九龍の絆(2021年) | 勝手に映画紹介!?

九龍の絆(2021年)

 

WOWOWの“特集放送:限界ギリギリ!4夜連続ハードアクション”でエアチェックしておいた「九龍の絆」を鑑賞…「欲望の街・古惑仔」シリーズのチャン・シウチョンが元ヤクザを演じる極道ものという触れ込みのチャイナアクション、共演は「メイド・イン・ホンコン」「ジェネックス・コップ」のサム・リー。本編尺は79分と、かなり短めながら…なかなかのノンストップ感。芸歴も長く、芸達者な香港スターがメインを張ってるので、手抜きも多い最近のチャイナアクションの中ではそこそこ本格的…香港映画的な熱量もしっかりと感じられる。個人的には満足な内容。

 

黒社会の大物だったシャンは…弟分のラオリン、ア-ナンと共に、黒社会とキッパリ縁を切り、堅気になることを決意。しかし、タリーの組織が、ラオリンとアーナンに、ヤクの取引に加わるよう強要、トラブルになり、乱闘騒動に!そこへ兄貴分のシャンが現れるも…タリーの追撃は止まらず、結局、カーチェイスの果てにタリーは事故死してしまう。タリーの死を知った弟のジャーノンは、シャンたちへの復讐を誓う。手始めにラオリンとアーナンを拉致・拷問し、シャンの情報を聞きだそうとする。シャンには一人娘のシャオヌオがおり、ジャーノンは彼女まで拉致して…。

 

たぶん、「欲望の街・古惑仔」のチャン・シウチョンというのをだいぶ意識しているのだろう…ぶっちゃけ、自分は、「欲望の街」シリーズって、ちゃんと見てこなかったんだけど…なんとなく覚えている印象だと、鉄パイプを持って集団で乱闘している感じだよな。本作でも…冒頭で似たような乱闘を繰り広げる。黒社会から足を洗ったシウチョンとその弟分たち…しかし、敵対する組織のボスがイチャモンをつけてきて争いになる。その場にシウチョンはいなかったんだけど…弟分2人を助けるために、車で乗り付け。そのまま敵ボスと激しいカーチェイスへなだれ込む。

 

死闘の末…寸断された道路から、谷底へ落っこちる敵ボスの車、ほぼ自爆。シウチョンたちは、さすがにヤバいと思って逃走の準備を始める。そこへ敵ボスの弟、サム・リーが兄の死を知り、シウチョンらに復讐を誓う。シウチョンには年頃の娘がいるんだけど、オヤジが元極道ってこともあり、親子関係は微妙。“ヤバイことになったから逃げるぞ”って言ってるのに…親の言うことを無視して、こっそり家を抜け出してボーイフレンドとホテルにしけこんでしまう。その頃、弟分たちを拷問し、シウチョウンの娘の存在を突き止めたサム・リー…今度は娘を拉致する!

 

娘を返してほしければ1人で指定場所へ来いと呼び出されるシウチョン…しかし、殺された弟分の他にも、まだ昔の仲間がいて、助けを求める。その相手が…どうやら本当に血の繋がった妹なのかな?弟分が、親しみを込めて“兄貴”と呼んでいたのとは明らかにニュアンスが違い、シウチョンのことを“兄さん”と呼ぶ。しかし、頼みの綱の妹も、今は子持ちで手助けできないと拒否。仕方がないと、1人で敵地に乗り込むシウチョンだったが、案の定、敵が部下を従え待ち構えていて…拉致られている娘は、シウチョンの目の前で人身売買組織へと売られてしまう。

 

絶体絶命のピンチに…結局、妹が助けにきて、ひとまず退散…娘を奪還するために人身売買組織の行方を追う。このあたりからは、中国版の「96時間」という感じの展開なのだが、シウチョンへの復讐に拘るサム・リーが、まるでターミネーターのごとく、神出鬼没に現れ、何度も、何度も挑んでくる。自分で人身売買組織にシウチョンの娘を売り飛ばしたくせに…犯罪者にもそれぞれ組織のシマがあるから、場合によってはサム・リーも、別の組織と一戦交えることになり、なんだかもうひっちゃかめっちゃか。最終的には警察まで介入してきて、どうなることやら…。

 

チャン・シウチョンもだいぶ年を取ったな…パンツのポケットに手を突っ込み、革ジャンを羽織った、いかにも不良オヤジなスタイルが板につく。日本でもよく、こういう雰囲気の“飲食店オーナー”とかいるよね(笑)昔はヤンチャしてました、今は金でなんでも物を言わせちゃうぞみたいな。ライバルのサム・リーも…若い頃は三枚目ポジのイメージが強かったけど、執念深くて狡猾な悪党役がよくハマる。ただし、今回の映画の内容や、キャラクターの影響もあるかもだけど…よく日本の極道ものVシネに出ている波岡一喜にも似ているなって思った。マジ、似てない?

 

 

監督:サイモン・チェン

出演:チャン・シウチョン サム・リー シェン・イージェ リウ・ウェイジョウ ジェイソン・チュー ワン・ハン

 

 

【DVDソフトの購入】

DVD 九龍の絆






 

人気blogランキング 参加中 -クリック- ご協力ください!