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2017年10月27日

エンドレス 繰り返される悪夢(2017年)

テーマ:アジア映画
エンドレス 繰り返される悪夢

今週はWOWOWで韓国映画サスペンスの特集もやってるんだけど…日曜日に放送された「暗殺」を、ちょうど台風による豪雨の影響でまたしても受信障害が起き録画に失敗(同時録画してたWOWOWドラマの「沈黙法廷」も同じく」)。一番気になっていた作品だけに、リピート放送が来月まで待たないとないのが痛い。その後のラインナップも一応、毎日録画はしてたけどまだ手を付けておらず…とりあえず昨晩、劇場未公開の作品をソフトリリース前に放送するジャパンプレミア扱いでオンエアされた「エンドレス 繰り返される悪夢」を先に鑑賞することに。

WOWOWの解説にも「恋はデジャ・ブ」「ミッション:8ミニッツ」「オール・ユー・ニード・イズ・キル」といった作品が引き合いにだされているけど…何度も同じ出来事を繰り返してしまう、いわゆるループ形のサスペンス。それなりにアレンジもあり、独自展開もされるが…そこを書いてしまうとネタバレになるのかな?WOWOWの解説部分にはヒントが載ってるけど、あらすじ紹介のところでは触れてないな。ということで、オイラも次の段で書く“あらすじ”まではネタバレなしで頑張って文章をまとめてみるが、感想本文ではネタバレは避けられそうにないのでお許しを。

医師のジュンヨンは、紛争地区で医療活動を続けるなどマスコミも注目…多忙を極めており、その日も出席していた国連から戻ってきたばかりだった。実は娘ウンジョンの誕生日だったが、普段から仕事優先でウンジョンのことをかまってやれず…電話で機嫌をとろうと頑張る。そして、早く直接合わなければと思い、車を飛ばすのだが…途中でタクシーが交通事故を起こしている現場に遭遇。結局…救助に手を貸してしまうが、ウンジョンも同じ事故に巻き込まれていた事実を知り絶望する!その瞬間、意識が遠のき…気づくと飛行機の中に戻っていた!

タイムループを題材にした、ゲームが原作のTVアニメ「STEINS;GATE(シュタインズゲート)」で“まゆしぃ”というヒロインの1人が、何をしても死んでしまい、主人公がバッドエンドをやたらと繰り返すっていう悲惨なエピソードがあるんだけど…ぶっちゃけアレに似てるなって思った。こちらは主人公の実の娘なわけだけど…まだ小学生くらいの幼い女の子で、そんな女の子が、車に吹っ飛ばされ、アスファルトの道路に叩きつけられるのをスローで再生してみせるなど、韓国映画らしいエグさも健在…娘の顔が血で染まってるのを目の当たりにして、主人公は絶望。

理由や原理は不明だが…いや理由はもちろん後半で判明するんだけど、とりあえず、娘がまだ生きている数時間前まで逆行し、“ループ状態”に突入していると気づいた主人公は、なんとしても娘を助けようと…最初にとった行動に少しずつ、時には大幅に変化を加えてみるんだけど…どんなにあがいても、娘の死を避けられず、午後12時になると…空港に到着する直前の飛行機内へと戻ってしまう。まぁ、ここまでは前述の通り…既視感ある“ループもの”のお約束展開といったところ。ここから、どうやって事態の解決に持っていくのかなというところで…。

ハイ、ここからがネタバレです。WOWOWの解説文には“主人公に協力者が現われたり、中盤で重大かつ意外な事実が判明するなど、ひねりにひねって四転五転する急展開”と書かれてるんですけど…まず、同じようにループを体験している人間がもう1人(=協力者)いたというのが大きな独自設定の1つでしょう。探せば、似た設定の作品もあると思う…前述の「STEINS;GATE」にも、ちゃんとループの原理を理解している“未来人”みたいなのが出てきて、物語が大きく動いたりもするんだけど…本作のもう1人のループ体験者は主人公と境遇が似ている。

そのもう1人も…“大事な相手”とちょっとばかり険悪な関係になっていたんだけど、同じ事故に巻き込まれて、その“大事な相手”を失ってしまっていた。なんとか助けようと、やっぱり“ループ状態”の中でもがき苦しんでいたんだけど…ちょっと待て、毎回、1人だけ違う動きしてる人間(=主人公)がいるじゃないかと気づくわけですよ…アイツは何者だと。もしかしたら情報を共有すれば、状況が打開できるかもしれないと、一縷の望みに託す。以降、時間が逆行しても…2人が接触した事実は消えないんだけど、バッドエンド回避のアレンジに広がりが出る程度。

まだ何か、ループに陥る原因があるはずだと…色々と体験したり、調べたりしていくと、そもそも単なる交通事故だと思っていた“タクシー”の動きが怪しいという事実にようやく行き当たる。そこから主人公たちループ者の過去なども大きく物語に絡み始めて、ようやく娘たちを助けられそうじゃない?っていう明るい兆しが見え始める。ただし…そんな簡単にハッピーエンドにはならない。WOWOWの解説には“韓国産ファンタジーサスペンス”なんて言葉でジャンルを説明していたけど…いやいや“バイオレンス”を忘れてるだろうな、血みどろハード展開だよ。

流れを変えるにはそれなりの“変化”を起こさなければならないわけで、自分で自分の頭を殴って出血させることもあれば、警官を襲ったり、はたまた“ループの鍵を握る人物”と殺し合いに発展したり。こういった荒っぽい作戦に出るのは医者じゃない、もう1人の主人公…WOWOW曰く協力者の人物が多かったかな。そして、2人の主人公は、いってみればこんな摩訶不思議な現象に巻き込まれてしまった可哀そうな被害者なんだけど…そういうイメージが覆される瞬間も訪れるわけですよ。いったい2人はどんな罪を背負っているのか?それが原因なのか?

こういうループものって、ループを繰り返している当人に“肉体的”な後遺症は残らないものなのだろうか?でもあれだよね…最愛の人を何回も、映像に描かれてないだけで下手すりゃ何十回、何百回と繰り返していた可能性もあり、“精神的”にはかなりキツいに違いない…実際の“体感時間”はどのくらいなのだろうか?映画は90分だけど、生きてる娘とようやく触れれらた(その後、生き延びるとはまだわからない)のは…“ループ”を意識してからどのくらいの時間が経った頃の話なのだろうか。そのあたりまえ考え出すと、ループものって本当に切ないよね。

そんなわけで、最初は“こまっしゃくれたガキ”だななんて思っていた主人公の娘も…様々な話が繋がった瞬間のある場面では、とっても愛おしく感じるんだよなぁ。けっこうベタな話だけどちょっぴりウルっときてしまった。ただね、何度も事故に遭いまくった時は、歩きスマホに加え、ヘッドフォンで音楽なんか聴いてたから、ちょっと自業自得感もあったりするんだよな。あれは、何かと問題になる“歩きスマホ”への警鐘の意味もあるんじゃないだろうか?どっかのABEさんも憲法改正や子育て支援を吠える前に、歩きスマホの問題を何とかしてほしいものだ。


監督:チョ・サンホ
出演:キム・ミョンミン ピョン・ヨハン シン・ヘソン チョ・ウンヒョン


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2017年10月14日

女教師 ~シークレット・レッスン~(2017年)

テーマ:アジア映画
女教師 〜シークレット・レッスン〜

劇場未公開の作品をソフトリリース前に放送するWOWOWのジャパンプレミアにてエアチェックしておいた「女教師 ~シークレット・レッスン~(原題:Misbehavior)」を鑑賞…男子校の女教師2人、年増と新人が男子生徒を巡って三角関係になるという、ドロドロ、ゲスゲスの韓国映画。年増教師を演じるのはキム・ハヌル…ネットでこの名前を検索するとプロゴルファーの方が多くヒットしてしまうが、けっこう昔から活躍している女優さん。現段階でソフトリリースは未定、一部のネットショップで韓国盤DVDの扱いはあるようですが、日本のAmazonでは発見できず。

とある男子校で働く非正規教師のヒョジュ…正規教員たちから差別を受けながらも必死に働いていた。ある日、同僚教師が産休で休むことに。代わりにクラス担任を任される。そのクラスには、バレエの特待生として優遇されている生徒ジェハがいた。そんなジェハが…夜遅くまで1人で練習しているのを見て、ヒョジュは彼の事を気に掛けていく。ちょうど同じ頃…理事長の娘ヘヨンがコネを利用して正規教員に採用され、非正規教師の間で不満が募る。ある日、ジェハの様子を覗きにいったヒョジュは、ジェハがヘヨンとセックスしているのを目撃してしまう!

出てくるキャラクターがみんな自分勝手でゲスなヤツばかりなので…誰にも感情移入ができない、さすが韓国映画。主人公の年増女教師キム・ハヌルも、最初こそ“幸薄い”感丸出しの根暗顔で、可哀そうだなって思えたんですよ。男性教諭からはパワハラ、セクハラを受けまくりだし、生徒からも“非正規”ということで教師扱いされない。散々、残業して疲れて家に帰ると…自称・作家、実際は“おそ松さん”レベルのクソニートが待っている。赤Tシャツに半ズボン姿でソファにゴロンとしてる彼氏…まさにおそ松そのもの(半ズボンは十姉松か)だよね(笑)

この彼氏が本当に駄目彼氏でして…ただでさえ環境が悪い職場の仕事中に…押しかけてきて、呼び出し。何事かと思えば…“お前の職場を見学しながら、学食で飯を食いたかった”って…それって物は言いようってやつで、単なる“たかり”じゃねーか(笑)さすがの幸薄い女キム・ハヌルもブチきれる。これは、別れ話を切り出すしかないだろうって思ったら…まさかの彼氏の方から“部屋を出ていく!”宣言。どうやら、“昼飯”の件を根に持ってるようで逆ギレ。“俺はフランスへ行く”って…駄目彼氏、おそ松じゃなくて、イヤミだったか…まさに“ シェー!!”ざんす。

これに追い打ちをかけるのが、コネで“正規教員枠”を分捕っていった理事長の娘。この女が“つくり”なのか“天然”なのか、男性教師陣に媚びを売って、愛想を振りまいて…どんどん学内で地位をあげていく。面白くないのが女性教師陣、とりわけ“非正規”の皆さん。普段はあまり感情を表に出さないキム・ハヌルだけど、内心はかなりご立腹。だけど…なぜかキム・ハヌルにはグイグイすり寄ってくる理事長娘。大学時代の先輩後輩だというのが理由なんだけど…見てるだけでむかつくので、キム・ハヌルの方は“覚えてない”と冷たく突き放す。

公私ともに最悪な状況のキム・ハヌルは、密かに“ときめいちゃった”自分の教え子、バレエ特待生の美少年をのぞき見してストレス発散しようとするんだけど…そこで目撃しちゃうのだ、愛しの美少年がよりによって理事長の娘と“体育倉庫でヤってる”ところを!最初はショックだったけど…逆にこれをチャンスと捕らえる女教師キム・ハヌル…これで理事長娘の弱みを握ったことになる。“この淫行尻軽エロ教師が!”と思ったかどうかは定かじゃありませんが…それに近い感情を抱きつつ、いつもの“感情を抑えた”表情で、理事長娘をさりげなく脅迫。

おどおどしてる理事長娘を横目に、勝ち誇った表情のキム・ハヌル…“面倒見の良い教師”を装い、今度は自分が美少年にすり寄っていく。駄目彼氏もいなくなったし…美少年の方も“年上キラー”…そうなってしまうのも時間の問題。“家に帰りたくないオーラ”を出しまくる美少年に、“ウチ来る”なんて…。同じような立場の理事長娘を脅したのに、自分が同じ過ちを繰り返すなんて!月並みだけど“恋は盲目”…年甲斐もなく“教え子美少年”に夢中になっていく。だから、若い理事長娘ならいざしらず、今時の高校生が何の“見返り”もなしに、ババァとヤるかよ!

勝手に“幸せオーラ”を出してはしゃいでるキム・ハヌルが“痛すぎて”見てられない…ホラ、案の定な展開だよ。みんな“自分さえ幸せならそれでいい”…相手の事なんか考えちゃいない。最終的には、みんなが本性をさらけだし…ブチキレるヤツもでてくる、女の嫉妬、逆恨みは怖い怖い。お互いに“男をとりあってた”のに…あっけらかんと“姉妹みたい”と再びすり寄ってくる理事長娘…本当に“大学時代の先輩後輩”として慕ってるのか?でも、仲直りした後は…家政婦みたいな扱いになってたけどな。その前に、姉妹は姉妹でも、あんたらは“竿姉妹”ですから。


監督:キム・テヨン
出演:キム・ハヌル ユ・イニョン イ・ウォンギュン


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韓国映画/ 女教師 (DVD) 韓国盤 Misbehavior





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2017年09月29日

九龍猟奇殺人事件(2015年)

テーマ:アジア映画
PORT OF CALL (2015) (DIRECTOR'S CUT)

劇場未公開の作品をソフトリリース前に放送するWOWOWのジャパンプレミアにてエアチェックしておいた「九龍猟奇殺人事件(原題:踏血尋梅/英題:PORT OF CALL)」を鑑賞…実際に起きた猟奇殺人を題材にした香港のサスペンス映画。主演は“極限探偵”シリーズや、最近では「コールド・ウォー 香港警察」2作品で主役を務めていたアーロン・クォック。撮影監督にウォン・カーウァイ作品でお馴染みのクリストファー・ドイルなども参加しており、香港映画好きなら“食指が動く”に違いない。ジャケ画像とタイトルのリンク先はAmazonで見つけた海外盤BD。

2010年、香港…アパートの一室で大量の血痕が見つかり…行方不明の少女が殺され、どこかに遺体を遺棄された可能性が浮上。事件発覚直後に犯人のティンは警察に自首…容疑を認め、遺体を遺棄した場所なども素直に供述するのだが、担当する刑事のチョンは何かが引っかかるようだ。やがて被害者の少女ワン・ジェイメイの意外な素顔が明らかに…。彼女は1年前に広東省の東莞市から家族と引っ越してきたばかりだったが、直ぐに学校も辞めてしまい、モデル事務所で雑用の仕事をしながら、売春を行っていた。いったい彼女に何があったのか?

犯人はすぐに自首してくるので、特に“犯人当て、犯人捜し”をするような内容ではなく…被害者少女が殺害される原因、そして犯人が殺害に至った動機を探るのがメインとなる。被害者少女は中国から香港に移ってきたばかり…家庭もそんなに裕福ではなく、周囲からもちょっぴり浮いた存在であり、学校も辞めてしまう。そんな彼女にも“モデルになりたい”という夢があり…オーディションなんかを受けるんだけど、現実はそんなに甘くなく、モデル事務所の下働きがせいぜい。しかも給料は安い。仕方がないので、売春に手を染め…そこから先はズルズル。

その売春なんかも…最初こそ仕事と割り切っていたんだけど、そのうちに“孤独感を埋める”ために、自分が気に入った相手に“客以上の関係”を求めてしまったり…そしてさらに“傷つく”と。どうやら、そのあたりの事情も事件の背後にあるのではないか?と…刑事がやたらと拘って調べ始める。アーロン・クォック扮するこの刑事も、普段はボケっとして、まったくオーラがない…「コールド・ウォー 香港警察」の副長官(2作目では長官に!)とは対照的なんだけど、実は事件にのめり込むタイプで…その結果、結婚生活が破綻してしまった過去がある。

職場の上司なんかからも…ほどほどにやりなさいみたいなことをしょっちゅう言われてる。この女上司との会話のやり取りもなんだか微妙でして、訳ありっぽい感じ。案の定、話が進んでいくと…やっぱりそうだったかって“確信できる”会話なんかも出てくるんだけど…そういう“説明的”じゃないスタイルが全編を通したトーンでもある。被害者の殺害後、刑事が事件を調べる現在と、生前の被害者を描いた過去と時間軸がいったりきたり錯綜するので、若干、話の分かりづらさもあるんだけど…そのおかげで、ミステリアスな雰囲気づくりに一役買っているのは確か。

被害者を演じる女優の女の子はなかなか可愛らしく(でも、劇中ではモデルにはなれない)魅力的なんだけれども…なんとこの女の子が“ちゃんと脱いで”激しい濡れ場も演じているので、オジサン的にはドキドキ…ご馳走様って感じなんだけど、そんな“夢見心地”なシーンから、一転して…殺害シーンにいたっては、かなり生々しい、グロテスク描写で目を背けたくなる。犯人は“豚の解体”を参考にして死体をバラバラにしたと供述しており、顔の皮をはいだり、内臓を取り出したりやりたい放題…ただ、なぜそこまでしたのかという“理由”があるわけですが。

死体の解体シーンは、裁判での供述と並行して描かれていたんだけど…それこそ、自分が“裁判員裁判”に立ち会っているかのような錯覚に陥ってしまった。よく、証拠写真や再現映像を見て“トラウマになった裁判員”がいるって話を耳にするが…実際は映画どころではなく、もっと“エグい”のかもしれませんね…。香港映画らしい“ドンパチアクション”はほとんどなく…事件関係者のチンピラと追いかけっこするくらいなんで、エンターテイメント性は低く、想像していたタイプの作品とちょっと違ったが、映画らしい“重厚”さは味わえて、見応えがあった。


監督:フィリップ・ユン
出演:アーロン・クォック ジェシー・リー エイレン・チン パトリック・タム マイケル・ニン タイ・ボー


【Blu-rayソフト(海外盤)の購入】
Blu-ray PORT OF CALL (2015) (DIRECTOR'S CUT) ※日本語収録なし!




【-10月2日追記-12月に日本版リリース決定】
DVD 九龍猟奇殺人事件







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2017年09月27日

大丈夫2(2006年)

テーマ:アジア映画
Men Suddenly in Black, Vol. 2

Rakuten TVの“無料シネマシアター”、先着50名のオンライン試写会にて「大丈夫2(英題:Men Suddenly In Black 2)」を鑑賞…先月、同じオンライン試写会で鑑賞済み、香港ノワール風な演出で展開される、男たちが嫁さんを騙して浮気に走るお馬鹿コメディ「大丈夫」の続編となる。前作は香港の鬼才と呼ばれていたパン・ホーチョンが監督を務めていたが、本作は別の監督に変更。エリック・ツァン、ジョーダン・チャンなどメインキャストは再登板しているも、目立つところではチャップマン・トーがいなくなっていて、それに伴いキャストやキャラ設定の変更もある。

相変わらず、妻に内緒で浮気三昧のティンとその仲間たち…その日も、みんなで集まって、“浮気の誤魔化し方”を相談中…“ホテルに備え付けのボディシャンプーは使っちゃいけない”“アリバイづくりに麻雀を利用しろ”などなど。後日、皆は妻同伴で知人宅のパーティーに参加…そこでも妻に内緒で“くだらない下ネタ談義”で盛り上がっていた。一方の妻たちは…そんな夫たちの“浮気癖”をすっかり見抜いており、懲らしめるために自分たちも浮気をしてみないかと提案する。すっかりその気になった妻たちはAVなどを使って研究、浮気の準備を始める…。

前作では妻たちの目をかいくぐって“なんとしても浮気をしよう”とする旦那たちが右往左往する様子がノワール風演出と、映画パロディ満載で描かれていたが…本作ではすっかり立場が逆転、嫁さん連中が浮気に走り、それをオドオドしながら旦那連中が監視する内容になっていた。夫婦生活のマンネリをテーマに描く作品だが、作品の内容は“マンネリ化”してないところはさすがだね(笑)ただ、男だと笑って見れた部分も…ヨガを始めるのは“アソコの締まりをよくするため”など女優陣の下ネタになると“お下品度”が増して、ちょっと引き気味になるよね。

あるキャラクターの嫁さんがキッチンで映像を見ながら一心不乱にニンジンの皮をむいており、何の料理を作ってるのかなと思いきや…剥き終わったニンジンが“アレの形”になってまして、“ひとりエッチ”用の道具を作っていたというオチ…ストレートすぎる。ちなみに指南ビデオの中では“ダイコンがお薦め”だと…。男性客よりも「セックス・アンド・ザ・シティ」あたりの海外ドラマにハマった女性の方が…かえって共感できる内容なのかもしれない。世界各地の女性が浮気について語るシーンがあるのだが、なぜか日本人は深田恭子…という名のまったくの別人。

お馬鹿な内容ながら、何気にミステリーっぽい要素もあった1作目は、まるで「ハングオーバー!」のようだと感心したんだけど…この2作目はそこまでの驚きはなかったか。ただし、1作目で描かれた“オチ”を踏まえての…嫁さん連中の行動であり、ギクシャクしていた夫婦仲が、いつの間にか元鞘におさまっていくのは意外と感動的。しかし“妻たちの浮気騒動”で一見、懲りたかのように見えた旦那連中だったが、最後の行動で笑わせる…“馬鹿は死んでも治らない”というが男の浮気癖も同じだ。劇中にあった“夫婦は一生騙しあい”というセリフが奥深い。


監督:チュン・シューカイ
出演:エリック・ツァン テレサ・モウ ジョーダン・チャン ジョシー・ホー チャン・タツミン ウォン・ユーナン


【Amazonで見つけた海外盤DVDです】
DVD Men Suddenly in Black, Vol. 2 ※日本語なし




まだ間に合うかも? Rakuten TV 試写会はこちら https://tv.rakuten.co.jp/content/230081/




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2017年09月24日

ドラゴン危機一発’97(1997年)

テーマ:アジア映画
ドラゴン危機一発´97

なんだかんだであっという間だった1か月…Netflixの“無料体験”もいよいよ明日で終了。契約を継続しないのであれば、早く解約しておかないと…ちょっと前にズルズルと何か月も利用してしまったmusic.jpの時みたいに、課金されてしまう恐れがるなぁ(笑)最後くらい、まとめて3、4本映画を見ようと思ったりもしてたんだけど…朝起きた後、二度寝してしまい、気づいたら午後2時を過ぎていた、いかんいかん。そんなわけで、寝ぼけた頭を覚まそうと、こんな映画を見る…ドニー・イェン主演の「ドラゴン危機一発´97」。Amazonではもちろん有料配信だしな。

若い青年ベンは…ようやく伝説の格闘家マンヒンの居所を突き止める。案内人の側近ワイと待ち合わせし、遂にマンヒンと対面することになったのだが…そのマンヒンは椅子に腰かけたまま居眠りをしていた。この男が本当に伝説の男なのか?ベンは訝しがる…。そんなベンの態度を見抜いたワイは…話をしながらマンヒンが起きるのを待とうと提案。ワイは、自分とマンヒンが出会った頃の思い出を語り始める。やがてマンヒンも目を覚まし話に加わる…そしていよいよ、なぜマンヒンが伝説の男として恐れられるのかが、想像を絶する真実と共に語られる。

この作品、2015年にリマスター版のブルーレイやDVDが発売…当時、近所のツタヤにもそれらのソフトが入荷してたんだけれども、新作料金だったので慌てて借りるようなことはせず、半額レンタル、100円レンタルになったら借りようと思っていたんだけれども…結局、値下げする前に利用していたツタヤが閉店しまって、そのままになっていた。Amazonのプライムビデオで対象にならないかなと気にしてたんだけど…前述のように、いまだ実現はしていなかった。そうしたら、Netflixで配信してたんだもん…これは見ておかなければと、マイリストに追加しておいた。

「ドラゴン危機一発」といえば、映画ファンなら知ってて当然、知らなきゃもぐり、ブルース・リーの代表作、実質上の主演第1作目ということで有名。そんな作品と同じタイトルに“97”をくっつけた(英題も「ドラゴン危機一発」と同じ“The Big Boss”に“New”を追加しただけだし)わけだけど…実際にストーリーやキャラクター、設定が継承されているわけではなく、いわゆるオマージュってヤツでして、主演のドニー・イェンによって“ブルース・リーの魂”が継承された作品ってことですよね。だから、「ドラゴン危機一発」を見ていなくても、別に構わないとは思うけど…。

冒頭、清楚系のおねーさんが、廃屋でガラの悪い連中に囲まれて、今にも犯されそうな状況に陥ってるんだけど…そこに謎の男(ドニーか?シルエットなのでわざとわかりづらくしてる)が現れ、手に持ったナタ(刀)で、そのガラの悪い連中を次々にぶっ殺していくというのを…やたらスタイリッシュな映像で見せる(画面は“銀残し”のようにもやって、ボヤケてる)。一番偉そうに見える“太った男”の首を吹っ飛ばし、他のザコキャラと戦えば、ぶつかり合った武器と武器がまるで「ハイランダー 悪魔の戦士」のようにスパーク!なんだかわからんけどカッコイイ。

“THE NEW BIG BOSS”のタイトルに続き…どうやら話は現代(当時の)へ…パソコンをカタカタ操作する若い男が、普段は会えないような“誰”かとアポイントを取って、会いに行くところから始まる。男は案内人と合流し…どこぞのビルへ。そこで待っていたのが、パっと見“ボケ老人”にも見える老け顔メイクのドニー。彼がなにやら伝説の凄い人物らしい。接見した若い男もちょい疑う…“こんなジジイが?”と。そこで、案内人の男が…語り始めるのだ、“ジジイ=ドニー”がどれだけ凄い男だったかを。ただし、最初は案内人本人の身の上話から始まる。

話は再び過去へ…案内人の男は、貧乏人が集まって暮らしている村の中で、わりと目立つ存在の悪ガキでして、そこにフラリと現れ、道案内を乞うドニーをカモにしようと近づいていくんだけれども、その後、山の中で山賊に襲われまして、ドニーが持ってたナタで相手を血祭りにあげるのを目の当たりにする。羨望の眼差しでドニーを見つめる若い頃の案内人…目をギラギラさせて、俺にも刀(ナタ)の使い方を教えてくれと懇願。結果的に親交を深めるようになる。その一方で…実は記憶を失っていたドニー…山の中に立つ七聖廟という場所のみを覚えていた。

さらにそこでは、自分の事を知っているガールフレンドが待っているのではないかというのを信じて…。そしてなんと、実際にドニーが思い描いていた通りの“美女”が帰りを待っていた!しかし…ドニーはその“美女”こそ記憶を取り戻すきっかけになるのではないかと期待していたんだけど…そう簡単にはいかずまったく思い出せない。一方、どんなに過酷な現実に直面してもドニーの帰りを待ち続けた“美女”も、“お前の事を覚えていない”と言われればショックがでかく、せっかく再会したのにぎこちない2人…なんか、切ないラブストーリー展開に突入する。

それでも“あなたが最初で最後の男性よ”なんて言われれば…たとえ記憶を失っていても“あっちが正常”だったらムラムラするに決まってる!ドニーも最初は戸惑っていたけど、遂に土砂降りの雨の中で“熱い接吻”…そのまま家にお持ち帰り!最初に2人が再会した時は、山賊と闘った直後で大けがをし気を失ってたドニー…それをおねーちゃんが一生懸命介抱するんだけど、着てる服が薄着なので、プラジャーの線が薄っすらと見えてるんですね…それがなんとも艶っぽくて、場違いにも“エロイな”って感じたんだけど、あれも濡れ場への伏線だったのかなと。

ただ、こんな幸せは長く続かず…ドニーの過去を知っている悪党が村に押しかけてきて、大殺戮が勃発!アクションも凄いんだけど、展開も凄い…というか、酷い、惨い。なるほど、冒頭のアクションで太った悪党の首が吹っ飛んだのにもちゃんと意味があり、クライマックスのアレに繋がるのね。最初の方に出てきた山賊も…実はドニーの過去を知る追手が混じっていた!とりあえず、ここで起きた“様々なこと”が現代にも語り継がれて、伝説の存在になったドニー。忘れてたけど、最初の若い男はそんなドニーに、いったいどんな用事があるのだろうか?となる。

単純な話なのに…現在と過去がいったりきたりするので、話がやたらとややこしくなり、回想シーンの中に回想シーンが出てきちゃったりするのも、映画的には“美しくない”と思うんだけれども…そういうマイナス要素があっても、ドニーの“ドラゴン=ブルース・リー愛”が詰まったアクションパート(特に蹴り!)を拝むだけでもお釣りがくる。猛ダッシュしながら、棒切れでザコどもを玉砕!至近距離でリボルバーの拳銃をぶっ放されても、木の陰に隠れてサラリとよけるし、飛んできたナイフも竹で受けて、そのまま相手に投げ返しちゃうし…伝説になるわけだ(笑)

尋常じゃないくらいの敵の数…一味のザコ、ヤラれ役でドニーの盟友、谷垣健治さんも出てるんだけど、2回も3回も…いったい何度殺されてるんだよってくらい、殺されまくるので笑ってしまう。自分の勘違いじゃないよなと思って…ネットで情報をググってみたら、香港映画通で知られるタレントの飯星景子姐さんがブログで同じことを指摘してまして…やっぱり全部谷垣さんだったんだと納得。それにしても景子姐さんの映画愛は相変わらず熱いし、為になる情報もいっぱい!自分も含め、その辺の映画秘宝かぶれの素人ブロガーやレビュアーと格が違う!


監督:ドニー・イェン
出演:ドニー・イェン カーメン・リー ダヨ・ウォン エドモンド・リョン ベン・ラム 谷垣健治


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DVD ドラゴン危機一発´97







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2017年08月24日

大丈夫(2003年)

テーマ:アジア映画
Men Suddenly in Black

Rakuten TVの“無料シネマシアター”、先着50名のオンライン試写会にて「大丈夫(英題:Men Suddenly in Black)」を鑑賞…一時期、新世代の鬼才として日本でも話題になったパン・ホーチョンの香港映画。昨年、Rakuten TVの前身“楽天SHOWTIME”時代のオンライン試写会で見た「AV」なんかもこの監督さんで…下ネタが絡んだちょっとお下品な、奇抜系コメディなんかを得意とする。出演はエリック・ツァン、チャップマン・トー、ジョーダン・チャンと…これまた香港の“バイプレイヤー”な俳優たちがズラリと顔を揃え、最後には“大物スター”も本人役でカメオ出演!

とある日の香港、尖沙咀のビリヤード場に男たちが集結…リーダーのティンを筆頭に、チャオ、チュン、ボーの4人だ。彼らは、とあるミッションを遂行しようと、今日のために準備を整えてきたのだ。そのミッションとは…妻や恋人が旅行に出かけている間に、“浮気”を成功させるということだった。まずは、事前に約束した浮気相手と、それぞれ待ち合わせをし、ホテルに連れ込む予定だったのだが、邪魔が入り失敗。再集合した4人はその足でネットカフェへと向かうが…。一方、旅行に出かけた妻たちも、夫の浮気を察知して、密かに尾行をしていた!

香港ノワール風の思わせぶりな演出で始まる物語…まるで銀行強盗を企む「レザボア・ドッグス」の犯罪者集団みたいな主人公たち。とにかく行動が怪しい…なんだけど、その後に語られるミッション計画を聞いてアレレとなる。証拠が残るから携帯電話やキャッシュカードの利用を控えろという注意事項と共に、なんで避妊具が出てくる?なんのことはない…この4人組は嫁さんや恋人に隠れて“女遊び”をしようとしていただけなのだ。嫁さん同士も仲が良いグループで、揃って日帰り旅行に出かけたことから…男たちは、その間にハメをはずそうと、計画を実行。

“レザボア”っぽいところなんかは、90年代にダグ・リーマンが撮ったナンパ映画「スウィンガーズ」あたりにも印象が似ているなぁ~なんて思っていたのだが…全編を通してノワール風演出を貫くスタンスは、むしろテレビ東京で放送中の深夜ドラマ「下北沢ダイハード」に近く…風俗店(一応、インターネットカフェ)で警察の手入れと、マスコミに囲まれてしまう場面などは、「下北沢ダイハード」の第二話で、光石研(本人役)が風俗ビルに行って、警察の手入れに遭遇してしまうエピソードにソックリであった。もしかして、本作が元ネタじゃないか?なんて思いたくなる。

事前に約束していた浮気相手をホテルに連れ込もうという作戦のほか、風俗店、出会い系など様々な方法で“女遊び”を試みようとするが…何もかも空回りしてしまい結局“イッパツ”もできない状態に陥る男たち。なんとしても“スッキリ”したい。しかし、旅行に行ったはずの嫁さん軍団も、なぜか旦那たちの“浮気”を察知…現場に踏み込んで、証拠をつかもうと、お互いに緊迫感ある攻防が続く。くだらない内容なのに、サスペンスとしても盛り上がり、ミステリー的なオチも最後に“綺麗に決まる”など…どこか「ハングオーバー!」にも通じる要素があった。


監督:パン・ホーチョン
出演:エリック・ツァン チャップマン・トー ジョーダン・チャン テレサ・モウ キャンディ・ロー レオン・カーフェイ


【日本版DVDは未発売みたい】
DVD Men Suddenly in Black ※海外盤 日本語収録なし




まだ間に合うかも? Rakuten TV 試写会はこちら  https://tv.rakuten.co.jp/content/230076/




YouTubeでこんな映像を発見!









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2017年07月29日

オメガフォース(1985年)

テーマ:アジア映画
オメガフォース

月初めにAmazonのプライムビデオで「皆殺しの挽歌」とか、「情無用の戦士」とか80年代のB級アクションをいくつか立て続けに見たんだけど、月末になって、また色々と作品が増えていたのでウォッチリストに登録…気になったものから見てみた。ということで「オメガフォース」を鑑賞…むか~し、近所のレンタルビデオ屋とか、秋葉原あたりの中古ビデオ屋なんかでジャケを見かけて、タイトルだけはなんとなく記憶にとどめていたんだけど、今まで見たことがなかった…てっきりアメリカ映画なのかと思っていたら、あまり見慣れないマレーシア映画でした。

世界中でテロが横行…中でも一部の犯罪者が政治的な思想もなしにテロに便乗して金を稼いでおり、その1人がゴーザル率いる集団だった!ある日、ゴーザルは…企業の経営者から、保険金目的の爆破テロを持ち掛けられ、その話にのる。爆弾を調達した一味は、さっそく工場の爆破を実行しようとするが…新しく設置された爆弾探知機により、計画が露見!警備員や警察と激しい銃撃戦になってしまう。ゴーザルはトラックを奪って逃走…市街地にある巨大な病院に逃げ込み、立てこもって殺戮を繰り返す。テロ鎮圧のため…遂にオメガフォースが出動する!

冒頭、ミニチュアによる爆破シーンが大量に登場…テロが頻繁に起きているということらしい。その中でも、政治的な思想もなしにテロ行為をしている奴らがいまして、国のお偉いさんたちは、そういう輩が特に許せん、捕まえようという話をしている。その許しがたいテロリストが、とある企業の社長に雇われ、保険金目的の自作テロに加担することに。まずは爆弾の調達…テロリストたちが爆弾屋のオッサンのところに出向いて取引する。お互いに信用してなくて、オッサンが取引前にテロリストに毒薬を飲ませたり、逆にナイフで脅しつけられたりの駆け引き。

爆弾を入手したテロリストは、爆弾の威力確認と爆弾屋のオッサンの始末を兼ねて、そこで一発目を爆発させる!よし、これで本番は間違いないと…。でもね、自作テロを企てた社長の部下が、社長の思惑に反して“爆弾探知機”を工場に導入していたことから…事前に計画が察知されてしまい、あえなく失敗。工場へ潜入する前に…爆弾のタイマーをセットしてしまったテロリスト、実はタイマーの解除は不可能という設定になっていて、慌てふためく(超間抜け)。とりあえず、爆弾を持ったまま逃走…警備員や警察と激しい銃撃戦、カーチェイスを繰り広げる。

途中…無理やり奪った黄色いフソーのトラック(三菱ふそう?)に乗り換えるも、あっけなく警察に発見され、やぶれかぶれになったテロリストは…そのまま巨大病院へと乱入!患者でごった返す病院内は大混乱、阿鼻叫喚の地獄絵図と化す!なぜかそこには、計画を持ち掛けた社長もいまして…何やってるんだとテロリストグループに詰め寄ったりするんだけど、相手は銃を持ってるから、あっけなくブチ殺される(これまた超間抜け)。警察だけでは対処できないので…いよいよ特殊部隊“オメガフォース”に出動命令がくだるが、ここまで40分かかってる。

さらに現場到着、突入までにあと10分費やし、ようやく病院内に“オメガフォース”が病院内に!人質がいたって容赦なくぶっ放す“オメガフォース”により、テロリストの多くは射殺されるが…ボスだけは爆弾を抱えたまま逃走を続ける。一方、部下が持っていた方の爆弾を見つけた“オメガフォース”の隊員が、外に運び出そうとするが…逃げ出した人質たちにもみくちゃにされ、爆弾も本人も容赦なく蹴られ、踏みつけられ、なかなか前に進めない。ようやく出口に到着したところで…両方の爆弾が同時に爆発!結局、ボスの持ってた爆弾で病院の被害は拡大。

まだまだ逃げ遅れてる入院患者や病院関係者多数…屋上で救助を待つが、なかなか助けが来ない!来ても…ヘリコプターからぶら下がった網の中に無理やり押し込まれたり、ぶら下がったりで、本当に助かるのかどうか不安。そこへ、追い込まれて自暴自棄になったボスがやって来て、他の人を押しのけ“俺を逃がせ”と…それがかなわないとなると、容赦なく殺戮を続け、赤ん坊を人質に取って警察と交渉を始める。勇敢な医師がボスの説得をはじめるが、聞く耳を持たない。救助活動、消火活動が続く中、警察はいよいよ“奥の手”を使う準備を始める。

ボスの家族を無理やり連れてきての泣き落とし作戦なんだけど…これがまた逆効果!家族を人質に取られたと錯覚して、さらに状況が悪化してしまう。そんな時…再びヘリコプターで“オメガフォース”がやって来て銃でねらい撃ち!ボスとの銃撃戦で、人質や説得にあたっていた勇敢な医師も巻き込まれて被弾…ようやくボスに銃弾が命中してミッション終了。お偉いさんから、“オメガフォース”のキャプテンがタバコを勧められ、“よくやった”と褒めたたえれてエンドロール…どう見ても作戦失敗だろって感じだけど、テロに屈しなければ勝利なのねってお話でした。

テロリストたちが仲間を集めたり、仕事の依頼されたり、爆弾調達したりと…どうでもいいシーンばかり描いていて前半は何をしたいのかさっぱりわからん退屈さ。爆破計画の実行→失敗というお間抜け展開あたりから怒涛のアクションが始まるが…雑な“プロジェクター合成”が多く、これがかなりシュール。ようやく登場した主人公“オメガフォース”の活躍が正味10分あるかどうかというのもツッコミどころ…途中は単なるパニック映画になっていた。人質をとって立てこもるのは「ダイハード」、病院内が地獄絵図というのは「ハード・ボイルド 新・男たちの挽歌」風。

ただ、前述の2作品の公開よりも早く作られている作品なので、決してパクったわけではないというのは評価したい。でもね、劇中で流れる音楽がジャッキー・チェンの「ポリス・ストーリー/香港国際警察」あたりで聴いたBGMに似てるんだけど気のせいか?試しにYouTubeで「ポリスストーリー」のサントラ(多分違法アップ)なんかも聴いてみたんだけど、同じ曲はなかった。それでも、なんか聴き覚えがあるんだよ。別のジャッキー映画か、それともなければテレビの吹替え版か何かで使ってたのか?テレビ放送の吹替えだと別の音楽と差し替えてる時があるからな。


監督:イマム・タントーイ
出演:ディ・ミッツァー バリー・プリマ エル・マニック


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2017年07月12日

疾風スプリンター(2015年)

テーマ:アジア映画
疾風スプリンター

まごまごしているとまた解約し忘れるので、ポイントをどんどん消化中のmusic.jpで、今月の新作「疾風スプリンター」を鑑賞…傷みが伝わってくるようなドンパチアクションや、犯罪サスペンスが得意なダンテ・ラム監督だが、総合格闘技の世界を描いた「激戦 ハート・オブ・ファイト」なんてスポーツものも撮ったりしている。本作もどちらかというと後者よりの作品で…今回はロードレース=自転車競技を題材に、熾烈で過酷な戦いの世界を描いている。主人公などメインの登場人物が不幸のどん底に陥るのもダンテ・ラム作品の特徴なんだけど、果たして…。

“チーム・レディエント”のエース、チョン・ジウォンのアシスト役として、チウ・ミンとティエンが加入。性格も能力も正反対の2人だったが…切磋琢磨しながらアシストの力を発揮、チームに貢献する。チウは勝敗に執着するタイプであり、いつしかチョンに並ぶエースとしての才能を開花させていく。一方のティエンはあまり目立つタイプではなく、アシストとしての信頼は厚いが、エースになれるかは微妙であった。そんな2人が同時に女性選手シーヤオに恋をしてしまう。さらに“チーム・レディエント”が経営難に陥り、選手はそれぞれ別のチームに移ることになり…。

いかにもお調子者、独りよがりな感じのにーちゃんと、地味で堅物なにーちゃんの2人が新人選手として…エースのアシスト役としてチームに加わる。お互いにライバル視しあうんだけど、それがいい具合にチームの刺激になり、エースの勝利にも貢献。2人の実力もメキメキと上がっていく。そして恋愛面でも2人はライバル関係に…やっぱり自転車競技の選手をしているショートカットが似合うかわいこちゃん(髪型とクリっとした眼のせいか…日本の女優、波瑠に似ている)をめぐって三角関係!そして意外にも、お調子者がねーちゃんのハートを射止める。

ヒロインのこのおねーちゃんが、実は“病み上がり”でやたらとハァハァ言いながら自転車を漕いでるのがけっこう気になる…登場人物を貶めるのが好きなダンテ・ラムだけに、なんらかの伏線ではないかと…。それ以外は、それなりに順風満帆な選手生活を送っていたんだけど(レース中、物理的に痛いシーンは時々ある)…まず1つ目の災難が訪れる。個性の強い選手たちをアットホームな包容力でまとめてきた主人公チームが経営難で解散…それぞれ別のチームに移籍し、これからは本当に勝敗を競い合うライバルになる。環境が変わって実力を出せるのか?

まずは地味なにーちゃんが出遅れるんだけど…恋愛にも競り負け、やっぱり“押しが弱い”という印象が拭えない。お調子者の方は…強気な姿勢で、かつてチームメイトだったエースと互角の存在にまでなるんだけど、やっぱり、“性格が災いして”苦い挫折が待っていた。そうすると…恋の方にも影響が!今までお友達ポジションに甘んじていた地味な方が…ここぞとばかり口説きにかかったりするんだけども、コイツも結局は“詰めが甘くて”挫折の道が待っている。ついでにおねーちゃんには予想外な“痛い”災難が待っていて…みんなで仲良くどん底生活。

後半はこのどん底から這い上がる姿が劇的に描かれる…なんだかんだで、一番相性が良かったお調子者のにーちゃんと地味なにーちゃんが紆余曲折の果てにコンビ復活!再起をかけて…かつて自分たちが支えてきた、そして共に勝利を競い合ったあのエースとの勝負に挑む。それが…自然の猛威がもろに影響する超難関のコースであり、そう簡単には勝たせてくれない。主人公2人の関係性や成長ぶりを見ていると…自ずと最後の“アレ”は読めたかなって感じだけど、飽きずに鑑賞できた。エースのにーちゃんも“男気”があってなかなかいいヤツだった。

ロードレースを題材にした作品だと、過去にアニメ映画「茄子 アンダルシアの夏」、その続編「茄子 スーツケースの渡り鳥」、実写映画では「シャカリキ!」なんかを見ている。またミステリー風の内容だったけど近藤史恵の「サクリファイス」という小説を読んだことがある。それらのおかげで、ある程度はルールを理解してて、本作でもロードレース独特の駆け引きや選手たちの複雑な感情が伝わってきた。素人目には集団で自転車を漕いでる姿がコミカルに映ってしまう時もあるんだけど、頭も使うし、命懸けだし、仲間との信頼も大切…本当に大変なスポーツだ。


監督:ダンテ・ラム
出演:エディ・ポン チェ・シウォン ショーン・ドウ ワン・ルオダン カルロス・チャン オーヤン・ナナ


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2017年07月12日

女は冷たい嘘をつく(2016年)

テーマ:アジア映画
女は冷たい嘘をつく

劇場未公開の作品をソフトリリース前にオンエアするWOWOWのジャパンプレミア…本来なら週に1本のはずなのに、なぜか先週は同じ日に2本連続放送されまして、両方とも韓国映画でした(先週はずっと韓国映画特集やってた)。1本前に鑑賞した「アンダードッグ 二人の男」は男性が主人公のアクションよりの話でしたが、今度は女性が主人公になるサスペンス「女は冷たい嘘をつく」。信用していたベビーシッターが突然、幼い子供を連れて行方不明になり、母親が必死になって行方を捜すと、意外な事実が次から次へと判明する…って感じのストーリー。

TV局で働くイ・ジソンはシングルマザーで、幼い娘ダウンの養育権を医師である元夫と争っている最中。なんとか仕事と子育てを両立しているところを証明しなくれはならないので、ベビーシッターも雇っていた。そんなある日、シッターのハンメがダウンを連れたまま出かけて、家に戻ってこないことに気づく。当初、元夫の母親が嫌がらせのために画策したのではないかと疑い、警察に届け出ることも躊躇してしまうのだが、そうでないことが判明。逆に…ダウンを渡したくないジソン側の自作自演ではないかと疑われ、警察からも追いかけられてしまうのだが…。

“忙しさ”を理由に…言葉が通じない如何わしい中国人のシッターなんか雇ってる方がいけないんじゃないかって思うし、最初の段階で“養育権争いで自分が不利になる”と思い、警察への届け出を躊躇したのも、余計に話がこじれた原因なんじゃないか?それにしても主人公は、よっぽど人を見る目がないよねって感じ…まずは“結婚”にも失敗してるわけだし、ベビーシッターも誘拐犯だった。さらには…雇っている弁護士がとにかく無能すぎ(笑)はなっから主人公の訴え(=娘が誘拐された)を信じてなくて、元旦那側の言いなりになってる印象を受ける。

っていうか、旦那というよりも…旦那の母親だよね。離婚してるから義母とは言わないだろうけど…誘拐された娘の祖母ちゃんが、かなり強烈な人物で、余計に話をややこしくする。警察で涙ながらに娘の救出を訴える主人公に…“この女の狂言よ!”と物凄い形相でつかみかかってくる祖母ちゃん。無事に子供が帰ってきても、あの祖母ちゃんが絶対に障害になる…“誘拐騒動”を理由に、絶対に養育権争いはうまくいかないと思う。万が一…最悪な結果なんかになっちゃったら、誘拐犯以上に、あの祖母ちゃんから主人公は詰られ続けるだろうなって思うし。

営利目的なのか、はたまた他人の子供に行き過ぎた愛情を注いでいるのか…それとももっと何か他の理由があるのか?当初は、“言葉の通じない中国人”という設定に加え、身分証もデタラメ、マンションの管理人等から聞かされる挙動不審な目撃談など…どんだけ“サイコな女”やねん、なんて思いながら見ていたんですけど…彼女の行方を追ううちに、どんどんとそういったイメージが覆されていき、それどころか“娘が誘拐されて可哀そう”だったはずの主人公との立場だって逆転してしまう。犯人が子供に見せる笑顔と壮絶人生のギャップが非常に切ない。

韓国映画だったらありえるかもしれないって想像していた、最悪な結末ではなかったものの…残酷な展開、重たい展開はそれなりに。だから、無事に事件が解決しても、養育権がね(笑)そこがどうなったか、明確な結果が…ちょっと知りたかったな。主人公の弁護士同様、事件に関わる警官たちも、なんだか頼りない、間抜け面が揃ってたけど…“誘拐事件”と認識してからは、それなりにしっかりと働いてた。取調室で容疑者(共犯者)を取り調べてる最中に、一般人の主人公が乱入して、泣き落としで供述につながるところは、早く連れ出せよと…思わずツッコミ。


監督:イ・オンヒ
出演:オム・ジウォン コン・ヒョジン キム・ヒウォン パク・ヘジュン


【WOWOWオンデマンドで配信中】
WOWOWメンバーズオンデマンド






YouTubeに予告がありました









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2017年07月11日

アンダードッグ 二人の男(2016年)

テーマ:アジア映画
アンダードッグ 二人の男

劇場未公開の作品をソフトリリース前にオンエアするWOWOWのジャパンプレミア…先週放送分を見てなかったので鑑賞。先週はずっと韓国映画の特集をやっていたので、ジャパンプレミアも韓国映画だったんだけど…いつもジャパンプレミアは週1本なのに、同じ日に2本連続で放送したのね(どちらも韓国映画)…1本はサスペンス、1本はアクションとのことだったので、先にアクションもの選択…「アンダードッグ 二人の男」という作品。タイトルを見て、てっきり香港映画「アンダードッグ(原題:硬漢)」の続編だと思い込んでいたのだが、全く関連はなかった。

路上生活している若者ジニルとボンギル。ジニルにはガヨン、ホンギルにはミンギョンという恋人がいて、いつも4人でつるんでいる。ある晩、ガヨンがホテルに男を連れ込み、金を騙し取ろうと計画するのだが、失敗。それどころか、相手の男ヒョンソクは自分の店で働かないかとガヨンを執拗に誘ってくる。そこにガヨンを助けようとジニルたちが踏み込み、男から車とカードを奪って逃走!しかし売り捌こうとした車をジニルと因縁のあるチンピラ、ソンフンに奪われてしまい…さらにヒョンソクも現れ、借金のかたにガヨンを店で働かせることになってしまった!

ストリート生活している若い男女4人(カップル2組)が、悪事に失敗してドツボにハマっていく。車やバイクを盗んで金に換えようとしても、取引相手に騙し取られちゃったり…そんな情ない男たちを見かねて、ねーちゃんの1人が、いわゆる“美人局”で手っ取り早く金を作ろうとするんだけど…ラブホ前で待ち合わせした相手がどう見てもカタギじゃない“厳ついオッサン”でして…これはヤバイとビビる。スルーして逃げようとするんだけど、“せっかく時間をかけて来たのに”とごねられ、無理やりホテルの部屋に連れ込まれる…ねーちゃん、ヤラれちゃうのか?

でも、このオッサン…“こんなこと(売春)なんかしてちゃ駄目だ”みたいに、急に説教じみた事を言い出すんだよ…。もしかして、警官か何かかな?なんて一瞬思ったんだけど…それにしてはやっぱりガラが悪すぎる。なんか、偉そうなことを言ってたけど…実は自分の店で働かせるための“若い娘”を物色してるだけだった。そこに、ねーちゃんのピンチを悟った残りの3人が駆け付け、オッサンの激しい抵抗に遭いながらも、ねーちゃんの奪還に成功。ついでに車やカードを盗んで、とんずらこいちゃうんだけど…オッサンは執念で4人組を追いかけてくる。

あっけなく捕まった主人公と“美人局”のねーちゃん…実は盗んだ車も、売っ払う前に別の悪党に奪われちゃってて手元にない。借金のかたにオッサンの店(一応はカラオケ店なんだけど、まぁ、如何わしいことも色々とやってそう)で働かされることになったねーちゃん…誓約書も欠かされ、お前は用済みと主人公は放り出されるんだけど、“金を作るから女を返せ”と…。もちろん、オッサンの方はそんな捨て台詞、信用しちゃいないわけだけど…主人公はまたも悪事を重ねて金を作り、時には警察にタレコミ…それでもだめならと最終手段を実行することに。

主人公は他にもトラブルを抱えてる相手がおり、恋人奪還を軸に、それぞれの因縁が複雑に絡み合い三つ巴の争いに…さらに警察まで巻き込んでひっちゃかめっちゃかになる。出てくる人間がクズかバカばかりなので…誰にも共感ができん。主人公が女のために命懸けになるのは解るが…だからといって、その辺に歩いてる小学生のガキからスマホを騙し取ってまで、金を作ろうとするチンケな根性がね、なんかノレないよ。クズどもは…どうぞ勝手に自滅してくださいって感じ。韓国というお国柄で、ご都合主義のハッピーエンドにならなかったのだけは評価。


監督:イ・ソンテ
出演:ミンホ マ・ドンソク イ・ユジン キム・ジェヨン チョン・ダウン


【WOWOWオンデマンドで配信中】
WOWOWメンバーズオンデマンド






YouTubeに予告がありました









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