2017年09月22日

スクランブル(2017年)

テーマ:17年09月の劇場鑑賞映画
スクランブル

【鑑賞日:2017年9月22日】

1000円ポッキリで映画が見れるシネプレックスの会員デーだったので、本日公開初日の「スクランブル」を鑑賞…みんな大好きなクリント・イーストウッドの息子、スコット・イーストウッドが主役だからか…いかにも年季が入った映画マニって感じの年配のオジサマ1人客を中心に、夫婦っぽい中年カップルなども多数見に来ていて、平日の朝っぱらにしてはなかなかの盛況ぶり。いや、別に“パパ”の方のイーストウドが関わってるわけではないんですけどね…単に割引デーと公開初日がぶつかったから、混んでただけかもしれないけど、みんな期待はしてたのだろう。

異母兄弟のアンドリューとギャレット…2人は高級クラシックカーを専門に狙う強盗団で、“フォスター兄弟”といえばその筋では知らない者がいないほどだった。ある日、オークションで落札されたばかりの“37年型ブガッティ”を盗み出すことに成功するのだが、その落札者がマフィアのモリエールだったことから…2人は囚われの身に!あわや命を奪われそうになるのだが…そこでモリエールのライバル、クレンプが所有する“62年型フェラーリ 250GTO”を盗み出すと提案。承諾したモリエールから許された期限は1週間…2人は計画を実行するために仲間を集める。

スコット・イーストウッドといえば、今ではカーアクションの代名詞になった「ワイルド・スピード」シリーズの最新作「ワイルド・スピード ICE BREAK」にも出ていたので、本作にも奇想天外など派手アクションを期待した人がいるかもしれないが…狙いが“クラシックカー”だからか、映画の内容もどちらかというと“70年代テイスト”でして…いい意味で古風、B級感漂うクライムアクションになっていた。最近の「ワイルド・スピード」やその他類似作品がやりすぎなので、むしろこのくらいの方が清く、そして新鮮に映るお客さんも少なくないのではないだろうか?とも思う。

冒頭の“ブガッティ”強奪シーンなんかは、それこそ初期の「ワイルド・スピード」を彷彿とさせるような強奪シーンだったし、クライマックスには…スピード感あふれるカーアクション、カーチェイスも用意されてるんだけれども、終わってみれば“オーシャンズ11”的な大どんでん返しだったと。これもねチラシ等でさんざん“最後の最後まで観る者を欺く”と煽りまくっているので、途中で“オチ”が読めてしまったりもするんだけど…そのあたりの“わかっちゃったもんね”感もむしろ心地よく…見終わった後も「ワイルド・スピード」シリーズのような疲労感とは無縁だった。

「ワイルド・スピード ICE BREAK」では、さすがにあのマッチョなメンツに囲まれ、“親の七光り”も形無しのヘタレキャラだったスコット・イーストウッドだけど…本作では、喋りをフレディ・ソープ演じる弟に譲り、寡黙なクールキャラに徹する。時々、見せるニヤリと笑った余裕の表情が…やっぱりイーストウッド“パパ”にソックリだったりして、しっかりとスターの貫禄が感じられたりもする。「ノック・ノック」でキアヌ・リーヴスを誑し込んだ道島ひかり似の美女アナ・デ・アルマスが主人公のキュートな恋人役を熱演していたが、車泥棒の恋人だけにやっぱりビッチな面も!


監督:アントニオ・ネグレ
出演:スコット・イーストウッド フレディ・ソープ アナ・デ・アルマス ガイア・ワイス シモン・アブカリアン


【米国では11月にBD発売決定!】
Blu-ray Overdrive ※日本語収録未確認 たぶん収録なし!







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2017年09月19日

交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1(2017年)

テーマ:17年09月の劇場鑑賞映画
交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1

【鑑賞日:2017年9月19日】

先週の土曜日から始まっている「交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1」を109シネマズ湘南まで遠征して鑑賞…本日はポイントカード会員向けの割引デーだったけど、オイラはこの劇場の会員には入ってないので通常料金。ただし、事前にムビチケのオンライン券を購入…“GoGo!!!!!サマーキャンペーン2017”のWチャンスで貰ったムビチケGIFT200円分を利用したので、1300円の出費で見れました!割引無しの通常料金だと1800円だから…500円得したぜ!電車賃が往復で400円かかったけど、帰りに辻堂駅前のブックオフに寄れたのでよしとする。

地球上を覆う情報生命体・スカブコーラルと人類の戦いが勃発…スカブコーラルを殲滅するためにアドロック・サーストンが発案したネクロシス作戦が展開されていたのだが、その途中でアドロック自身が反旗を翻し、人型コーラリアン“エウレカ”と共に行動を開始。結局はアドロックの死によって戦いは終局を迎えるが…その時に何があったかは作戦に関わった一部の人間しか知らなかった。その後、アドロックは人類を救った英雄として讃えられることに。それから10年、アドロックの息子レントンは養父母ビーム夫妻の元を飛び出し、様々な人々と出会うが…。

元々は2005年~2006年にかけてTV放送されたTVアニメでして、後に新作画とテレビの流用作画で再構成し、まったく新しい物語に作り直した「交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい」という映画版も存在。そして今回の再映画化も…前回同様、新作画+流用作画で全く新しい物語を紡ぎ出すということであり…さらに、最近のアニメ映画ではお約束となった“三部作”構成。その新生エウレカのシリーズ第1弾が本作です。オイラも当時、リアルタイムでTV放送を見ていたんですけど…クライマックスで録画を失敗して、途中までしか見ていない(笑)

一応、コミカライズ版で最後まで読んだので、なんとなく物語の結末も知ってるし、その後の「ポケットが虹でいっぱい」や続編の「エウレカセブンAO」なんかはちゃんと見ております。そんなわけで…けっこう楽しみにしていた今回の新生エウレカの映画版ですが、ぶっちゃけ最初の30分だけで充分だったかなと(笑)今までの作品では描かれてこなかった10年前のスカブコーラル殲滅作戦、後に“サマー・オブ・ラブ”と呼ばれるようになる…エヴァンゲリオンでいう“セカンドインパクト”的な出来事を描く冒頭部分はオール新作画でして、圧倒的なクオリティです。

いちいち説明的な字幕テロップが画面に表示されるんだけど、二段も、三段もあるような“漢字の羅列”ばかりで、全部読み終わらないうちに、一瞬で消えてしまう。これは「シン・ゴジラ」と同じで…雰囲気作りの意味合いが大きく、作り手もはなっから“全部読んでくれとは思っていないはず”である。いくつかテロップを目で追っていると、感覚でどの部分が重要なのかなっていうのはだいたいつかめてくる…兵器の名前とか出てきたら、いちいちすべてを覚えようとはせずこれは“ミサイル”だなとか、人の名前だったら前後の肩書は無視するとか、割り切りが必要。

そうしないとお話の方に追いつけない。あんなもん劇場で1回くらい見ただけで覚えられる人は尋常じゃない…フラッシュ暗算とかが得意な記憶力抜群のヤツか、よっぽどの天才肌だろう(笑)そんなわけで、全部理解したい人は…後々出るであろうDVDやブルーレイまで待った方が得策かと。とりあえず、この驚異的にハイスピードな字幕テロップ攻撃を回避すれば、劇場の大スクリーンで展開されるKLF(劇中のロボット、人型機動兵器、ガンダムでいうモビルスーツ)の戦闘シーンはとにかくシビれる。オイラが大好きなキャラ、タルホ姐さんの軍服姿もイカしてる。

今までは藤原啓治アニキが演じていたホランドだけど…ご承知の通り、啓治アニキが病気療養で仕事を休んでいたので、他の作品でも代役を務めた森川智之が抜擢されていて、意外と違和感がなくて驚いた。故・鈴置洋孝さんに代わって「機動戦士ガンダムUC」でブライトを演じた成田剣さんと同レベルのハマリ役。ただ、まぁ…啓治アニキも洋画の吹替えで仕事復帰してるし、2作目以降ではホランドの出番ももっと増えると思うので、ぜひ啓治アニキに戻ってきてほしいなとも思う。アドロック役でシリーズ初参戦の古谷徹など豪華声優陣の見せ場もいっぱいだ。

ただ、画面に集中したのはこの冒頭部分くらいまででして…本来の主人公であるレントンに語り手がバトンタッチした本筋以降が、“とにかくつまらなかった”という。一番最初のテレビシリーズの“22話~24話”に、主人公レントンが、いつも行動を共にしているホランドたち“ゲッコーステイツ”の仲間から離脱し(家出し)、1人旅している最中に…本当は敵だったビームス夫妻と出会い、本物の親子のような疑似家族を形成するというエピソードがあるんだけど(ガンダムでいうとアムロとランバ・ラル的)…その話をアレンジ、設定を膨らませたのが、今回のお話。

いやね、レントンと養父チャールズ、養母レイとの関係を描いたエピソードなんか、ちょっと“ウルってきちゃう”いい話もあったりするのよ。無知なレントンが、宗教観の違いという大きな壁にぶつかって悩んでる時に…養父母がそれを温かく見守り、時にはしっかり諭したりする姿は本当に感動的だったんだけれども…やっぱりTVの流用作画に合わせて、話を変えるという制約上、時間軸をやたら複雑にした変な編集で誤魔化すという…旧劇版エヴァのDEATH編みたいなになってるんだけど、結局…センスがないから退屈な総集編映画になっちゃったのよね。

で、レントンが家出をして、養父母と再会する間に…どうやらホランドやエウレカと出会い、何か色々なエピソードがあったらしいんだけど、そこをすっぱりと削ってしまってるので、何をいいたいのかさっぱりわからない。でもって、映画のクライマックスが…家出中に“ホランドやエウレカ”と出会ってましたよという、わかりきった答えの再確認なので、まったくもって話が盛り上がらないという。これさ、あんなんに時間軸をいったりきたりゴチャゴチャせずに…普通にエウレカやホランドとの出会い→家出→養父母と再会で良かったんじゃないですかね?

でもっと、何か理由をつけて…クライマックスで10年前の真相を明かす…絶対にその方が映画的に盛り上がったはずである。最初にクライマックスを見せて、あとは尻すぼみというスタッフの構成力のなさがとにかく残念。ついでに、最初と最後はビスタサイズなんですけど…メインストーリーは昔のテレビと同じ4:3です。作画の手直しはしているところもありそうだけど…せっかく“今”再映画化するのであれば、全編ビスタに統一するという手間を惜しんじゃいけないんじゃないか?「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」と同レベルの拘りは見せて欲しかった。

総監督の京ちゃん…京田知己も、アニメのクリエイターとしては才能があるんだと思うけど、やっぱりまだ映画監督には程遠いかなと。中途半端に「エウレカセブン」を知ってるから、こういう感想になっちゃったのかもしれないけど…いちげん客が1本の劇場アニメとして鑑賞した時に、果たして理解できるのだろうか?なんだかんだ言っても…エンドロール後に見せられた次回作の予告編なんかを見ると、気になる“新作画”のオンパレードでちょっと気になったりしちゃってるんですけどね。次回は、オール新作画で映画を1本作るくらいの心意気を見せてくれ!

ちなみに週替わりの入場者特典は無事にゲット…4種類の中からランダム封入されているステッカーの絵柄は“エウレカ/アネモネ/レントン”、3人のキャラの顔が描かれたやつ(3部作のティーザーチラシと同じ絵柄)でした。中には“文字だけ”のヤツもあったりするみたいなので、まぁまぁ当たりを引いた方ではないかと。あと、パンフレットは1000円もしたので買わなかった…800円までだったら買ったかもしれないなぁ、でもパンフで1000円は高いだろ。Amazonのマケプレだともっと高く2000円以上でしたけど。それこそ今に、ブックオフで108円で見つかるだろ。


総監督:京田知己 監督:清水久敏
出演:三瓶由布子 名塚佳織 辻谷耕史 森川智之 根谷美智子 小杉十郎太 久川綾 古谷徹


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2017年09月15日

エイリアン:コヴェナント(2017年)

テーマ:17年09月の劇場鑑賞映画
エイリアン:コヴェナント

【鑑賞日:2017年9月15日】

朝起きたら、また北朝鮮がミサイルをぶっ放したとかで…朝ドラの放送が中止になってた。ミサイルが通過した北海道の人や、政府関係者は大変だっただろうが、とりあえずあまり“大事”にはならなかったようでなにより。それこそ“本当に戦争にでもなったら”シャレにならんしな…“今度は戦争だ”なんて言葉は映画のキャッチコピーだけにしてほしい。奇しくもそのキャッチコピーが使われた「エイリアン2」と、切っても切れない関係になるだろう…リドリー・スコット監督の新作「エイリアン:コヴェナント」が本日公開…無事に映画を見に行ける幸せを噛みしめる。

2104年…宇宙移住計画を実行するため、宇宙船コヴェナント号は、コールドスリープ中の乗組員と2000人近い入植者を乗せ航行中。アンドロイドのウォルターが船の管理を任されていたのだが、ニュートリノの影響によるトラブルが発生!コヴェナント号の船長を含む数十人が犠牲に。新たに艦長の任に就いたオラムは、覚醒した乗組員たちに船の修復を急がせる。そんな時…近くの惑星から謎の電波を受信!本来の目的地よりも近場にあるその惑星に移住できるのではないかと考えたオラムは副官ダニエルズの意見を無視し、航路を変更するのだが…。

大人の事情で「エイリアン」シリーズだというのをひた隠しにした「プロメテウス」の続編にして、それまでの「エイリアン」シリーズ正編へと繋がる前日譚。話は「エイリアン」っぽかったけど、ビジュアル的に物足りないところもあった「プロメテウス」に比べると…よりSF色も強くなり、探査隊のクルーが謎の惑星に到着して以降は、キャメロンの「エイリアン2」にも似ているところが。さすがに“エイリアン”の大群が襲ってくることはなかったが…もしリドリー・スコットが「エイリアン2」を撮ってたら、こんな続編だったんじゃないかという、30年越しのアンサーにも見える。

最初は旦那が死んで、いじけてるだけの“ただのオバサン”にしか見えなかった副官ダニエルズも話が進むと、タンクトップ姿で果敢に“エイリアン”に挑んでいくと…しっかりと“リプリー化”するのであった。初っ端から「プロメテウス」のキャラクターが再登場したり、物語をより理解するには「プロメテウス」の鑑賞は必須だが、多少、内容を忘れていても…前作でどんなことがあったのか、そしてその後にどんなことが起きたのかというのは、本作でちゃんと触れられてますので、色々と思い出せる…一度見てれば、無理におさらいはしなくても大丈夫かな?

マイケル・ファスベンダーが二役演じてるってことで…途中までくると、自ずと“オチ”も想像できてしまうかなという感じ。っていうか、リドリー・スコットは“エイリアン”そのもので恐怖を描くよりも、人間を模して作られた“アンドロイド”の神秘性に惹かれている節があり、続編の監督は他人に譲った「ブレードランナー」をも「エイリアン」の土台にあげてしまおうとしているみたいであった。ただ、「プロメテウス」の哲学っぽさを引きずりつつも、意外と…直球なホラー映画としても楽しめる。キャラは自分勝手の馬鹿が多いし、セックス=死亡フラグのお約束まで出てくる。

あれ、リドリー・スコットの映画って、こんな安っぽかったっけ?(誉めてます)どんな生態系かも“謎”な惑星で別に一服しなくてもいいじゃん…って感じだけど、吸いたくなるのが禁煙者…で、あっけなく犠牲者第1号(宇宙船の事故は除く)に選ばれる。あれこそ、“タバコ=害を及ぼす”という皮肉の何ものでもないよな。人間の身体を突き破って、エイリアンが飛び出してくるというお馴染みのシーンはもちろんのこと、人間が火だるまになったり、エイリアンに襲われた犠牲者の生首がプカプカと水に浮いていたりするのも、けっこう悪趣味(これも、誉めてます!)。


監督:リドリー・スコット
出演:マイケル・ファスベンダー キャサリン・ウォーターストン ビリー・クラダップ ダニー・マクブライド


【海外盤BDはリリース済み】
Blu-ray Alien: Covenant(Import)







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2017年09月12日

ナミヤ雑貨店の奇蹟(2017年)

テーマ:17年09月の劇場鑑賞映画
ナミヤ雑貨店の奇蹟

【鑑賞日:2017年9月12日】

先週…当選報告の記事をアップした通り、9月23日公開予定「ナミヤ雑貨店の奇蹟」の試写会が当たったので、近所のシネコン、シネプレックスまで行ってきた。東野圭吾の同名ミステリーの映像化だそうだが、原作は未読。ミステリーといっても、“殺人が起きたり”するような内容ではなく、どうやら感動系で、SF、ファンタジー的な要素が入ってるとのこと。主演がジャニーズというのが、ちょっとひっかかったりもするのだが、それ以外は若手からベテランまで演技派な役者も多く、監督が、ピンク映画出身のベテラン廣木隆一さんな点にも安心感があるよね。

“ナミヤ雑貨店”の店主・浪矢は…商売をしながら客の“悩み相談”にのっていた。シャッターの郵便受けから投げ込まれた手紙への回答は、店の横に設置された掲示板に貼られ、人に知られたくない深刻な悩みはひっそりと牛乳箱に入れられていた。時は移り、現代…敦也、翔太、幸平の3人は、とある豪邸に忍び込み、女性を襲って、金品を盗み出す。逃げる際に、車が故障してしまい…目をつけていた空き家に隠れるのだが、そこはかつての“ナミヤ雑貨店”だった。やがて3人の前に、1980年からの“手紙”が届き…最初は冗談半分で返事を書くのだが…。

過去と未来が“アイテム”を通じて繋がっており…未来からの助言で過去の出来事が大きく左右されていたみたいな、「オーロラの彼方へ」系のSFミステリーですね。「オーロラの彼方へ」は、無線機を通じて、主人公と若い時の父親が繋がるみたいな話だったけど…本作では雑貨店という場所と、悩み相談を記した手紙が時空を飛び越えて、様々な人の絆を結ぶ。複数のエピソード、時系列がけっこう入り乱れるので、頭で考えようとすると“超ややこしい”んだけど…映像で見てると、ちゃんとストーリーが追いかけらるので、演出、編集の巧さは実感した。

ジャニーズのあんちゃんを中心とした若手男優3人組が、怪現象に遭遇してワーワー、キャーキャーやってる前半部分を見た時は“しまった”って思ったんですけど…話が林遣都演じる売れないミュージシャンに移ったあたりから、物語を楽しむ余裕が出てきて、さらには過去を描いた各エピソードも“ベタ”な内容が多いものの、役者の芝居できっちりと見せるので意外と飽きない。後半に出てくる尾野真千子なんて、さすが朝ドラ女優の貫禄…高卒直後の10代後半(多少、無理はある)から50代の“ババァ”まで1人で演じ切ってしまうのだから恐れ入る。

歌唱シーンやダンスシーンを熱演する門脇麦(彼女もまた女子高生姿を披露)、古風な色気を振りまく成海璃子と、女優陣…いい仕事してるな。男優ではマニアックなところで手塚とおるは絶対に要チェック!手塚さんが過去シーンにチラっと出てくる“養護施設の職員”なんて地味な役に甘んじるわけがなく…他の役者がメインの芝居をしている後ろで、さりげなく“小芝居”してるのがなんとも“胡散臭い”のだが…案の定、他にも出番が!西田敏行も一昔前はなんでも「釣りバカ日誌」のハマちゃんに見えてしまったもんだが、“泣かせる”ジジイ役を好演する。

リアルな作品が好きな人は、SF、ファンタジー的な設定に戸惑う部分もあるかもしれないけど、現代からの助言(悩みへの回答)が複数のエピソードに連鎖、波及して、どんどんとパズルのピースがハマっていく瞬間は意外と心地よく、“ツッコミ”要素をちゃんと忘れさせてくれる。そういうのはやっぱり、ちゃんと映画が撮れる廣木隆一の演出力であろう…ガチャガチャしたテレビ的な作品ばかり撮る最近の“若い監督”は見習ってほしいものだ。ジャニーズ主演、大作邦画にしては、悪くない。東野圭吾原作映画としても、「天空の蜂」より100倍すばらしい内容。


監督:廣木隆一
出演:山田涼介 西田敏行 尾野真千子 村上虹郎 林遣都 成海璃子 門脇麦 萩原聖人 小林薫 吉行和子


【原作小説はこちら】
ナミヤ雑貨店の奇蹟 (角川文庫)







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2017年09月09日

ダンケルク(2017年)

テーマ:17年09月の劇場鑑賞映画
ダンケルク

【鑑賞日:2017年9月9日】

風邪で調子が悪かった(まだ本調子じゃないけど)ので久しぶりの劇場鑑賞…先日実施されたIMAX版試写会は残念ながらハズれてしまった「ダンケルク」を…近所のシネプレックスの通常上映で見てきたよ。昨日から始まってれば、会員デーの1000円ポッキリで見れたのだが、最近の洋画大作にしては珍しく土曜公開。仕方がないので、温存しておいたCLUB-SPICEの“6ポイント(6本鑑賞)で映画1本無料”を使う。「ダークナイト」「インセプション」のクリストファー・ノーランが初めて手掛ける史実もの、戦争映画ということで話題になっている作品です。

1940年、フランス北端ダンケルクに英仏連合軍40万人の兵士が追い詰められていた。イギリスの首相チャーチルは撤退を決断、1人でも多くの兵士を救出するよう命じるのだが…脱出するための船が圧倒的に足りてなかった。兵士のトミーはなんとかダンケルクまでたどり着いたのだが、とても自分が乗れそうな船が見つからない。それでも生き延びて、本国へ帰ろうと行動を開始するが…。同じ頃、海を隔てた母国では民間船を動員して、兵士を救出しようという作戦が始まっていた。また圧倒的に不利な状況でありながら空軍パイロットたちも戦地を目指す!

今までの作品でも多くのシーンでIMAXカメラを使った撮影をしてきたクリストファー・ノーラン…映画ファン、マニアの方だったら説明不要だと思うんですけど、知らない人は普通の映画撮影とは比べ物にならないほど高度で高額な撮影方法だってことくらいは覚えておきましょう。だからね、このIMAXで撮影された映像の迫力が半端ないんです…っていっても、それはちゃんとした上映設備がある劇場で見た場合なんですけどね。全編IMAXで撮影したというのは“売り”の一つでもあるので、情報として独り歩きしてるんですけど…実はとんでもない弊害もあった。

そう…設備が整っていない普通の映画館では、IMAXのフォーマットをそのまま上映できないので、シネスコスクリーンに画像を縮小して上映してるんですね。昔は、画面サイズによって暗幕でスクリーンのサイズを調整してたんですけど、最近はそんなことをするシネコンも減ってきちゃいまして、ビスタのスクリーンでシネスコの作品を上映すると上下に黒帯が出ていて、その逆にシネスコのスクリーンにビスタの作品を上映すると両サイドに黒帯が出ていて、ちょっと気になったりもすると思うんだけど、この「ダンケルク」は上下左右に黒帯、いわゆる“額縁”状態。

一応は…シネコン内でも一番でっかいスクリーンがあるシアターでの上映だったんだけど、画面が小さい。これじゃ、せっかくのハイクオリティ映像も迫力減だ。そんなような話を公開前にネットで語ってる人も少数ながらいたんですけど…ここまで気になるとは思わなかった。だからね、出だしは“いつもと違う投影画面”が気になって、物語の筋を追うどころじゃない…気になって、気になってしょうがなかった。一瞬、上映ミスなんじゃないかとか心配になったんだけど、IMAXを普通の映画館でDLPしてるからかと納得…いつも以上にでっかいテレビという感じ。

そんなわけで、実際に声を出したわけではないけど、心の中で“ブースカ文句をたれまくって”映画を見てたんですけど…途中から、スクリーンの違和感なんか忘れるくらい作品にのめり込んでしまいました。ストーリーはいたって単純でして…ドイツが攻めてきたから、イギリス軍は撤退するよ。船が足りないから民間船も徴収して、仲間を助けに行くよって話なのね。それを主に3つの視点・時間軸を使って描いている。まずは、若い兵士が正規の順番なんて待ってられないから、どんな手を使っても、本国にたどりつこうと必至にもがいてる姿を描くパートから。

たまたま知り合った別の兵士と一緒に…怪我人を運搬するフリして、救助船に乗り込もうとするんだけど…なかなか思うようにいかず、一難去って、また一難の繰り返しと。あとは、そんな戦場に取り残された兵士を助けに行こうとする民間船、民間人のパートと、戦闘機に乗って出撃した空軍パイロットのパートも同時進行に描かれる。ただね、映画的には同時進行で描かれてるんだけど、片方は昼間なのに、片方が夜になったり、同じシーンが重複してたり、作中の時系列が異なっているというあたりが…偏屈で、一筋縄ではいかないノーラン映画らしさであろう。

ちょっとややこしいぞなんて“ツッコミ”を入れたくなる人もいるかもしれないけど、そこは我慢。戦争映画なので映像は派手なものも多いのだが…物語は淡々と進んでいく感じだ。ただ、ほとんど鳴りっぱなしに近い感じのハンス・ジマーの音楽が、やたらと焦燥感や不安感をあおるのも事実でして、画面から目が離せなくなっている。そして、知らないうちにバラバラだった時間軸が、1本に繋がってるあたりの編集の妙にも脱帽。奇をてらった物語でもないし、戦争という理不尽なものを描いた作品なんだけど、ミステリーで謎解きが終わった後のような爽快感。

基本はドンパチな戦争映画ではあるんだけど…それこそ先に公開された、銃を持たない兵士「ハクソー・リッジ」同様、“人間ひとりひとりの命の尊さ”を説いた内容であるのも事実だろう(「ハクソー・リッジ」はホラー映画並みのゴア映像で、「ダンケルク」はそれこそサスペンス風味の演出で命の大切さを描いている)。一方で、ドイツ兵の大軍よりも…恐怖に駆られた味方の方が“たちが悪い”なんていう人間の醜さを描く場面は、「新感染 ファイナル・エクスプレス」で“ゾンビより人間の方が怖かった”というのと同じだななんていうのを思い出しながら見てました。


監督:クリストファー・ノーラン
出演:フィオン・ホワイトヘッド ケネス・ブラナー キリアン・マーフィ ジェームズ・ダーシー トム・ハーディー


【原作ノンフィクションだそうです】
ダンケルク (ハーパーBOOKS)







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