あさが来た　ネタバレ・あらすじ 23週　137話「大番頭のてのひら」

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あさが来た　ネタバレ・あらすじ 23週　137話「大番頭のてのひら」3月11日（金）

栄達＞「それ…新兵証書と違いますのか？兵隊に行くゆう事か…。」
はつ＞「そんな…。」

[ナレーション]
その数日後、あさとはつの父で、今井家の先代の当主、忠興が亡くなりました。

[主題歌　AKB48の「365日の紙飛行機」挿入]

お葬式も終わり…東京から、忠嗣の妻のとわが、忠興の葬儀の時のお礼を兼ねて、
目白の別荘の証書を届けに来てくれました。
「目白の別荘の証書です。どうか、お姉さんの思うように使ってほしいと。お父様も忠嗣さんも申しておりました。」

それから少しして…。
成澤が大慌てで銀行へと駆け戻り、
「白岡さん！渋沢さんがとうとう陥落しましたぞ！協力して下さるそうです。」と報告します。
しかも、渋沢は、あさが支援者である事を知ると、
加野銀行がバックについているなら、創立委員の会計取締りをしてもいいとまで言って下さったと言います。
こうして渋沢の力添えを得て、再び意欲をたぎらせる成澤相手に、あさは具体的な計画の話に入ります。

あさ＞「ほな先生、30万円は無理でも、まずは、10万集めまひょ。東京に開学するとしたら、土地代はかからへんさかい、
予算はそれで、なんとかなります。10万円で、きちんとした、大学の建物造って、形見せたら、寄付の上乗せも、できる事や思います。」

成澤＞「いや、それは流石に冒険にも程があります。しかし…私は無茶な冒険であればあるほど燃え上がるタチでもあります。」
平十郎が離れた席から「どっちやねん！」とツッコミました。

晴れやかな笑顔に包まれるあさ、成澤、宜の３人でした。

[ナレーション]
渋沢を説得できた事で、成澤は更に勢いをつけ…自転車（ペロシペード）に乗りはじめました。
自転車を押して加野銀行の前までやってきた成澤と絹田を見て、
あさが叫びます。「まあ、ペロシペード！」
亀助も驚いて、珍しいペロシペードに見入ります。

成澤は「自転車です。古いですが、なに、乗れればノープロブレム。行ってきます。」と言うと、
自転車にまたがって去って行きかけ…その後を絹田が「成澤君、ちょっと待って。もうすぐ、乗れる予定です。」
と追っかけようとしますが、二人とも、まだ全然乗れておらず…自転車を押しながら行きました。
亀助が「あれ、持って走ってはるだけだすがなぁ～。」と、呆れて、あさと共に二人の後姿を見送りました。

[ナレーション]
あさは、大阪や神戸の有力者のもとに、何度も足を運びました。

宜＞「いざ！」
いつぞやに、玄関先の長椅子の上に成澤の本を置いて帰ったお宅では、まだそこに本が置かれたままになっており、
あさは、それを見つけて「やぁ、本、ほらんと置いててくれはりましたんやなぁ～。」と喜びます。

支援見込の男性＞「置いてただけや。いっこも、読んでへんからな。」

「へぇ。こないして置いといてくれはって、表紙の字見てくれはっただけでも、ほんまありがたい事です。
おおきにありがとうございます。」と、あさは深くお辞儀をしてお礼を述べ
「また来さしてもらいますよって。」と本を手渡して「ほな、失礼致します。」と去ります。
一緒に行った山倉は、あさほどの物腰の柔らかさは到底、真似出来ませんが
「よろしゅう！」と一言述べて、あさに続き去りました。

[ナレーション]
そして…。

支援者が順調に集まり始めた事により、これまで、あまり乗り気でなかった加野銀行のお得意様の工藤も、
支援者の名簿に目を通し「これだけの面々集めて動いてるなんて言われたら、
こら、いっちょかみせぇへん者が、時代に乗り遅れてるみたいな気ぃになりますなぁ。」と述べて、
寄付を申し出てくれました。
そして年明けには、とうとう錚々たる面々を集めて発起人大会も開かれる運びとなりました。

実は、この頃、大阪で少しずつ支援者が増えていったのには、新次郎の陰ながらの説得もあったのです。
その事に気付いていたあさは「旦那様も、おおきに。」と新次郎に感謝の言葉を伝えました。
その時、新次郎は忠嗣から来た手紙の中に入っていたと、一冊の冊子をあさに渡します。
忠興の遺品の中に、あったというそれは、あさもコレクションしている事を、お見舞いに行ったときに
忠興に話したテケツでした。

新次郎＞「やっぱり似た者親子やなぁ。いつか、あさに渡してほしいて、そない言われたそうで。」
あさ＞「な～んや、お父はんも集めてはったんや…。お父はんいうたら。見て、これ…。」
泣き笑いしながら、あさは整然と並んで貼られたそのテケツを新次郎に見せて、
「うちが行った事ない土地にも、よう行ったはりますわ。流石お父はんやなぁ～。」と涙をにじませました。

もう夕刻となっておりましたが、この日、和歌山から栄達が訪ねて来て、あさが対応します。
あさ＞「山王寺屋のお父様！」
栄達＞「あささん、忙しい時に、堪忍なあ。」
あさ＞「いいや。お一人で来はりましたんだすか？なんぼ道が整備されたいうても、しんどおましたやろに。」
栄達＞「ぁあ…やっぱり、聞いてはりまへんのやなぁ。惣兵衛もはつも、もう、手紙を書く暇も、のうなってしまいましてなぁ。」
あさ＞「へえ？」

そこへ新次郎が、藍之助を連れて来ます。
藍之助の顔を見ると栄達は「養之助がなぁ、兵隊に、取られてしもた。」と言いました。

来月には、出立予定ではあるが、今はちょうどみかんの収穫期であり、
このままでは男手が足りず、どうにも仕事が回って行かなくなるのが目に見えているので、
どうか和歌山へ帰って来て欲しいと言い、新次郎には畳に頭を擦りつけるようにして頼みます。
新次郎＞「いやいや…頭上げとくなはれ。」

それほど困窮している実家を見捨てるわけにもいかず、藍之助は和歌山へ帰る事となりました。

藍之助が出欠を表す自分の木札を手に取り、じっと見つめているところに入って来た平十郎が
「藍之助、どうしたんや？」と声を掛けると藍之助は寂しそうに「これ、記念にもろても、よろしいでしょうか？」
と言いました。

栄達は白岡家に一泊すると、よのにも丁重に、これまでのお礼とお詫びをして、
自分ももう年だから、そろそろ天国へ行った正吉や忠興、そして菊の仲間入りかもしれないと話し
「最後に大阪の町見られて、良かった。まあ、何もかも、変わってましたけどな。
淀川の流れだけは変わりのうて、懐かしおました。」と語り置き藍之助と共に和歌山へと帰って行きました。

この頃、兵役で突然、若い働き手が兵隊に駆り出されていく事がよくありました。
見送る加野銀行の面々の中で一番寂しそうな顔をしていたのが平十郎でした。
「へぇさん、元気だしとくなはれ。へぇさんは、藍之助の事、東京に行きはった、息子さんの代わりみたいに、
可愛がってはりましたさかいな。」と亀助が話すと、
うめは「そうだしたか…。」と頷きました。

猫の泣き声が聞こえて、あさがふと目を上げると、そこには見覚えのある雁助の顔が…。
新次郎＞「雁助！」
榮三郎＞「ほんまや。雁助やがな！」
亀助＞「雁助さん？」
「雁助さんや！あっ…雁助さんや！雁助さんや。」と、叫びながらぜんまい仕掛けの人形のように、
雁助ににじり寄って行く亀助でした。

亀助が雁助の真正面まで行くと「亀助やがな。」と力の抜けたソフトな口調で言う雁助。
亀助は「雁助さんや～！」と叫びながら夢中で、雁助の胸をポンポンと掌で２度叩くのですが
雁助は「ちょっとあかんあかんあかん！叩いたらあかん。たたいたらあかんで。」と制します。
亀助＞「わかった～あかんの？」
雁助＞「病み上がりやから。あかん。あかん、あかん。」
亀助を止めながら、新次郎やあさ、榮三郎らに会釈する雁助です。
「雁助さんや！雁助さんや！あはははははっ！」
雁助＞「ありがとう、ありがとう。」
亀助＞「雁助さんやないかい！」

[ナレーション]
雁助が、久しぶりに、大阪に帰ってきました。

あさが来た　ネタバレ・あらすじ 23週　138話「大番頭のてのひら」3月12日（土）へ続く。

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