「デスノート Light up the NEW world」 ★☆~設定をモノにできなかった駄作 | そんなことより恋をしろ

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※※※ 注意 ※※※

 「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。  これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2016』の掲載にあたって」

 
設定をモノに出来なかった駄作
★☆
 
(C)大場つぐみ・小畑健/集英社 (C)2016「DEATH NOTE」FILM PARTNERS
 
(2016年/日本/135分
 
【 監督 】
佐藤信介
 
【 原作 】
大場つぐみ
小畑健

 

 

【 出演 】

東出昌大
池松壮亮
菅田将暉
藤井美菜
川栄李奈
中村獅童(声)
戸田恵梨香
船越英一郎
松坂桃李(声)
 

 

【あらすじ】

 

 名前を書くとその人間を死に至らしめる“デスノート”。かつて、デスノートを使って次々と凶悪犯を死に追いやった“キラ”こと夜神月と、キラを追い込んだ“L”との戦いから10年。死神は再び6冊のデスノートをばらまいた。

 デスノートによる大量殺人が行われる中、警視庁ではキラ事件に精通した三島創ら捜査官たちを中心にデスノート対策本部が存続しており、Lの後継者と呼ばれる探偵の竜崎も捜査に加わっていた。

 そんな中、キラウィルスと呼ばれるコンピューターウィルスが世界中に拡散、6冊のデスノートを巡り、キラ復活を望む者とそれを阻止する者との争奪戦が開始される―

 

 

【コメント】

 

 さて、社会現象にもなった人気漫画「デスノート」。原作未読の僕も二部作の実写映画は観に行きましたし、アニメ版も鑑賞、ついでにドラマ版もなんだかんだで観ていたので、今回10年振りとなる完全オリジナルの実写映画がとても楽しみでした。

 さすがに月とLの登場はないだろうということで、今回一体どんな内容になるんだろうと非常に興味津々で「立川シネマシティ」に足を運んだ次第です。10年経っても、若い「デスノート」ファンが劇場には多かったですな。

 

 

(C)大場つぐみ・小畑健/集英社 (C)2016「DEATH NOTE」FILM PARTNERS

 

設定をモノに出来なかった駄作

 

 あ~あ、やっちまったな、これ。原作未読の僕ですらすんげーつまんねーと感じる。というか、原作の設定をまったくもってモノに出来てない、まさに2016年を代表する駄作といっても過言じゃないでしょう。

 もともと原作の設定としてあった“6冊のデスノート”を今回持ってきて、それを奪い合うというストーリーなわけですが、ハッキリ言って6冊どころか半分の3冊すら捌けてない散々な展開。細かな挙動や展開にも数々の???な疑問が残り、おまけに全体的な展開も大雑把で粗すぎ。ちゃんと脚本練ってんのかこれ。

 例えば、あれだけ世間を騒がしたデスノートが、なぜ6冊全部日本に集まっちゃうのか。名前書くだけで人が殺せちゃうんだから、アメリカ様や中国のような大国、または国連が黙っちゃいないでしょう。そんな便利な殺人兵器がスカした若年層の子供騙しのような奪い合いで終わるはずがない。

 それに、本来原作での見どころだった月とL、ニアの鬼気迫る頭脳戦もなく、やたら銃を構えたり銃弾が飛び交ったりして、頭脳のズの字も感じられない力任せな奪い合い。前作を超えられないと踏んだのか、アクションにブレてしまった。

 これを書いた脚本家は原作をきちんと読んだんだろうか。待望の新作がこんな駄作になろうとは。製作陣は大いに反省すべきである。

 

 

雑なキャラ陣たち、しかし死神アーマだけは秀逸

 

 ストーリーもダメダメなら、登場するキャラたちも酷いもの。

 主人公である三島創のデスノートヲタクというトンデモ設定もさることながら、Lの後継と呼ばれる竜崎のやたらと荒ぶる知性のかけらもないガキっぽい設定も酷い。まるで反抗期の中学生のようで、ほんとに後継者なのかこいつというくらい頭が悪そう。

 加えて、月とLを頻繁に登場させたり、死神リュークやミサミサもリアル登場させたりして、なんとか前作との関連を作って持ちこたえようという悪あがきも酷いもん。前作頼り以外の何者でもない。前作に頼らなくては続編を作れないならばやめちまえというものです。

 ただひとつ、女死神アーマの完成度だけは秀逸であったと思います。あれだけは褒めても良いレベルのキャラですな。

 

 

続編作るなら製作陣・役者陣のレベルアップを図るべし

 

 そんなわけで、僕的には今年一番の駄作として記憶に残った本作。思うに、人気漫画10年振りの続編ならば、それなりの製作陣と役者陣を揃えるべきだったと思いますね。脚本も酷い、役者も酷い、内容は前作頼り。製作途中で「これじゃダメだ!」と思う人がいなかったんでしょうか。

 何やら終わり方も、売り上げ次第で続編作りまっせ的な感じがしないでもないんですが、もしまた続編を作るならば製作陣・役者陣は総入替えして構築し直すべきです。というか、原作者の協力も得るべき。

 というか、原作のレベルに達することが出来なければデスノートには触れるべきではないですね。これは、デスノートに限らないことですが。

 

 

(C)大場つぐみ・小畑健/集英社 (C)2016「DEATH NOTE」FILM PARTNERS

 

 

【2016年度 Myランキング】(10/29時点)

 

 本作は、本年度のワースト3中1位(暫定)にランクイン。

 いよいよイヤな冬到来。

 

(ベスト)… ★★★☆以上が基準

 

  1位:シン・ゴジラ ★★★★★

  2位:シビル・ウォー キャプテン・アメリカ ★★★★

  3位:オデッセイ ★★★★

  4位:アイ アム ア ヒーロー ★★★★

  5位:闇金ウシジマくん the Final ★★★★

  6位:君の名は。 ★★★★

  7位:エクス・マキナ ★★★★

  8位:死霊館 エンフィールド事件 ★★★★

  9位:マジカル・ガール ★★★★

 10位:怒り ★★★★

  次点:HK 変態仮面 アブノーマル・クライシス ★★★★

     さらば あぶない刑事 ★★★★(思い出補正あり)

     TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ ★★★☆

     

     

  (ワースト)… ★★☆以下が基準

 

  1位:デスノート Light up the NEW world ★☆

  2位:セーラー服と機関銃 -卒業- ★★

  3位:秘密 THE TOP SECRET ★★☆

 

 

<その他ランク外一覧>

ブリッジ・オブ・スパイザ・ウォーク信長協奏曲残穢-住んではいけない部屋-白鯨との闘いスティーブ・ジョブズドラゴン・ブレイドX-ミッションゾンビスクール!ヘイトフル・エイト珍遊記パラドクスザ・ブリザード僕だけがいない街ちはやふる -上の句-デッド・オア・リベンジバットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生インシディアス 序章あやしい彼女ボーダーライン暗殺教室 ~卒業編~スポットライト 世紀のスクープルームズートピアテラフォーマーズ64 ロクヨン 前編ちはやふる -下の句-殿、利息でござる!モンスターズ 新種襲来スキャナー 記憶のカケラをよむ男ヒメアノ~ル神様メールサウスポーデッドプール64 ロクヨン 後編10 クローバーフィールド・レーンクリーピー 偽りの隣人アリス・イン・ワンダーランド 時間の旅日本で一番悪い奴ら血まみれスケバンチェーンソー殺されたミンジュインデペンデンス・デイ:リサージェンスイット・フォローズ貞子vs伽椰子パラノーマル・アクティビティ5ファインディング・ドリーターザン:REBORNロスト・バケーション>ゴーストバスターズミュータント・ニンジャ・タートルズ 影<シャドウズ> エージェント・ウルトラグランド・イリュージョン 見破られたトリックオートマタスーサイド・スクワッド超高速!参勤交代 リターンズアーロと少年BFG ビッグ・フレンドリー・ジャイアント真田十勇士砂上の法廷闇金ウシジマくんPart3ネイビーシールズ オペレーションZSCOOP!ノック・ノックジェイソン・ボーンハドソン川の奇跡マギーGANTZ:O何者アナザースター・トレック BEYOND


 
『デスノート Light up the NEW world』の公式サイトはこちら

 

 

 

 

 

 

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