あさが来た　ネタバレ・あらすじ　15週　89話

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あさが来た　ネタバレ　15週　89話「大阪の大恩人」

さて、ままごとの続編がありました。

この日もあさが出かけた後も、店の前で千代を含めた子供達がままごとを続けていて、
新次郎がその様子を眺めていると、どうも、たつ吉は酒飲みで稼ぎのないお父ちゃん役らしく…。

たつ吉＞「帰ったで～。わてなぁ心入れ替えましたで。」
みよ＞「あんたなぁ、そないお酒飲んで酔っ払ってる時に言うてもだ～れも信じまへん。」

その時、すかさず千代が、不思議そうな顔で、たつ吉とみよのやりとりを見下ろしていた新次郎に聞きました。
「お父ちゃん何でだす？お父ちゃんは何で働かへんのだす？」

「うっ…。」胸を射抜かれたようによろめく新次郎。
ふがいない顔で「せやなぁ…。」というより他ありませんでした。

[主題歌　AKB48の「365日の紙飛行機」挿入]

[ナレーション]
大阪に戻った五代は商法会議所の会員を集めました。

加野屋からは、あさ、新次郎、榮三郎の三人が揃って、やってまいりました。

あさ＞「みんな掌返したみたいに…。」
榮三郎＞「信じてたのが裏切られたようでがっかりしてんのだすやろ。
わても最初はそない思いました。お父ちゃんの代から信じて力貸してきたのにて。そやけど…。」

現れると、瞬く間に人に取り囲まれてしまう五代。
めいめいが思い思いに喋り出すので、対応のしようがありません。

「落ち着いて下さい。今話をします！落ち着いて下さい。」
五代が大声を出して、やっと静かになったので、全員が会議室へ入り、着席すると、五代が話し始めました。

五代＞「この度は、皆さんにご心配、ご迷惑をお掛けし誠に申し訳ございませんでした！」
人々が口々にヤジを飛ばす中、山屋が「まあまあ！」と宥め、核心に触れる質問をしました。
「政府から格安で払い下げを受けて、私腹を肥やそうとしていたいうのはほんまだすのか？」
山屋の質問に、いくつもの「答えとくなはれ」の声が相次ぎ、
あさもまた祈るような気持ちで「答えとくなはれ…。」と申しましたが、
五代は「私は言い訳をするつもりはありません。全ての責任は私にあります！
私は大阪の…大阪商人の皆さんの名誉を傷つけてしまった。本日をもってこの商法会議所会頭の座を辞任致します。」
と、謝罪はしますが、質問への回答は避けようとしました。

しかし、これでは商人らは納得せず、逃げる気かと言って、よけいに怒りを募らせるのでした。

神田屋＞「わてらは！訳を説明せぇ言うてんのや！1,400万が何で39万になりまんのや？」
山屋＞「せや。たったの30分の１で買うてその儲けはどないしはりましたのや！
天神屋＞「薩摩閥の連中が私腹を肥やすのに大阪を利用しよって、どれだけ腹黒いのや！」
この後も続々と罵倒が相次ぎ、収集がつかなくなったところで、
あさが黙っておられず「待っとくなはれ！」と立ち上がると、反論に出ます。

山屋＞「待てますかいな！信じてついていった男に裏切られたんやさかいな！」
あさ＞「裏切られたかどうかはまだ分からしまへん。それに1,400万を39万いうたらおよそ36分の１だす！
なぁ皆さん、何でだす？何でこないな話し合いしかでけへんのだす？
うちら大阪商人は五代様にあれだけの事してもろてて、そないなお方やあれへんいうのは分かってる事やあらしまへんのか？
五代様のおかげで米の相場が生き返った時は、みんなお祭り騒ぎで五代様のお屋敷を、ちょうちん持って囲んでたいうのに、
ちょっと大阪が世間で叩かれたぐらいで、掌返すやなんて…。
はぁあ、アホんだらだす！いつから大阪商人はそない意気地なしになってしもたんだすか！」
あさは目を向いて怒りながら、ここまで言うと、今度は五代に向かって説教を始めました。

「それから五代様！あなた様も何だすか！？言い訳するつもりはありませんて！かっこつけて…。
かっこつけてる場合やあらしまへん！言い訳やったらしとくなはれ。
ちゃんと説明しとくなはれ！このままやったらみんな訳も分からんとあなた様を責めるしかあれへんのだす！」

神田屋＞「そや。そや！」
天神屋＞「わたいらかてほんまは五代さん信じたいんだす。」
一同＞「ほんまや。そや、そや」

こうして、あさが商人一同の気持ちを代弁する形になりましたが、
それでも五代は困ってしまい言葉を濁します。

すると新次郎が、落ち着き払った声で、手に持った冊子を見ながら
「そうだすなぁ。これぜ～んぶ話するいうのは、分かりにくいいうか面白ないいうか…面倒くさい事だすなぁ。」
と申します。

その冊子は１０年の間に政府が北海道にしてきた事業の収支をまとめたもので、
それが参加者の人数分用意されており、新次郎がみんなに配り出します。

新次郎が事前に三坂に頼んで作り置いてあったそうで、元々は榮三郎のアイデアでした。

1400万円というのは、これまで政府が北海道に投資してきた金額であり、その金額を持って資産価値というわけではないのに、
どこかで話が摩り替ったのでしょう。

それほどお金を掛けたのに、未だ収益を上げる事が出来ていないのは、政府のやり方が下手だという事もあるでしょうし、
この先、収益を上げるまでもってゆけるかどうか未知数な、前途多難な要素を含んだ商売であるという事もあります。

しかし、このままでは、これまでの多額の投資が全部無駄になると考えた政府が、商い上手の五代に開拓を依頼した。

39万というのは、政府にはお手上げであり、さまざまな困難な側面を含んだ事業を引き受ける上で、
特に安過ぎるという事はなく、そこそこ妥当な金額であったのだと思われます。

五代以外の人であれば、39万でも、あるいは拒んだかもしれないのです。

しかし、いくら難しくても、これからの日本を思えば、北海道は損をしてでも開発するべき場所。
そういう思いがあったから五代は39万円で引き受けた。
だからと言って、五代が個人で儲かるとか、今後、儲けようとかいう話では全くない。

新次郎＞「この先ほんまに利益が出るかどないかも分からへん事業に大阪が払う精いっぱいの値ぇやったんとちゃいますかいなぁ。」

すると、今度は
「せやけど、それやったら五代さんは、わしらにそんなお荷物引き受けさせるつもりやったんか！」
と神田屋が叫んだのを皮切りに、また口々に文句を言い出すのでした。

ここで五代の弁護を始めたのは榮三郎です。
「いいやそれは！それは五代様がわてら大阪商人を信用してくれはったさかいやありまへんのか？
お姉さんの言うてた通り、お上と商人では商いに対する執念が違います。
しかも私らは日本一商いのうまい大阪商人だす！私らやったらどないかできるて、
大阪の力見せつけようて！五代様はそない思てくれはったんだす。
大阪の商人はその信用に応えられへんようなもんだしたんか！？私らはそないに薄情やったんだすか？」

若い榮三郎にそう言われて、みんなはやっと自分達の過ちに気付き、
謝罪して、薄情やないと言い、理解を示し、
今後も五代友厚と心を一つにして商売を頑張る事を誓い合うのでした。

むろん、五代に会頭を辞任させたりはしません。

しかしながら
「この収支報告書を今更日本中に配ったところで世間はもう二度と私を信用しません。」と弱気になる五代でしたが、
あさが「いいや。へこたれたらあきまへん！やると決めたんやったらやり通す。負けたらあかん。他人にやない自分にだす。」
と励まします。
「これは五代様がうちに言うてくれはった言葉だす。どうかへこたれんといとくなはれ。」

こうして五代は大阪商法会議所の会頭を続けこれ以降も大阪商人たちと手を携えて多くの事業を手がける事となりました。

この後、新次郎は「話しし過ぎたら喉渇いてしもたがな。ビールでも飲んできまひょ。」
と、ふらふら出かけます。

あさは家に帰ると、千代の「なんでだす？」に、キチンと答えようと思いました。
「千代。ず～っと前に、千代に『何でだす？』て聞かれた事な、お母ちゃんまだよう答えてまへなんだなぁ。
お母ちゃんが何でよそのお母ちゃんと違てるかて？」
千代＞「うん。」
あさ＞「お母ちゃんなぁ、商いが好きなんだす。みんなで力合わせて山があったら乗り越えて、
ようよう考えて、ええ方にええ方に向こていくゆうのが好きで好きでたまらへんのだす。
千代にはまだよう分かれへんやろけどなぁ。」

ところが千代「へぇ、分かりました。」と賢そうな顔つきをして言います。
本当にわかったか否かはともかく「お母ちゃんお仕事頑張ってな。」とかわいい笑顔で言ってくれる千代。

[ナレーション]
物分かりのいい千代の言葉が、胸に低く響いてしまうあさなのでした。

あさが来た　ネタバレ・あらすじ　90話へ続く。

【出演】波瑠，玉木宏，ディーン・フジオカ，升毅，柄本佑，三宅弘城，山内圭哉，友近，清原果耶，興津正太郎，吉田八起，林与一，風吹ジュン，近藤正臣，宮崎あおい，楠見薫,梶原善