場所はライオンなどが跋扈する動物保護区で、このまま留まれば、野生動物の餌食になりかねない…。

 

自分のせいで(後に判明する秘密があり)、飛行機が落ちたにも関わらず、まったく悪びれていないパイロットのエミール・ハーシュは…自信満々に、“歩いて行ける距離に村がある”と断言、移動を提案する。一方、妻ミーナ・スヴァーリの怪我が思わしくなく、移動が困難…他の生存者たちに“救援を呼んできてくれ”と託して、その場に残ることにした…。しかし、双方とも予定通りになんかいくわけがなく、振出しに戻って、状況はさらに悪化している。いよいよ夜が近づき…“生存者たち”は、壊れた飛行機の残骸で、夜を越さなければならなくなるが…さぁ、どうする。

 

昔、リーアム・ニーソンの映画で、極寒のアラスカに飛行機が墜落して、生存者がオオカミの群れに囲まれる「THE GREY 凍える太陽」というサバイバル映画があったけど、あれとは環境が真逆の灼熱地獄のアフリカで、襲ってくる動物がライオン(他にもヘビとか、過激派の人間とかもいる)になったって感じの内容。若干、ベタなところもあるけど…適度にサバイバル感、緊張感はあって楽しめる。ただ、2人いた女性の登場人物をあっさり殺してしまうので、生き残りはむさくるしいオッサンになってしまうのが残念だ…ここは「THE GREY 凍える太陽」と一緒だ。

 

小型機に乗った他の乗客の中にもカップルがいたんだけど…カップルの女性の方は墜落時に死亡。その時、主人公の嫁はまだ生きていたんだけど、救援を待っている間に…ライオンに食われてしまったらしい。結局、救援もこなくて、移動した連中も飛行機の場所に舞い戻って来ちゃうんだけど…。物足りないといえば、嫁さんを含め、ライオンに襲われる犠牲者たちの食われる描写がなかった点か?そこは逃げないで欲しかった。ひげ面で汚らしい風貌、良く言えば野性味のあるエミュール・ハーシュがぽっちゃり体系なので、たまにジャック・ブラックに見える。

 


監督:ムクンダ・マイケル・デュウィル

出演:ライアン・フィリップ エミール・ハーシュ ミーナ・スヴァーリ ディラン・フラッシュナー

 

 

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ポセイドン・アドベンチャー2(1979年)

ポセイドン・アドベンチャー2 [DVD]

 

映画専門チャンネル“ムービープラス”で「ポセイドン・アドベンチャー2」を放送していたのでエアチェックして鑑賞する…オイラも、今から約4年前の2020年8月、NHKのBSで放送された際に再鑑賞していた名作「ポセイドン・アドベンチャー」の正規続編。過去にも鑑賞経験あり…それこそ1作目の初鑑賞とそれほど間を開けずに、やっぱりアナログ時代のNHKのBSで録画して(当時はまだVHS)鑑賞したような記憶があるな。ただ、その後は、1作目ほど頻繁に再鑑賞する機会がなく…続編だけどキャストが一新されてるくらいしか覚えていなかったんだよな…。

 

サルベージ船の船長ターナーと、乗組員のウィルバー、モンキー(愛称)は…上空を飛ぶヘリコプターを見て、船が事故に遭ったことを察知する。付近では、津波の影響で豪華客船ポセイドン号が転覆事故を起こしていた!ターナーたちはサルベージを目的に、現場へ駆けつける。ポセイドン号の生存者は大方、脱出をはかったようで…人の気配はあまりなかった。しかし、ターナーたちが到着した時に、もう1隻船が近づいてきた!その船にはスベボ医師ら医療チームが乗っていて、ターナーたちは2組で協力して、船内の捜索を行うことになったのだが…。

 

前述の通り…正規続編なんだけど、キャストは一新され、新しい登場人物による、後日談という刑式になっている。多くの犠牲を出したポセイドン号の事故…船はひっくり返り、今にも沈没しそうな状況。無事な人たちは、大方外へと逃げ出した後のようだが…まだ少数ながら、取り残されている人たちもいる。そんな現場へ…サルベージ船の船長マイケル・ケインと…男女2人の仲間がやって来る。手つかずで船内に残っている貴金属をいただいちゃおうっていう目的。そして、同時期に…救援にやって来た医師テリー・サバラスも到着。2組は一緒に船内に入る…。

 

協力して、船内のジムにたどり着く2組、そこで第1生存者発見!男性1人と女性が2人、そのうちの1人は船内の看護婦と思わあれる。マイケル・ケインらを正規の救援隊だと思って喜んだのもつかの間、本当の目的を知らされて落胆する。特に男は、態度がかなり高飛車…同行していた自分の娘とはぐれてしまったようで、探してほしいと、上から目線で頼み込む。もちろん、ケインらは本来のお宝探しに夢中なんだけど…娘の捜索と脱出の手伝いを約束し、生存者たちと行動を共にすることに。一方、サバラスたち医療班は、自分たちの任務があると別行動。

 

まぁ、ぶっちゃけちゃうと…テリー・サバラスたちは、かなり胡散臭い。テリー・サバラスなんて、あの人相だとどう見ても、まともな医師に見えないから(笑)、途中で明らかになる“本性”を見ても、さして驚きはないだろう。マイケル・ケインたちは、その後も困難な道を進みつつ、新たな生存者と出会い、お目当ての“お宝”も見つけるんだけど…いよいよ船内の状況がヤバくなりはじめ、外になんて出れるのだろうか?と…後悔半分、心配になり始める。そして、案の定、悪党だったテリー・サバラスと…沈みかけた船の中で、銃撃戦まで繰り広げることになるのねん!

 

正直、船が沈むかもしれないという恐怖感は1作目の方が強かった…事故を起こす前から、映像を見ているだけで、船酔いしそうな気分になる臨場感もあったしな。でも、こちらはこちらで…アクション要素が増えているし、なんだかんだで、みんなを助け、リーダーシップを発揮していく、マイケル・ケインが普通に凛々しく、かっこよく見えた。途中で合流する生存者の中に若いイケメン男子がいるんだけど…どこかで見た顔だなって思ったら、「NCIS~ネイビー科学捜査班」のギブス捜査官、マーク・ハーモン…出てたの見逃してた。銃撃にも参加し頑張ってたな。

 

 

監督:アーウィン・アレン

出演:マイケル・ケイン サリー・フィールド テリー・サバラス ピーター・ボイル ジャック・ウォーデン

 

 

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