あさが来た　ネタバレあらすじ　12週　72話

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あさが来た　ネタバレあらすじ　12週　72話

[ナレーション]
寺での、正吉の葬儀の後、加野屋に人々が集まりました。
九州の炭坑にいる雁助にも、うめからの手紙が、届いていました。

首に掛けていた加野屋の手拭いを手に取ると、加野屋と書かれた文字を見つめ、西へ向かって手を合わせる雁助です。

[ナレーション]
それから、数日後。

榮三郎が、先頭に立ち朝礼をしています。
「昼夜ともに行儀よう、怠ける事なく、努めましょう。」
一同＞「怠ける事なく、努めましょう！」
榮三郎＞「若い者はよう躾け、無体に罰したりせぬように。ほんなら今日も、よろしゅうお頼み申します。」
一同＞「よろしゅうお頼み申します。」
あさ＞「よろしゅうお頼み申します。」

朝礼が終わると新次郎が五代の訪問に気付きます。
「五代さん！」
あさも気付いて、五代に一礼します。

[主題歌　AKB48の「365日の紙飛行機」挿入]

五代は焼香をあげに来たのですが、対応は新次郎がしました。
五代友厚＞「申し訳ございません！先ほどまで、急ぎの用で、東京に行っておりまして。
お焼香あげさしてもらうの、遅なってしまいました。」
新次郎＞「いいや。わざわざおおきに。ありがとうございます。
五代様は、東京でも何か、商いしてはりますのか？」
五代＞「はい。貿易のカンパニーを、大阪と東京の、両方に置いてます。
それで、近頃、飛び回ってまして…。残念です。お父様とは、まだまだお話ししたい事が、
山のようにありました。こない急に亡くなってしまいはるやなんて…。」

新次郎＞「最期のひとつきは、家の者以外は、どなたさんとも会おうとはしまへなんだ。
もともと陽気な父だす。弱ってきてるとこを、人さんに見せとうなかったんや思います。」
五代＞「そうでしたか。奥様も、さぞお気落ちの事でしょうなぁ。」
新次郎＞「へぇ。それでも今度、お伊勢まいりに行く、言うてますわ。
思い出の場所を、お父ちゃんの事を、いっぱい思いながら、見て回りたいのやないか思います。」
五代＞「それはよろしいですな。それで…ほかの皆さんは？」

新次郎は、フッと笑いを洩らし「ほかの皆さんいうても…五代様が気にしたはりますのは、きっと、あさの事だすわな。」
と、五代の心の核心を突きました。

言葉を失くして固まる五代の前で、新次郎は夫の余裕の笑顔で
「あさやったら、来月にはまた九州の炭坑の様子見に行く、言うてますわ。」と述べます。

五代＞「そうですか…。」
新次郎＞「父に、何言われたのか？３日泣いたら、ケロッとして、今は張り切ってますわ。」
それを聞いて、五代は無言でしたが、その表情が《流石、あささんや》と語っておりました。

机の上に、よののコレクションの張子の人形が勢揃いしている部屋で、
千代を炭坑に連れて行くと言い出したあさに、新次郎は仰天し反対します。
よのは「その通りだす。千代はまだ１つだっせ？
あないな遠い所に連れてくやなんて。あんた母親のくせに何考えてはりますのや？」と苦言を呈します。

よのは、ただでさえ、あさは世間から誤解の目で見られているのに、そんな事は絶対に許さないと言い、
いつものようにかのも「ほんにほんに。」と相槌を打っています。
あさは、しぶしぶながら千代を置いて行く事に同意しました。

あさが、千代を膝に抱いて遊んでいる部屋に、入って来たうめも、コンコンとあさに言って聞かせます。
「先ほどはもう肝を冷やしました。お母様や、新次郎様がお怒りになるのも当然だす。
お千代様お育てになりながら、お仕事のことも大事にしたいのは分かりますけど、
ちょっとはお控え下さい。あなた様はおなご！なんぼお家のためいうたかて、一番大事なのは子育てだす。
こないにかわいいお子を置いて、外で長い間働くやなんて、そんなんしたらあきまへん。」

あさ＞「何でだす？何でおなごは、男のしてる事したらあかんのだす？」
うめ＞「はい？」
あさは笑って「いいや。うち昔、お父様にそないな事言うた事がありましたなぁ。」と言います。
うめ＞「ございましたとも。」
あさ＞「なぁ、うめ。山売ってくれはった櫛田様の事、覚えてはる？」
うめ＞「へぇ。」
櫛田未亡人はあさに、かつて、こう言いました。
「時代は変わる。これからは、女ん人も、今ままでのように、うちにおるだけではなく、
ああたのように、外で活躍するようになるかもしれんとですき。」

あさ＞「あの時うちは、ほんまはまだ、ピンと来てへんかった。山、買えた事だけで、嬉しいて嬉しいて。
炭坑で働くようになって、ようようその大変さに気い付いたんだす。
外で働くいうことは、おなごやいうてバカにされても、へこたれへんだけやのうて、
こっちも決して、女やいうことに甘えたらあきまへんのや。
腕っぷしではどないしても男に勝たれへんのにやで。こらほんま大変なことだす。
ピストルぐらいないとやってられへんことや。
お父はんが、おなごは引っ込んどれ言いはったんも、無理あれへんことやったんだす。
今思えば、あれはあれで、うちの事、思てくれてはったんやな。」

うめ＞「はぁ～今頃気付くやなんて。…て事はつまり、今おあさ様は、もう働くのは辛いと、
そう思ってらっしゃるって事だすな？」
あさ＞「いいや。うち、気い付いてしもた。
今まで、お家のためや、お金のため思てきたけど、それだけやあれへん。
うち…働くことが好きなんだす。商いが好きなんだす。
今は手探りやけど、櫛田様が言うてはったみたいに、うちもいつか、おなごの商いを広げていきたい。
ピストル持って、男の真似するんやのうて、おなごのやり方でな。」

うめ＞「けったいなもん好きになりはって。とても今井のご両親に報告できやしまへん。」

あさ＞「ほんまだすなぁ。お父はんやお母はんには悪いけど、うちはもうこの道や。
このイバラの道を、おなごの足で、突き進むしかあれへんのや！」
うめ＞「はぁっ…イバラの道て、そんな嬉しそうに！」
あさ＞「これもぜ～んぶ、お父様のおかげだすなぁ。」
そう言って、あさは、正吉が、あさを理解して認めてくれた数々の言葉を思い出すのでした。
そして、あさは膝の上の千代に目を落とし、こう話し掛けます。
「千代、けったいなお母ちゃんで堪忍な。そやけどうち、決して負けへん。頑張りまっせ。」

そんなあさを障子の陰から、新次郎がそっと見守ります。

店でよのが招き猫に話しかけています。
よの＞「なぁ、お前様。うちが言い過ぎましたやろか？
…はぁ、そやけどなぁ、うちかて心配するからこそ…。へ？あ…そうだすなぁ。へぇ、分かってます。
これからはうちが、お前様の代わりに、あささんを、助けてやらなあきまへんのやな。」

この時、店の上り口では、ふゆが拭き掃除をしていたのですが、店の前に立つ不審な男が暖簾の隙間から見えて…。
弥七が、それを見つけて「おった。あの男や！」と声を上げます。
しかし、その男はすぐに逃げ出して、
弥七が「あっ、待て！こら、そこの怪しいの！待たんかい、お前！」と言って飛び出して男を追いかけます。

亀助とふゆも外へ飛び出し、弥七の駆けて行った先を見ます。
ふゆ＞「はぁ。一体誰なんやろか？」
「さあ？」と首を捻る亀助。

その後、亀助はお勝手で、以前、加野屋の周辺をうろついてるとされた容疑者のひとりの八ちゃんについて
かのから、新情報を聞きます。
八っちゃんには、嫁も子もいて、しかもえらい夫婦仲も良く、ふゆを見初めたというのは誤報だったと言います。

うめは「そうだしたか。そやけどよろしおましたなぁ。粋な男はんが相手やったら、分が悪いもんな。」と
亀助に言います。
そんな自覚のない亀助に、うめは「そうだすがなぁ。おふゆは面食いでっせ。」と身も蓋もない事を言ってしまいます。
亀助は「へ？！面食いか…。」と一応、驚いてから
「そない言うたら、うめさん、今日、炭坑から来た手紙の中に、うめさん宛てのが入ってましたで。」と、
うめに、雁助から届いていた手紙を手渡します。
それを受け取ると、うめ「おおきに。ちょっと、失礼致します。」と、
そそくさと席を外し手紙を持って外へ出ていきます。

まるで少女のように、縁側で足を振りながら嬉しそうに手紙を読んでいるうめ。

[ナレーション]
そして、年が明けて、あさは、大阪と炭坑を、慌ただしく行き来する毎日を送っておりました。

そんな、ある日の事、あさが炭坑から帰り着いたばかりの日でした。
五代友厚が新次郎を呼び出し、あさを東京に連れて行きたいと言い出すのでした。
あさは寄合所を訪ねて、ちょうど、その申し出を五代が新次郎に述べている時に、部屋へ立ち入り耳にします。
「へぇ？！うちが、東京に？」

あさが来た　ネタバレあらすじ　73話へ続く。

【出演】波瑠，玉木宏，ディーン・フジオカ，升毅，柄本佑，三宅弘城，山内圭哉，友近，清原果耶，興津正太郎，吉田八起，林与一，風吹ジュン，近藤正臣，宮崎あおい，楠見薫,梶原善,山崎銀之丞,富田靖子,北原雅樹,中山義紘,平田理