前回の続きで、『脱出ゲーム 香川県からの脱出』に登場する、香川県にゆかりのある歴史上の人物を訪ね、ゲームに勝手に登場させたことについて事後承諾を得るため、12月21日から関西方面以西を巡った旅についてのダイジェスト。
大津の建部大社と堺の大鳥大社で日本武尊に、神戸の須磨寺で尾崎放哉さんにご報告とお願いをして、いよいよ最後、桃太郎さんに会いに、岡山へと移動しました。
※前回の記事はこちら↓
大津(石山)と堺(浜寺公園、鳳)と神戸(須磨)で、鉄道と神社めぐり
岡山('23.12.25)
昼12時15分発ののぞみで、新神戸から岡山へ。
降りたホームの向かいにたまたまいた、キティちゃん新幹線。
おなじみ岡山駅前の桃太郎像。
岡山では、桃太郎さんこと大吉備津彦命をまつる、吉備津神社と吉備津彦神社を訪れます。まずは備前の吉備津彦神社。
吉備線には「桃太郎線」という愛称がついています。
キハ40首都圏色2両編成。今回の旅は都市部ばかりを回っていたので、初めてのローカル線。
キハ40系に乗るのはいつ以来だろう? 駅に来てから出発まで30分待つのも、今回の旅では初めて。
でもICOCAをはじめ、交通系ICカードが全線で使えるあたりは、ローカル線といっても都市間を結ぶ路線ならでは。
桃太郎線の備前一宮駅が、吉備津彦神社の最寄り駅。
すぐ隣の吉備津駅は、吉備津神社の最寄り駅です。
大化の改新の頃に吉備国が備前・備中・備後の3国に分けられ、大吉備津彦命の墓とされる吉備の中山が備前と備中の境となったことから、備前側・備中側それぞれに大吉備津彦命をまつる神社が存在し、後にどちらもその国の一宮となって発展したそうです。
(※どちらの神社も、社伝では創建は大化の改新以前)
備前一宮
踏切渡ってすぐの所に吉備津彦神社の鳥居。
鳥居をくぐると左右に池がありますが、水質保全のためか、「池の水ぜんぶ抜く大作戦」状態でした。
わずかに残った水が、きれいな水鏡になっています。
“日本のウユニ塩湖”というか“岡山のウユニ塩湖”。
池の向こうを、備前一宮駅を出たキハ40が通っていきます。
駐車場の奥の奥に、かなりゆるい桃太郎と犬・猿・雉の像が建っていました。
岡山駅前の桃太郎 VS 吉備津彦神社の桃太郎
吉備津彦神社は、遅くとも平安時代中期には存在していた神社で、1697年(元禄10年)に完成した本殿や随神門、1859年(安政6年)に建立された、高さ11.5メートルの立派な大燈籠などが現存します。摂末社も含め、特にゆるい所は見られません。
それだけにこの桃太郎像だけちょっと浮いていて、B級スポット感を醸し出しています。
しかし、この像は2016年(平成28年)に修復され、色を塗りなおされているとか。
犬の顔など、ネットで見た写真よりも、かなりまともです。
ここだけB級感があるからといって、この像を撤去することはせず、むしろ修復して大事に残すという、吉備津彦神社の姿勢を嬉しく感じました。
帰りも備前一宮駅で30分待ち。駅のすぐそばで1本前の列車に出ていかれました。
何で私はさっきこの駅で降りたときに、帰りの時刻を確認してなかったのかと。
備前一宮駅ホームと向こうの山々。
このホームを見ると、もとは交換可能駅だったみたいです。
岡山('23.12.27)
岡山で1日休養して疲れを取り、27日、再び桃太郎線に乗りました。今度は吉備津駅。
吉備津
備中一宮の吉備津神社へ。もとはここが吉備国の総鎮守だったとされ、「三備一宮」を名乗っています。
本殿・拝殿は、破風が2つ並ぶ「比翼入母屋造」という珍しい形式。
1425年(応永32年)、足利義満が造営したとされる社殿が現存しています。
しかも大きさもかなりなもので、国宝に指定されています。
吉備津神社に参拝し、これにて予定していた4社1寺に全て参拝。『香川県からの脱出』に登場頂いた歴史上の人物のうち、まだご挨拶していなかった3名(3柱)にご挨拶できました。
(建部大社と大鳥大社の日本武尊、須磨寺の尾崎放哉氏、吉備津神社と吉備津彦神社の桃太郎さん)
しかし、吉備津彦命が退治した鬼の温羅の首が埋められているという御竈殿(鳴釜神事で有名)に近づいたら、急にお腹の調子を崩しました。
しかも、令和の日本の有名観光地とは思えないレベルの酷いトイレばかり。
たった1つの多機能トイレにたどり着くまで、境内をほぼ1周するはめに。
温羅さんのパワーに私の体が影響を受けたんでしょうかね?
(↑とか言い出したら、4日前に通った三宮のポートライナーの高架下にも、そんなパワーがあるということになるけど)
以前、大津の石山寺で、同じくらいのレベルのトイレに行った後、脈拍が速くなって夜まで落ち着かなかったのですが、今回はそういうトイレを避けたおかげか、その後体調は落ち着きました。
そういや石山寺のトイレはあの後改善されたんだろうか? 来年の大河ドラマの舞台ですよ。
桃太郎線で岡山駅に戻り、夕方から大阪へ移動。
天王寺
大阪環状線が混雑してて、1本見送ったり、途中で降りて後続の電車に乗り換えたりしてたら、新大阪から天王寺まで1時間かかるはめに。
多分20年くらいぶりに天王寺駅へ行きましたが、まあ混んでました。地図がどこにあるかわからず、しばらく迷いました。
あべのハルカスを真下から撮影。
後で写真を見たら、一瞬、この日オンエアされてたSASUKEのFINALステージに見えました。
鋼鉄の魔城。
(「あべのハルカスと阪堺電車と、道頓堀と特急ひのとり」へ続く)
※『脱出ゲーム 香川県からの脱出』のヒット祈願で、ゲームの登場人物ゆかりの地を巡る旅は、以前にも何度か行なっています。よろしければこちらも御覧下さい。
品川から泉岳寺へ 泉岳寺・赤穂義士墓所 泉岳寺・赤穂義士記念館 浜松町・芝大門と芝大神宮 増上寺・三解脱門と本堂 増上寺安国殿の黒本尊
池上駅 池上本門寺(日蓮) 矢口渡駅、蒲田の屋上観覧車 東急多摩川線・武蔵新田駅から新田神社(1)(新田義興、平賀源内) 新田神社(2) 新田神社(3)
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※これまでの「日本縦断紀行」はこちら。
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・周りの人に知ってもらいたいこと
(「高齢者と同居しています」「基礎疾患を持っています」等)