2017年06月24日

ハクソー・リッジ(2016年)

テーマ:17年06月の劇場鑑賞映画
ハクソー・リッジ

【鑑賞日:2017年6月24日】

今日のために温存しておいたユナイテッドシネマグループ、CLUB-SPICEのポイントを利用して、公開初日の「ハクソー・リッジ」を“タダ”で鑑賞してきたよ!本年度の米アカデミー賞にもノミネートされ話題になっていたミリタリー大作…日本人も数多く犠牲になっている第二次世界大戦中の沖縄戦を題材に、決して武器を持たない米兵の不屈の精神を描いた実話もの。「ブレイブハート」「パッション」「アポカリプト」のメル・ギブソンが監督…今回も後者2作品同様、監督業に専念しており、出演はしていない。主演は“アメスパ”のピーター、アンドリュー・ガーフィルド。

ヴァージニア州のとある町で育ったデズモンド・ドス…子供の頃は山を駆けずりまわるなど活発だったが、第1次世界大戦で心を痛めた父親の影響で、色々と大変な時期もあった。月日は流れ…デズモンドは心優しい青年に成長。看護師のドロシーと出会い、結婚も意識するのだが…そんな時に第2次世界大戦が激化!親しい人たちも次々と出征していく中、“汝、殺すことなかれ”という教えをかたくなに守ってきたデズモンドも、衛生兵だったら、自分も仲間のために力になれるのではないかと入隊を決意するが…思ってもいなかった障害が立ち塞がる!

前半は主人公が軍に入隊し、出兵するまでを…幼少期のある出来事から遡り描いてるんだけど、これがまた色々と大変なのよ。それこそ前述の幼少期の出来事なんかも強く影響しているようで、“人は絶対に殺さない”“銃も持たない”と徹底した信念を貫いている。なのに…愛国心は強いから、お国のため、仲間のためになりたいと…戦争をやるための軍に入隊しようとする。父親からも“お前は絶対に無理だ!”って言われたけど、一度決めたことは、決して曲げようとはしない。それは軍に入ってからも同じで…それが原因でとんでもない騒動が勃発してしまう。

たとえ訓練でも銃を手に取ることを拒否する主人公…そんな奴はただの足手まといでしかないと判断した仲間や上官が、なんとか銃を持たそうとするんだけど、どんなことをされてもまったく考えを改めようとはしない。それだったらと…嫌がらせをして、無理やり軍を辞めさせようという作戦に変わるんだけれども、それでも毅然とした態度を崩さない。最終的に軍法会議にかけられ、除隊か刑務所かってところまで追い詰められてしまう。軍の上層部が古臭い体質に縛られ、本質を見誤っているとしか思えないってところは、今の日本の政治ともよく共通してる。

なかなか戦争の話にならない、ようやく入隊してからも“パワハラ、モラハラ”問題ばかりクローズアップされて、“戦争映画を見に来たんだけどな?”って気分にさせるんだけれども…意外と、この前半のドラマ部分も引き付けられるものがありまして、このドラマ部分があったからこそ、後半の“戦場の非情さ”(しかも、戦っているのが日本人ということで余計に複雑な気持ちにもなるのだが)を描いた中での…不思議な“爽快感”に繋がるのよね。「フルメタルジャケット」のデブは似た境遇でブチきれたけど…この物語の主人公は見事に耐えて、乗り越えた。

こういう逆境に耐え抜いた人物だからこそ…武器なんてなくても、戦場に飛び出せるという勇気に繋がるんだなと。後半はリアル“フォレスト・ガンプ”でしたよね。「フォレスト・ガンプ」でも…ベトナム戦争に出征したガンプが、仲間を必死に救い出すシーンが描かれていたけど…こちらは実話、本当にあった話ですからね。もしかしたら「フォレスト・ガンプ」も、こういう話を知ってて、モデルくらいにはしてるかもしれないけど…詳しくは知りません。本当に最後まで、どんな状況に陥っても銃に触らないのか?そのあたりの展開も緊張感の持続に繋がるよね。

主人公を演じるアンドリュー・ガーフィルドも、最初出てきたときはモヤシっぽい貧相なにいちゃんなんですよ…女に一目ぼれしたのはわかるけど、けっこう挙動が不審で一歩間違えれば“変質者”じゃねーかと思ってしまう…いや、現代だったら絶対に通報されるパターンだろ(笑)なんだけど…色々な苦難を乗り越え、いざ戦場に飛び出したころには、表情がものすごく男前になっててね、それこそねメル・ギブソンの若い頃(=「マッドマックス」や「リーサル・ウェポン」)を見ているような印象も受けた。メルギブ、もっと若かったら自分で演じたかったのでは?

戦争映画なんで、出演者が非常に男臭い連中ばかりなわけですが…主人公の恋人(後に嫁さんになる)が、本当にまぁ、凛とした美しさでして(なんといってもナース、白衣の天使ですし)、初めて画面にチラっと映った瞬間に、これは主人公が惚れる相手だろうと直感で悟れる。主人公が一目惚れしたのと同時に、観客も虜にされてしまう。演じているのはテリーサ・パーマーという女優…最近だと「ライト/オフ」というホラー映画でタフなヒロインを演じてましたが、全然イメージが違う。まるでモノクロ映画に出てくるような清楚で古風なヒロインで素敵でした。


監督:メル・ギブソン
出演:アンドリュー・ガーフィールド サム・ワーシントン テリーサ・パーマー ヴィンス・ヴォーン


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Blu-ray Hacksaw Ridge ※日本語収録なし







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2017年06月23日

キング・アーサー(2017年)

テーマ:17年06月の劇場鑑賞映画
キング・アーサー

【鑑賞日:2017年6月23日】

1000円ポッキリで見れるシネプレックスの会員デーだったので、先週の土曜日から始まっていた「キング・アーサー」を見てきた…ユナイテッドシネマグループ、CLUB-SPICEのポイントも貯まっていて、1本タダで鑑賞できるんだけど…これは明日公開の「ハクソー・リッジ」を見に行くために(来週の会員デーまで待ちたくないので)まだ温存している。「シャーロック・ホームズ」「コードネーム U.N.C.L.E.」のガイ・リッチーがアーサー王伝説をモチーフにして描いたソードアクション。日本では当初予定されていた“聖剣無双”という安易な副題が急遽無くなった事も話題に。

ユーサー王に謀反を起こした弟ヴォーティガン…ユーサーはそれを察知して、脱出の準備を始めるが、あと一歩のところで妻と共に殺害されてしまう。唯一、生き延びたユーサーの息子アーサーは…なんとか小舟に乗って脱出…スラム街にたどり着いたアーサーは娼婦によって助けられ、育てられることに。成長したアーサーは、いつしか仲間と共にスラムでのし上がっていた。暴君として君臨していたヴォーティガンは、“真の王”の復活の噂に怯えており、アーサーも一度はヴォーティガンの手下に捕まってしまうのだが、聖剣エクスカリバーに導かれ…。

エリック・バナ演じるユーサー王が、聖剣エクスカリバーを携え…迫りくる魔術師を倒す冒頭の戦闘シーンから迫力満点。敵に操られた巨大な象が破壊の限りを尽くすという、怪獣映画のような見せ場になってるんだけど…音楽も効果音もシネコンのスピーカーがビリビリと唸りまくり、腹にズシズシと重低音が響く迫力のサラウンドを満喫できる。それこそ音に特化した劇場だったり、将来ブルーレイにでもなったら、サラウンド派を虜にするんじゃないかと思ったりもしたが、ウチのポンコツスピーカーじゃ…きっとうまく再生できないんじゃないかななんて心配も。

その後も荒々しくも魅力的な豪快サラウンドが全編を貫いていた。作品の内容もいかにもガイ・リッチーな映画になっており、あのシャーロック・ホームズをマッチョなタフガイにしてしまったくらいですから、アーサー王と円卓の騎士が“不良番長”化するのは必然かと(笑)物語もサクサクと進み…普通ならダイジェスト的に感じてしまうアーサーの成長、修行シーンなどをお得意のスタイリッシュな編集やカメラワークで描くことで、うまく誤魔化している。3D版も公開されているようなので、アクションシーンなんかはちょっと意識しすぎなものも目立ったけどね…。

“俺は戦いたくね~”って、グダグダと逃げてたけど…エクスカリバーを一振りすればまさに“無双”状態のアーサー。最初からメイジ(魔術師)と心を通わせてちゃんと戦ってれば、もっと犠牲も少なかったんじゃねーのかよ?みたいなツッコミ要素もあったりするんだけど…結局、見掛け倒しだったジュード・ロウの悪代官(いやいや、一応、王様だって)演技とかも見ている最中は結構楽しく…エンタメとして申し分ない。ネット情報によると続編ありき、全6部作になるそうで…さすがに先に本数を聞くと“胸やけ”しそうだが、あと2、3本だったら続編を見たいな。


監督:ガイ・リッチー
出演:チャーリー・ハナム ジュード・ロウ アストリッド・ベルジュ=フリスベ ジャイモン・フンスー エリック・バナ


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King Arthur: Legend Of The Sword







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2017年06月22日

メアリと魔女の花(2017年)

テーマ:17年06月の劇場鑑賞映画
メアリと魔女の花

【鑑賞日:2017年6月22日】

近所のシネコンで行われたアニメ映画「メアリと魔女の花」の試写会に当選したので行ってきた…「借りぐらしのアリエッティ」「思い出のマーニー」の米林宏昌が、もう長編アニメは作らないと宣言(後に撤回)した宮崎駿、スタジオジブリから独立して新スタジオを設立、その第1作目となる作品ということで話題になっている。とはいうものの…素人目には“ジブリ”と何が違うのかわからない。神山健治監督の「ひるね姫 ~知らないワタシの物語~」が、シグナル・エムディという新参会社の作品だったけど…なんとなくIGっぽかったのと似た感覚だよね(笑)

大叔母シャーロットの住む“赤い館”に引っ越してきた少女メアリ…退屈を紛らわすために入った近くの森で、7年に1度しか咲かないといわれる不思議な花“夜間飛行”を見つける。その花は…かつて魔女の国から盗み出された“魔法の花”だった。さらに古びた箒を見つけたメアリ…そこで“夜間飛行”の力が発揮され、箒はメアリを乗せたまま天高く舞い上がる。気づくと…雲海にそびえたつ魔法世界の“エンドア大学”に来ていたメアリ…そこで校長マダム・マンブルチュークから入学を許可されるのだが、校長についたある嘘がバレてしまい…。

ここ最近の宮崎駿以上に…ジブリの王道を継承した、正統派の冒険ファンタジーといった印象。ぶっちゃけ、どこかで見たことがあるけど、映像を見ている間は退屈せずに楽しめる、でもちょっと、何か物足りないかなって感じがしないでもない。まぁ、魔女(魔法使い)を題材にしているところで「魔女の宅急便」を思い出すわけだけど…ストーリー的には「天空の城ラピュタ」や「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」あたりも入ってるかなと。クライマックスなんか思わず“バルス”って叫びたくなる…ってか、家で1人で見てたら、絶対に口に出して言ってるよね(笑)

個人的には「借りぐらしのアリエッティ」や「思い出のマーニー」の方が楽しめたかなって思うけど…新スタジオの第1回作品ということで、非常に“安全牌”で攻めてきたなって感じ。新海誠がコレをやったらパクリ(「星を追う子ども」)になっちゃうけど…米林宏昌だったらオマージュとして許せるかなって。お子様向けと見せかけておいて…女の子がドロドロとした液体をぶっかけられちゃったり、木の棒(箒の柄)をさわさわするとムクムクと微妙に大きくなったり、性的なメタファーではないかと疑ってしまいたくなるところも、師匠・宮崎駿ゆずりですなぁ~。

主人公の女の子は行動的で、活発なんだけど…そんなに動いたらパンツ見えちゃうんじゃない?アニメでもやりすぎると…小さいお子様も見る映画だし、今どきの“うるさい大人”からクレームがきちゃうんじゃないのと(宮崎駿は「風立ちぬ」で、タバコをスパスパ吸いまくっただけで怒られちゃったのを思い出し)、心配してたら…ちゃんと、下にスパッツみたいなのを履いていた(笑)「天空の城ラピュタ」的なボーイ・ミーツ・ガールな話も入ってるんだけど、女子が男子を助けに行く話になってるのが…現代的だな~って思うのでした、30年前とやっぱ違うよな(笑)

最初はどうなのよと思った、杉咲花の声…日本アカデミー賞で助演女優賞獲っても、さすがにアニメ声優は勝手が違うんじゃね?って…ただ、物語が後半に差し掛かるころには違和感は減ってたかな?でも、アニメ声優としては「君の名は。」のもねねん(上白石萌音)の方が明らかにうまいと思った。神木くんはさすがの安定感…普通にアニメの声優さんとしてこれからも通用しそう。「借りぐらしのアリエッティ」の時も思ったけど、大竹しのぶはあまりアニメ声優には向かないよね…佐藤二朗と小日向文世はキャラクターにマッチしてて一番ハマってたように思う。


監督:米林宏昌
出演:杉咲花 神木隆之介 天海祐希 小日向文世 満島ひかり 佐藤二朗 渡辺えり 遠藤憲一 大竹しのぶ


【魔女といえばこちらの作品…】
魔女の宅急便 「メアリと魔女の花」のオリジナルレジャーシート付 [Blu-ray]







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2017年06月12日

パトリオット・デイ(2016年)

テーマ:17年06月の劇場鑑賞映画
パトリオット・デイ

【鑑賞日:2017年6月12日】

父親の月命日だったので母親と一緒に墓参り…ついでに買い物がしたいというので茅ヶ崎まで遠征。母親が買い物をしている間、オイラは地元のシネプレックスで上映していなかった「パトリオット・デイ」をイオンシネマで見ることに…イオンシネマは毎週月曜日が1100円なんだとか。事前にこの情報を仕入れてあったので、時間を調整していた。劇場鑑賞はシネプレックスの会員デー中心、イオンシネマも招待券と試写会以外、自腹で利用するのは久しぶりだった。ロビーにはそこそこ人がいたけど…周りのおばちゃん連中はみんな「昼顔」を見に来てたみたい。

2013年4月15日…毎年恒例のボストンマラソンの警備に駆り出されていた殺人課の刑事トミー…彼はVIPも多く集まるゴール付近を担当していた。続々とランナーたちがゴールする中、突如、爆発が起きる!合計2回の爆発で現場は大混乱…多数の死傷者が出てしまう。トミーも率先して負傷者の救助や応急処置に駆けずり回るが、想像を絶する被害に憤りを隠せない。そんな中、FBI捜査官リック・デローリエが到着…事件はテロと断定され、彼の指揮で捜査が開始される。やがて監視カメラに不審な男が写っているのが確認され、容疑者と思われたが…。

今から約4年前に起きたボストンマラソンテロ事件を描いた実録映画。爆発の瞬間などはニュース番組で何度も繰り返し見たし、その後の犯人追跡とその顛末なんかも色々と記憶に残っていたけど、まだまだ知らない事実もいっぱいあったというのがよく理解できる、極太な群像ドラマ。マーク・ウォールバーグ演じる警備を担当していた刑事を中心に…色々な人たちが、爆発現場に集まってくる。爆発が避けられないのを理解して見てるからこそ、余計に…その瞬間に至るまでの緊張感が半端ない。この人たちはどんな風に巻き込まれてしまったのだろうかと。

中には爆発に巻き込まれなかった人もいるけど…じゃあ、この人たちは、その後どこで事件と関わるのか?そういうところでグイグイと物語に引き込む。当時の実際の映像なんかも使われてるらしく、見たことがる映像だな、これも資料映像かななんて思ってると、映像の中にちゃんとマーク兄貴がいたりするので、リアリティ、再現度というのもすごいなと感じる。爆発直後の凄惨さがとにかく生々しく、映画館のスクリーンで見ていると、自分が本当にテロに巻き込まれてしまったような感覚に陥る。世界中でテロが頻繁に起きてる現状だと、明日は我が身かもと。

監視カメラの映像と、屋内に再現した事件現場を組み合わせて…事件前後の容疑者の動きを絞り込んでいくシーンを見ていて、ちょっと「ブレードランナー」でデッカードが写真を分析するシーンを思い出した。実話ものとSFを比べるのもおかしなもんだが、なんていうか、刑事の勘とハイテクがうまく作用して証拠を見つけていく感じの雰囲気が似ているなと。犯人が逃亡してからの緊張感は…爆破前後とはまた違ったスリル。特に警官との壮絶な銃撃戦…どこまで映画が正確かはわからないが、想像していた以上の事が起きてたんだなというのは理解できる。

これからオリンピックもあるし…同じようなことが日本で起きた時、ああいうアブナイ奴が現れた時に、日本の警察は対処できるだろうかと、不安になったりもするのであった。あのシーンでJ・K・シモンズ演じるベテラン巡査部長がやたら男前。本編後に…モデルになった実在の人物が出てくるんだけど、巡査部長とかみんなそっくりだった。犯人の1人は未成年だったが…実名で報道され、映画にもなって世界中に名前をさらしてしまうアメリカはやっぱり凄い。日本の政府もくだらない法案のことで躍起になる前に、他に見直すべき事があるんじゃないですかね?


監督:ピーター・バーグ
出演: マーク・ウォールバーグ ケヴィン・ベーコン ジョン・グッドマン J・K・シモンズ ミシェル・モナハン


【海外盤BDはリリース済】
Blu-ray Patriots Day ※日本語なし







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2017年06月02日

LOGAN/ローガン(2017年)

テーマ:17年06月の劇場鑑賞映画
LOGAN/ローガン

【鑑賞日:2017年6月2日】

昨日、公開初日を迎えた「LOGAN/ローガン」…1日だったので、鑑賞料金が1100円になるシネコンのファーストデイとも重なってたんだけど、1日待てば、今度は週一のシネプレックスの会員デーで1000円になるので…100円を惜しんで、今日まで待って鑑賞してきたよ。「X-MEN」やスピンオフの「ウルヴァリン」シリーズで活躍してきたヒュー・ジャックマン演じるウルヴァリン、ローガンが…いよいよラストバトルに挑む注目作なのだが、いつものアメコミ映画とは一線を画すアプローチ方法なのも話題、日本公開前から、評論家筋の評判も非常に高かった。

ほとんどのミュータントが死滅した2029年…かつては不死身を誇ったウルヴァリンことローガンも、今では自然治癒の能力が衰え、細々とリムジン運転手をしながら日々の暮らしを送っていた。メキシコ国境付近の廃工場で、太陽光のもとでは生きられないミュータントのキャリバンと、かつてプロフェッサーと呼ばれた人物チャールズの世話もしなければならなかった。そんなローガンの前に、謎の武装集団に追われるローラという少女が現れたことで、否が応にも戦いの渦中に巻き込まれていく。ローラは、ミュータント生存の鍵を握る重要な人物だったのだ!

酔っぱらって、フラフラしたローガンが、車を盗もうとしたチンピラ軍団にボコられるという衝撃展開から幕開け…そこには昔のヒーロー然とした“ウルヴァリン”の姿は見る影もない。初めて、予告を見た時は…いったい何の映画かもわからず、本当に“うらぶれた中年オヤジ”の末路を描く辛気臭いドラマか何かだと思い、まさか「X-MNE」シリーズの最新作だとは…って感じだったもんね。トレードマークの“爪”もやっとこさ出してチンピラに挑むが…ほとんどオヤジ狩り状態。それでも必死に抵抗して、相手をやっつけるんだけど…生身の人間を串刺し、八つ裂き。

きっと…手加減する余裕がないってことだよね。ローガン以上に酷いのが…プロフェッサーの方でして、薬漬けの痛々しいボケ老人になってる。ローガンに“下の世話”とかされちゃって…ノーランが「ダークナイト」シリーズで描いたバットマン以上に、アメコミ映画でリアリティを追求、ヒーローたちの“老いと死”を真剣に説いている。前半は「X-MEN」の世界観を借りた「花いちもんめ」と化しており、自分の体力の衰えを実感しながら、親の介護までしなくてはならないという、オイラのような40代から上の人が直面している現実をまざまざと見せつけられる。

ローガンが“老眼”なんていう、日本人だけが笑える奇跡ギャグ(「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々」の主人公が“THI IS A PEN”を連呼するのを見て、“おまえは荒井注かぁ!というツッコミを入れた時と似た感覚)も吹っ飛ぶほど、シャレにならない。なんだけど…本作のもう1人の主人公、謎の少女…どうやらミュータントらしいローラちゃんの登場で、雰囲気は一変、ようやく物語を楽しむ余裕が出てくる。とにかくローラちゃんのキャラクター性が抜群。どこかのアニメの主題歌じゃないが…“殺戮の天使”という言葉が妙にしっくりとハマると思った。

「キックアス」で初めてヒットガールを目にし、ロリに目覚めそうになったあの危うさ…そして無表情でやたらと太々しくもあるのに、ちょっとした仕草に妙な萌え要素があった「デッドプール」のネガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッド…その両方の魅力を兼ね備えたのが本作「LOGAN/ローガン」登場のローラちゃんだ。コミュニケーション能力が低そうで、ただでさえイライラが絶えないローガンは四苦八苦。目前に敵が迫っていても…モシャモシャと食事を続け、その次のカットでは、敵の生首を抱えて臨戦態勢…不甲斐ないローガンの代わりに大暴れ。

さすがにローガンもそれに触発されて、敵と戦ったりするんだけど…明らかにローガンより強そうに見える。そして、戦いが終われば…立ち寄ったガソリンスタンドでコインを入れて電動で動く馬の遊具に興味津々でまたがるというギャップ。支払いもせずにジュースやスナック菓子をモシャモシャ、注意してきた店員をぶっ殺そうとしてローガンに窘められる。中盤はプロフェッサーを交えた三人の疑似家族逃避行展開で、少しずつローガンにも、ローラちゃんにも変化が見えてくるが、このあたりでシリーズを追いかけてるファンにとっては一発目の衝撃展開もある。

後半は“ウルヴァリンの物語”の完結編に相応しく、さらに壮絶展開が待っているのだが…ようやく「X-MEN」らしさが味わえるのも事実。“カッコイイ、ヒュー・ジャックマンの活躍”もたくさん拝めます。ウルヴァリン、ローガンのラストバトルではあったが…この世界観でまだシリーズ存続、続編の余地もあり…新ヒーロー、ヒロインの誕生物語でもあったと。特に、どんどんと人間味を増していくローラちゃんの成長ぶりに…彼女を主役に据えた続編が見たいと思った人も少なくないはず。最後のあの“X”はシリーズを引き継いだ若い世代の意思表示にも見える。


監督:ジェームズ・マンゴールド
出演:ヒュー・ジャックマン パトリック・スチュワート ボイド・ホルブルック ダフネ・キーン エリク・ラ・サル


【日本でも既に輸入盤が売ってます!】
Logan [Blu-ray] - Imported ※日本語は収録なし!







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