勝手に映画紹介!?

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不良姐御伝 猪の鹿お蝶(1973年)

不良姐御伝 猪の鹿お蝶

 

後半は使う機会が減ってしまった、Amazonプライムビデオの有料チャンネル“JUNK FILM by TOEI”の60日間無料体験も本日で終了となる…終わりが近づくと、無料期間に見ておけばよかったと、気になる作品も出てくるから困ってしまう。いや、中にはまだ期限が残っているU-NEXTのリトライキャンペーンの方で、見れるのもあるから、ワンチャン、そっちで鑑賞するかも。そんなわけで、“JUNK FILM by TOEI”での最後の鑑賞になるのはこちら…昨日、間違って先に続編から見てしまった“姐御伝シリーズ”の1作目、「不良姐御伝 猪の鹿お蝶」を鑑賞したよ!

 

葛西杏子は、幼少期に目の前で刑事だった父親が殺されるというショッキングな出来事を体験!手掛かりは、父親が手にしていた“猪鹿蝶”の花札のみだったが、結局、犯人は見つからず迷宮入りになってしまった。時は流れ、明治38年…成長した杏子は“猪の鹿お蝶”という通り名で女博徒になり、父親殺しの犯人を捜していた。ある時、金沢にいたお蝶は、政界の大物・黒川の暗殺に失敗して、追われる身となった柊修之肋と出会う。その後、トラブルに巻き込まれ、目の前で死んだ博徒に頼まれ、女郎屋に売られた妹・ゆきを探すため東京に舞い戻る!

 

昨日鑑賞した「やさぐれ姐御伝 総括リンチ」は、U-NEXTの見放題には入ってなかったので、そんなのもチョイス理由だったんですけど…同じシリーズのこちら「不良姐御伝 猪の鹿お蝶」は、U-NEXTの見放題でも見れます。でも、最後なんで、オイラは“JUNK FILM by TOEI”の方で鑑賞しました。昨日の2作目も、1作目を見てなくても、特に問題なく見れましたが…物語的には、確かに1作目も全然別の話だったかなと。ただ主人公の“お蝶”の生い立ちにまつわる話だったりするので(2作目では特に触れられてなかったけど)、できれば順番通りの鑑賞推奨。

 

それにしても同じ主人公が活躍するシリーズもので、無駄におねーさんたちが脱ぎまくるお色気映画というコンセプトは同じなんだけれども、監督が違うと作品の雰囲気もガラリと違う。「やさぐれ姐御伝 総括リンチ」の方は石井輝男監督だったので、もっと“いい意味で下品”というか…これでもかって“全裸の女体”が出てきたけれども、あれと比べると…普通にお色気描写はいっぱいあるのに、これでも控えめに見える。やっぱり見る順番をミスったのは大きいな(笑)いや、“エロ描写をたくさん見たいわけ”じゃないんだけど…こっちが普通に見えるくらい麻痺してる。

 

ストーリーはこっちの方がわかりやすかったな。お蝶は、幼少期に刑事だった父親を殺されていて、その犯人を見つけるために、女博徒となってあっちこっち旅をしている。その時に、政界の大物の暗殺に失敗したイケメンのにーちゃん成瀬正孝と知り合う。その後、自分が客人として招待されている賭場で、ヤクザものに騙され、殺された博徒から、今際の際に“女郎屋に売られた妹を助けてほしい”と頼まれ、東京に舞い戻ることに。その前に、地元のヤクザたちと一戦交える…入浴中に襲われたお蝶は、全裸のまま刀を振り回し、ヤクザな男どもを皆殺しにする。

 

東京に戻ったお蝶は、育ての親のスリの女親分のもとで世話になりながら、殺された博徒の妹探しを続けるんだけど、どうやら、いけすかん金持ちに囲われてるらしい。そのいけすかん金持ちは、イケメンが狙っていた政界の大物とも懇意にしており、それどころか、お蝶の父親殺しにも関係していたということが後々わかってきて…お蝶対悪党一味の熾烈な戦いが始まる。一味には、クリスティーナという外人のギャンブラー兼ボディガード(正体は英国スパイ)の超美人が助っ人にいて…実は例のイケメンの元カノだったという、これまた因縁めいたドラマもある。

 

クリスティーナとのギャンブル勝負は花札ではなくポーカーだった。クリスティーナも脱ぎまくりで、スケベジジイの餌食になったり、お蝶役の池玲子とは異なるエロスで魅了される。演じている女優さん、どこかで見たことあるなと思ったら、タランティーノが「キル・ビル」の参考にした作品の1つ(ダリル・ハンナ演じるエル・ドライバーのモデル)として有名な「ゼイ・コール・ハー・ワン・アイ~血まみれの天使~」に出ていたクリスチナ・リンドバーグだったのね。昔、DVD持ってたけど…1回見て売っちゃったなぁ。持ってれば、たぶん、今はプレ値になってるんじゃない?

 

父親殺しの犯人、猪、鹿の正体を突き止めたが…最後に判明する蝶の正体には意外な秘密が!って、なんとなくわかってたけど(笑)クライマックス、悪党どもを斬って、斬って、斬りまくるシーンはしっかり正統派。着物を着崩してるから、ポロリとかあるのかなと思いきや、全然そんな展開はかった。「やさぐれ姐御伝 総括リンチ」の方のクライマックスなんて、全裸のおねーさんだらけで、「時間ですよ」の入浴シーンみたいになってたけどな。やっぱ方向性がぜんぜん違うな。物語はこっちの方が好きだけど、色々な意味でインパクトがでかいのは2作目の方かな?

 

 

監督:鈴木則文

出演:池玲子 根岸明美 衣麻遼子 堀陽子 岡八朗 成瀬正孝 司京子 大泉滉 クリスチナ・リンドバーグ

 

 

【JUNK FILM by TOEIへの加入で視聴可能】

不良姐御伝 猪の鹿お蝶

不良姐御伝 猪の鹿お蝶






 

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先週の読書:「警官嫌い」「青龍、哭く 横浜狼犬Ⅲ」「砂の時刻」

先週の読書:「警官嫌い」「青龍、哭く 横浜狼犬Ⅲ」「砂の時刻」

 

前週に続き…最近、古本で全巻揃え終わった、森詠センセイの代表シリーズである「横浜狼犬」の文庫版を読み進めている。オイラが森詠作品に触れたのは「彷徨う警官」の方が先で、わりと後発。だからずっと気になってたんだよね。このシリーズは単行本などで出ているオリジナルと文庫版だと発刊順が違ったり、そのせいで物語の時系列が錯綜したりしているんだけれども…とりあえずオイラは文庫の発刊順で読んでいる。全部で6作品あるんだけど、現段階で読み終わったのは5冊…長編2作目と3作目、3作目と4作目の間に、連作短編形式の作品がある。

 

ちなみに、連作短編の方も、正式には“横浜狼犬 エピソード1⃣”“同 エピソード2⃣”という副題がついているのだが、今回の記事タイトルには文字数オーバーで入りきれなかったので割愛。あと、本来は括弧表記にするべきなんだろうと思いつつ、機種依存文字の“四角い囲み数字”をあえて使ったけど…これも、正式タイトル表記(だって本の表紙がこういう表記なんだもん)に近づけたいという、どうでもいい、オイラの妙なこだわりから。すべて古本で、3冊のうち2冊はネットオフで入手したもの、長編「青龍、哭く」のみ、近所のブックオフで以前入手したものだ。

 

そんなわけで1冊目、文庫版3作目「警官嫌い 横浜狼犬 エピソード1⃣」…主人公の海道警部補が、陰謀に巻き込まれ、降格処分になり、長編の1作目から所属している横浜中央署にやってくる前、一時的にキソウ(機動捜査隊)にいた頃から始まり、途中で横浜中央署に移ってくる…ちょうど文庫版1作目、長編「横浜狼犬」の直前あたりまでの日常の活躍を描いた連作短編集、全7エピソード。2冊目は、文庫版4作目「青龍、哭く 横浜狼犬Ⅲ」…こちらは文庫版2作目「死神鴉」に続く長編の3作目。中国からやって来た処刑人軍団と壮絶な戦いが繰り広げられる。

 

3冊目が…文庫版5作目の「砂の時刻 横浜狼犬 エピソード2⃣」。登場人物の関係性から判断し、たぶん「横浜狼犬」と「死神鴉」の間あたりの時系列を描いた連作短編集、全6エピソード。このシリーズは各短編集も、意外と読みごたえがあり、長編と遜色がないななんて思いながら読んでいたんだけど、それでも作品として単体でお勧めするなら、やっぱり長編なのかな?だから今回の“推しの1冊”は「青龍、哭く 横浜狼犬Ⅲ」に決めます。自分は文庫の発刊順で読んるけど、「警官嫌い」を一番最初、「砂の時刻」を2作目「死神鴉」の前に読むのもアリかも?

 

 

 

2004年6月発行の森詠著「警官嫌い 横浜狼犬 エピソード1⃣」…2000年5月のカッパノベルス版を文庫化したもの。文庫版“横浜狼犬シリーズ”の3冊目、長編2作目と3作目の間に出ている連作短編。海道警部補が不祥事に巻き込まれて降格させられた後、一時的にキソウ(機動捜査隊)に配属されていた頃から始まり、長編の方の横浜中央署の刑事課に移動になった直後までの話がまとめられている。本編の前日譚的な立ち位置か?長編の方で海道警部補と関わる因縁深いキャラの名前なんか出てきて、表題作は文庫版1作目へ直結するような話でもある。

 

第一章「邀撃」…“警官は嫌い”という理由で女にフラれた過去を思い出しながら、拳銃発砲事件(後にパチンコ店経営者を狙った強盗と判明)を追いかける。事件発生直後の初動で海道たちが容疑者を捕まえるも…アリバイが成立してしまう!第二章「川のない魚」…パトロール中に発生した中国人グループによる女性拉致事件を、死闘の末阻止した海道だったが、それは事件の始まりに過ぎなかった。背後には在日韓国人と地元ヤクザたちのトラブルが!冒頭から、拉致犯の中国人たちと、命がけの戦いを繰り広げるなど、読み応えがハンパなかったですね。

 

第三章「ブラザー」…犯人追跡中に、逃走車が一般人の女の子を撥ねてしまい、結果的に海道たちの乗るパトカーにも轢かれて重体に!海道の相棒も大怪我を負い、犯人は逃がしてしまう。海道はなんとしても自分で犯人を挙げつとする。キソウ時代最後の事件であり、長編作品並みにヘヴィな内容…最後のアレはダメ押し。第四章「自殺の輪」…中央署移動後の初捜査は、中高生の連続自殺事件の関連性を調べながら、指名手配犯とも対峙する羽目に。自殺事件の真相は、それほどビックリするほどのものではないが、現代にも通じる社会派なメッセージ。

 

要はマスコミがマスゴミなのは昔からだってこと。即席でコンビを組む生活安全課の女係長がなかなか魅力的。第五章「下手くそ」…中国人経営者の事務所に賊が侵入するも、被害者が急に被害届を取り下げたいと言い出す。同時期に、臨場した殺人事件が“管轄外だと”という理由で、捜査一課に捜査権を奪われてしまう。怒りを抑えて片方の事件に専念しようとするが…予想通り、2つの事件には関連があり…。結局、最後にはマフィアと死闘…タイトルの“下手くそ”は戦ったマフィアから掛けられた言葉であり、同じ言葉をそのまま海道も相手に言い返す。

 

第六章「横浜黒社会」…金券ショップ強盗の捜査からはずされてしまった海道は、別ルートで事件の真相に迫るが、背後には中国人黒社会の力関係が複雑に入り組み、大きく作用していた。一方で、知人女性からストーカー被害の相談も持ち掛けられたり…かつて逮捕した凶悪犯が仮釈放されたり。3つの話がうまくシンクロするラストはなかなか。そして最後の第七章「警官嫌い」は指名手配犯が恋人の女に接触するという情報を得て、ジャズバーで客を装い、虎視眈々と待ち構えてるんだけど…指名手配犯と敵対する組織の人間も、同じことを考えていた。

 

そう、メイン舞台の一つとなるジャズバーが、「横浜狼犬」になると行きつけになっていて、そこで働いている若いねーちゃんといい関係になったりする。最初にも書いたように、文庫版1作目「横浜狼犬」に大きく繋がるエピソード。「横浜狼犬」の中で触れられていた、2人の馴れ初めが描かれている。そういえば…「横浜狼犬」の中で、あのねーちゃんもホントは“警官嫌い”だと描写されてたなと思い出すのだった。各エピソードは短編だけど、どれも読み応えがあって面白かった。っていうか、ホント、海道はトラブルメーカーだな…だいたい発砲したり、発砲されたり。

 

 

 

2005年2月発行の森詠著「青龍、哭く 横浜狼犬Ⅲ」…1998年5月に角川書店から発刊された作品、その文庫化。中国人黒社会の関係者が殺されるという事件が発生…“ハマの狼犬”こと海道警部補が、いつものように捜査一課と反目しながら、独自に捜査を進めていくと、中国からやってきた凄腕の処刑人“青龍”とその仲間の存在が浮かび上がる。海道を含む警察が手をこまねいているうちに…事件は連続殺人に発展!さらに、横浜で事件が起きる前にも神戸で、さらにさかのぼると香港や中国本土でも“青龍”の仕業とみられる猟奇殺人が起きていた。

 

海道は犯行を阻止するため、事件の全体像の解明を急ぐ。前半は、“後輩刑事”と一緒に地道に捜査を重ねながら、海外からやってきた凄腕の殺し屋と対峙、クライマックスで事件の根源である香港・中国にまで飛び出す…というフォーマット自体は文庫版2作目の「死神鴉」ともなんとなく似ている。「死神鴉」では海道の生い立ちなんかにも踏み込んだ、韓国人の歴史、文化を背景に物語が描かれていた。本作ではそれが中国に変わっている。中には“本当に既視感を覚える展開”もあり…海道の妹が、またしても酷い目に遭うのではと、ヒヤヒヤさせられた。

 

せっかく事件のショックから立ち直っていたのにな。「死神鴉」とはまた別の“後輩刑事”の指導を担当する海道…前の事件を踏まえて、色々と慎重になってたはずなんだけどな…。お馴染みの“フラグ”もあり、なんとなく予想はしていた展開。香港へ渡ってからも、ちょうど中国への返還10日前という設定が、より緊張感をはらみ、面白く読めた。1冊前に読んだ「警官嫌い」の“第五章「下手くそ」”に出てきたキャラがけっこう活躍していた。先に「警官嫌い」を読んでいたことで、海道との関係性が自然に理解できるようになっていて、なるほどと思いながら楽しんだよ。

 

 

 

2005年11月発行の森詠著「砂の時刻 横浜狼犬 エピソード2⃣」…2001年8月のカッパノベルス版を文庫化したもの。文庫版“横浜狼犬シリーズ”の5冊目、長編3作目と4作目の間に出ている連作短編集の第2弾。表題作を含む全6エピソード…文庫版2作目、長編「死神鴉 横浜狼犬Ⅱ」で殉職した“アノ人”が出てくるエピソードもあったので、シリーズ全体の時系列だと1作目の長編「横浜狼犬」と「死神鴉」の間ぐらいになるのかな?と思われる。第一章「打不死」…中華街にいた海道の目の前で人が殺された。現場で容疑者を見つけるも、逃げられてしまう…。

 

被害者は中国人で、最後に残した中国語の言葉を頼りに、香港マフィア同士の縄張り争いが絡んだ事件の真相に迫っていく。第二章「ブランコ」…海道が管轄外で容疑者を尾行中に、別件でスリ集団が犯行を行っているのを現認するも、すでにショカツが内偵中の事案で、結果的に中途半端な逮捕劇になり、尾行中の相手も逃がしてしまう。実は海道が追いかけている男も、横浜で続発中、“ブランコ”(飲み屋で壁や背もたれに掛けられた背広から財布を盗み取る犯行の隠語)と呼ばれる手法でスリを働くスリ集団に関係があるのではないかと目されていた…。

 

第三章「首なし拳銃」…拳銃押収の強化月間中に、拳銃取引に関するタレコミがあり、売り手を尾行し、買い手を捕まえようとしていたところ…実は別のショカツの刑事が、ヤクザと裏取引して、“やらせ”でノルマを消化しようとしていたことが発覚。一時は手を引くつもりだった海道だが、拳銃に“マエ”があったことに注目…結果的に大きな事件を掘り当てる。第四章「脚のない鳥」…大麻と拳銃の不法所持容疑で内偵中だった容疑者が、東京で発生した事件にも関与している疑いがもたれ、警視庁から協力要請が…要は“何もしないで手を引け”という脅しを受ける。

 

もちろん海道は意地でも自分でホシを捕まえることに拘るわけで…。第五章「砂の時刻」…たまたま遭遇した無銭飲食のホームレスに温情をかける海道、その後…久しぶりの休暇を恋人と楽しんでいたところ、新たな事件で呼び出されるも、実は恋人もストーカー被害で悩んでいて…。呼び出された事件の方が実はどうでもいい枝葉であり、ホームレスとストーカーに意外な接点がある!第六章「首輪のない犬」…かつて警察を語った罪で海道が捕まえた男が、再び事件を起こす。今度は北海道で殺しの容疑者になったということで、道警から協力を依頼される。

 

前回の短編集「警官嫌い」同様…どれも長編と遜色がないくらいの読みごたえ。ただ、海道…わりと勇み足なチョンボ、無理してつっこまなくても別の部署が解決したんじゃないかな系が多い(笑)そして1作目以降ではすっかり忘れられがちだった年下の恋人・綾子の出番が思いのほか多く、負傷した海道を見舞うことがしばし。なんだったら事件の当事者として巻き込まれてしまうこともあった。あるエピソードで、警察に憧れる犯人から、“新宿鮫”を引き合いに出され、褒められる海道に思わず爆笑!森詠センセイも、どこかで“作風が似ている”と意識していた?






 

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やさぐれ姐御伝 総括リンチ(1973年)


利用開始直後は毎日のように使ってたけど、段々と頻度が少なくなっていったAmazonプライムビデオの有料チャンネル“JUNK FILM by TOEI”の60日間無料体験も、気がつけば明日で終了…使っておいていうのもなんだけど、やっぱお試しで60日間は長すぎるな。途中で、U-NEXTのリトライキャンペーンも使い始めちゃったのも…利用が遠ざかった理由でもあるんだけど。まぁ、最後くらい、何本か作品を見ておくかと…なんとなくタイトルに惹かれて選んだのが「やさぐれ姐御伝 総括リンチ」。一応、U-NEXTの見放題になかったのもチョイス理由だったが…。

 

神戸に流れ着いた“猪の鹿お蝶”…到着早々、迎えの女に案内され、人力車に乗り込むのだが、連れていかれた先で、男に無理やり薬をかがされた挙句、激しい拷問を受ける。どうやら麻薬の運び屋と間違えられたらしい。間一髪のところをムショ帰りの男・譲二に助けられるも、お蝶の傍らには女の死体が!股を引き裂いて女を惨殺することで世間を騒がしていた猟奇殺人の濡れ衣を着せられてしまったらしい。お蝶は案内人の女を見つけ出し、女スリたちが麻薬の運び屋に仕立てられている事実を突き止める。さらに地元の博徒たちも関与してる可能性が…。

 

やべぇ…これシリーズものの2作目、「不良姐御伝 猪の鹿お蝶」の続編だった。でも、昔の作品らしく、意外と話は独立しているので、続編を先に見ても特に問題ないようには作ってあるみたいだけどな。調べたら、「不良姐御伝 猪の鹿お蝶」も“JUNK FILM by TOEI”の見放題で見れる、それどころか、U-NEXTの見放題にも入ってる。

2作目だけU-NEXTで見れないってパターンなのね。まぁ、いいや…順序は逆になってしまったが、後で1作目も見てみようとは思っている。明日までに見れない時は…まだ期限が残ってるU-NEXTのキャンペーンで見ればいい。

 

前述の通り…物語自体は、単発で見ても問題ないものだったんだけど、まぁ、想像以上に話が入り組んでいたなぁ。池玲子演じる主人公の女札師は、仕事で神戸にやって来たんだけど、着いてそうそう…ヤクの運び屋と間違われて、怪しげな屋敷に連れ込まれてしまう。そこで謎の男たちから拷問され(いやらしいことをされ)、ようやく人違いに気づかれる。ただ、黙って解放されるわけでもなく…世間を騒がしていた“股裂き事件”という、女性を狙った連続猟奇殺人の犯人に仕立てられてしまい、偶然、ムショ帰りの内田良平に助けられるも、敵ではないかと疑う。

 

一方、内田良平も…命を狙われ、男たちに追われているんだけど、これまたスケ番風な出で立ちの謎の美女(通り名はキリストの好美)相川まことに助けられる。やがてお蝶は、本来の仕事先である地元の博徒の元を訪れるんだけど、そこに内田良平も現れる。実は敵対組織の幹部をぶっ殺してムショに行ってたんだけど、その間に、先代組長は何者かに暗殺され、先代組長の娘もどこかに監禁されてしまい…内田良平の叔父貴分の男が組を牛耳っていたのだ。そして、どうも良平と叔父貴の関係はあまりよろしくなく…良平は叔父貴の陰謀を暴こうとしていた。

 

そして、その叔父貴は…同業のヤクザと大きな麻薬取引を控えていて、そのために女スリ集団を運び屋に仕立てていたんだけど、そこに第三勢力(=地元博徒の対立組織=お蝶を拷問し謎の男たち=殺人事件の犯人)が割って入り、運び屋たちを薬漬けにして、荷物を奪い取っていた。どうやら取引をぶち壊そうという魂胆だったのだ。それに感づいたお蝶と良平、さらには女スリ軍団に、良平を助けたスケ番風のおねえーさん(股裂き事件で殺された被害者の知り合いで、復讐の機会を窺っていた)が結託…最終的には女(+良平)VS男の大バトルになると。

 

一部、説明を端折った部分もあるけど、登場人物や組織の関係性はこんな感じ。和装のお蝶が大立ち回りをするうちに、どんどん着崩れ、気が付けば全裸で日本刀を振り回しているという、なんとも印象的なタイトルバックから始まる本作…随所に、大胆なお色気シーンが満載なわけですけど、最後の女と男の大乱闘でも、ほぼ画面内にいるおねーさま方は全裸でして、でも…男たちの策略にハマって“お前ら、脱げ!”って強要された結果なんだけど、それも見越して、“奥の手をちゃんと仕込んであって”、逆襲に転じるのであっぱれでした。面白かったですよ。

 

 

監督:石井輝男

出演:池玲子 愛川まこと 栗はるみ 城恵美 芹明香 安部徹 名和宏 嵐寛寿郎 内田良平

 

 

【JUNK FILM by TOEIへの加入で視聴可能】

やさぐれ姐御伝 総括リンチ






 

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特捜部Q 知りすぎたマルコ(2021年)

特捜部Q 知りすぎたマルコ [DVD]

 

WOWOWでエアチェックしておいた「特捜部Q 知りすぎたマルコ」を鑑賞…オイラも全部見ていて、過去に4作品作られている人気シリーズ(原作は同名の小説シリーズ)の続編なんだけど…ようやく待ってた5作目と思ったら、何かが違う。そう、どういう理由だかは詳しく知らないんだけど、スタッフ、キャストが一新されたそうだ。まぁ、長寿シリーズにはキャストの変更もつきものだが…今までの作品が良かっただけに、ちょっと面食らった。劇場公開、円盤、配信などですでに鑑賞済みの人の感想も“前の方が良かった”という意見が圧倒的に多かったよなぁ…。

 

過去の未解決事件を専門に扱うコペンハーゲン警察の特別部署“特捜部Q”…課の指揮を執るカール・マークは、直前に扱っていた事件で、犯人に自殺されてしまい、6週間の休養を命じられたのだが…休暇を早めに切り上げ、職場に復帰する。直後、小児性愛の容疑で指名手配され、行方不明になっている公務員ヴィルヤムのパスポートを持った少年が保護されとの通報を受け、カールと相棒のアサドは、もう一度事件を洗いなおしながら、少年から事情聴取を行うことに。やがてヴィルヤムは陰謀に巻き込まれ、濡れ衣を着させられた可能性が浮上するが…。

 

前作を見たのは、かれこれもう3年くらい前の話なので…過去シリーズの内容、設定は、若干、忘れている部分もあり、相棒のアサドなんかは…役者が変わっててもそんなに気にならないかなって思ったけど(笑)、主人公刑事のカールの方は、さすがに今までとぜんぜん見た目も雰囲気も違う役者さんで、最初はなかなか慣れなかったな。一番はじめに登場した時なんて、はたして刑事なのか、犯罪者なのか、どっちだろうって思ったもんね(笑)前にカール役を演じていた役者さんよりも、年齢は上がってるのかな?さらに無骨で、厳つさなんかも増していた。

 

ストーリーや扱う事件も決してつまらないわけじゃない、映画としてちゃんと丁寧に作られてはいるんだけど、なんか地味。過去の作品なんかも、そこまで奇抜なストーリーではなく、案外、地味で、直球なストーリー、事件も多かったりしたんだけど、それでも作品によっては物語の構成が、現在と過去の入れ子になっていたりして、そのあたりでミステリー的な仕掛けもあったりし、ミステリー映画を見たという満足感が得られたんだよな。今回は特にそういうひねりはなかった。別物として捉えれば問題ないけど…過去作と比べてしまうと、やはり全体的に物足りない。

 

前述のように…過去作も意外と地味で直球だったんだけど、4作目までくると、やっぱり前の役者さんたちが作り上げてきた世界観での、カールとアサドの関係性っていうのが、少なからず物語にも影響していたわけで(4作目あたりだとコンビ解消の危機があったり)、そういうものもいったん無かったこと、いや設定上は無かったことにしていないのかもしれないけど、あえて受け手側にそういうものを感じさせないような演出にはなっていたと思う。だから余計に、今までシリーズを追いかけてきた身からすると、キャスト一新は残念で仕方がないなというところかな?

 

文句ばかり言っても始まらないし、この新キャスト版もシリーズを重なていってくれれば、それなりに面白くなるのではと期待している部分もある。カールの相棒のアサドが、今までの旧キャスト版と比べると…イケイケな感じがしない?カールの暴走にも、小言を言いつつ、けっこう忠実に従うじゃん。容疑者を強行に取り調べする時なんかも、率先して監視カメラの死角を作ったりさ(笑)、あと…結果的に、カールのピンチを救うんだけど、あの躊躇のない射撃とか、シリアスなシーンなんだけど思わず爆笑してしまった、ああいうところはけっこういいなって思った。

 

 

監督:マーチン・サントフリート

出演:ウルリク・トムセン ザキ・ユーセフ ソフィ・トルプ アナス・マテセン ヘンリク・ノエル・オールセン

 

 

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ビースト(2019年)

ビースト [DVD]


WOWOWでエアチェックしておいた「ビースト」を鑑賞…えっ、劇場公開中のイドリス・エルバが人食いライオンとガチンコバトルするあの映画がもう放送されるの?って、そんなわけねーだろ、製作年を見れば一目瞭然じゃないか!こちらは、たまたまタイトルがかぶってしまった韓国映画です…そんでもって、今から18年くらい前のフランス映画「あるいは裏切りという名の犬」のリメイクなんだとか。オリジナルの方は見ている、DVDを持ってるけど全然見返してないので、詳細な内容を覚えてないや。一応、DVD鑑賞時にブログは始めてたので記録は残っている。

 

仁川で死体が発見された…それは数週間前から行方不明になり、捜索が行われていた女子高生のユ・ミジンだった。死体の発見状況などから、何らかの猟奇事件に巻き込まれた思われる。当初はハン・ミンテ率いる殺人課捜査2課の主導で捜査が行われていたが、成果がなかなか挙がらず…ハンとは出世争いで、お互いにライバル視しているチョン・ハンス率いる捜査1課も投入される。チョンは直ぐに容疑者を見つけるが、ハンが裏付けでそれを覆すなど争いは過熱。そんな中、チョンは出所したばかりの情報屋に呼び出され、あるトラブルに巻き込まれる!

 

一応、記録的な意味合いでリンクを張ったけど…当時の「あるいは裏切りという名の犬」の感想を書いた文章は“ハズい”ので読まんでいいです、いや、もっと強調して書いておきます、読まんでください。えーと、片方はちょっとくらいの違法捜査なんかへっちゃらな不良刑事で(初っ端から相棒と一緒に悪党を袋叩きにし、どっちが犯罪者かわからない感じだった)、もう片方はどちらかというと曲がったことが嫌いな堅物…出世争いしている刑事同士がお互いにいがみ合っているなんていう基本設定は、ありがちだなとは思ったけど、リメイクだとわかると納得。

 

とはいうものの、オリジナルの「あるいは裏切りという名の犬」の詳細を忘れてたし、この韓国リメイク版も“たぶん独自”と思われる展開もいっぱいあったりで、ほぼほぼまっさらな気持ち、何が起こるかわからず、最後までまったく飽きないで見れましたけどね。ええ、あんな猟奇殺人の話、オリジナルの方にはなかったんじゃないかな?たぶん、猟奇殺人の途中で、不良刑事が別件の殺人に巻き込まれてしまい、その真実を知った堅物刑事の方が、駆け引きの材料に使うというシュチエーションのみ、オリジナルのフランス版と同じなんじゃないかな?って感じ。

 

マジで覚えてないので…違ったら、ボケたオッサンの戯言だと思って、軽く聞き流しておいてください。「あるいは裏切りという名の犬」って、わりとヒットして…その後も類似のフレンチノワールってけっこうあったじゃない?似た映画もけっこう見てるので、混同してる場合もある。まぁ、そんなわけで…複数の事件が複雑に絡み合ってクライマックスになだれ込む感じとかも良かった。今から約15年前に書いた「あるいは裏切りという名の犬」の中で、“ラスト30分弱の裏切りの果てにあるものが、なんかあっ気ない印象”って語ってるんだけど、全くそんなことはなかった。

 

猟奇殺人パートの方だけ考えると…「セブン」や「羊たちの沈黙」のようなサイコスリラー要素もあってね、さらに“これは韓国映画だから、どうのたうち回ってもバッドエンドしかないだろう”って感じのところまでイっちゃてる、黒さもヤバさも濃厚。不良刑事の方も、法から逸脱した行為をバンバンしてるんだけど…警官としての矜持なんかは、まだ残ってたりしてね、そんな刑事が堕ちるところまで堕ちて、どん底でもがき苦しんでる様子がたまらない。もうさ、イケメンとかイケオジとか全然出てこないのよ…でも“画力(えぢから)”は半端なく、これぞ韓国映画って感じ。

 

「あるいは裏切りという名の犬」の感想を読み返すと、“強盗団との壮絶な銃撃戦などは迫力あり”など…当時のオイラはだいぶ銃撃戦を気に入っていたようなんだけど、こちらの韓国版には、そこまで印象に残る銃撃戦は出てこない。途中、武装した機動隊が突入するシーンはあったけど、発砲はあまりしていなかった。それよりも、鉄パイプや金づちを持った犯罪者軍団に、拳で立ち向かう刑事たちという、ヤンキー映画みたいな展開(韓国映画でよくある喧嘩シーン)がめちゃくちゃ熱くてですね…こういうところも、ナイスなコリアンアレンジだなと思いましたね…。

 

 

監督:イ・ジョンホ

出演:イ・ソンミン ユ・ジェミョン チョン・ヘジン チェ・ダニエル キム・ホジョン

 

 

【DVDソフトの購入】

DVD ビースト






 

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フェイスレス 顔のないボス(2019年)

フェイスレス 顔のないボス(2019年)


日本初登場作品をソフトリリース、または劇場公開前に放送するWOWOWのジャパンプレミアの先週放送分、韓国映画「フェイスレス 顔のないボス(英題:Regret - The Faceless Boss)」をまだ見ていなかったので鑑賞。安易にヤクザ世界に足を踏み入れた若者たちが、その後の人生でもがき苦しむという…“ヤクザなんてなるもんじゃない”という警鐘も込められた(実際にそういう内容の説明がテロップで表示される)群像ノワール。本国ではDVDも出ているのだが…邦題、英題、ハングルの原題で検索をしても、Amazon、楽天で輸入盤も見つからなかった。

 

大学ボクシン部の先輩で、全羅道派組長カンの誘いに応じ、自分が信頼する仲間たちと共にヤクザの世界に飛び込んだクォン・サンゴン。サンゴンは大会社“ミレ建設”の会長を父に持つが、そんな父に反抗して、ヤクザの世界で生きることを選んだのだ。やがて、カン組長が、サンゴン以外の部下の財産を奪うという暴挙に。激怒したサンゴンはカン組長を追い出し、自分がボスの座に就く!その後、部下が犯した罪のせいで、服役することになったサンゴン。10年の時が経ち、出所後は、服役中に他界した父に代わって“ミレ建設”を継ぐことになったのだが…。

 

大学時代にボクシングで腕を鳴らした主人公…先にヤクザの世界に足を踏み入れていたボクシン部の先輩に誘われて、自分の仲間や後輩を引き連れ、ヤクザな世界に飛び込む。実はこの主人公、親が有名建設会社の会長でして、ボンボンの一人息子だったんだけど、“親の敷いたレールに従うだけの人生なんか嫌だ”という、金持ち特有の“贅沢な反抗心”も後押しになっちゃいまして…家を飛び出しちゃったと。正式な組員になる前に、誘ってくれた兄貴分の命令で暴力沙汰を起こし、その時には、親が金とコネでもみ消ししてくれたのに、それでも決別宣言!

 

でも、所詮、ボンボンなのよ…今度は盃を交わした兄貴分に裏切られる始末。向いてないって、ヤクザに(笑)さすがに、これじゃマズイっていうので、仲間たちと兄貴分に歯向かい、力でねじ伏せて、組からたたき出す。組を乗っ取った主人公…文句を言う外野もいたけど、意外と幹部っぽい人たちからは気に入られたりもして、これからヤクザの世界でのし上がていくぞと奮起!しかーし、兄貴分を追い出したことが尾を引いてて、その件をからかってきた系列の別組織のチンピラたちを、子分が逆上してぶっ殺しちゃいまして、腹心の部下と一緒に責任をとらされる。

 

日本なんかでも、下っ端ヤクザが罪を犯しただけでも、組長まで持ってかれるっていうシステムがあるじゃない?ああいう感じで…主人公は10年、腹心の部下は無期懲役、殺しを実行した下っ端は死刑が確定する。無事に10年間のムショ暮らしを勤め上げるも、その間に父親が他界。シャバに戻った主人公は、あれだけ嫌がっていた父親の会社を継ぐ道を選ぶ。今でも慕ってくれるかつての仲間たち、そして、主人公が捕まった時は裁判官、途中で弁護士に鞍替えした学生時代から付き合ってる彼女(後の嫁)のために、堅気になって一から出直そうという…。

 

なんだけどヤクザも向いてなかったけど、会社経営も向いてない…大きな選択ミスをし、さらにヤクザ時代のしがらみも重くのしかかりって感じ。一緒にムショ行きになり、無期懲役を食らった腹心の部下ともども、なんで俺がこんな目に遭うんだと、後悔しまくると…。無期懲役になった部下も、最初の10年は一緒に主人公がいたし、ムショの中で出会った若い囚人に目をかけて、更生に力を貸したり、色々と生き甲斐があったんだけど…1人取り残されたことで、段々と病んでいってしまう。あとは、10年の間に羽振りの良かった他の幹部もみんな落ちぶれてたね。

 

ムショ行きを免れ、服役中の主人公たちの世話なんかもしっかりする、もう一人、いつも秘書みたいにぴったりくっつている部下がいて…裏の仕事も、堅気の仕事もなんでもこなしちゃう優秀さ。最初はヌボーっとしてて、あまり目立たなかったけど、コイツ、できるヤツだぞ。この部下の忠告さえちゃんと聞いてればって場面も何度かあった…つーか、お前がボスになれよ。“ヤクザなんかになるな”というメッセージがあからさまにある作品だし、韓国映画だし、結末はほぼ予想通り。選択を誤ると大きなツケが回ってくる…後悔して堅気に戻ろうなんて虫のいい話だぜ。

 

 

監督:ソン・チャンヨン

出演:チョン・ジョンミョン チン・イハン イ・シア ナ・イヌ

 

 

【主演俳優のの代表作だそうです…全く別ジャンル(汗)】

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YouTubeに予告編があったよ!

 







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プリズナーズ・オブ・ゴーストランド(2021年)

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WOWOWで園子温×ニコラス・ケイジの「プリズナーズ・オブ・ゴーストランド」が初放送になったのでエアチェック…いつもは録っても直ぐに見ないことが多いオイラだけど、昨日は、予約録画の時間に大量の雨が降ってまして、降雨減衰による受信障害でも起きてたら、リピートを放送の予約をしなきゃいけないので、そのチェックも兼ねて早めに鑑賞することに。結果…全編無事に録れてましたので、一安心。これ、昨年…TOHOシネマズ小田原まで「劇場版マクロスΔ 絶対LIVE!!!!!!」を見に行った時に、一緒に見たかったけど、時間が合わなかったんだよな。

 

ある日、ヒーローとサイコのコンビが、サムライタウンの銀行を襲撃。その際に、錯乱したサイコが子供にまで銃を向けたことで、仲間割れを起こし、その後…ヒーローたちは捕まってしまう。ふんどし姿にされ、衆人にさらされるヒーローだったが、町を牛耳る悪徳知事ガバナーから救済案が提示される。それは、町から逃げたガバナーのお気に入りバーニスを連れ戻すことだった。彼女は“入ったら最後、二度と出られない街”ゴーストランドにいるらしい。期限は5日間…それを守らないと、ヒーローが着用させられた爆弾付きボディスーツが爆発してしまうという!

 

そういえば、今年の上半期にマスコミを騒がせた、“邦画界のセクハラ問題”の時、監督兼俳優のアノ人や、俳優のアッチの人と共に…悪行の数々が“ヤリ玉”に挙がっていたけど、何気に、その後は事態も沈静化しちゃったのかな園子温に関しては…そこまで話題にならなかったよね(今はすっかり照之が時の人だし)。飛び火して、名前が挙がっていた拓ちゃん(坂口拓)もメインキャストの一人だし、あの話題の真っ最中だったら、もしかしたらWOWOWの放送にも影響が出たのかもしれないけど、ほとぼりが冷めたって感じですかね(汗)放送できてなにより。

 

初っ端のニコラスによる強盗シーンからして、あのチープなセット感…傑作の予感(笑)っていうか、最近、こんな映画を映画館で見たばかりだぞ(ブラピの「ブレット・トレイン」)。完全にオイラが好きなニコラス映画の方向性。世間じゃ“園子温のハリウッドデビュー”ということで注目されたみたいだが…普通に“アメリカ人が好きそうな勘違い和テイスト映画”だよな。園子温もそれを理解して好き勝手やってる印象…園子温監督作品というよりはニコラス・ケイジがスネーク・プリスキンやマックス・ロカタンスキーをパロって、バトロワまでぶち込んだって感じゃないか?

 

さすがにふんどし姿のニコラスを見た時には、仕事を選べよと思ったけどな…どうだといわんばかりに、“ゴーストライダー”のニコラスにママチャリ漕がせるあたりは、園子温のセンスかもしれない、完全にスベってるけど。チャリンコ乗ってるニコラスを見て、主演はマキタスポーツ(「みんな!エスパーだよ!」などいくつかの園子温作品に出演している)でもよかったんじゃないかって、本気で考えたよ(って、似てるのは髪の生え具合だろ)。爆弾でタマ●ンふっ飛ばすくらいなら、ニコラスにもTE●GAを使わせて、ちゃんと昇天させてあげればよかったのになぁ(笑)

 

権力者に無茶ぶりされ、ニコラスが救助に向かうことになるねーちゃんがソフィア・ブテラなんだが、彼女までパンチラ要員なのはまぎれもなく園子温!あと急に…“シモを連想”させるアートな映像が挿入されたり、アングラ演劇みたいな小芝居が始まるのも園子温っぽさがあるな。もう内容を忘れちゃったんだけど、昔、レンタルDVDで見てぜんぜん意味がわからなかった園子温の初期監督作「うつしみ」(だったと思う)とかの要素もあるか?ニコラスvs坂口拓のバトルは文句なし…それこそ「ブレット・トレイン」の真田広之vsマイケル・シャノンに匹敵する名勝負。

 

園子温のハリウッドデビュー作であるものの…その一方で、大多数の撮影は日本国内で行われたという説明、解説もある。確かにね、作りこまれたセット撮影の合間合間に出てくるちょっとした屋外シーンで、“他の邦画でなんか見たような風景”がチョコチョコ出てきたりするんだよな。エンドロール…スタッフ、キャスト共に日本人もクレジットはすべて英語表記なんだけど、最後の最後、“ペンタくん”の社名とロゴが出てくるのがめちゃめちゃシュール…エンドロールが一番笑えるなんて、日本人でよかったなと思える瞬間。本作もバカ映画としてノッたもん勝ちだな。

 

 

監督:園子温

出演:ニコラス・ケイジ ソフィア・ブテラ ビル・モーズリー ニック・カサヴェテス TAK∴ 中屋柚香 渡辺哲

 

 

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我が胸に凶器あり(1996年)

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同時に利用中の“JUNK FILM by TOEI”の60日間無料体験とU-NEXTのリトライキャンペーン(31日間無料トライアル)…どちらもそろそろ終了が近づいてるんだけど(継続の有料利用はしない)、利用開始直後に比べると、飽きてきていて、アクセスの頻度が落ちている。見たい東映作品が、U-NEXTでも見放題になってたりして、どっちで見るのか正解?とか悩んだりもしてしまう。今日はU-NEXTの方で「我が胸に凶器あり」を鑑賞。今回、“JUNK FILM by TOEI”の方で、いくつか清水宏次朗のVシネを見たが、こちらは他メーカーの清水宏次朗主演Vシネとのこと。

 

ドラッグを奪って逃亡した娼婦のアリスを滞在していたドライブインで確保した村田と吉岡のコンビ…アリスは裏社会の人間たちから賭けの対象になっており、逃げきる確率が100倍のオッズ、つまり逃亡は失敗するとみられていた。村田たちはアリスを車に乗せ、“街”へ戻ろうとするのだが…その途中で、武装した殺し屋たちと遭遇!吉岡は銃弾に倒れてしまう。徒歩で逃げる村田とアリス…途中で遭遇したバイカーのバイクを奪い取るも、バイカーの仲間たちに追われてピンチに!さらに組織が雇った星と名乗る別の殺し屋までがアリスを狙って現れるが…。

 

監督が今年、2022年に57歳の若さで他界された青山真治だそうだ…初期の青山作品はけっこう見てるつもりだったけど、このVシネ(Vシネマは東映のレーベル名なので、正確にはオリジナルビデオ)は見たことがなかった。主役の清水宏次朗のほか、相棒役(でもすぐに殺される)に三石研、神出鬼没の殺し屋に菅田俊、追手の悪役に諏訪太郎と…まぁまぁ知ってるメンツも多い。いろいろな人物から命を狙われる逃走中のヒロインを演じるのは青葉みかという女優さん…けっこう可愛い。経歴を調べようとしてググってみたが、本作の出演情報しか見つからない。

 

最初は状況把握がし辛く、何をやってるのかわからない場面も多い…とりあえず逃げてる訳あり女を、裏社会の色々な人間が追いかけていて、序盤は山の中でドンパチを繰り広げているだけ。前述の通り、なんだかよくわからないし、今の時代に見ちゃうと、銃撃戦もけっこう安っぽく見えるんだけれども…そこは、後に国際的な評価も高くなっていく青山真治作品らしく、映画的な編集リズムとカメラワークで、っぽく見えて、意外と悪くない。スタントっぽいシーンはさすがに別人かもだけど、ノーヘルで颯爽とバイクを運転する清水宏次朗がけっこうかっこいいです。

 

野蛮なバイカー軍団相手に、清水宏次朗が素手で挑むもあえなく撃沈…しかし、本来は敵対している殺し屋の菅田俊がバイカーたちを狙撃で血祭りにあげるという展開になり、そのバイカーたちがスローになって崖から落っこちたり、操縦不能になって砂山に激突した時に、カメラも一緒になってグルリと一回転したり…こういう、いかにもな小技が、いちいち琴線に触れるのであった。命乞いするザコを、わざわざ“長めの間”と“引きの画”で撮って、容赦なく撃ち殺すシーンも個人的には好き。何気に車の爆破とかもやってて、低予算なりに頑張ってる感じがいいよ。

 

このままずっと、山の中でドンパチをやって、アイデア勝負のアクションシーンだけで終わっちゃうのかなと思いきや…後半になると、街中に舞台を移し、ちゃんと設定説明の補強も出てくるんだよ。主人公の清水宏次朗なんかも、最初に刑事に見えて、自分たちで“刑事じゃない”って否定したのに…本当は刑事だったとかね。要は、裏社会の賞金に目がくらんで、女を捕まえに来た悪徳刑事みたいな連中だったんだけど…同じような目的の殺し屋たちと戦ってるうちに、捕まえた女に情がわいてきてってことのようだ。こういうところが、ちょっとわかりづれーよって。

 

でも、最近の邦画と違って、なんでもかんでも説明的過ぎるものより、よっぽど“映画”を感じる作品になっていて好感が持てるのも確かなんだ。「あぶない刑事」(劇場版 1作目)の豹藤のように、“神出鬼没の殺し屋”役がめっちゃハマる菅田俊…今回もけっこうヤバい殺し屋なんだけど、目の見えない息子の手術台を稼ぐために報酬が欲しいとか、死んだ嫁さんに似ているということでターゲットの女に手心を加えたり、主人公には正々堂々と一対一の勝負を挑んでみたり…やたら人間臭い部分も持ち合わせていて、こういうクセ強めのキャラ設定が魅力だった。

 

 

監督:青山真治

出演:清水宏次朗 青葉みか 諏訪太郎 斎藤陽一郎 滝義郎 松本龍彦 麻美真公人 三石研

 

 

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先週の読書:「横浜狼犬」「死神鴉 横浜狼犬Ⅱ」

先週の読書:「横浜狼犬」「死神鴉 横浜狼犬Ⅱ」


13日の投稿でも詳細は語ってるんだけど、先週は、月曜日の夜に、母親が真っ青な顔して“冷蔵庫が壊れた”と言い出し…急にドタバタと大変な目に遭った。一応、オイラも電源コンセントを抜いてみたりと、応急処置的な対応を試みたんだけど、まったく改善せず、どんどんと冷蔵室、冷凍室の温度が高くなっていく。冷蔵庫が20℃以上、冷凍庫がかろうじて10℃前後…。とりあえず要冷蔵品を保冷剤や氷を詰めた手持ちのクーラーボックスや、冷凍庫に移し替えて緊急避難!冷凍食品なんかは自然解凍して、食べちゃおうってことになったわけでして…。

 

翌朝、近所のセブンイレブンで“ロックアイス”を調達して、クーラーボックスと冷凍庫にそれぞれ補充。冷凍庫も、時間が経つにつれ、やっぱり温度が上がってきた(まだ冷蔵庫よりは冷たい感じ)。その後、冷蔵庫の買い替えが完了するまで、何度か氷を購入して補充したのだが、有名ブランドの“ロックアイス”ではコスパが非常に悪いことに気づき、次以降は…100円ローソンで購入。そのまた後から、近所のスーパーではもっと量が多くて安く購入できるものが見つかり、最後の1回はそちらを利用した。何事も経験…酒飲むわけじゃないし、氷なんて安くて充分。

 

新しい冷蔵庫は…翌日の火曜日に、地元の家電量販店に出向き、今まで使ってたメーカー、型の後継的な商品を即決購入!ただ、最短で“翌々日の午後”じゃないと配達できないと言われ、それで納得。購入時に、接客担当のおにーちゃんに“冷蔵庫が壊れちゃったから、なるべく早くほしい”と現状を一応伝えており、これでも頑張って商品確保と配送の手配してくれたんだよ。とりあえず“冷蔵庫なし”であと2日しのがなくちゃいけない…冷蔵庫が一台ぶっ壊れたくらいで、こんなにしんどいだからね、災害に遭った人の苦労が身に染みた(比較にならんだろ!)。

 

今日、明日と…西の方は観測史上最大級の台風が直撃するとかで、大変なことになってるな。みなさんも、備えと非難はお早めに。って…ウチ、何にもやってねーよ。偉そうなことを言ってるわりに、関東だから大丈夫だろうと、ちょっと舐めてる。でも、さすがに“不要不急の外出”なんかはしないですからね、家でおとなしくしてます。ちなみに、冷蔵庫は無事に木曜日に配達され、無事に設置も完了。“午後配達”という予定だったが、予定がうまく繰り上がって“午前中配達”になった。前日に予定変更の連絡が入り、逆に大歓迎だったことは言うまでもないだろう…。

 

そんなわけで、急に話は変わるけど…先週はバタバタしちゃって、本は2冊しか読めなかったよ。最近、森詠センセイの代表シリーズである「横浜狼犬」の文庫版が、古本でようやく全巻揃いまして、読み始めて…オイラ的には6冊あるうちの半分くらいは読了する気でいたんだけど、2冊どまりだった。自分が森詠作品に初めて触れたのは最近になって、だいぶ後発…「彷徨う警官」シリーズからなんだけど、そんな「彷徨う警官」(確か3作目)の中にもゲスト的に登場した“ハマの狼犬”が活躍する、著者の代表シリーズを、前々から読みたいなと思っていたんだよね。

 

積読本の中に、シリーズ後期の作品がいくつかあったのだが、古いものがなかなか近所のブックオフで入手できず、やっぱり発刊順に読むのに拘りたいなと思っていたところ、未所持のものがまとめてネットオフで入手でき、ようやく文庫本で、短編集を含む全6冊が揃った。ちなみに本シリーズはオリジナル作品の発刊後、文庫になるまでの段階で色々と改稿されたりしてて、発刊順が違ったり、作中の時系列が話によっては前後するものがあったりなんかちょっと複雑な背景もあるんだけど、自分は、文庫版のナンバリング順で読み進めていこうと思っている。

 

まずは1冊目、文庫版1作目の「横浜狼犬」…ドラッグで錯乱した未成年が交番の警察官をぶち殺した事件に端を発し、主人公刑事が新種ドラッグルートの壊滅に乗り出す。2冊目は、文庫版2作目の「死神鴉 横浜狼犬Ⅱ」…オリジナルではこちらがシリーズの1作目だったらしい。文庫版1作目の時点で主人公は陰謀に巻き込まれ、左遷された状態なんだけど…その過去の事件や、自分の生い立ちなんかとも対峙しながら、韓国からやってきた殺し屋軍団と死闘を繰り広げる。今回の“推しの1冊”は、より読みごたえがあった「死神鴉 横浜狼犬Ⅱ」の方にします!

 

 

 

2002年2月発行の森詠著「横浜狼犬」…1999年3月のカッパノベルス版を文庫化したもの。本来はシリーズの3作目だそうだが、時系列では「横浜狼犬Ⅱ」よりも前。横浜中華街近くの交番で、警官が殺される事件が発生…犯人は薬物でトチ狂った未成年だった!どうやら新種ドラッグが原因ではないかとということになったが、犯人は逮捕後に病院で自殺を図ってしまい…入手ルートの解明が困難に。朝鮮人とのハーフということで元から蔑まれていたところに、不祥事が原因で降格させられてしまった“ハマの狼犬”こと一匹狼の海道警部補が捜査を担当する。

 

その一方で、横浜を舞台に、ヤクザの二大勢力が薬物の扱いを巡って火花を散らし…双方の助っ人である元テロリストの日本人や14K(香港マフィア)の殺し屋、さらにはマトリの潜入捜査官(厚労省麻薬取締官)までが入り乱れて、偉いことになっている。ドラッグを追う“ハマの狼犬”も自然とその渦中に飛び込むことになり…ひっちゃかめっちゃかになる。時代的に大沢在昌センセイの「新宿鮫」シリーズあたりの影響もあるのかなという部分もある、ハードボイルドタッチな警察小説。訳あり一匹狼キャラで、年下のヤンチャな娘と付き合ってるところも似ている。

 

“ハマの狼犬”が冷遇されている原因である、不祥事なんかも…実は何者かによる陰謀らしいんだけど、そのあたりは本作ではあまり詳細は明かされず、後の作品に持ち越し。中盤以降で急浮上、あくまでサイドストーリー的ではあるものの“マトリの潜入捜査”関連のネタなんかは…それこそ映画版が公開中の「ヘルドッグス 地獄の犬たち」にも近い要素だったな。20年前の作品だけに、若い女の子の必需品が“ポケベル”だったりするのがちょっと懐かしく思えるが、脳内変換で“ポケベル”を“スマホ”に変えれば…今読んでも、全然古臭く感じないなとは思った。

 

 

 

2002年8月発行の森詠著「死神鴉 横浜狼犬Ⅱ」…1999年8月のカッパノベルス版を文庫化したもの。カッパノベルス以前に別出版社から発刊されていた「嘆きの峠」という作品を大幅に改稿したものだそうで、本来の“海道シリーズ”の1作目なんだとか(詳しくは今回読んだ「死神鴉」巻末の著者あとがきに説明が載っている)。オリジナルの発刊順と、文庫の発刊順、そして作中の時系列がごちゃごちゃになってるんだけど…とりあえず自分は、長編の合間に出ている連作短編集(これまた時系列が違う)も含め、文庫のナンバリング順で読み進めていこうと思っている

 

ということで文庫版のシリーズ2作目(オリジナルだと1作目)の本書…前作の麻薬がらみの事件でヤクザ組織をまるまる一つ壊滅させた海道警部補が、日々の仕事に忙殺されている一方で、巷では同一犯の仕業とみられる連続爆破事件が注目を浴びている。そんな中で、海道警部補が“現在の冷遇される状況”に追い込んだ元凶でもある元上司(元警官)が殺されるという事件も発生。元上司は自分と海道警部補を罠にはめ、濡れ衣を着せた陰謀の真相を独自に調べていたのだ。1作目で投げっぱなしだった“主人公の過去”が早くも急展開を見せはじめる。

 

連続爆破事件に関与するのは“カラス”と呼ばれる韓国の殺し屋軍団らしく、そして敵のリーダー格の男は、なぜか海道警部補の命まで狙ってきた!一見、バラバラに見えたものが、あれも、これもと一つに集約され始め…そして朝鮮人と日本人のハーフだという海道警部補の生い立ちなんかにも深く関わる秘密があったり、前作以上にハードでドラマティックな展開が繰り広げられていく。前作を読んだときに「新宿鮫」にも似ているなって思ったが、やっぱり韓国から来襲するとんでもない殺し屋ということで、本作も「新宿鮫Ⅱ 毒猿」に似ているのかなと…。

 

ただ、本作がただ単に「新宿鮫」を模倣し、舞台を横浜に変えただけではないというのもちゃんと理解。本作の主人公、“ハマの狼犬”海道章は、「新宿鮫」の鮫島よりもさらに重たいものを背負ってるなと…。ついでにとんでもない疫病神。現在の上司から、新人刑事の教育係も任されるんだけど、この新人が、理不尽にスパイ扱いされるのをはじめ、まぁ、なんどもなんども散々な目に遭い、心身ともにダメージを負い、挙句の果てに…。他に海道のせいで酷い目に遭う人が…。クライマックスは日本を飛び出し韓国へ…日本でも半端もの扱いされてるのに、韓国へ行けばよそ者扱い。韓国の捜査で新たに相棒になる現地刑事とコミュニケーションをとる様子がなかなか愉快。






 

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ヘルドッグス(2022年)

ヘルドッグス(2022年)

 

【鑑賞日:2022年9月16日】

 

公開初日の「ヘルドッグス」を地元シネプレックスの会員デーで見てきた…オイラも大好きな深町秋生センセイの小説「ヘルドッグス 地獄の犬たち」を映像化したもの。映画化が決まった時に、監督が原田眞人、主演が岡田准一と聞き“一抹の不安”が…原田眞人は好きな作品と嫌いな作品の落差が大きく(偉そうなことを言ってるけど2008年の「クライマーズ・ハイ」以降、あまり見てないかも?)、岡田准一も演技とかが嫌いなわけじゃないんだけど、バックに“ジャニ”の影がチラつくので、原作を知ってると、この題材をどこまで“本気”で撮れるのかなと…?

 

出月梧郎は交番勤務の警官時代に…残忍なスーパー強盗事件に遭遇、その事件で顔見知りの知人を亡くす。以来、警察を辞め、自力で犯人を捜し出し、粛清を行ってきたのだが…最終的に警察に捕まってしまう。しかし、元警察官という経歴を買われた出月は、兼高昭吾と名を変え、関東最大のヤクザ組織・東鞘会へ潜入捜査することになる。現在は武闘派・土岐勉の右腕として、サイコボーイと呼ばれる室岡秀喜とコンビを組み、数々の汚れ仕事をこなしていた。そんなある日、兼高と室岡は東鞘会の若きトップ、十朱義孝のボディガードを任されることに…。

 

導入部は、だいぶ違うな…小説では、初恋の相手が巻き込まれたことで、主人公が警官を志すきっかけとなった過去の“スーパー強盗事件”。映画だと警察官時代の実体験に変更されており…そのせいで、警察を辞め、すでに裏社会に足を踏み入れていた、堅気じゃなくなっていたところ、“元警察官”ということで、潜入捜査官に抜擢されたという設定になっている。小説の方では、ちょっと調べられたくらいじゃ正体がばれないように、記録は抹消されているものの、ちゃんと警察組織には属しているんだよね。映画的に理解しやすくするためのアレンジなんだろう。

 

小説では途中で紐解かれる主人公の過去だけど、映画では潜入するまでの過程を最初にちゃんと見せている。その後は、原作の方の冒頭で描かれた、主人公・兼高とサイコボーイ・室岡コンビによる“襲撃”シーンへ繋がる…チャカなんか使わずに、レンチとドライバーで相手をフルボッコにして仕留めるという、いかにも深町作品的なバイオレンスアクションが、身体能力高めの岡田と坂口のアクションとともに、けっこう忠実に描かれていて、まずまずといったところ。でも、兼高がたまに素に戻る時の弱さはあまり描かれてない、岡田准一にもゲロはかせろよ(笑)
 

こういうところで、若干、“ジャニ”への忖度が残っているのかなと…。映画でも、わりかし登場人物が多く、関係性も複雑に入り組んでるんだけど…小説より、だいぶスッキリと整理したなという印象はある。一方で、原作では描かれない兼高、室岡に“女がらみ”のエピソードなんかが盛り込んであって、映画独自の展開も。2人の直属の親分である北村一輝演じる武闘派ヤクザの土岐勉、その愛人役の松岡茉優との…え~なにその設定、関係は“聞いてないよ”って感じに色々と驚かされる。あとサイコボーイの室岡も普通にイチャイチャな“ラブコメ”しとるがな。

 

やっぱり主役俳優たちを目当てに見に来る女性客のことも考えた結果だろう。余計なエピソードが増えているので、主人公・兼高を地獄に送り込んだ張本人である、警察組織内部で“潜入捜査”の事実を把握する本当の上司・阿内…ある意味、本職ヤクザ以上にヤクザな男で、小説の方ではめちゃめちゃクローズアップされていて、なんだったら三番手くらいのメインキャラだと思うんだけど、小説に出てきた阿内に関するエピソードはほぼほぼカット。小説の方で訪れる“阿内のピンチ”とか、兼高のその後も左右する、けっこう重要な展開だったんだけどな…。

 

まぁ、そこまで原作至上主義じゃないので…映画独自のアレンジも、十分に楽しませてもらったけど。中盤、敵対組織の人間を拷問にかけたり、死体の処分をしたりする…“処理場”と呼ばれるアジトで繰り広げられる、原作にも登場するアクションシーンがあるんだけれど、このあたりは、原作ファン的に深町テイストがしっかりつまった映像に仕上がっていて、序盤のフルボッコの襲撃と甲乙つけがたい、ベストアクションシーンだと思う。及川ミッチーの不気味さと、吉川晃司のヤバさを兼ね備えたMIYAVI演じる会長、その秘書・熊沢が思いのほかかっこよかった。

 

やはり原作に似たシーンがあったんだけど、原作よりも“酷さが倍増”している、会長自ら兼高たちのボディガードの素質を見極めるシーンはけっこう良かったよね。ある意味、あっちの方が深町っぽい(笑)前述の“処理場”にも関することなんだけど、会長を狙ったヒットマンあたりも、ちゃんと原作に近いテイストで描写されていたので、あの辺もけっこう満足度は高めかなと。刺客の襲撃を受けるシーンは、“ここ、絶対にくるところじゃん”って思わず、よりスクリーンを注視し、身構えてしまった。そうだ、何か所か字幕が出るんだけど、縦字幕なのが読み辛かったな。
 

潜入捜査が成功するかどうかより、BLっぽさもある兼高と室岡の関係性をクライマックスにもってくるなど、小説とは違う展開もけっこうあったけど、概ね深町秋生が小説で描いた世界に近いものは見れたかな?でもさ、久しぶりに原田眞人作品をちゃんと見たが、相変わらずの“親バカ”も健在であった。演技がうまいわけでもない息子がちゃっかり出演していて(しかもセリフもあって、なんかちょっと目立ってる)、作品の編集まで手掛けている。編集マンになったって話は聞いてたけど、役者も続けとんのかい、原田遊人!一番、気になったのはそこだった(爆)

 

 

監督:原田眞人

出演:岡田准一 坂口健太郎 松岡茉優 金田哲 MIYAVI 吉原光夫 村上淳 北村一輝 大竹しのぶ

 

 

【原作小説ははこちら…面白いよ!】

ヘルドッグス 地獄の犬たち (角川文庫)

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