『脱出ゲーム 香川県からの脱出』に登場する歴史上の人物を訪ねる旅。
須磨寺の近くにもう1ヶ所、行きたかった場所があったので、そちらへ向かいます。
- 事件のない花隈町と、晴れてる新開地を通過して、山陽電車に直通
- 山陽電車で須磨寺へ行き、正岡子規の句碑と、平敦盛の像を見る
- 須磨寺の平敦盛と熊谷直実と、敦盛の笛と散りゆく紅葉
- 須磨寺には源平合戦の歴史と、なぜかユーモアが同居する
- 尾崎放哉、源義経、弘法大師、みんな香川にゆかりあり
- 須磨寺のボタンだらけの歌碑、芭蕉の句碑、八十八ヶ所、反省中の五猿
- 須磨寺の「おもろいもん」に囲まれた、平敦盛の首塚
- 日本で(というか世界で)ここだけ! 須磨浦山上遊園の「カーレーター」に乗ってきた
- レトロゲームコーナーが凄かった!須磨浦山上遊園・回転展望閣
- 須磨浦山上遊園・回転展望閣から眺めた、神戸や明石や淡路島
須磨寺 ('23.12.24)
須磨寺駅へ戻り、次の目的地を目指します。果たして間に合うかどうか?
駅に着いたら、15時22分発の下り電車がちょうど来たところ。
構内踏切が閉まっているので乗れないかと思いましたが、開くまで待っててくれました。乗れました。
車両は阪神8000系。1989年(平成元年)竣工の8225F。
須磨浦公園
見上げると、ちょうどロープウェイが山上に向かって出発したところ。
この駅は、須磨浦山上遊園に向かう、須磨浦ロープウェイとの乗換駅なのです。
ロープウェイのチケットを買い、乗り場までの階段を歩いたら、そこそこ疲れました。
須磨浦ロープウェイの搬器には、ヴィッセル神戸の優勝記念ヘッドマークが取り付けられていました。
昨日(今朝も)神戸三宮駅で、阪神タイガースの日本一ポスターを見たばかり。
考えてみれば2023年は、プロ野球もJリーグも、兵庫県のチームが優勝したんですね。
ロープウェイの発車予定時刻の頃、下のホームにちょうど電車が到着して、乗り継ぎ待ちでかなり待たされるはめに。
山上遊園の営業時間に間に合うかどうかが気になります。
明日は山上遊園が休み。というか、この冬は、土日祝しか営業していないらしく、今日を逃したら次の営業日は、6日後の12月30日。
だから、閉園時間ぎりぎりでしたが、ダメモトで今日来てみたのです。
やきもきしながらも、ようやく動き出したロープウェイで、鉢伏山上(はちぶせさんじょう)駅へ。
山上駅(東部展望台)に上がってしまえば、いい景色が堪能できます。ポートアイランドまで一望できました。
見上げると、さらに高い場所に、展望台がもう1つあります。
須磨浦山上遊園のシンボル、「回転展望閣」です。
2つの展望台を結ぶ乗り物が、全国でここにしか現存しない「カーレーター」。
私がここに来た目的の1つが、このカーレーターに乗ること。営業時間内に間に合って良かったです。
カーレーターとは、ベルトコンベアにゴンドラをつけて、人が移動できるようにした乗り物。
自動循環式ロープウェイのように、乗り場・降り場ではゴンドラがゆっくり動き、その間はスピードを上げて走ります。
(乗降場では分速25メートル、中間部は分速40メートル)
全長91メートル、勾配25度のルート。所要時間は2分20秒だそうです。
須磨浦山上遊園のカーレーターが開通したのは、1966年(昭和41年)。
前年の1965年、滋賀県大津市にオープンしたスキー場「サンケイバレイ」(現在のびわ湖バレイ)に、全長2キロのカーレーターが設置されており、須磨浦のカーレーターは2例目の導入例となります。
カーレーターを開発した会社は、これを輸送システムとしてさらに普及させようとしていたようですが、結局カーレーターを採用したのは、びわ湖バレイと須磨浦山上遊園だけ。
しかもびわ湖バレイでは10年後の1975年にカーレーターが廃止され、ロープウェイに置き換えられました。
(余談ですが、びわ湖バレイのロープウェイ設備は2008年に更新され、カーレーターで20分以上かかっていた区間を、5分で移動できるようになったそうです)
普及しなかった理由の1つが「乗り心地の悪さ」だそうで、須磨浦山上遊園のサイトでは、
「『乗り心地の悪さ』が人気の秘密!まるでアトラクションのように楽しむことができます」
と、今やここでしか体験できなくなった乗り心地を、むしろ売りにしています。
乗ってみました。
出発直後、スピードを上げるとき、特にガタガタと揺れます。
速度が出てからは、まあまあ。そこまで酷い揺れ方はしませんでした。(というか、出発直後の揺れが激しい)
ゴンドラは水平状態を維持するので、上りではベルトコンベアに対して前傾する形になります。
(「レトロゲームコーナーが凄かった!須磨浦山上遊園・回転展望閣」へ続く)
※『脱出ゲーム 香川県からの脱出』のヒット祈願で、ゲームの登場人物ゆかりの地を巡る旅は、以前にも何度か行なっています。よろしければこちらも御覧下さい。
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JR阪和線・東羽衣支線 大鳥大社(前編)(日本武尊) 大鳥大社(後編) 仁徳天皇陵 堺シャトルバスなど 阪神なんば線 阪神本線、神戸三宮
(※関西・岡山ダイジェスト) 大津・建部大社と堺・大鳥大社(日本武尊)、神戸・須磨寺(尾崎放哉) 岡山・吉備津神社と吉備津彦神社(桃太郎) 安倍晴明神社と、あべのハルカス、道頓堀、特急ひのとり
池上駅 池上本門寺(日蓮) 矢口渡駅、蒲田の屋上観覧車 武蔵新田駅から新田神社(1)(新田義興、平賀源内) 新田神社(2) 新田神社(3)
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俳優・八名信夫氏の著書『悪役は口に苦し』(小学館)の中で、それぞれの時代背景について補足説明する文章を、少しだけ書いてます。
※これまでの「日本縦断紀行」はこちら。