あさが来た　ネタバレ・あらすじ　86話

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あさが来た　ネタバレ　15週　86話「大阪の大恩人」

「何で…何でだす？何でお母ちゃんは普通のお母ちゃんと違てるの？」と、
千代に問い詰められるあさを見て、うめは思わず吹き出します。
そこへ新次郎が来て、あさと二人で言い繕おうとしていると、千代は逃げ出して行ってしまいました。
それを追いかけまわすあさです。

[ナレーション]
我が娘千代の『何でだす？』には、たじたじのあさでした。

[主題歌　AKB48の「365日の紙飛行機」挿入]

新次郎は夜、千代が寝入ってから、千代が近頃、ままごとでお母ちゃんの役してた時に、
お母ちゃんいうのは、いつもおうちの中にいてて、旦那様のお世話してるもんで、
そないいつもどっか出ていくのは普通と違うて、友達に言われてると、
あさに教えます。

新次郎は一応「お母ちゃんいうのはな、10人お母ちゃんがいてたら、
10通りのお母ちゃんがいてますのや。どないなお母ちゃんがいてたかて、おかしないんやで。」
と千代に言い訳をしたら、すぐまた忘れたように遊び出したので、気にしていないのかと思っていたと話します。

それを聞いて、何か千代に、えらい悪い事してしまってるといいう気持ちになるあさでした。
それでも新次郎は「それがあさのええとこなんやさかい、今更ままごとなんか気にしてたらあかん。」
と応援してくれました。
その新次郎は内心で、本当にまずいのは、自分の方かもしれないと思っておりました。

[ナレーション]
あさが、初めて九州の鉱山を買って10年。
ようやく石炭の価値に気付いた商人たちは、次々と炭坑業に手を出すようになりました。
大阪において、その先駆けとなったあさは、多くの商人から話を聞かれる方の立場となりました。

この日も、寄合所で石炭事業について講義をするあさです。

あさ＞「この質のええ石炭、これが、この辺りから採れてます。まだまだ石炭を運ぶ費用も高おますのやけど、
皆さんがお商売仲間に加わってくれはったら、きっとうまい事いく思うんだす。…
掘り進めていきますと、土の硬い層に当たる事があります。…」

あさの講義の様子を見た榮三郎は「お姉さんは、誰にでも親切に教えはりますなぁ。」と感心しました。

あさは、商い始めた時に、多くの人達に「何でだす？」と疑問をぶつけて
色々な事を教えてもらえたから、今度はその恩返しをしたい。
それに、亡き祖父、忠政に教えられたように、誰かに『何でどす？』と聞かれた時は、
ちゃんと、教えてあげなければと思うのだと話します。

あさは「ほんまにそないな日が来るやてなぁ。」と感慨深い一方で
「そやのに、肝心な自分の娘の『何でだす？』には答えられへんて…。」と、
母親としての自信を挫かれそうになっておりました。

みよとかよは、またおままごとの中で、
一般的なお母ちゃんの姿を、千代にやって見せます。

そのお母ちゃんは、炭坑には行きませんし、旦那様のお世話を非常によく努めます。

その様子を見ていたよのとかの。
よの＞「まあまあ、楽しそうに、おままごとして。」
かの＞「ほんにほんに。」

そこへ五代が訪ねて来ました。
五代＞「こんにちは。」
千代は「五代さんや！」と嬉しそうな顔をして抱かれに行きます。
千代を抱き上げた五代は
「あっ、また大きなったみたいやな。お菓子買うてきたから、食べてな？」と言い、
千代は「おおきに！」と答えると、また五代の首元に抱きつきます。

よのは愛想よく「五代様。」と頭を下げ
五代は千代を降ろすと「あっ、これはこれは…。」と言い、よのの正面へ行き
「お邪魔致します。」とキチンと頭を下げて
「失敬。」と店の中へ消えました。

五代の男の色香にあてられて「はあぁ～！」とよろめくよの。
それをかのが抱きとめて「奥様。五代様いうたら、今や大阪の恩人やいうて、上方一の有名人だっせ。」
と申します。

よのは、かのと「はぁあ、その五代様がわざわざ足運んでくれはるやなんて、
加野屋もようよう安泰いう事だすやろか。」と胸を撫で下ろしていました。

この日は、あさが五代に銀行の話を聞きたくて、店に招待したのでした。
応接間のテーブル席で榮三郎も同席しています。

あさ＞「お忙しいとこわざわざすんまへん。」
五代＞「何べんも会議所や講習所に来てもろてたようで…。すれ違てしもてたみたいで。」
あさ＞「いいや。実は、銀行のお話伺いたかったんだす。炭坑の修復に入れ込んでるうちに、
すっかり乗り遅れてしもて。今も大番頭に止められて…。」

しょげている様子のあさに五代は意外にも
「そうですか。そら、大番頭さんが正しいかも分かりませんなぁ。」と言います。

五代によると、確かに今は、たくさんの銀行が出来たが、
その多くは、銀行とは名ばかりで、士族や華族なんかの金持ちが、
ろくに勉強もせずに作った、いわば、流行に乗っただけのかっこつけだと言います。

あさ＞「かっこつけ？」

五代＞「はい。せやから、いたずらに資金を貸し付けたり『うちは銀行や』言うて威張りくさって、
客を客とも思てへんとこも多い。あれらはいずれ、潰れます。」

あさ＞「そうだしたんか。」
榮三郎＞「やっぱり、危うい事業やったんだすなぁ。」

五代＞「今の物価高かて、銀行乱立のせえもある。国も手を打つやろし、
しばらくは動いても振り回されるだけです。」

あさ＞「そうだすか。」

榮三郎＞「ほれ、お姉さん。せやさかい、あかんて言いましたやろ？」

あさ＞「ほんまだすなぁ。今日は、お話聞けてよろしおました。」

五代の話に、すっかり納得した様子のあさでしたが、
それでも、五代は、
銀行に変わらない両替屋は、いずれ消えて無くなるのだから、
銀行に変わりたいというあさの考え自体は正しいと言います。

今は耐えて、資金を貯める時期。急いては事を仕損じるが、諦めてはあかんというのが五代のオススメプランです。

「やると決めたらやり通す！負けたらあかん。他人にやない…自分にです。
あささんは、大阪一のおなごの実業家やありませんか。」
五代は、あさをこう褒め、いずれは加野屋にも、北海道の開発を手伝ってもらいたいと言います。

榮三郎＞「会議所のみんなで、新しいカンパニー作りはったっていうあれだすか？」

五代＞「そうです。政府の古い仲間から、北海道の開拓が思うようにいかへんので手伝うて欲しいと頼まれました。
北海道は、宝の山です！船舶、牧場、農場、漁業やそれを加工した缶詰。いろんな業種があります。
石炭もありますよ。あささんの力を、是非、生かして頂きたい。」

夢が広がる話にあさは顔を輝かせて立ち上がり「北海道だすか。いつか、うちも…」と言い掛けますが、
ふと、千代の「何でだす？何でお母ちゃんは普通のお母ちゃんと違てるの？」という問いかけを思い出すと、
急に気持ちが挫け
「九州から大阪越えて、北海道まで行ってたら、ますますびっくりぽんなお母ちゃんだすなぁ…。」
と半笑で、力なく呟くのでした。

それでも、あさは、やっぱり「いいや。きっと加野屋も、お手伝いさしとくれやす。」と燃えて申します。

しかし、ここで察しのいい榮三郎が
「そやけど…政府が思うようにいかへん言うのやったら、なかなか手のかかる事業みたいだすなぁ。」
と五代に尋ねます。

五代＞「その通りです。しかしなに、大阪商人の手にかかったら、きっとそのうち、儲けを出せます。」
あさ＞「そらそうだす。お上と商人では、商いに対する執念が違いますよって！」
五代＞「そう！大阪商人の力を見せつける、ええ機会です。」
気合のこもったあさと五代の掛け合いとなりました。

五代の帰り際、店の前でよの、かの、榮三郎、あさと千代が揃って見送りに立ちますが、
千代は「もう帰ってしまいはるの？」と残念そうに言います。

あさが「そうや、千代。遊びに来はった訳やあれへんのやで。」と言うと、
五代は笑ってまた千代を抱き上げ「次はきっとお仕事やのうて、遊びに来るからな。きっとな！」
と約束します。
千代＞「へぇ！」
五代＞「ええ子にしてるんやで。」

五代が去ってしまった後、
あさは榮三郎に、銀行事業を焦り過ぎていた事を詫び、
榮三郎や雁助が、いつも無鉄砲な自分を、あきれて放り出してしまわずに、根気よく
止めてくれていた事に、感謝の気持ちを伝えます。
「ほんまにありがたい事だす。どうぞ、これからもよろしゅうお願い致します。」
榮三郎が「いいや、そんな…。」と照れていると、
弥七が店の中から「奥さ～ん！。お勘定見てもらえますか？」と帳簿を持って飛び出してきて
あさは「へぇ、分かりました。よっしゃ！元気出てきたわ。働こ！」と、
明るい顔をして店の中へ戻って行きました。

榮三郎は笑って「お姉さんはやらかいお人だすなぁ。」と、よのに言います。

よの＞「はぁ？」
榮三郎＞「あ、いや…あないに偉いお人にまで認められてるいうのに、
どんなに忙しいても、人に何かを聞かれたら親切に答えはるし、
人の話を聞く耳も持ってはる。せやさかい、どこ行っても信用されますのやなぁ…。」

この榮三郎の呟きを店の中にいた雁助が耳にします。

一方、五代の後をつける怪しい人影…。

[ナレーション]
その頃、店には…あさの待っていた手紙が届いていました。

あさが来た　ネタバレ　15週　87話へ続く。

【出演】波瑠，玉木宏，ディーン・フジオカ，升毅，柄本佑，三宅弘城，山内圭哉，友近，清原果耶，興津正太郎，吉田八起，林与一，風吹ジュン，近藤正臣，宮崎あおい，楠見薫,梶原善,山崎銀之丞,富田靖子,北原雅樹,中山義紘,平田理

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