エイリアン:コヴェナント(2017年) | 勝手に映画紹介!?

エイリアン:コヴェナント(2017年)

エイリアン:コヴェナント

【鑑賞日:2017年9月15日】

朝起きたら、また北朝鮮がミサイルをぶっ放したとかで…朝ドラの放送が中止になってた。ミサイルが通過した北海道の人や、政府関係者は大変だっただろうが、とりあえずあまり“大事”にはならなかったようでなにより。それこそ“本当に戦争にでもなったら”シャレにならんしな…“今度は戦争だ”なんて言葉は映画のキャッチコピーだけにしてほしい。奇しくもそのキャッチコピーが使われた「エイリアン2」と、切っても切れない関係になるだろう…リドリー・スコット監督の新作「エイリアン:コヴェナント」が本日公開…無事に映画を見に行ける幸せを噛みしめる。

2104年…宇宙移住計画を実行するため、宇宙船コヴェナント号は、コールドスリープ中の乗組員と2000人近い入植者を乗せ航行中。アンドロイドのウォルターが船の管理を任されていたのだが、ニュートリノの影響によるトラブルが発生!コヴェナント号の船長を含む数十人が犠牲に。新たに艦長の任に就いたオラムは、覚醒した乗組員たちに船の修復を急がせる。そんな時…近くの惑星から謎の電波を受信!本来の目的地よりも近場にあるその惑星に移住できるのではないかと考えたオラムは副官ダニエルズの意見を無視し、航路を変更するのだが…。

大人の事情で「エイリアン」シリーズだというのをひた隠しにした「プロメテウス」の続編にして、それまでの「エイリアン」シリーズ正編へと繋がる前日譚。話は「エイリアン」っぽかったけど、ビジュアル的に物足りないところもあった「プロメテウス」に比べると…よりSF色も強くなり、探査隊のクルーが謎の惑星に到着して以降は、キャメロンの「エイリアン2」にも似ているところが。さすがに“エイリアン”の大群が襲ってくることはなかったが…もしリドリー・スコットが「エイリアン2」を撮ってたら、こんな続編だったんじゃないかという、30年越しのアンサーにも見える。

最初は旦那が死んで、いじけてるだけの“ただのオバサン”にしか見えなかった副官ダニエルズも話が進むと、タンクトップ姿で果敢に“エイリアン”に挑んでいくと…しっかりと“リプリー化”するのであった。初っ端から「プロメテウス」のキャラクターが再登場したり、物語をより理解するには「プロメテウス」の鑑賞は必須だが、多少、内容を忘れていても…前作でどんなことがあったのか、そしてその後にどんなことが起きたのかというのは、本作でちゃんと触れられてますので、色々と思い出せる…一度見てれば、無理におさらいはしなくても大丈夫かな?

マイケル・ファスベンダーが二役演じてるってことで…途中までくると、自ずと“オチ”も想像できてしまうかなという感じ。っていうか、リドリー・スコットは“エイリアン”そのもので恐怖を描くよりも、人間を模して作られた“アンドロイド”の神秘性に惹かれている節があり、続編の監督は他人に譲った「ブレードランナー」をも「エイリアン」の土台にあげてしまおうとしているみたいであった。ただ、「プロメテウス」の哲学っぽさを引きずりつつも、意外と…直球なホラー映画としても楽しめる。キャラは自分勝手の馬鹿が多いし、セックス=死亡フラグのお約束まで出てくる。

あれ、リドリー・スコットの映画って、こんな安っぽかったっけ?(誉めてます)どんな生態系かも“謎”な惑星で別に一服しなくてもいいじゃん…って感じだけど、吸いたくなるのが禁煙者…で、あっけなく犠牲者第1号(宇宙船の事故は除く)に選ばれる。あれこそ、“タバコ=害を及ぼす”という皮肉の何ものでもないよな。人間の身体を突き破って、エイリアンが飛び出してくるというお馴染みのシーンはもちろんのこと、人間が火だるまになったり、エイリアンに襲われた犠牲者の生首がプカプカと水に浮いていたりするのも、けっこう悪趣味(これも、誉めてます!)。


監督:リドリー・スコット
出演:マイケル・ファスベンダー キャサリン・ウォーターストン ビリー・クラダップ ダニー・マクブライド


【海外盤BDはリリース済み】
Blu-ray Alien: Covenant(Import)







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