あさが来たネタバレあらすじ 20週 115話

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あさが来たネタバレあらすじ 20週 115話

成澤の草稿を読んで以来、その女子教育理論に胸を揺さぶられたあさは、成澤が再び姿を現すのを待ち続けました。

あさ＞「今日はどないだす？」
サカエ＞「今日もおいでやございません。」
あさ＞「そうだすか…。」

その成澤の書いた草稿の中には、女子を人として、夫人として、国民として、教育する必要性が書かれていました。
女子も、高等教育を受ける事で生き甲斐を得て、さまざまな場で、社会に役立つ人間になる可能性がある事。
女子も一芸一能を持ち、独立自活の力量を持つ必要性がある事。
また、女子の能力を研究し、生かす場を考え、100年先、200年先を見越して、女子教育の方針を定めるべき。
という具体的なプランが、示されていたのでした。

あさは外へ出て、町の中にも成澤の姿を探し求めました。

そのあさを道の往来で見つけた新次郎。
「お…あさや。そないなとこで何してますのや？」
新次郎が声を掛けても、あさは気付かずに、何事か考え込みながら行ってしまいます。
「何だすのや？あれは…。」

夕食時、テーブルについた新次郎が尋ねます。
「今日も捜しに行ったんやな？」

藍之助＞「はい。寮の授業が終わったらすぐに。」

新次郎＞「けどやで、何で毎日そない必死になって捜さなあきまへんのや？…で、どないな男なんだす？その成澤いうのは。」

よの＞「若い、貧乏な書生風の男前やったで～。」

新次郎＞「若い…」

うめ＞「何でも以前は、女学校の先生やったそうで。」
新次郎＞「女学校の先生？」

かの＞「しかもようよう見たらなかなかの男前さんで。」

新次郎＞「男前…はぁ～そらそら。」

よの＞「そやけど、家にずっといてへんて心配だすなぁ。」
かの＞「ほんに、ほんに。ちゃんとごはん食べてはりますのやろか？」
うめ＞「へぇ。またどこぞの道端で、ふらっと倒れてはんのやないか言うて、おあさ様もそない心配して。」

新次郎＞「何でうちのおなごはんみんなで、心配せなあかんのだす。
男はおなごより丈夫に出来てるのやさかい、そないなもん、道でもどこでも寝かしといたらよろし。」

やがて話はあさの若い頃の山の中で寝たという武勇伝になり…男と女は、どっちが丈夫に出来ているのやら？と話していたら、
あさが帰って来て「ただいまあ。今日も成澤先生見つかりまへなんだわ。」とぼやきながら、テーブルに着きました。

あさ＞「はぁ…やあ！旦那様までみんなお揃いで。」

新次郎＞「ようよう帰ってきましたがな。『お揃いで』やあれへんがな！」
新次郎は、あさが、おなごの扱いに慣れた若い男前を連日探し歩いてると聞いて、やきもきすると言って怒っていました。

あさ＞「うちがこの原稿にどない深う感じ入ってたか、旦那様知ってはりますやろに。
うち、久しぶりに、胸をズドンと打たれたような気ぃしたんだす。」

よの＞「ほう！胸をスドーンと？」

あさ＞「へぇ。ほんまのとこ言うたら、うち、小さい頃から、おなごも男はんとおんなじように学んでええはずやてずっと思てました。」

よの＞「はぁ、そないな小さい頃から。」

うめ＞「そうだしたなぁ。」

あさ＞「せやさかい、こないだの成澤先生のお話は…。

あさは、最初は得体の知れない、金を出させるためのホラ話かと思っていたけれども、この原稿を読んで
そんな自分の想像は、まるで見当違いであったと話します。
あさ＞「きっと、近いうちに、日本にはおなごの大学校が出来ます。」

よの＞「へ？」

あさ＞「ここに書いてる事がほんまになったら、きっと出来ます。
あの先生は、決して、だてや酔狂でおなごの事考えてはんのやあれへん。本気なんだす！あ…嫌や。思い出しただけで…。」

あさの思い出し泣きにうめはハンカチを差し出します。
「あれま！何だすか、話しながら泣いたりして。」

あさ＞「そやけど、男はんで、こないにおなごの…。これからのおなごの事考えてくれてはったお方がいてはったやなんて…。」

よの＞「あささん。あんた、本当に…ほんまに学びたかったんやなぁ、そないにまで。
そら千代にも勉強してほしい思うはずだすわなぁ。」

新次郎＞「うん。」

あさ＞「泣いてる場合やあれへん。改めてまた近いうちに、ゆっくり話聞かなあかんし。
そやけど明日からまた炭坑行かなあかんし…。あっ、とりあえずは、頂きます！」

夜、寝所で、また草稿に見入っているあさに、
新次郎は、あさが若い頃、ここで夢中になって、お商売の本を読みあさってた頃の事を思い出すと言って
「あさが、あないにまで言うねやったら、わてもいっぺんこれ、読んでみなあきまへんな。」
と、草稿を手に取ります。

あさ＞「あら！まだお読みになってまへなんだんだすか？」

新次郎＞「そら、始終あさが持ち歩いてたら、わて読まれしまへんがな。」

あさ＞「そないだしたなぁ。失礼致しました。旦那様は、どない思いはります？」

新次郎＞「ん？おなごの、大学校の事だすか？」

あさ＞「へぇ。」

新次郎＞「そらなぁ、えらい目新しい、目の覚めるような話や思います。学びたい者が、望むまま学べるいうのはええ事だす。
男でもおなごでも、そら変われへんこっちゃさかいな。」

あさ＞「やっぱりそうだすわなぁ。そないいうたら昔、東京で会うたけったいなお方も…。」
あさの頭の中ではあくまでも、けったいな人という認識しかない福沢諭吉が言った言葉を回想するあさです。
福沢＞「男が大いに学んで、世の為に役に立ちたいと願うならば、女もまた大いに学問をして、世の為になりたいと思う。
これは必定。男女とは、全く同じものです。夫や、家から、自由に生きる為には、夫人も、経済の自立を図るべきです。
しっかりした財産を持ち、世間に対して、己の責任を重とう持たねばなりません。」

あさ＞「て、言うてはったんだす。その時も、えらい目の覚めるようなお考えやて、心が震えたんだすけど、
現実に戻ってみたら、えらいまだ遠い話に思えてしもて。それが今、ようようここに来て、ピンと来たんだす。
うちが心の師と仰ぐ福沢諭吉先生も、新しいご本で…はっ！？このお顔はどっかで…。」
あさは福沢諭吉の新刊の中に掲載されていた福沢の写真を見て、どっかで見た顔と思うものの、東京で会ったけったいな人とは、
まだ気付かないようでした。

新次郎＞「せやけどなぁ、あさ。いつの時代も、世の大半を占めるのは、
今を守る事に必死で、目新しい事から、目を背けようとしてる連中だす。
出る杭は打たれる言いますやろ？抜きんでた事を考える者は、必ず人からやっかまれて邪魔される。
そやさかい、この話叶える言うのは、そらえらい難儀な事やろなぁ思いますわ。」

あさ＞「そうだすなぁ。なんぼあの若い先生が目新しいこと考えたはっても、時代に流されてしもたら、
あっという間に埋もれてしまいますさかいなぁ。」

新次郎＞「そういう事だす。」

あさ＞「あの…旦那様。」

新次郎＞「ん？」

あさは新次郎に向き直り言います。
「いいや、相談役。」

新次郎も「ふっ。何や改まって。何の相談だす？」と、
心して、あさの話を聞こうと体をあさの方へと向きなおします。

あさの頼み事は「うちが炭坑行ってる間、この先生、見つけといてもらわれしまへんやろか？」という虫のいいもので、
新次郎は「はぁ？アホ言いないな！何でわてが大事な趣味の…。
いや、大事な商いの時間使て、そないな事せなあきまへんのや。」と抵抗を示しました。
あさは「そうだすか。やっぱりあきまへんわなぁ。」とガッカリします。

その頃、京都の千代は…。

宜と帰省の話をしているうちに、宜から、いつか大阪の家へ遊びに行かせて欲しいとせがまれます。
宜は、あさが目当てなのですが。
千代＞「ああ、来て来て。まあ、お母ちゃんがいてるかどうかは分からへんけどなぁ。
あの人、九州の炭坑やら、いつもいろんなとこ飛び回ってますさかい。」

宜＞「へえ～。やっぱりそうなんやな。ちょっと、寂しいなぁ。」

千代＞「さみしい事ありますかいな！ず～っといてへん事の方が普通やったさかい、急にいてたりすると、
かえって何話したらええか分からへんよって、困ってしまうねん。」

宜＞「そないなふうに言うたげたらあかん。あさ先生、こないだ読んだ本でも言うてはったで。
明治の御世になったばっかりの日本で、おなごが働くのはどない難儀やったかてな。」

千代＞「また読んだん？お母ちゃんの書いたもん。」

宜＞「その炭坑で昔、落盤事故が起きてしもたのも、自分のせえやて、自分を責めてはりました。」

千代＞「ああ、それ、うちが生まれた頃の話やわ。その事故のせえで家業が傾きかけて、その借金返し終わって、ようよう銀行が出来たとか何とか。」

宜＞「その事故が起きた頃、炭坑の仕事に打ち込まれへんかったのは、赤ちゃんができて、
大阪にずっといてたさかいなんやて。」

千代＞「え…？」

宜＞「きっと、千代ちゃんの事やんな。それまで、九州で働いてたのが、
大阪で赤ちゃんの事気張ってたさかい、その時分だけ、炭坑が手薄になって、それが事故につながってしもたのかもて、
反省してはったわ。」

千代＞「ふ…ん。…」

宜＞「きっと、子供持って人並み以上に働くて、ほんまに難儀なことなんやわ。千代ちゃんも、もっと有難く思わな。
はれ？」
黙って出て行き、もう千代は部屋の中にいません。
宜の言葉に、胸を詰まらせる、千代でした。

あさが来たネタバレあらすじ 20週 116話へ続く。

【出演】波瑠，玉木宏，ディーン・フジオカ，升毅，柄本佑，三宅弘城，山内圭哉，友近，清原果耶，興津正太郎，吉田八起，林与一，風吹ジュン，近藤正臣，宮崎あおい，楠見薫,梶原善,山崎銀之丞,富田靖子,北原雅樹,中山義紘,平田理