あさが来たネタバレ 19週　113話

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あさが来たネタバレ 19週　113話

閻魔紙を見るあさと新次郎は萬谷与左衛門のすぐ下に山屋与平の名前を見つけて驚きます。

[主題歌　AKB48の「365日の紙飛行機」挿入]

榮三郎と平十郎の説明によると、
最近、山屋は代替わりして、与平は隠居の身となり、寄合所にも行かなくなったものの
家にいると邪魔にされて、跡取りや奥さんに追い出されて居場所を失くし、時折来ては、一日中、
この加野銀行で油を売っているとの事でした。

榮三郎はもちろんの事、行員らも皆、忙しいので、そうそう長いお喋りに付き合っているわけにもいかず、
それで、二番目の要注意人物として閻魔紙に書かれる羽目になったとの事です。

それを聞いて新次郎「そら気の毒なこっちゃな。わてが遊び行ってあげな。」と言うと、すぐに出て行ってしまいました。

続けて閻魔紙を見ていたあさは、三人目に上得意の工藤の名前を見つけ「うちの一番の取引先だすがな！」
と、またしても驚きます。

するとサカエが「うちのせいです！父がご迷惑をおかけして、すみません。」と申し訳なさそうに詫びます。
平十郎＞「娘可愛さなのか何なのか？頻繁に銀行においでになって、様子を見張ってはるのです。」

あさは最後の四人目に奇異なる形容詞を見つけます。「ふやけたワカメて？…」

平十郎＞「へえ、名前はわかりませんが、ワカメがふやけたみたいな汚れの染みついた着物着て、
おなごの働き手だけを、じーっと見てる客がいまして。」

あさ＞「おなごの働き手？」
平十郎＞「へえ…それが汚い格好やのに、いやに目だけ、ぎらぎらさせた男で…。」

平十郎が、その男に「おいでなさいませ、何か御用でしょうか？」と声を掛けると、
その男は、女子行員達の働きぶりを褒めて、この銀行は素晴らしいと嬉しそうに語ります。

平十郎が、いつものように「へえ。」と答えると、
男は「この女子たちの指導は、どなたがなさってるんですか？」と尋ねます。

平十郎は、その質問を「へえ。」でかわし
「ご用件は？…融資のご相談でしたら、こちらでございます。新規の口座の開設でしたら、こちらでございます。」と、
用件がないなら帰れと暗に示しました。

すると男は悪びれもせず「いや…預ける金は、持ってません。」と言い
平十郎が「へえ。」と言いながら詰め寄ると、流石に居づらくなったようで「失礼しました。」と言って、
そそくさと出て行きました。

弥七は、この時「流石へえさんや！おかしな輩を、最小限の言葉のみで追い返しはりましたで。」と佑作と共に
平十郎の支配人としての手腕を賞賛しておりました。

平十郎は、あさに、この客の言葉が大阪弁ではなかった事から、もう二度と来ないと思うと告げます。

榮三郎は、お客が増えたら、時にはそんな妙な者が来てしまう事もあるだろうから、繁盛の証と前向きに捕え、
平十郎には今後も気をつけて、店の中を見張っておいてくれるように頼むのでした。

[ナレーション]
そして、和歌山では、藍之助が大阪に旅立つ日となりました。

藍之助を見送るはつが共に山道を歩きながら、持ち物を確認しています。
須佐神社のお守り・陀羅尼助（だらにすけ）の薬（整腸薬）までは持っていましたが、
迂闊にも財布を忘れていた藍之助に、はつは自分の襟元から財布を取り出すと手渡します。
「ありがとう。」と言う藍之助に向ける心配そうなはつの顔。
「お母ちゃん、もう、ここでええよって。」と言う藍之助の顔を「せやな…。」と言ってマジマジと見て
「大きゅうなろうやなんて思わんかてええ。地に足つけて、しっかり歩くことさえできたら、それでええんだす。」
と言って聞かせるはつ。
「はい！お母ちゃん、おおきに。」深く頭を下げると藍之助は、歩き出しました。
旅立つ藍之助の背中を、いつまでも、いつまでも見送っているはつでした。

[ナレーション]
藍之助は、白岡家で間借りをしながら、加野銀行の行員見習いとして修業を始めることになりました。
そして、日清戦争が始まったその年。

この頃、戦争の影響で日本経済は着実な発展を遂げ、世間は好景気に沸いておりました。

あさと新次郎は、うめが入れてくれたお茶を飲みながら、この好景気の事を話していました。

あさ＞「東京では、缶詰屋が繁盛し始めた言う話も聞きました。」
新次郎＞「わてもな、尼崎の会社の方も、この景気で女工さんの数、足らんようになってきましたのや。」
あさ＞「そら難儀だすなあ。せやけど、こない景気ええままやなんてこと、ありますのやろか？
うちはどないしても心配で…。」

そんな、あさの先行きへの懸念をよそに新次郎「せやなあ…せやけど、わてもう、辞めてしもうたさかいなあ。」
と、突然、尼崎の阪神紡績の社長を辞任した事をカミングアウトします。
寝耳に水のあさは、たいそう驚きます。

けれど新次郎は何食わぬ顔で食べている九州のお菓子の味を褒めたりしながら、
「いや、あさとここ何年か、千代の進む道の事とか、よう考えてきましたやろ？
それで、ふと、思いましたんや。はて、この先、老い先、長いにしろ、短いにしろ、わての道はこれでええのやろか？
これやっぱりちゃいますなあ、ってな。」

あさは、言い返そうとするのですが、新次郎は「いいや、あっこの会社はわてなんかいてへんかて、十分やっていけますのや。
あとはもう、家業に専念さしてもらいます！」と妙にキリリとした顔を作って宣言します。

それで、一瞬、誤魔化されそうになったあさでしたが…「そない言うても加野商店は、わて、名前置いてるだけで、
あさと九州の亀助に任せっぱなしだすしなあ。せや！銀行は相談役やさかい、
これからも榮三郎やみんなの愚痴、なんでも聞いてあげまひょな。」と、結局は重荷を降ろして、
元の気楽な立場に戻った新次郎なのでした。

加野銀行では、どんどん閻魔紙が増えて行きました。
それに加えて、わけのわからないあさへの面会申し込みも増えておりました。
「貴重な時間を割いて会ってみたところ、これがまた、婦人実業家への興味本位だったりして、閉口してしまいます。」
と平十郎が言います。
そんな話をしていると折しも、閻魔紙の４人目の男が「すいません。奥さんは、いらっしゃいますか？」と、
訪ねて来ました。

「いません！」と言って平十郎が追い払おうとしますが、男は引き下がらず
「確か、奥さんはそろそろ九州から帰られる頃では？」と聞いてきます。

「九州から帰っておられますが、ここにはいません。」と平十郎が撃退しようとするのですが、
敵もさる者「昨日もそう言われましたので、今日は店の前でずっと張っておりました。
しかし、朝５時から、今現在まで、奥さんらしき女性は、一度も店から出てません。」とまで言います。

「へえっ！？」と呆気にとられる平十郎を、男は更に
「もしや、私に会わせたくなくて隠してますなあ…。」と上目使いに攻めて来ました。
たじろいで言葉を失くした平十郎に
「わかりました。しかしこの成澤、生まれてこのかた、数々の困難に恵まれてしまったせいで、
困難は、あればあるほど奮起するタチとなっております！」と胸を叩いて申します。

「これで諦めたとは思わないで頂きたい。」と言う大胆とも思える宣戦布告に、
成り行きを見守っていた加野銀行の面々は、
成澤のみすぼらしい身なりに似合わない前向きさに感心していました。
…と、その時、あさが奥から出かけようとして出て来ます。
これには加野銀行の一同が大慌てで、
一斉に、あさの方を向いたので、すっかり、あさが目立ってしまい逆に成澤の目に留まってしまいました。

成澤は、あさに「白岡あささん！」と声を掛けて、あさが振り向くと「はぁあ～イエ～ス！」と雄叫びにも近い声を上げて
あさに駆け寄り
「ようやくお会いできました。私、成澤泉と申す者。あなたとこうしてお話できる日を、心待ちにしておりました。」
と言って握手を求めます。
何もわかっていないあさは「あらっ？久しぶりのシェイクハンや。」と言って、その手を持ちます。
それから「そやけど…。」と喋りかけたあさに、銀行の中から平十郎らが閻魔紙をかざして見せて注意を促すのですが、
丁々発止のやり取りの後、とうとう成澤の勢いに押されて、
あさは、とうとう成澤を応接室に通して向き合ってしまいます。
その様子を応接間のガラス戸越しに加野銀行の面々が心配そうに見ていました。

女子行員にお茶を出されて一気に飲み干した成澤は、あさに職業を尋ねられて笑顔で「無職です。」と答えます。
「そうだすか…。」と頷きつつも、戸惑うあさ。

[ナレーション]
あさはこの時、まさかこれが運命の出会いとなろうとは、まだ少しも、気付いていなかったのでした。

あさが来た　ネタバレ・あらすじ　19週　114話に続く。

【出演】波瑠，玉木宏，ディーン・フジオカ，升毅，柄本佑，三宅弘城，山内圭哉，友近，清原果耶，興津正太郎，吉田八起，林与一，風吹ジュン，近藤正臣，宮崎あおい，楠見薫,梶原善,山崎銀之丞,富田靖子,北原雅樹,中山義紘,平田理