「シン・ゴジラ」 ★★★★★~“ディザスター”ゴジラの大傑作!!! | そんなことより恋をしろ

そんなことより恋をしろ

『映画を観るよりもお前は恋をしろ恋を』
…そんな感じのブログです。

※※※ 注意 ※※※

 「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
 これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2016』の掲載にあたって」



“ディザスター”ゴジラの大傑作!!!

★★★★★

シン・ゴジラ

(C)2016 TOHO CO.,LTD.




(2016年/日本/119分)

【 脚本・総監督 】
庵野秀明

【 監督・特技監督 】
樋口真嗣

【 出演 】
長谷川博己
竹野内豊
石原さとみ
柄本明
大杉漣
國村隼
高良健吾
津田寛治
鶴見辰吾
手塚とおる
ピエール瀧
平泉成
余貴美子
渡辺哲
野村萬斎




【あらすじ】

 東京湾から謎の巨大生物が上陸し、東京はパニックに陥る。
 政府は、想定外の事態に成すすべなく上陸を許してしまうが、東京の壊滅を阻止すべくあらゆる手段を講じていく―


【コメント】

 さて、前々から何かと話題の本作。僕も、劇場では散々予告編を拝見しておりまして、「あー、また日本でもゴジラ作るんだ」と、正直さほどのテンションも高くなく、一応観ておくか程度の気分で鑑賞しました。
 なんてったって、本作の監督があの「進撃の巨人」シリーズ実写版を監督した樋口真嗣とあれば不安のほうが大きかったので、ある意味ネタとして「立川シネマシティ」に足を運んだ次第なわけですが・・・


シン・ゴジラ

(C)2016 TOHO CO.,LTD.



“ディザスター”ゴジラの大傑作!!!

 すげえ・・・すげえぞ、すげえぞこれ!未だにゾワゾワが止まらない。とんでもない大傑作を観てしまったぞ!!!
 2014年に観たハリウッド版『GODZILLA ゴジラ』も、怪獣VS怪獣という過去のシリーズをリスペクトしつつハリウッド味に仕立てたなかなかの快作でしたが、本作におけるゴジラは、そもそもの原点である“災害(ディザスター)”としての立ち位置に戻り、かつ現在の政府がこの想定外の災害にいかに立ち向かっていくか、という視点で描かれているため、ドラマチックな場面は一切排除した非常に社会派なものに仕上がっています。
 なので、SFでありながらとてもリアルに迫っていて、ゴジラも日本に災害と絶望をもたらす恐怖の存在としてのものになっているので、非常に見応えがあるシリーズ中では異色中の異色、前代未聞のゴジラ映画だったと思います。いやマジで凄かった!


子供は観ちゃダメ!大人だからこそ凄さが分かるゴジラ!!!

 とはいえ、これまでのシリーズの経緯から見ても、ゴジラはある種のヒーロー、子供たちが熱狂して観る怪獣コンテンツになっているのは間違いないですが、本作に限って言えば、これは確実に子供が見て面白い代物ではない、ということははっきり言っておかなくてはいけませんね。
 先にも言ったとおり、本作におけるゴジラは“ディザスター”としての位置づけであるため、怪獣プロレスが始まったり、キングギドラやモスラなんかも登場しません。むしろゴジラの登場は本編の二,三割程度で、大部分は政府官僚どもがあーでもないこーでもないと対ゴジラについて会議をしている場面ばかり。ゴジラに対する災害計画はあるのかとか、自衛隊の出動は可能なのかとか、アメリカがどーの国連がどーのといった、子供にはナンジャラホイな小難しいことばっかりが飛び交う場面ばっかりなんです。
 だからこそ、本作は子供向けではなく、実際にゴジラのような巨大生物が災害対象となった場合の政府の対応をシミュレーションしたような、まさに大人だからこそ観て見応えがある作品であると思います。


絶望をもたらす“ディザスター”ゴジラの迫力!!!

 とはいえ、本作の“ディザスター”ゴジラの迫力は物凄いの一言です。
 しょっぱなに登場するちょっとマヌケな顔した第一形態も、これが逆に不気味な雰囲気を醸し出していて、第三形態となったおなじみの風体となったゴジラに変貌してからの無敵感はもはや人間じゃ太刀打ちできないくらいの存在感。
 とにかく恐ろしかったのが、夜の東京のど真ん中で放射熱線を口から背びれから出しまくり東京を破壊するシーン。このシーンはまさに災害を前に何もできない絶望を表現した名場面中の名場面だと思います。
 とにかく、本作におけるゴジラは単なる怪獣という存在ではない、とにかく日本を絶望の淵に立たせる、まさに“恐怖の大王”としての存在感でしたね。


今の日本だからこそ可能だった本作ゴジラ

 本作が見応え十分に仕上がっているのは、やっぱり近年の311や原発事故、熊本地震など数々の自然災害に見舞われているからこそのものだと実感します。
 地震や津波のような災害は人間じゃなすすべもなく、すべてを破壊されてしまい絶望の淵に立たされる。しかし、そんな窮地に立たされても日本の底力でもって危機に立ち向かう。災害に見舞われやすい日本だからこそ、ゴジラというものが生まれたのかも知れません。そして、本作ではそれを見事に消化し、改めて日本という力強さを表現していますね。


ハードルが上がり過ぎた今後、続編あるか!?

 そんなわけで、まだまだ語りたいことはありますが、ネット上でも絶賛の嵐のようなので、是非とも様々な意見・感想を拝見してもらいたいところです。
 不安視していた出来も杞憂どころか大傑作に仕上がっていて、庵野秀明&樋口真嗣のタッグの
凄さが伺えます。なんか本当に“ゴジラ=使徒”のような感じでしたね。
 これは是非とも続編の製作をしてほしいところですが、本作があまりにも完成度が高すぎるため、逆に続編に手を付けられないんじゃないでしょうかね。ハードルが上がり過ぎちゃいましたからね。
 とはいえ、本作のような大人が観るべきエンタテイメント映画を、これからもどんどん作って欲しいですね。ほんと最高でした。


シン・ゴジラ

(C)2016 TOHO CO.,LTD.



【2016年度 Myランキング】(7/31時点)

 本作は、本年度のベスト10中1位(暫定)にランクイン。
 ついに今年No.1候補が登場したな!


(ベスト)… ★★★☆以上が基準

  1位:シン・ゴジラ ★★★★★
  2位:シビル・ウォー キャプテン・アメリカ ★★★★
  3位:オデッセイ ★★★★
  4位:アイ アム ア ヒーロー ★★★★
  5位:エクス・マキナ ★★★★
  6位:死霊館 エンフィールド事件 ★★★★
  7位:マジカル・ガール ★★★★
  8位:HK 変態仮面 アブノーマル・クライシス ★★★★
  9位:さらば あぶない刑事 ★★★★(思い出補正あり)
 10位:TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ ★★★☆
  次点:デッドプール ★★★☆
     ボーダーライン ★★★☆
     日本で一番悪い奴ら ★★★☆ 


(ワースト)… ★★☆以下が基準

  1位:セーラー服と機関銃 -卒業- ★★
  2位:X-ミッション ★★☆
  3位:アリス・イン・ワンダーランド 時間の旅 ★★☆


<その他ランク外一覧>
ブリッジ・オブ・スパイザ・ウォーク信長協奏曲残穢-住んではいけない部屋-白鯨との闘いスティーブ・ジョブズドラゴン・ブレイドゾンビスクール!ヘイトフル・エイト珍遊記パラドクスザ・ブリザード僕だけがいない街ちはやふる -上の句-デッド・オア・リベンジバットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生インシディアス 序章あやしい彼女暗殺教室 ~卒業編~スポットライト 世紀のスクープルームズートピアテラフォーマーズ64 ロクヨン 前編ちはやふる -下の句-殿、利息でござる!モンスターズ 新種襲来スキャナー 記憶のカケラをよむ男ヒメアノ~ル神様メールサウスポー64 ロクヨン 後編10 クローバーフィールド・レーンクリーピー 偽りの隣人血まみれスケバンチェーンソー殺されたミンジュインデペンデンス・デイ:リサージェンスイット・フォローズ貞子vs伽椰子パラノーマル・アクティビティ5ファインディング・ドリーターザン:REBORN






『シン・ゴジラ』公式サイトはこちら


ゴジラ(昭和29年度作品)【60周年記念版】 [Blu-ray]


ゴジラ(昭和59年度作品) 【60周年記念版】 [Blu-ray]




にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村


映画 ブログランキングへ