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ダイナー(1982年)

ダイナー [Blu-ray]

 

映画専門チャンネル“ムービープラス”で放送していた「ダイナー」をタイミングよく録画できたので(ケーブルテレビの契約者はウチの兄貴殿なので、兄貴殿がSTBを使ってない時に拝借)、鑑賞する…このタイトルを聞くと平山夢明原作小説を実写映画化した邦画の「Diner ダイナー」の方を想像してしまうかもしれないけど、まったくの別作品。こちらは若かりし頃のミッキー・ロークやケヴィン・ベーコン…「ポリスアカデミー」シリーズのスティーヴ・グッテンバーグらが共演した青春コメディ。実はオイラも、タイトルは認識してたんだけど…恥ずかしながら初鑑賞です。

 

1959年のボルティモア、クリスマスイブ…パーティー会場の地下で、不貞腐れて窓ガラスを割っているフェンを、美容室に努めながら法学校に通うブーギーがなだめていた。パーティーが終わり、車に乗って帰宅するエディとシュレヴィー…エディは結婚を間近に控えて準備が忙しく、既に結婚しているシュレヴィーは既婚者なりの悩みを抱える。帰宅途中の道で、車が事故を起こしており…傍に血だらけのフェンが倒れていたが、それは彼の悪戯だった。その後、みんなでダイナーに繰り出す。やがてエディの結婚式に出るため親友ビリーも帰郷し、合流する。

 

ダイナーに集ってはバカ話、与太話を繰り広げ、悪ふざけばかりしている若者たちの青春模様を描いた群像劇…やることなすこと破天荒なケヴィン・ベーコン、女癖・ギャンブル癖が悪いミッキー・ローク、結婚を控えたスティーヴ・グッテンバーグ、現在は唯一の妻帯者でレコードオタクのダニエル・スターン…スティーヴ・グッテンバーグの結婚式に出席するために帰郷したティモシー・デイリーは、一度だけ寝た元カノから妊娠をカミングアウトされてビックリする。表面的に馬鹿なことばかりしているけど…それぞれみんな、悩み事の1つや2つは抱えている…。

 

それほど大きな出来事があるわけではない…まぁ、親友の結婚式、無事に当日を迎えられるかって言うのが、一番のメインイベントかな?ミッキー・ロークはギャンブルで大損して、借金取りに迫られてるのに…その残ってる借金でさえ、ギャンブルで返そうとする。その方法は…自分が狙ってる女を口説けるか、デート中にナニを触らせることができるかっていうのを、仲間内で賭けたりするのよ。まったく懲りないヤツだ…その延長で、妻帯者ダニエル・スターンの嫁エレン・バーキンとも、何やら怪しい雰囲気になる。もしかして友情も壊れちまうんじゃないのか?

 

ミッキー・ロークとエレン・バーキンが急接近するきっかけは…バーキンと旦那ダニエル・スターンの倦怠期が原因。やっぱり恋愛と結婚は違うという現実…いやいや、結婚を控える仲間がいるのに、そんなシビアな部分を見せちゃっていいのかよって。レコードオタクで収集癖のあるダニエル・スターン…嫁さんにコレクションを無断で触られるのが大嫌い、これが直近の口論の理由。“男のロマンが女には解らないんだよ”っていうヤツね…自分も独身だけど、もし結婚してたら、きっと同じような状況になってただろう。ホント、本と円盤は他人に触られたくないもん。

 

そして…結婚を控え、俺様ぶりを発揮しているようにも見えたスティーヴ・グッテンバーグにも、“とっても大きな悩み”があったのねん。スティーヴ・グッテンバーグって…「ポリスアカデミー」の時は、もう少しシュっとしたイメージだったんだけど、この頃はちょっと“ふくよか”な感じがする。最近の年取ってからの写真を見ると…わりとぽっちゃりしてて、この頃の面影があるんだけど。なんか一瞬、声優の木村昴に見えた。ちなみにこの作品の吹き替え版はWikiによると塩屋翼さんが務めてたらしい、TV放送のポリアカだと神谷明さんや大塚芳忠さんがやってたね。

 

 

監督:バリー・レヴィンソン

出演:スティーヴ・グッテンバーグ ダニエル・スターン ミッキー・ローク ケヴィン・ベーコン エレン・バーキン

 

 

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ベストマン 最強の介添人(2023年)

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WOWOWの“特集放送:限界ギリギリ!4夜連続ハードアクション”でエアチェックしておいた「ベストマン 最強の介添人」を鑑賞…WOWOWの説明でも“ドルフ・ラングレン出演”を売りにしていたが、あくまで出演であって、主演ではない…クレジット表記は“AND DOLPH LUNDGREN”扱いだ。本当の主役はオーウェン・ウィルソンの実弟でもあるルーク・ウィルソン(個人的には「26世紀青年」というバカ映画が一番印象に残っている)で、もう1人…ブレンダン・フェアという役者がメインのアクション要員だが、懐かしい、「ロズウェル 星の恋人たち」に出てた人だ。

 

大富豪の令嬢ブルックが誘拐され…依頼を受けた傭兵チームが奪還任務に就く。無事にブルックを助け出すことに成功するも、チームメンバーが犠牲になり、生還できたのはカル、ブラッドリー、アンダースの3人だけだった。それから1年…カルがブラッドリーのもとに訊ねてきて、結婚式の介添人をしてほしいと頼まれる。なんと相手はブルックだという。豪華なリゾートホテルが貸し切られ…式にはアンダースも駆けつけ、カルとブルックを祝福していたのだが…なんとそこへ謎の武装集団が現れた!襲撃を逃れたカルたちは、各々で反撃を開始するのだが…。

 

冒頭は後に傭兵ルーク・ウィルソンの嫁となる、金持ちお嬢様の誘拐、その奪還作戦が描かれる。傭兵チームは無事にお嬢様の救出に成功するんだけど、敵の攻撃で、チームメンバーの2人が犠牲になってしまう。正直、みんな同じ真っ黒い戦闘服に身を包み、ヘルメットを被ってるので、タッパのあるドルさん以外は…誰が誰やらわからなくて。ああ、仲間の誰かが死んだなくらいだった…でも、けっこう本筋にも関わる重要な部分もあるので、名前くらいは憶えておきましょう。結局、傭兵で生き残ったのはルーク・ウィルソン、ドルさん、ブレンダン・フェアの3人。

 

それから1年後…ルーク・ウィルソンが、助けた金持ちお嬢様といつの間にかくっついていて、結婚することに。そこでブレンダン・フェアが介添人を頼まれ、リゾートホテルを貸し切って行われる、限られた招待客だけの結婚式に出席することに。そしてドルさんもちゃっかり式に現れるんだけど…やたらと飲んだくれて、招待客の1人だと思われるピアノ演奏が得意なおねーさんを口説いている。そしてブレンダン・フェアも、どさくさにまぎれて、花嫁の妹といい仲になっていて…結婚式の当日を迎えるんだけど、そこへ謎の武装集団がやってきて、式場が大混乱!

 

武装集団のリーダーだったり、その目的なんかも…話の流れで“すぐにわかる”んだけど、一応は、ネタバレになるので詳細は控えておきますね。簡単に言うと、スケールのショボくなった「ダイ・ハード」フォーマット映画です…ただ、マクレーンポジションがドルさんも含めて3人もいるけどな(笑)ドルさん映画的には「レッド・コマンダー」「ハード・ナイト・フォーリング」あたりが好きな人なら、けっこう楽しめるのではないだろうか?傭兵チームの主要3人は、だいたい同じくらいの出番、見せ場で、みんな危機察知能力は高いけど、実はそこまで強くない感じだ。

 

だから…けっこうピンチにもなるし、ギリギリな感じが、それなりにハラハラドキドキの緊張感を高めてくれる。まぁ、ドルさんはさすがに顔が映ってないシーンも多く、スタントマンの代役だろうななんて部分もあったけど、他の2

人はけっこうアクションも頑張ってた。そこまでの大作映画じゃないんだけど、ドルさん以外のキャストも意外とメジャーだし、中の上ぐらいの出来で、オイラ的には大満足。嫁さん役のニッキー・ウィーランが実年齢43歳なんだけど、めっちゃ若く見える。前にB・ウィリスの「THE LAW 刑事の掟」を見た時も同じようなことを書いた記憶が…。

 

 

監督:シェーン・ダックス・テイラー

出演:ルーク・ウィルソン ドルフ・ラングレン ブレンダン・フェア ニッキー・ウィーラン スコット・マーティン

 

 

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ウルフズ(2024年)

 

クルーニーとブラピ、「オーシャンズ11」コンビの共演ということで話題になりながらも、公開直前に本国アメリカで公開規模の縮小、その煽りで日本は公開中止となり、更に注目されることとなった「ウルフズ」が、Apple TV+にて、昨日27日から配信スタート。当初の劇場公開の1週間遅れで…サブスク見放題。オイラも、来月はネトフリの再加入(ガンダム 復讐のレクイエム始まるから)を予定していて、加入期間がかぶりそうなのだが…新作映画を1本見るつもりで、他の作品を見れるならと月額900円を課金(もち1か月限定)、さっそく鑑賞することにした…。

 

普段は真面目な女性地区検事が、酔った勢いで、若い男をホテルの部屋へと連れ込むも…興奮した男が自らベッドサイドに落ちて動かなくなってしまった。地区検事は事件のもみ消しを請け負うプロの男に連絡をとり、後始末を依頼。直ぐにもみ消し屋の男がやってきて、テキパキと作業を進めていくのだが…なぜかもう1人、ライバルのもみ消し屋が現れる。一部始終を把握していたホテルオーナーが密かに手配していたのだ。それぞれ一匹狼のもみ消し屋だが…結局は協力して後始末を行うことに。しかし、死んでいたはずの男が実は生きていて…。

 

配信開始前に、ネットで評論家先生のレビューをチラ見したんだけど、そこに載ってた人たちはみんな辛口評価だった。でも、評論家と映画ファンの感想なんてズレることもあるからと、不安半分、期待半分で見始めたら…開始30分くらいで頭を抱えたくなる。ぜんぜん話が進まない…お話の内容は、あるVIP女性が部屋に男を連れ込んだら、相手が死んじゃって、パニくった挙句に裏社会で有名な始末屋のクルーニーを呼ぶんだけど、なぜか同業者のブラピもやって来ちゃってバッティング…紆余曲折の果て、初対面の2人が協力して対処することにって感じ。

 

まず死体を外に持ち出すまでの時間が長く、本編が始まってから30分ほど経過…それまではホテルの部屋で、延々とクルーニーとブラピが喋ってるシーンが多い(途中まで男を連れ込んだ依頼人のオバサンもいたけど)。そして予告内でも明かされてることなので特にネタバレじゃないと思うんだけど、始末しようとしていた死体が生きていて、慌てる2人…予告では、生きてた男がパンツ一丁で逃げ回った挙句、クルーニーの運転する車に轢かれそうになったり、どうやら麻薬絡みの話になって、派手な銃撃戦もあったりと見せ場の紹介になってたんだけど…。

 

ぶっちゃけ、次にくる展開、みんな予告編で見ちゃってるパターンであり、その間を…クルーニーとブラピのダベりで繋いでいくというわけなんだけど、正直、その会話に緊張感も面白味もないという。それこそ、これがタランティーノの映画なんかだったら…くだらないオタク話やエロ話で場が持っちゃったり、しっかりと緊張感が演出できていたりするんだろうけど、本作ではセリフの一つ一つにそこまでの魅力がない(翻訳のセンスも影響?)。予告でも見せ場になっていた“男のパンツ一丁での逃走”も、生きてたとわかってからだいぶ時間が経ってからの展開なんだ。

 

そこにいくまでが長い、生きてるんだろ、どうせ逃げるんだろ…って、予告であれだけ見せちゃってるんだから、そんなに勿体ぶることないのにって感じなんだ。“パンツ一丁の逃走劇”自体も始まれば、グダグダ、ダラダラと延々にやってる…徒歩で追いかけるブラピ、車で追いかけるクルーニー、ようやく見つけたと思ったら、轢いちゃう。あれ、これってもしかして北野武映画のオマージュなんじゃねーか?「その男、凶暴につき」でも東京の街中を、刑事たちがパトカーと徒歩で犯人を追いかけるシーンが延々と描かれていたが、あっちは、マジで名シーンだよ。

 

やっぱり予告で見たような銃撃戦なんかもあったりして…一応、どんでん返し的な展開にもなるんだけど、まったく驚きがない。前述のネットで見かけた評論家先生のレビューの中に“ラストシーンは某名作映画のパクリ”と書かれていて、自分も直ぐにタイトルが思い浮かんだんだけど、だからこその、余計に追跡シーンの「その男、凶暴につき」オマージュ説も濃厚に。けっこう映画ネタあり。あとは、劇中でシナトラを誉めるシーンがあるんだけど、あれもシナトラが「オーシャンと十一人の仲間」で、クルーニーと同じダニー・オーシャン役なのを意識したのだろう。

 

予告編を見た時は、けっこうワクワク、期待してたんだけど…なんか微妙でしたね。今どき、クルーニーとブラピの映画を金払ってまで劇場に行こうとする映画ファン、マニアのオッサン、オバサンは、顔が映ってればとりあえずOKなんていう日本のアイドル映画みたいな内容じゃ誰も見向きもしないよ。劇場で正規の金額を払ってたら、それこそ自分ももっと辛口になってしまったかも。公開中止も妥当な判断だったんじゃない?っていうか、予告編が…公式で作ったファスト映画にすら感じるよ(笑)せっかく900円払ったので、Apple TV+で他の作品を探そう!

 

 

監督:ジョン・ワッツ

出演:ジョージ・クルーニー ブラッド・ピット エイミー・ライアン オースティン・エイブラムス

 

 

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サウンド・オブ・フリーダム(2023年)

サウンド・オブ・フリーダム(2023年)

 

【鑑賞日:2024年9月27日】

 

昨日は公開初日の映画を、地元シネプレックスで2作品ハシゴ…朝9時40分から11時56分まで黒沢清監督の「Cloud クラウド」を見た後、既に入場開始していた12時開始の「サウンド・オブ・フリーダム」をぶっ続けで鑑賞。人身売買組織に挑む捜査官の姿を描いた実話ベースの社会派アクションなんだけれども、黒沢映画と続けて見るには、なかなかヘヴィな組み合わせであった、しかも実質休みなしだし。そろそろ年齢を考えた方がいいかもしれないな…見終わった後は、かなり疲れたよ。主演はジム・カヴィーゼル、製作総指揮にメル・ギブソンの名前も!

 

南米で幼い姉弟、ロシオとミゲルが人身売買組織に誘拐され、父親は悲観に暮れる。一方、米国国土安全保障省の捜査官ティム・バラードは、ペドと呼ばれる小児性愛の犯罪者と日夜戦って、神経をすり減らしていた。ある日、捕まえた犯人の1人から情報を得たティムは…人身売買組織に誘拐された少年を連れまわしていた別の男を逮捕、少年を保護する。その少年こそ数か月前に誘拐されたミゲルだった。ミゲルから一緒に誘拐された姉ロシオの存在を聞かされたティムは、上司に掛け合い、許可を得て…南米コロンビアに単身潜入!ロシオの行方を追う!

 

南米の真面目そうな一家に魔の手が…どうやら父子家庭のようで、幼い女の子と男の子を育てている。ある日、“子供たちに才能があるからオーディションを受けないか?”なんて、甘い言葉で誘いをかけてきた胡散臭い美女にすっかり騙され、2人の子供を送り出してしまった父親。“オーディション会場”には…他にもたくさんの子供たちがいたので、安心しきって、子どもたちだけにしちゃうんだけど、そこにいた子供たちは…みんな人身売買組織に狙われたターゲットたちで、父親が気づいた時には、みんなどこかへ連れ去られてしまった後だった!

 

観客としては…“そんなにうまい話なんてないよ、完全に騙されてるよ”って、思ってたけどな。のっけからドヨ~ンな気分にさせられるよな。場面は変わってアメリカへ…これまたペドフェリア、いわゆる小児性愛の変態犯罪者を見つけては、その都度証拠を固めて、地道に逮捕を繰り返している捜査官の日常が描かれる。ある晩、留置場に入れられてる犯人に、“実は俺もペドなんだ”と明かし、便宜をはかってくれたら、罪を軽くしてやるよと耳打ちする捜査官のジム・カヴィーゼル。きっと情報を引き出すためだと思いながら、ガチだったらどうしようと心配になる。

 

人身売買、児童買春を取材していた日本人ジャーナリストが、気がつけば、そっちの道にハマってしまうという衝撃展開になる「闇の子供たち」という邦画を前に見たことがあるけど、ちょっと思い出したよ。ただ、まぁ、こちらの捜査官は…やっぱり“ペドはフリ”であり、情報を引き出すための方便だった。変態犯罪者はすっかり同志と信じ込んでしまい、ベラベラと喋り続けるんだけど…嫌悪な表情で、種明かしし、変態犯罪者を再逮捕するのだった!その後、変態犯罪者から得た情報で、少年を1人救出するんだけど…それが冒頭で誘拐された姉弟の弟の方だった。

 

誘拐から時間も経過しているので…色々と身体的な被害も受けているわけなんだけど、救出・保護されたことで安堵の表情を浮かべ、捜査官のカヴィーゼルには心を開き、笑顔まで見せてくれるのよ。それがね、めっちゃ複雑な気持ちにさせられる。っていうか…後半でクローズアップされていく姉ちゃんの方も含め、この映画の子役たちはどこまで話を理解して、あんな芝居をしてるんだろうか?とも考えちゃう。先に保護された弟から、姉の事も助けてほしいと乞われ、捜査を続けるカヴィーゼル。もちろん管轄の問題なども障害となるが、決して立ち止まらない!

 

潜入捜査とか、金持ちのパトロンに協力を依頼して繰り広げられるその後の大掛かりな作戦とか…まるで作り事のようにも感じられるんだけど、エンディングで実際の映像なんかも流れ、再現度の高さが伺え、決して嘘じゃなさそう。個人の捜査官が執念で、人身売買組織に迫っていくところは…同じような題材を扱ったポーランド映画「スモールワールド」に似てる。あっちは連れ去られた子供を捜すのに数年かかってたけど、こっちはそこまで長くはなかったみたい…それでも地道な捜査は必要。いかにベッソン脚本の「96時間」が安っぽいかという話にもなる。

 

 

監督:アレハンドロ・モンテベルデ

出演:ジム・カヴィーゼル ミラ・ソルヴィノ ビル・キャンプ エドゥアルド・ベラステーギ クリスタル・アパリチ

 

 

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Sound of Freedom [Blu-ray] ※海外盤、見本後なし、リージョン等不明






 

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Cloud クラウド(2024年)

Cloud クラウド(2024年)

 

【鑑賞日:2024年9月27日】

 

今日は公開初日の見たい映画がけっこうな本数あった…ウチの地元のシネプレックスだけでも4つくらいあって、近隣の別の映画館も加えるとめっちゃ多い。でも、まぁ…そんなにたくさん見に行けないので、とりあえず、今日は2作品ハシゴしてきた。1本目が朝9時40分から11時56分、2本目が12時から14時24分…1本目が終わった段階で、既に2本目の入場が始まってたので、実質待ち時間0分でぶっ続け!鑑賞順に感想を書くけど…2本目に見た作品の感想は明日になるかも?そんなわけで、まずは1本目は黒沢清監督の「Cloud クラウド」を見てきた!

 

吉井良介は町工場に勤めるかたわら、“ラーテル”というハンドルネームを使い、転売ヤーとして稼いでいたのだが…違法スレスレの手法も多く、知らず知らずのうちに敵を作っていた。ある日、会社の上司・滝本から管理職への昇進を打診されるも、自分には向かないと固辞し、会社も辞めてしまった。良介は恋人の秋子と新生活を始めながら、転売業に専念するため、郊外の大きな一軒家に移り住むことになり、そこで地元に住む青年・佐野を雇って、仕事を手伝ってもらうことに。やがて何者かの嫌がらせを受けるなど、良介の周囲で不可解な事件が起き…。

 

近作、「蛇の道」(リメイク版)と短編の「Chime」は地元での上映がなかったのでまだ未鑑賞…それ以前の作品はテレビ放送での鑑賞が多かったので、オイラの黒沢清作品の劇場鑑賞は「クリーピー 偽りの隣人」以来かもしれない…久しぶりに劇場で黒沢清映画が見れるんだから、最優先になるのは当たり前だよ。内容を簡単に説明すると…転売ヤーとして稼いでいる若者のあんちゃん菅田将暉が、人生を舐めてて、色々とエライ目に遭うという話。髄所に黒沢節を炸裂させつつ、転売ヤーの実態に迫り、楽して儲けられるわけがないという真実を突き付ける。

 

いつものように淡々と、乾いたタッチで進む物語に…何を考えているのかわからない、感情が乏し気味の菅田将暉の今風若者演技演技はバッチリとハマる。明らかに性格は歪んでるので…知らず知らずにどこかで“敵”を作っているのだろう。家の前に動物の死骸を置かれたり、バイク通勤の帰り道にワイヤーが張られていたり。けっこうな事件なんだけど、本人はそこまで気にしていない様子…でも、見ている観客には不安感、不気味さが伝わる。スリラー的な怖さがある一方で、転売ヤーとしてのトラブル、物が売れないという絶望感も、ジワジワとくるんだよな。

 

ヤフオク、メルカリ経験者なんかだと近い気持ちって味わったことがあるんじゃないかな?若い頃は、自分も“楽して儲けたい”と考えたし、実際に“楽に稼げた時期”ってあったんだけど、そんなもん長くは続かないんだよな…その時のツケがまさに、オッサンになって、今つきまとってるんだけど、あれ、もしかして、菅田将暉演じる主人公は若い頃の自分じゃないか、俺らの人生を、黒沢清監督に皮肉られてるかな?なんて…いや~な気分にもさせられたりもする。一見、普通のように見える人たちも、主人公に負けず劣らずの変人、狂人…登場人物みんなヤバい。

 

物語の途中から出てくる“ある若者”の…そこはかとなく漂う“ただものじゃない感、お前何者やねん感”、それが確信に変わる後半からクライマックスにかけての展開。こういうのが見たかった、まさかの、黒沢映画史上、最長のアクションシーンじゃないか?哀川翔と組んでた頃の作品のような、独特の銃撃戦が、まだやるの?ってくらい延々と拝める。銃器描写は丁寧に描いてるし、効果音はバカ煩いし…絶対にガンエフェクトは納富貴久男さん、音響効果は柴崎憲治さんだろうって思ったらやっぱり…まぁ、だいたいの邦画はこの2人が携わってるけどな(笑)

 

日常が崩壊してからも、現実にありそうな怖さだった。スリラー、ホラー的な味わいもあったし、アクションもたっぷりと拝めたし、ひところの黒沢作品よりも、全体的にストーリーが解りやすかった気もするんだけど、もちろんそれだけでは終わらない。「クリーピー 偽りの隣人」や「スパイの妻」でも味わった、ラスト数分間の畳みかけが、やはり黒沢清の真骨頂か?転売ヤー、一度始めたら、なかなか抜けられない地獄が待っている…素人はそんなもんに手を出さない方がいいという、警鐘めいたメッセージも入っているのかな?なんて、ちょっと深読みをしてみる。

 

 

監督:黒沢清

出演:菅田将暉 古川琴音 奥平大兼 岡山天音 荒川良々 窪田正孝 吉岡睦雄 千葉哲也 松重豊

 

 

【ノベライズ小説が出ています】

Cloud クラウド (宝島社文庫)






 

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九龍の絆(2021年)

 

WOWOWの“特集放送:限界ギリギリ!4夜連続ハードアクション”でエアチェックしておいた「九龍の絆」を鑑賞…「欲望の街・古惑仔」シリーズのチャン・シウチョンが元ヤクザを演じる極道ものという触れ込みのチャイナアクション、共演は「メイド・イン・ホンコン」「ジェネックス・コップ」のサム・リー。本編尺は79分と、かなり短めながら…なかなかのノンストップ感。芸歴も長く、芸達者な香港スターがメインを張ってるので、手抜きも多い最近のチャイナアクションの中ではそこそこ本格的…香港映画的な熱量もしっかりと感じられる。個人的には満足な内容。

 

黒社会の大物だったシャンは…弟分のラオリン、ア-ナンと共に、黒社会とキッパリ縁を切り、堅気になることを決意。しかし、タリーの組織が、ラオリンとアーナンに、ヤクの取引に加わるよう強要、トラブルになり、乱闘騒動に!そこへ兄貴分のシャンが現れるも…タリーの追撃は止まらず、結局、カーチェイスの果てにタリーは事故死してしまう。タリーの死を知った弟のジャーノンは、シャンたちへの復讐を誓う。手始めにラオリンとアーナンを拉致・拷問し、シャンの情報を聞きだそうとする。シャンには一人娘のシャオヌオがおり、ジャーノンは彼女まで拉致して…。

 

たぶん、「欲望の街・古惑仔」のチャン・シウチョンというのをだいぶ意識しているのだろう…ぶっちゃけ、自分は、「欲望の街」シリーズって、ちゃんと見てこなかったんだけど…なんとなく覚えている印象だと、鉄パイプを持って集団で乱闘している感じだよな。本作でも…冒頭で似たような乱闘を繰り広げる。黒社会から足を洗ったシウチョンとその弟分たち…しかし、敵対する組織のボスがイチャモンをつけてきて争いになる。その場にシウチョンはいなかったんだけど…弟分2人を助けるために、車で乗り付け。そのまま敵ボスと激しいカーチェイスへなだれ込む。

 

死闘の末…寸断された道路から、谷底へ落っこちる敵ボスの車、ほぼ自爆。シウチョンたちは、さすがにヤバいと思って逃走の準備を始める。そこへ敵ボスの弟、サム・リーが兄の死を知り、シウチョンらに復讐を誓う。シウチョンには年頃の娘がいるんだけど、オヤジが元極道ってこともあり、親子関係は微妙。“ヤバイことになったから逃げるぞ”って言ってるのに…親の言うことを無視して、こっそり家を抜け出してボーイフレンドとホテルにしけこんでしまう。その頃、弟分たちを拷問し、シウチョウンの娘の存在を突き止めたサム・リー…今度は娘を拉致する!

 

娘を返してほしければ1人で指定場所へ来いと呼び出されるシウチョン…しかし、殺された弟分の他にも、まだ昔の仲間がいて、助けを求める。その相手が…どうやら本当に血の繋がった妹なのかな?弟分が、親しみを込めて“兄貴”と呼んでいたのとは明らかにニュアンスが違い、シウチョンのことを“兄さん”と呼ぶ。しかし、頼みの綱の妹も、今は子持ちで手助けできないと拒否。仕方がないと、1人で敵地に乗り込むシウチョンだったが、案の定、敵が部下を従え待ち構えていて…拉致られている娘は、シウチョンの目の前で人身売買組織へと売られてしまう。

 

絶体絶命のピンチに…結局、妹が助けにきて、ひとまず退散…娘を奪還するために人身売買組織の行方を追う。このあたりからは、中国版の「96時間」という感じの展開なのだが、シウチョンへの復讐に拘るサム・リーが、まるでターミネーターのごとく、神出鬼没に現れ、何度も、何度も挑んでくる。自分で人身売買組織にシウチョンの娘を売り飛ばしたくせに…犯罪者にもそれぞれ組織のシマがあるから、場合によってはサム・リーも、別の組織と一戦交えることになり、なんだかもうひっちゃかめっちゃか。最終的には警察まで介入してきて、どうなることやら…。

 

チャン・シウチョンもだいぶ年を取ったな…パンツのポケットに手を突っ込み、革ジャンを羽織った、いかにも不良オヤジなスタイルが板につく。日本でもよく、こういう雰囲気の“飲食店オーナー”とかいるよね(笑)昔はヤンチャしてました、今は金でなんでも物を言わせちゃうぞみたいな。ライバルのサム・リーも…若い頃は三枚目ポジのイメージが強かったけど、執念深くて狡猾な悪党役がよくハマる。ただし、今回の映画の内容や、キャラクターの影響もあるかもだけど…よく日本の極道ものVシネに出ている波岡一喜にも似ているなって思った。マジ、似てない?

 

 

監督:サイモン・チェン

出演:チャン・シウチョン サム・リー シェン・イージェ リウ・ウェイジョウ ジェイソン・チュー ワン・ハン

 

 

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キラーヒート 殺意の交差(2024年)

 

Amazonのプライムビデオで昨日9月27日から配信が始まった…「キラーヒート 殺意の交差」をさっそく鑑賞。たぶんアマプラ独占配信のオリジナル映画だと思われる。ギリシャのある島で、資産家の御曹司が不審死…被害者の双子の兄の妻からの依頼で、ジョセフ・ゴードン=レヴィット演じるアメリカ人探偵が調査を始める…という、ハードボイルドタッチのノワールもの。原作は日本でも人気のある作家ジョー・ネスボの小説らしいが、この作品(The Jealousy Man)は未翻訳なのかな?ネスボの作品だと、オイラは「その雪と血を」っていうのを読んだことがある。

 

ギリシャのクレタ島で…ヴァルダギス家の御曹司レオがフリークライミング中に墜落して死亡するという事故が起きる。ヴァルダギス家は海運業を営み、暴力と脅しで島を支配していた…。アメリカ人探偵のニックは、死んだレオの双子の兄エリアスの妻ペネロピからの依頼で、レオの死を調べ直すことに。どうやらペネロピはレオの死がただの事故死だとは考えていないようだ…。それはレオとエリアス、ペネロピの複雑な関係に起因するものだった…。ニックは家族間の嫉妬が関係していると考え、さっそく調査を開始るのだが…様々なところから圧力や妨害が!

 

わりと直球というか、地味で硬派なスリラーだったかな?ギリシャのある島で…フリークライミング中の男性が墜落死する。その男性は、その島を牛耳る権力者の御曹司だった。そのニュースが地元を騒がせている時に、飛行機に乗って、島にやって来たのがアメリカ人探偵のジョセフ・ゴードン=レヴィット…探偵は死んだ御曹司の兄の妻シェイリーン・ウッドリー(マイケル・マンの「フェラーリ」に出てた女優さん)からの依頼で、本当に事故死だったのかどうかを調べに来たのだった。実は被害者と兄は双子で、嫁さんは最初に弟と出会ったという複雑な関係性。

 

探偵はさっそく身分を偽って情報収集…事故を調べた担当刑事に接触したり、疑惑の兄に直当たりしたり。自分が探偵に疑われていると悟った兄は…色々なコネとかを使って、探偵の調査を邪魔しようとする。依頼人である嫁さんも、自分の立場が危うくなるので…絶対に依頼人の名前を明かさないようにと、強く言明している。その言いつけを守りながら…関係者に接触したりし、最初に会った地元刑事をたらしこんで、協力者に仕立て上げたり…事件の核心に迫っていく。そうすると黙っていないのが被害者の兄の方だ、いよいよ力づくで探偵を排除しようとする。

 

アメリカ人がなんでギリシャで探偵なんかやっているのか?実は…探偵自身も複雑な過去を背負っており、そのせいで…酒は手放せない。けっこうな飲んだくれではあるものの、調査に対しての信念は曲げず、心身をすり減らしながらも、真実に向かって突き進んでいく…展開は地味なんだけど、しっかりとハードボイルドしてて良い。実はニューヨークで元刑事だった探偵…背負っている過去が原因で、警察も辞めてるんだけど、昔取ったなんとかで…拳銃を持たせるとなかなか様になる。懐中電灯と組み合わせて、敵をかく乱、反撃するシーンがカッコいい。

 

言っちゃえば“己の恥”である抱えているトラウマが…しっかりと真相看破の手助けになったりもするのが巧い!事件を通して、主人公自身の過去との対峙にもなっていて、こういうところもいいよね。シュチエーションからある程度予想していた真相プラスαで、しっかりと二転、三転もする。幸薄げで、どことなくミステリアスな部分も持ち合わせている人妻シェイリーン・ウッドリーが魅力的だったな…彼女に頼まれたら、頑張って、いいところ見せたくなるよ。“キラーヒート”というタイトルで見る前はド派手なアクションを想像してたけど、こういう内容でも面白かった!
 

 

監督:フィリップ・ラコート

出演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット シェイリーン・ウッドリー リチャード・マッデン クレア・ホルマン

 

 

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キラーヒート 殺意の交差

キラーヒート 殺意の交差






 

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バトル・オブ・ザ・キラーズ(2023年)

バトル・オブ・ザ・キラーズ [DVD]

 

WOWOWの“特集放送:限界ギリギリ!4夜連続ハードアクション”でエアチェックしておいた「バトル・オブ・ザ・キラーズ」を鑑賞…ミーガン・フォックスが出ているというので、けっこう期待してたんだよね。近年だと「ローグ」とか「ティル・デス」とかわりと楽しめたし…ああ、でも、主演じゃなくて、出演だったのね。クレジット表記も“and”扱いで…物語の主役じゃないけど、大物が出てるよみたいな感じだ。原題は“Johnny & Clyde”で…ボニー&クライド文字ったカップル犯罪者が主人公なんだけど、どちらかというと「ナチュラル・ボーン・キラーズ」の方が近いな。

 

行く先々で殺人を繰り返す犯罪者カップルのジョニーとクラウド…元保安官のロックは、2人に娘を殺された挙句、仕事も失い、復讐の機会を狙っていた。一方、カジノの経営をする犯罪組織の女ボス、アラナは…自分の正体を嗅ぎまわるジャーナリストを容赦なく排除し、部下さえも気に入らなければ使い捨てにする非情な女だった。そのアラナの所有する貸金庫の存在をジョニーとクラウドに知られてしまう。アラナの金庫を次のターゲットに決めたジョニーとクラウドは、ブッチャー、ベイカー、キャンドルスティックという昔の仲間と一緒に襲撃を決行するが…。

 

いわゆる“変な殺し屋(犯罪者)さん大集合”パターンだった…バイオレンスシーンも多いんだけど、シュールでコメディタッチな部分もある。ミーガン・フォックスは犯罪組織を牛耳る女王様気取りなボス(さらに背後にはもっと大物、父親の影がチラつく)…表向きはカノジ経営をしてるんだけど、裏の顔を探りに来たジャーナリストのおばちゃんをあっけなく撃ち殺して、部下に処理を丸投げする。そして部下なんかも使い捨てで、気に食わなければ容赦なく撃ち殺す…。マッチョな男と、セクシーな女をいつも傍らに置いていて、要はおもちゃにしている感じですね。

 

一方…画面にボカシ入りでヤリまくってるカップルが出てくるんだけど、これが本当の主人公。実は有名な犯罪者カップルで…行く先々で人も殺しまくってる。そんな犯罪者カップルに、娘を殺された元保安官もいて、復讐の機会を狙っている。はたまた、ミーガン・フォックスと対立している殺し屋バイ・リンなんかも出てきて、そいつらが都度、ニアミスしたり、バッティングしたりする。犯罪者カップルはひょんなことから、ミーガン・フォックスが所有している金庫の存在を知りまして、昔の仲間を招集。これまた精神病患者やヤク中といった、イカレた連中ばかりで…。

 

この手の作品にありがちなんだけど、個性が強い登場人物が多く、それぞれに中途半端な深掘りエピソードもあったりするので…話がとにかくとっちらかる。この内容で尺が101分もあるので、だいぶ冗長気味に感じた。こんなB級は90分以下が妥当だろう。作り手が“自信あり気で、やりたいことをとにかく詰め込んじゃってる”んだろうな。退屈なうえに、まさかのオカルト要素までぶっこむから、余計にわけがわからなくなる。悪党たちのバトルロワイアルで、だれが生き残るかって話なんだけれども…感情移入できるキャラもいないので、けっこうどうでもいい感じ。

 

“変な殺し屋さん大集合映画”って、ジャンルの一つとして確立してきてる気がするけど…最近は、当たりの作品に巡り合ったことがない。途中でこのパターンかって悟った時は、だいたい駄作が多いよね。昔は「スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい」とか、斬新で面白い作品もあったんだけどな。近いといえば、日本のコミック・アニメの「BLACK LAGOON」とかも、この括りに入れていいと思うんだけど…そういう作品を超えるものがぜんぜんないよね。ドンパチは多めだが、マズルフラッシュのエフェクトもチープ目で、迫力を感じない。1回見れば充分かな?

 

 

監督:トム・デヌッチ

出演:ミーガン・フォックス アヴァン・ジョーギア アジャニ・ラッセル タイソン・リッター バイ・リン アルメン・ガロ

 

 

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デス・ファイトクラブ 償いの鉄拳(2024年)

デス・ファイトクラブ 償いの鉄拳

 

WOWOWの“特集放送:限界ギリギリ!4夜連続ハードアクション”でエアチェックしておいた「デス・ファイトクラブ 償いの鉄拳」を鑑賞…元兵士の男フランク・グリロが、ムショ帰りの黒人メキ・ファイファーと知り合い、怪しげな地下格闘技(闇ファイトクラブ)の世界に引きずり込まれ、他にも色々なトラブルを背負い込む…という感じのアクション。グリロの戦友でスコット・アドキンス、格闘技を仕切っている裏社会の男にダーモット・マロニー…この2人はエグゼクティブプロデューサーにも名を連ねている。円盤は未発売、アマプラでは有料配信中でした…。

 

元軍人のダフは…戦場でのトラウマを抱えながら、旅を続けていた。ある日、酒場で乱闘騒ぎを起こし、相手を瞬殺する。それを刑務所から出たばかりのマックスが見ていて、ダフに興味を抱く。マックスはダフを無理やり違法ファイトクラブの会場へと連れて行き、戦わせることに成功…最初は嫌がっていたダフも、マックスとは馬が合い、行動を共にすることに。マックスは犯罪組織のボス、セイジに借金をしており…ダフに試合をさせることで返済しようと考えていた。一方、マックスの妹は、恋人がセイジら犯罪組織の大金を盗んだことで目をつけられ、窮地に陥る!

 

冒頭は戦場でのドンパチシーンから幕開け…そのシーンにはスコアドも出てきて、それなりに派手な見せ場になってるんだけど、どうやら主人公が体験した過去ということらしく、話はメイン舞台の現代へと移る。酒場にフラリと現れたグリロが…賭けポーカーに興じる連中に近づき、仲間に入れてくれと乞う。所持金がないらしく、腕時計をカタに勝負を挑むんだけど…結果はグリロのボロ勝ち。納得しない相手が“金なんて払わない”ってゴネるんだけど…グリロは力でねじ伏せ、金をしっかり巻き上げる。その様子を近くで目撃していたメキ・ファイファーが声をかける。

 

要はグリロの腕っぷしを買って、ファイトクラブへのスカウトするつもりだったんだけど…グリロは無視。それでも諦めきれないファイファーが、無理やりグリロを会場に連れて行き、なんやかんやで、一戦交えることになる。結果はポーカー同様、グリロのボロ勝ち。最初は興味ないそぶりだったけど、調子のいいファイファーと、妙に馬が合って、ファイファーの妹(薄目と暮らしてる)の家に2人で転がり込んで世話になることに。ムショ帰りのファイファーは犯罪組織のボス、ダーモット・マロニーに借金をしていて、グリロに再び試合をさせて、返済しようと考えていた。

 

一方、ファイファーの妹は、チンピラみたいなダメ男と付き合ってるんだけど…そいつが悪党から大金をネコババ。マロニーや悪徳警官のジェイミー・キングが金を取り戻そうと躍起になってるんだけど、ダメ男が“金は女の家にある”って言い残して死んでいったことから…妹の家族はトラブルに巻き込まれ、自然とグリロも悪党たちと関わりを持ってしまうと…。グリロが自分の拳を使って、人助けしようとするところは…脱走兵のジャン=クロード・ヴァン・ダムが、義妹のためにストリートファイトで金を稼ごうとする傑作アクション「ライオンハート」をどこか彷彿とさせる。

 

いや、「ライオンハート」のストリートファイトなんかよりも、もっとやべぇ…殺し合いのような試合もしてたけどな。結局、拳だけじゃ埒が明かず、最後は銃を手に取ってという流れなので…格闘技だけではなく、ドンパチも豊富に拝める。ただ、グリロとスコアドは戦友同士なので…残念ながら2人が拳を交えるような展開はない。スコアドは軍人時代の回想シーンでの登場がメイン…残り20分くらいのところで、ようやく現代パートでも合流。しかし、回想シーンほどの見せ場がなく、勿体ない。けっこう好みなんだが、スコアドの活躍がもう少し多ければ、なお良かった。

 

 

監督:クリスチャン・セスマ

出演:フランク・グリロ メキ・ファイファー ジェイミー・キング ダーモット・マロニー スコット・アドキンス

 

 

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デス・ファイトクラブ 償いの鉄拳

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みなに幸あれ(2023年)

みなに幸あれ [DVD]

 

WOWOWの特集放送:最旬!“新感覚”ホラー映画3選でエアチェックした2本目(残りの1本、「NOCEBO/ノセボ」は録画予約しっ忘れるという失態、来月末のリピート放送待ち)、「みなに幸あれ」を鑑賞…東京で暮らすヒロイン女性が、祖父母の暮らす田舎を訪れるのだが、とんでもない地域の因習に触れてしまい驚愕するって感じのお話。監督自身が執筆した短編小説を…長編映画化したそうで、監督の本業はCMクリエイターとのこと。今年の1月に劇場公開され、アマプラだともう無料で見れる…DVD、ブルーレイのリリースは2024年11月を予定してる。

 

東京で看護学校に通う“孫”が故郷である祖父母の家へ向かうことに…両親と弟も一緒に行く予定だったのだが、都合で彼女1人が先乗りすることに。祖父母との久しぶりの再会を楽しむ“孫”だったが…ある時、家の中で奇妙な物音が!さらには祖父母の挙動、言動がおかしくなる時もあり…“孫”は認知症を疑ったりもする。やがて、家の2階にある閉ざされた扉の奥で、祖父母が隠していた“あるもの”を目撃し、衝撃を受ける“孫”。家を抜け出し…偶然再会した幼馴染の男性に相談、助けを求める。“孫”は今まで知らなかったとんでもない真実と対峙するが…。
 

Jホラーでお馴染み清水崇監督が総合プロデュースという役職で携わっているからか、清水監督自身の“恐怖の村”シリーズのような土着要素もどことなく感じつつ…さらに斜め上を行く奇抜さとでもいいましょうか、正直“なんだこれ?”っていう、シュールな怖さは、大昔に見た伊藤潤二センセイのコミックを実写映像化した「うずまき」、三池崇史監督のカルト作「極道恐怖大劇場 牛頭 GOZU」あたりをちょっと思い出してみたり。Amazonのレビューでは賛否両論、いや酷評の方が多く目立てるんだけど…個人的には、気になるポイントもそれなりにあったかなと。

 

ヒロインが異変を察知し始めるあたり…ゴトっという物音ともに、家の中に得体のしれないものが存在していそうな気配が濃厚となる場面や、祖父母が何かに取り憑かれたように挙動がおかしくなったり、その逆に魂が抜けちゃったように惚けたりっていう…まだ作品の方向性、全貌が見えてこない段階での雰囲気作りっていうのは、けっこう好みだったりするよ。ただ、そんなにじーさん、ばーさんがヤバいと思ったら…とっとと逃げ出せよとか、幼馴染の男と悠長に柿なんて食ってるんじゃねーよとツッコミも入れたくなる。短編、無理くり長編化の弊害なんですかね?

 

ネットなんかでは、A24作品と比較している人なんかも多くいるんだけど、確かに日常が崩壊していく境目の描き方が物足りないというか、雑なのかなといういう印象も受けた。知らないうちに得体のしれない世界に引きずり込まれちゃったという怖さが、見ていて物足りなかったな。確かにこういうところは「ミッドサマー」のアリ・アスターとか、日本だと黒沢清監督の方が、雰囲気作りが巧いんだと思う。何かを批判しているお前自身も、同じ穴の狢やでっていう…世の中への皮肉を描きたいために、ああいう設定、世界観を作ったんだと思うけど、そこが空回り気味?

 

観客に考察してくれと言わんばかりの投げっぱなし感は「ひぐらしのなく頃に」あたりの影響もあるのかなと…。途中、下着姿のばーちゃんに漂うそこはかとないエロス…後半ではそれが気のせいではなかったと悟るんだけど、やっぱり“何を見せられてるんだ?”って気持ちが勝ってしまった。同様に、パンツ(あれはオムツなのか?)一丁のオッサンの踊ってる姿とかも…どうなのよと。監督がCM業界出身の人ということで…多くの最近の意味不明なCMにも似た、“センスのないおしつけがましさ”というのはところどころにあったかな?序盤は良かったのにな…。

 

 

監督:下津優太

出演:古川琴音 松大航也 犬山良子 西田優史 吉村志保 野瀬恵子 有福正志

 

 

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