「モンスターズ 新種襲来」 ★★☆~リアルで迫力あるのに超退屈 | そんなことより恋をしろ

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※※※ 注意 ※※※

 「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
 これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2016』の掲載にあたって」



リアルで迫力あるのに超退屈

★★☆

モンスターズ 新種襲来

(C)Subterrestrial Distribution 2014




(2014年/イギリス/119分/Monsters: Dark Continent)

【 製作総指揮 】
ギャレス・エドワーズ

【 監督 】
トム・グリーン

【 出演 】
ジョニー・ハリス
サム・キーリー
カイル・ソラー
パーカー・ソーヤ
ソフィア・ブテラ
ジョー・デンプシー
ニコラス・ピノック




【あらすじ】

 地球に“モンスター”が襲来した世界。中東は、モンスター攻撃のために米軍が空爆を行い、巻き込まれた武装勢力との戦闘が激化していた。
 中東に派遣されたマイケルら若き米兵たちは、危険地帯で連絡を絶った部隊を救出する任務が下り、フレイター軍曹のもとで危険地帯に踏み込んでいった。
 しかし、部隊は武装勢力に襲われひとりまたひとりと命を奪われる。かろうじて生き残ったマイケルとフレイターだったが、二人の先にはさらなる過酷な現状が待ち構えていた―


【コメント】

 さて、いつもなら近所のレイトショーに足を運んで映画鑑賞に勤しんでいる週末でしたが、GWの時期も終わったのか、どうも観たい映画が無い。というわけで、たまには家に籠ってDVD鑑賞するのも一考だなと、TSUTAYAの新作コーナーを物色していたところ、「お、これは」と手に取ったのが本作。
 本作は年始早々に公開された映画で、2010年に公開され秘かな話題を呼んだ『モンスターズ 地球外生命体』という巨大怪物系映画の続編にあたるもの。いまや引っ張りダコのギャレス・エドワーズの長編デビュー作で、モンスター映画と謳いながらモンスターがほとんど出てこないという斬新な作品なのであります。
 本作はもともと劇場で観ようと思っていながら惜しくも逃してしまった作品だったので、ソッコーゲットしてさっそく鑑賞してみた次第です。


モンスターズ 新種襲来

(C)Subterrestrial Distribution 2014



リアルで迫力あるのに超退屈

 いやー、ぶっちゃけ超退屈でしたね、これ。約2時間という標準的な上映時間で、内容も中東の紛争を描いたなかなかにリアルで迫力はあるんですが、眠たくなるくらいに退屈な映画でしたね。劇場で観てたら確実に後悔していたでしょう。
 今回は、モンスターが猛威を振るう世の中で、中東における米軍の派兵とそれを許さないゲリラとの攻防を描いた、『アメリカン・スナイパー』や『ハートロッカー』のようなリアルで緊迫感あふれる戦争映画に仕上がっていますが、どうにも中弛みが多すぎるし、見せ所のサスペンスフルな場面でもイマイチ緊張感が伝わってこない。
 あれだけグダった展開を見せておいて「で、結局のところ何が言いたかったんだ?」と首を傾げてしまう終わり方。どうにもスッキリしない。
 明らかに前作より予算をもらっているにもかかわらず、結局それを生かせなかった残念な出来でしたね。


今回もモンスターの登場なし、というか意味があったのか?

 本作も前作を踏襲していて、モンスター映画としながらもモンスターがほとんどストーリーに絡んでこない。おそらくは、モンスターによって世界が混乱する中での人間同士、ひいては国同士の争いを描きたかったんでしょう。
 でも、それだったらわざわざモンスターの世界を構築する必要はない。現在でも中東は荒れているわけだし、SF的な世界観をわざわざ構築せずとも素直にそれを描けは良いだけの話になるんです。結局のところ「それだったら、モンスターいらなくね?」と感じてしまうわけです。モンスターの必要性が全く感じられない。
 前作の踏襲とはいえ、モンスターの出来は悪くなかったし登場シーンも増えているだけに、それを意味無きものにしてしまったのはもったいないところです。


一体何と戦っているのか?がテーマだったのか

 確かラストで軍曹が「俺は一体何と戦っているんだ!?」と叫んでいたような気がしましたが、要は本作でこれが言いたかったんじゃないかなと。
 モンスター退治のはずが中東のゲリラと戦う羽目になったり仲間同士で揉めたり、兵士たちは現地に派兵されて一体全体何と戦っているのだろうか?という戦争の深ーいテーマをここで問題提起したかったんじゃないかなーと感じます。まあ、退屈だったんでどうでもよかったですが。
 ぶっちゃけそれ系の映画はごまんとあるんで、ここでせっかくのモンスターそっちのけでそれをわざわざ語る必要があったのかと疑問に残る映画でしたね。


モンスターズ 新種襲来

(C)Subterrestrial Distribution 2014



【2016年度 Myランキング】(5/21時点)

 本作は、本年度のベスト10ワースト3ともにランキング外。
 イライラする奴いるわ。


(ベスト)… ★★★☆以上が基準

  1位:シビル・ウォー キャプテン・アメリカ ★★★★
  2位:オデッセイ ★★★★
  3位:アイ アム ア ヒーロー ★★★★
  4位:マジカル・ガール ★★★★
  5位:HK 変態仮面 アブノーマル・クライシス ★★★★
  6位:さらば あぶない刑事 ★★★★(思い出補正あり)
  7位:ボーダーライン ★★★☆
  8位:ヘイトフル・エイト ★★★☆
  9位:殿、利息でござる! ★★★☆
 10位:スポットライト 世紀のスクープ ★★★☆
  次点:ズートピア ★★★☆
     ちはやふる -上の句- ★★★☆
     ちはやふる -下の句- ★★★☆


(ワースト)… ★★☆以下が基準

  1位:セーラー服と機関銃 -卒業- ★★
  2位:X-ミッション ★★☆
  3位:信長協奏曲 ★★☆


<その他ランク外一覧>
ブリッジ・オブ・スパイザ・ウォーク残穢-住んではいけない部屋-白鯨との闘いスティーブ・ジョブズドラゴン・ブレイドゾンビスクール!珍遊記パラドクスザ・ブリザード僕だけがいない街デッド・オア・リベンジバットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生インシディアス 序章あやしい彼女暗殺教室 ~卒業編~ルームテラフォーマーズ64 ロクヨン 前編モンスターズ 新種襲来






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