「砂上の法廷」　★★★～どんでん返し系が好きならとりあえず観とけ

※※※　注意　※※※

　「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。　これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2016』の掲載にあたって」

どんでん返し系が好きならとりあえず観とけ★★★

【あらすじ】

　莫大な資産を持つ弁護士が自宅で殺害され、17歳の息子が容疑者として逮捕された。

　若き敏腕弁護士ラムゼイは少年の弁護を引き受けるが、完全黙秘のまま法廷に立つことになる。法廷でも多くの証人たちが少年の有罪を裏付ける証言を重ねていく中、ラムゼイは証言の嘘を見破っていく。

　そんな中、少年は沈黙を破り、驚くべき証言を告白する―

【コメント】

　いつものTSUTAYAで連休中に観るDVDを物色していたところ、「そういや、どこぞの映画評論家が絶賛してたな」と手に取ったのが本作。映画評論家とは言わずもがな、前田有一ですが。

　そんな前田有一氏が85点という高得点を出した映画なら観ておいて損はないだろうと、さっそくレンタルして鑑賞してみた次第。まあ、最近の前田有一評はあてになりませんが。

どんでん返し系が好きならとりあえず観とけ

　うむ、なかなか面白かったですぞ。キアヌ・リーブス主演でありながらちょっと地味めな作品ではあるものの、法廷ミステリーとしてはなかなかに惹きつけられる展開で、かつ、衝撃の告白と、ラストに待ち構えている意外な犯人という“どんでん返し”もあって、これ系の映画が好きな人ならばとりあえず観といて損はないと思いますよ。

　まあ、犯人あいつじゃねーかこいつじゃねーかなんて考えを張り巡らしていれば意外性はあまりないとは思いますが、基本、法廷での証言を中心とした展開の中で、再現VTR的な場面も要所要所に差し込んで目が離せないようにしているし、94分という短めな上映時間も良い。

　サクッと観れて、どんでん返しも味わえる面白い法廷ミステリーでしたね。

レニー・ゼルウィガー出てたのか・・・

　キアヌ・リーブスをはじめとして、本作にはなかなかに名のある俳優さんが出演しています。

　殺される大物弁護士役どっかで見たことあるなーとずっと思っていたら、80年代後半～90年代に大活躍していたあのジェームズ・ベルーシじゃあーりませんか。ここんとことんと見かけなくなって、名前すら忘れていましたからね、なんか懐かしかったッス。

　そして、この人もかつてはハリウッドの一流女優の仲間入りをしたレニー・ゼルウィガーも登場。最初全っ然気づかなかったけど、ずいぶんとお年を召しましたな～痩せたし。これでまた「ブリジット・ジョーンズ」やるらしいッスよ。

新鋭監督コートニー・ハントに要注目

　本作を監督したのは、新鋭監督コートニー・ハント。本作は映画監督作品2作目ということですが、前作の2008年作品『フローズン・リバー』という作品は、あのタランティーノが絶賛したという良作で、その手腕はお墨付きといってもいいくらい。

　まだまだ場数は踏んでいないものの、良作を作る腕前は確かのようなので、今後の活躍に期待ですね。