あさが来た　ネタバレ　14週　80話「新春、恋心のゆくえ」

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あさが来た　ネタバレ　14週　80話「新春、恋心のゆくえ」

1月5日（火）放送。[ナレーション]

あさと、うめ、新次郎が、弥七の「あれだす。」と指さす先を見ると、
そこにはふゆの縁談の相手とされる洋傘屋の男が、正月の正装に身を包み手には洋傘を持って、こちらを窺うように立っておりました。

しかし、あさ達と目が合うと、目を見開いて一瞬固まり、そそくさと逃げて行ってしまいました。

[主題歌　AKB48の「365日の紙飛行機」挿入]

その頃、加野屋の奥にいた亀助は「ほんまに、嫁に行ってしもて、ええのか？」と、ふゆの真意を確かめていました。
ふゆは、あさやはつの嫁入りに習い、親の決めた相手に嫁ぐのだと言いますが、
ふゆの本心を知っている亀助には、自分の恋心はともかく、それが本当にふゆの幸せへ繋がる道とは思えなかったのです。

そこで、親の決めた相手に嫁ぐ…嫁入りとはそういうものだと思い従おうとしているふゆに
亀助は「そやけど、おふゆちゃんには、想うお人がいてますのやろ？」と単刀直入な問い掛けをぶつけます。
新次郎の事を言っているのです。

この時、二人の会話を覗き見ていたあさは、おふゆの想う人が新次郎だなどとは夢にも思わず
「へぇ？！ふゆには、そんな想い人がおったんか…」と思います。

亀助は「想うお人がいてるのに、他の男に嫁ぐいうのは、胸が、痛むのと違うやろか思て…。」と言葉を続けますが、
ふゆが答えに窮している様子を見て、諦めて話を終えようとしました。

ところが、切ない胸の内を突かれた形となったふゆは、怒りさえ込め、声を震わせて
何故、せっかく決意した自分の気持ちを、再び波立たせ、揺るがせるような事を、わざわざ今になって言うのかと亀助を責めます。
「番頭さん、いけずだす！」と心の叫びを亀助の正面から浴びせるふゆに
亀助はいたたまれなくなって
「そら、あんたの事を思てるからや！」と立ち去ろうとしたふゆの背中へ叫び返すのでした。
ふゆは　「え…？！」と歩みを止めて亀助の
「いや…。おふゆちゃんには…何が何でも…幸せになってほしいと思てるさかいや。わては、あんたの、お兄ちゃんやさかい。」
という言葉を聞くと亀助に向き直り、丁寧に低頭して立ち去りました。

この様子を見ていたあさは隣にいたうめに、ふゆの想うお人とは誰かを尋ねますが、うめは
「さあ？うめは何も存じませんけど。」と言い逃げてしまいました。

三が日も明けて、加野屋はいつもの日常業務へと戻ります。
新次郎が鼻歌を歌いながら、踊るように帰って来ます。

「ただ～いま…♪」
年明け早々から落ち着きのない新次郎に、いつもの事とは言え、やれやれな気分のあさでした。
この日も「お年始回り」と称して飲んで帰って来たのでした。
榮三郎も「いちいち全部飲んで回ってるお人など聞いた事あらしまへんで。」と呆れ気味です。

「お正月はこれが楽しいのやがな。」と浮かれ気味に見える新次郎ですが、
その癖、いざ仕事向きの話となると、この日の午後からの寄合所の集まりも、
あさと榮三郎の二人に任せるなどと申します。
「商法ホニャラララ～とか、株式ホニャララとか、な～んも興味ありまへんよってに。」と気楽そうに言って
新次郎がお茶を啜っておりますと、うめが慌てて飛んできました。

あさ＞「どないしましたんや？うめ。」
うめ＞「とうとう挨拶に来はりました！ふゆのお父さんが！」
あさ＞「へえ！？」
新次郎＞「こっちや。わてが興味あんのはこっちだす。」

ふゆの父である日野彦三郎は、ふゆの許嫁と定めた山本を伴い、加野屋の前までやって来ると、
「はぁあ…！これが加野屋どすか～。」と暖簾を見上げて大声を上げ、
地元の京都では、加野屋は、山に手ぇ出して失敗したから、今にも潰れるように聞いていたのに、立派な店構えで、
まだ潰れてへんようやと、品性もなく、あからさまな噂話を口にしていました。

山本が押し殺した低い声で「はぁあ…そないだすのか。」と、受け答えすると、
調子良く日野は笑って「ほな、入りまひょか。」と、暖簾をくぐって行きました。

その様子を物陰から見ていた新次郎とあさは、ふゆの父という人が、どうにも癖のある人物であった事を知ります。

ところが、この日野彦三郎、いざ挨拶の席に着きますと、先ほどの失礼な言い草はシラッ～と伏せて、
「明けまして、おめでとうございます。お初にお目にかかります。京で、染め物屋を営んでおります日野彦三郎でございます。」
と、よのと若夫婦を前に、キチンと挨拶致します。

そして、白々しくも、
ふゆは、こちらで、良い縁談を探してあげるつもりが、先を越されてしまったと言うよのに
「出来の悪い娘が長い事お世話になってしまいまして。加野屋さんには、挨拶もできひんままやったゆうて、気に病んどりました。」
などと、心にもない事を述べるのでした。

更に日野は「ふゆは、６人姉妹の下から２番目で、子供の頃は疳の虫が、えろう強おましてなぁ。
よう泣くわ、病気はするわ。犬猫の方がましやったくらいですわ。」
などと、非人道的な発言を、しゃーしゃー（羞恥心がなく、あつかましい態度を表す語）とします。

「何だすて！？」これに、あさはカチンと来て、今にも言い返しそうになりますが新次郎に止められます。

こう言った後で日野は、山本の心証を気にして「あっ！今は、もう、何の病気もおまへんえ～。」と言葉を添えると、
また「はっはっはっは～」と下卑た笑い声を響かせるのでした。

そこへ、ふゆがやって来て廊下に正座すると「失礼致します。」と頭を下げます。
それを見て、山本の頬が緩みます。
ふゆ＞「お父ちゃん、ご無沙汰しております。」
日野＞「おお、久しぶりやな。」
よのが「ふゆ。こちらが、谷山町で、洋傘屋をやってはる、山本様だす。」と紹介し、
ふゆは山本と初めて顔を合わせお辞儀をしました。

この後、亀助が帳面を付ける横で、
新次郎が「あのお父ちゃんはちょっと何やなぁ、思うけど。
山本さんいうお人そのものは、そない悪いお人やあれへんみたいやったなぁ。あら、ふゆに相当惚れ込んでますな。」
と話しました。
亀助は無関心を装い「そうだすか。」と答えます。

しかし、新次郎が「洋傘屋いうたら、この頃の洋装ばやりで、景気もええさかい、
おふゆのお父ちゃんからしたら、願てもない、ええ縁談なんやろなぁ。
小正月になったら、嫁に出す言うて、お母ちゃんもう、支度始めましたで。」と話を続けると、
「へ？もうそない早うに！？」と慌てた声を出します。

それでも、やはり気を取り直して帳簿付けを続けようとするので、
新次郎は、その帳面をピシャリと乱暴に閉じてしまいます。

亀助＞「あ～っ！何や…。せっかくここまできれいに写したのに…。」
新次郎は強い口調で「ほんまにこのままでよろしのんか？」と言ったかと思うと、次に優しい口調に転じ
「逃げてんと、いっぺん手ぇ止めて、よう考えてみなはれ。」と告げて部屋を出て行きました。

亀助は、溜息をつくと、お茶を運んできたうめに
「かっこよろしなぁ。あないなお人はずるいわ！男のわてかて、時々、惚れてしまいそうだす。」
と言い、お茶を一口飲むと、深い思案の中へと落ちて行くのでした。

[ナレーション]
そしてその頃、あさは、もう寄合所に行っておりました。

新年の挨拶が交わされる寄合所では、五代の周囲に人が集まり、なかなか傍へ近づく事すら出来ません。

[ナレーション]
大久保利通卿が亡くなって以降も、五代は、大阪株式取引所や、大阪商法会議所を設立し、その会頭になるなど、
ますます精力的に活動していました。

榮三郎＞「えらい人気だすなぁ。」
あさ＞「そらそうだす。御一新から長いこと暗雲立ちこめてた大阪の経済が、
五代様のおかげで、ようやっと盛り上がってきましたんやさかい。お元気そうでよかった…。」

距離をおいた所で目が合うと互いに会釈して挨拶しあう五代とあさでした。

この後、五代が旦那衆に「今日は、今からみんなで、パーッと、お酒でも、飲みに行きませんか？」と提案し、
大盛り上がりとなりまして、連れ立って大勢で、美和のビールレストランへと繰り出す事となりました。

一同で乾杯をした後、五代はようやく、あさと言葉を交わす事が出来ました。
普通の新年の挨拶ですが、この時、二人は互いに、東京での自分自身の身の処し方を思い出すと、
もうあの日のような事は…と、反省を込めて話し合いました。

あの日、初めてのお酒に酔い潰れてしまったあさと、
あまりの突然の悲しみに襲われて、我を忘れ、目の前のあさにすがってしまった五代。
「あの日は…。どうにも気持ちをコントロールできへんかった。」と、五代は過日の事を思い起こし話します。

あさ＞「気持ちをこんとろる？」
五代＞「あ…コンチョロールはぁ、つまり、取り締まる言うか…ええ具合に調整するいうか…。
いや、日本語では、ええ言葉が見つかりませんな。」
あさ＞「はぁ…。」
五代＞「せやけど、こうして、２人で話するのもあれ以来ですな。」
あさ＞「へぇ。あれからも五代様にはびっくりぽんだす。あっという間に、大阪商法会議所作りはって、
会頭におなりになって…。あの時まだ、東京商法会議所の議員さんかて、まだ50人ぐらいやったのに、
大阪は今、もう300人を超えてます。これも全部、五代様のお力だす。
それに大阪株式取引所の開業の日なんか、花火まであがってお祭りみたいだしたわ！」

五代＞「これは、私だけの力ではないんです。」
あさ＞「ん？」
五代＞「商法会議所は、最初は驚くほど皆に反対されました。あささんみたいにすぐに『お手伝いします』
なんて言うてくれる人はほんま、まずいてへんかった。」
あさ＞「そやったんだすか。」
五代＞「そやけど、私やあなたの考えを理解して、陰で、皆に広めてくれた有難い立て役者がいてたんです。」
あさ＞「立て役者？」
五代＞「はい。」

その時、後ろにいた山屋が入口のガラス扉越しにやって来た人物を見つけ「おっ、来た来た！」と言いました。
他の人達もざわめいて…美和が嬉しそうに「はぁあ、おいでやす。」と出迎えに出ます。

「ちょうど、その立て役者来はったみたいですわ。」との五代の言葉に振り返ったあさが目にしたその人は…。

あさが来た　14週　81話へ続く。

【出演】波瑠，玉木宏，ディーン・フジオカ，升毅，柄本佑，三宅弘城，山内圭哉，友近，清原果耶，興津正太郎，吉田八起，林与一，風吹ジュン，近藤正臣，宮崎あおい，楠見薫,梶原善,山崎銀之丞,富田靖子,北原雅樹,中山義紘,平田理

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