「ルーム」 ★★★~母子の愛に震わされる感動作、だけど苦手 | そんなことより恋をしろ

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※※※ 注意 ※※※

 「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
 これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2016』の掲載にあたって」



母子の愛に震わされる感動作、だけど苦手

★★★

ルーム

(C)Element Pictures/Room Productions Inc/Channel Four Television Corporation 2015




(2015年/カナダ・アイルランド/118分/Room)

【 監督 】
レニー・アブラハムソン

【 出演 】
ブリー・ラーソン
ジェイコブ・トレンブレイ
ジョアン・アレン
ショーン・ブリジャース
ウィリアム・H・メイシー
トム・マッカムス




【あらすじ】

 狭い部屋で5歳の誕生日を迎えたジャックとママ。実は二人は、“オールド・ニック”に納屋に7年も閉じ込められて生活していた。
 暴力で支配するオールド・ニックから開放されるため、脱出の計画を練るママ。だが、ジャックは納屋から先の世界を知らない。何度も練習を繰り返し、いよいよ脱出を実行に移す。
 見たことのない新しい世界を目の当たりにしたジャック。そしてジャックとママは、新たな世界で家族の絆を深めていく―


【コメント】

 さて、なにやらネットで秘かな話題を集めている本作。もともと公開当初に鑑賞する予定だったのですが、私用が重なり劇場館数も少なかったことから、ちょいと遅れての鑑賞となりました。
 なんといっても本年度の米アカデミー賞の主演女優賞を受賞した作品で、作品賞にもノミネートされているので、まず外すことはないだろうと「TOHOシネマズ新宿」まで足を運んだ次第です。しかし、相変わらず激混みですな。


ルーム

(C)Element Pictures/Room Productions Inc/Channel Four Television Corporation 2015



母子の愛に震わされる感動作、だけど苦手

 うむ、なるほど。確かに話題になるだけのことはあります。母とその息子の絆・愛情を最大限に引き上げて描いた本作、確かに心震わされますね。
 7年もの間小さな納屋に監禁されたまま生活していたというショッキングな設定から始まり、前半は納屋での展開を中心にそこから脱出するまでの過程、後半は脱出した後、マスコミや周りの人間との関わりで母子が現実を受け止め絆を深めるまでの過程を描いていて、これまでに観たことがないショッキングな設定から親子愛を見せる感動作ですね。
 ショッキングな設定ながらも決してダーク・ダーティなものではなく、あくまで主軸にあるのが愛なので非常に清涼感がある映画なので、好きな人はほんとに好きになると思いますが、正直、僕はこの手の作品は苦手です。どうにも美しすぎるというか、愛というものが美化され過ぎてるとサーッと引いてしまうんですよね。きっと僕の心は汚れてるんでしょう(笑)


主演ブリー・ラーソン迫真の演技

 とはいえ、ママ役ブリー・ラーソンは、さすがの迫真演技でしたね。主演女優賞に輝いたのも頷けます。
 オープニングからラストまで、とにかく2時間出ずっぱりの彼女ですが、ほんと等身大の母親のようで子役ジェイコブ・トレンブレイくんとまるで本当の親子であるかのように錯覚してしまうほど。中盤でのジャックとの再会シーンは涙なしでは見られないほどの迫真演技です。


本当に可愛らしい子役ジェイコブ・トレンブレイくん

 ママ役ブリー・ラーソンの演技も素晴らしかったですが、個人的には子役ジェイコブ・トレンブレイくんがとてつもなく可愛らしかったことですかね。
 登場シーンが長髪だったので、最初女の子かと思いきや、まさかの男の子。見た目の可愛らしさもさることながら、外の世界に出たあとの恐々としながらも次第に慣れ始めていく子供らしい仕草がなんとも可愛らしい。
 これが演技なのか素なのかは定かではありませんが、演技なら天才子役と言っても過言ではないでしょう。


新進気鋭の注目監督レニー・アブラハムソン

 本作の監督であるレニー・アブラハムソンは、38歳である2004年に長編映画デビューというちょっと遅咲きの映画監督ですが、前作『FRANK フランク』という作品で絶賛を浴びた、まさに新進気鋭の新人監督です。
 本作を観ると、場数をこなしていないにもかかわらず観客を引き込むような映像を作れる非常に才能ある監督と見受けられます。今後の作品に要注目ですね。


可能性は無限大、子供の成長

 本作のセリフで印象的だったのは、ラストでジャック君が監禁されていた納屋の部屋を訪問していうセリフ、「この部屋縮んじゃったの?」ですね。
 これまで、納屋の中が全ての世界だったジャック君が脱出して外に慣れ親しんだ結果の言葉なんですが、大人と違って子供の順応力というのは非常に高いということが分かりますね。
 短期間で異なる世界に順応し、さらに大きくたくましくなっていく子供の姿も描いた本作からは、子供の無限大の可能性をも感じられますね。


ルーム

(C)Element Pictures/Room Productions Inc/Channel Four Television Corporation 2015



【2016年度 Myランキング】(4/17時点)

 本作は、本年度のベスト10ワースト3ともにランキング外。
 桜散った。


(ベスト)… ★★★☆以上が基準

  1位:オデッセイ ★★★★
  2位:マジカル・ガール ★★★★
  3位:さらば あぶない刑事 ★★★★(思い出補正あり)
  4位:ボーダーライン ★★★☆
  5位:ヘイトフル・エイト ★★★☆
  6位:スポットライト 世紀のスクープ ★★★☆
  7位:ちはやふる -上の句- ★★★☆
  8位:
  9位:
 10位:
  次点:
     
     


(ワースト)… ★★☆以下が基準

  1位:セーラー服と機関銃 -卒業- ★★
  2位:X-ミッション ★★☆
  3位:信長協奏曲 ★★☆


<その他ランク外一覧>
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