国宝・重要文化財指定の建造物

国宝・重要文化財指定の建造物

全国の国宝・重要文化財に指定された建造物についてのブログです。

全国の国宝や国の重要文化財に指定された建造物のうち、通常公開されていない文化財の特別公開の情報をまとめています。
ネット上などで見つけたものはできるだけ紹介するようにしていますが、内容と値段が全く釣り合っていないように思われるものは省いています。広告代理店が絡んだ企画物には、ハズレが多いようにも思います。
逆に、社寺の年中行事に関係したものは趣が大変深く、また、公的機関が主催するものは専門家の解説があるなど、中身が濃いように思います。
秋まではあまり多くの公開事業は予定されていません。
このページの写真には過年度の公開事業の際に撮影したものも含まれます。
(7月22日情報更新)


国宝・重文建造物のトップページはこちら

令和6年7月27日<山形県山形市>旧済生館本館3・4階特別公開(予約制)
令和6年8月1日から7日<福島県会津若松市>八葉寺阿弥陀堂開扉(冬木沢詣り)
令和6年8月3日<静岡県御前崎市>御前崎灯台特別公開(予約制)
令和6年8月4日、11日、18日、25日<奈良県生駒市>宝山寺獅子閣特別公開
令和6年8月8日<東京都東村山市>正福寺地蔵堂内部特別公開
令和6年8月9日から12日<京都府京都市>北野天満宮本殿特別公開(石の間通り抜け神事)
令和6年8月15日、16日<愛知県豊川市>三明寺本堂内宮殿開帳
令和6年8月31日<広島県福山市>福山城伏見櫓内部公開(予約制)
令和6年8月31日、9月1日<秋田県秋田市>三浦家住宅公開(予約制)
令和6年9月1日から30日<兵庫県姫路市>姫路城井郭櫓特別公開
令和6年9月7日<兵庫県西脇市>西脇小学校一般公開(予約制)
令和6年9月12日から18日<福岡県福岡市>筥崎宮放生会(楼門内開放)
令和6年9月28日<兵庫県西宮市>神戸女学院ヴォーリズ建築一般公開(予約制)


終了した特別公開事業


令和6年7月

  • <奈良県奈良市>興福寺三重塔内陣公開
  • <兵庫県西宮市>神戸女学院ヴォーリズ建築一般公開

令和6年6月

  • <宮城県松島町>瑞巌寺本堂堂内特別拝観
  • <東京都品川区>旧島津本邸見学ツアー
  • <東京都東村山市>正福寺地蔵堂内部特別公開
  • <愛知県半田市>中埜家住宅一般公開
  • <三重県桑名市>諸戸家住宅庭園一般公開
  • <京都府京都市>大徳寺伽藍特別公開
  • <京都府京都市>大徳寺興臨院特別公開
  • <京都府京都市>相国寺法堂特別公開
  • <京都府京都市>妙心寺三門内部特別公開
  • <兵庫県加古川市>鶴林寺太子堂内部公開
  • <奈良県奈良市>唐招提寺御影堂(旧一条院)公開
  • <島根県松江市>美保関灯台内部限定公開
  • <広島県呉市>旧澤原家住宅見学会(予約制)
  • <徳島県鳴門市>福永家住宅一般公開
  • <熊本県大津町>江藤家住宅一般公開
  • <鹿児島県霧島市>霧島神宮春の特別拝観(予約制)

令和6年5月

  • <秋田県秋田市>三浦家住宅一般公開
  • <福島県南相馬市>旧武山家住宅公開
  • <栃木県足利市>鑁阿寺経堂内部公開
  • <栃木県日光市>日光田母沢御用邸二階皇后御学問所室内特別公開
  • <千葉県佐倉市>堀田家住宅居間棟2階等特別公開
  • <東京都>東京建築祭(築地本願寺・明治生命館・三井本館特別公開)
  • <東京都港区>迎賓館赤坂離宮夜間公開
  • <東京都千代田区>水準原点一般公開
  • <神奈川県横浜市>神奈川県庁舎内部公開
  • <神奈川県横浜市>聴秋閣奥の遊歩道開放
  • <神奈川県横浜市>旧東慶寺仏殿・月華殿内部公開
  • <神奈川県鎌倉市>覚園寺開山塔特別公開
  • <神奈川県鎌倉市>円覚寺舎利殿特別公開
  • <静岡県伊豆の国市>江川邸内庭公開
  • <静岡県静岡市>臨済寺一般公開
  • <滋賀県栗東市>旧和中散本舗大角家住宅一般公開
  • <滋賀県大津市>住友活機園特別公開(予約抽選制)
  • <滋賀県草津市>芦浦観音寺一般公開
  • <京都府京都市>下鴨神社本殿他特別公開
  • <京都府京都市>松尾大社本殿特別参拝
  • <京都府京都市>伏見稲荷大社お茶屋特別公開
  • <京都府京都市>東寺宝物館公開(五重小塔)
  • <京都府京都市>妙法院五月会(大書院公開)
  • <京都府京都市>銀閣寺東求堂特別拝観
  • <京都府八幡市>石清水八幡宮本殿特別参拝
  • <京都府宇治市>萬福寺三門内部公開(予約制)
  • <京都府舞鶴市>行永家住宅一般公開
  • <京都府京都市>壬生寺大念仏堂公開(壬生狂言春の公演)
  • <京都府宇治市>松殿山荘春季一般公開(予約制)
  • <京都府京都市>知恩院 大方丈・小方丈特別公開
  • <京都府京都市>大徳寺黄梅院特別公開
  • <京都府八幡市>正法寺一般公開
  • <兵庫県神戸市>旧ハッサム住宅内部公開
  • <兵庫県神戸市>船屋形一般公開
  • <兵庫県姫路市>書写山円教寺大講堂等内部特別公開
  • <奈良県橿原市>今井町重文民家内部公開(今井町街並み散歩)
  • <奈良県奈良市>不退寺多宝塔特別公開
  • <奈良県奈良市>興福寺北円堂特別開扉
  • <奈良県奈良市>奈良女子大学記念館一般公開
  • <奈良県奈良市>東大寺本坊経庫公開(聖武天皇祭)
  • <奈良県生駒市>宝山寺獅子閣特別公開
  • <奈良県奈良市>興福院特別拝観
  • <鳥取県大山町>門脇家住宅一般公開
  • <岡山県高梁市>備中松山城二重櫓春の特別公開
  • <高知県香南市>安岡家住宅一般公開

令和6年4月

  • <福島県西会津町>円満寺観音堂開扉
  • <東京都大田区>池上本門寺五重塔開帳
  • <神奈川県鎌倉市>極楽寺忍性廟特別参拝
  • <神奈川県鎌倉市>浄光明寺五輪塔特別公開
  • <山梨県山梨市>上野家住宅特別公開(予約制)
  • <大阪府羽曳野市>吉村家住宅公開
  • <佐賀県多久市>多久聖廟春季釈菜(聖廟内特別公開)
  • <沖縄県伊是名村>玉御殿公開(公事清明)

令和6年3月

  • <京都府京都市>東本願寺緒殿特別拝観
  • <東京都渋谷区>旧久邇宮邸 (聖心女子大学パレス)
  • <岐阜県各務原市>旧川上家別邸「萬松園」見学会
  • <神奈川県鎌倉市>円覚寺舎利殿特別公開
  • <神奈川県鎌倉市>覚園寺開山塔特別公開
  • <千葉県南房総市>旧尾形家住宅内部公開
  • <岐阜県多治見市>永保寺観音堂・開山堂内部特別公開
  • <静岡県菊川市>黒田家住宅一般公開(梅まつり)
  • <京都府京都市>相国寺法堂内部特別公開
  • <京都府京都市>旧三井家下鴨別邸望楼特別公開
  • <京都府京都市>大徳寺興臨院特別公開
  • <京都府京都市>西本願寺書院・飛雲閣特別拝観
  • <京都府京都市>大徳寺仏殿・法堂内部特別公開
  • <京都府京都市>東福寺三門内部・龍吟庵特別公開
  • <大阪府大阪市>泉布館一般公開(予約制)
  • <兵庫県西宮市>神戸女学院ヴォーリズ建築一般公開
  • <兵庫県西脇市>西脇小学校校舎見学会
  • <兵庫県たつの市>堀家住宅ひな祭り(主屋一部公開・予約制)
  • <奈良県桜井市>大神神社三ツ鳥居特別参拝(予約制)
  • <奈良県斑鳩町>法隆寺律学院開門(お会式)
  • <広島県広島市>旧広島陸軍被服支廠倉庫施設見学会
  • <福岡県福津市>豊村酒造非公開部分公開(予約制)
  • <大分県日田市>草野本家一般公開

令和6年2月

  • <茨城県牛久市>シャトーカミヤ旧醸造施設本館二階公開
  • <神奈川県鎌倉市>建長寺三門楼上公開
  • <京都府京都市>吉田神社大元宮特別拝観
  • <京都府京都市>壬生狂言舞台公開(節分公演)
  • <兵庫県姫路市>姫路城西小天守内部公開

令和6年1月

  • <栃木県日光市>田母沢御用邸三階御展望室特別公開
  • <神奈川県鎌倉市>円覚寺舎利殿特別拝観
  • <神奈川県鎌倉市>建長寺僧院一部立入解禁(除夜の鐘)
  • <神奈川県箱根町>函嶺洞門一般公開
  • <愛知県名古屋市>名古屋城西南隅櫓特別公開
  • <京都府京都市>醍醐寺三宝院特別拝観
  • <京都府京都市>東寺後七日御修法結願日(灌頂院開門)
  • <京都府京都市>吉田神社大元宮開門特別拝観
  • <京都府京都市>豊国神社唐門内公開
  • <大阪府泉大津市>泉穴師神社鈴門開放
  • <大阪府和泉市>泉井上神社和泉総社瑞垣内開放
  • <奈良県奈良市>東大寺大仏殿観相窓開放
  • <和歌山県田辺市>熊野本宮大社開寅詣(本殿開扉)
  • <島根県出雲市>出雲大社八足門内参拝
  • <広島県広島市>不動院金堂内部公開
  • <福岡県福岡市>筥崎宮楼門内参拝

令和5年12月

  • <東京都品川区>旧島津家本邸見学ツアー
  • <東京都港区>迎賓館赤坂離宮夜間公開
  • <神奈川県横浜市>臨春閣内部特別公開
  • <静岡県伊豆の国市>江川邸秋の内庭特別公開
  • <京都府京都市>銀閣寺東求堂内部特別公開
  • <京都府京都市>旧三井家下鴨別邸望楼特別公開
  • <京都府京都市>大徳寺興臨院特別公開
  • <京都府京都市>東福寺三門内部公開
  • <京都府京都市>東福寺龍吟庵特別公開
  • <京都府京都市>相国寺法堂内部特別公開
  • <京都府京都市>大徳寺黄梅院特別公開
  • <京都府京都市>聖護院門跡書院特別公開
  • <兵庫県西宮市>神戸女学院探訪
  • <奈良県奈良市>東大寺開山堂良弁忌
  • <奈良県生駒市>宝山寺獅子閣特別公開
  • <広島県東広島市>福成寺等見学会
  • <熊本県熊本市>吉田松花堂特別公開

令和5年11月

  • <青森県弘前市>最勝院五重塔内部公開
  • <秋田県秋田市>三浦家住宅一般公開
  • <山形県山形市>旧済生館本館3・4階特別公開
  • <茨城県かすみがうら市>椎名家住宅内部公開
  • <栃木県日光市>田母沢御用邸御食堂、御日拝所特別公開
  • <群馬県安中市>旧碓氷峠鉄道施設丸山変電所内部公開
  • <東京都目黒区>前田本邸非公開部分特別公開
  • <東京都文京区>根津神社社殿内部公開
  • <東京都港区>慶応大学三田演説館一般公開
  • <東京都港区>明治学院大学インブリー館内部公開
  • <東京都台東区>上野東照宮社殿内部公開(予約制)
  • <東京都東村山市>正福寺地蔵堂内部特別公開
  • <神奈川県横浜市>関家住宅特別公開
  • <神奈川県鎌倉市>円覚寺舎利殿特別公開
  • <富山県高岡市>勝興寺本堂奥書院金の間公開
  • <石川県輪島市>上時國家住宅の特別公開
  • <石川県輪島市>時國家住宅の特別公開
  • <静岡県静岡市>清水灯台内部公開
  • <愛知県名古屋市>名古屋市役所本庁舎公開
  • <愛知県名古屋市>名古屋城西南隅櫓特別公開
  • <愛知県半田市>旧中埜家住宅内部特別公開
  • <三重県伊勢市>旧慶光院客殿公開
  • <京都府京都市>冷泉家特別公開
  • <滋賀県湖南市>常楽寺秋の特別公開
  • <滋賀県草津市>芦浦観音寺一般公開
  • <京都府京都市>西本願寺書院・飛雲閣特別公開
  • <京都府舞鶴市>行永家住宅の秋季一般公開
  • <京都府京都市>東寺五重小塔公開
  • <京都府京都市>知恩院三門楼上内部公開
  • <京都府京都市>京都府庁特別公開
  • <京都府京都市>神護寺大師堂内部公開
  • <京都府京都市>龍谷大学大宮学舎特別公開
  • <京都府八幡市>石清水八幡宮特別昇殿参拝
  • <京都府八幡市>正法寺特別拝観
  • <京都府八幡市>伊佐家住宅特別公開
  • <京都府宇治市>松殿山荘秋季一般公開(予約制)
  • <大阪府熊取町>降井家書院公開
  • <大阪府羽曳野市>吉村家住宅公開
  • <兵庫県姫路市>書写山円教寺大講堂等内部特別公開
  • <兵庫県尼崎市>本興寺方丈公開・三光堂開扉
  • <兵庫県加古川市>鶴林寺行者堂内部公開
  • <兵庫県姫路市>弥勒寺本堂開扉(ほていまつり)
  • <兵庫県伊丹市>旧岡田家住宅非公開部分特別公開
  • <兵庫県たつの市>堀家住宅一般公開
  • <兵庫県神戸市>船屋形一般公開
  • <奈良県奈良市>旧奈良県物産陳列所特別公開
  • <奈良県奈良市>藤岡家住宅蔀戸開放
  • <奈良県奈良市>興福院特別拝観
  • <和歌山県広川町>濱口家住宅(東濱口家)一般公開
  • <奈良県平群町>藤田家住宅公開
  • <奈良県斑鳩町>法隆寺上御堂特別公開
  • <和歌山県高野町>金剛峯寺徳川家霊台内部公開
  • <鳥取県大山町>門脇家住宅特別公開
  • <鳥取県智頭町>石谷家住宅庭園公開
  • <岡山県岡山市>岡山城月見櫓特別公開
  • <広島県呉市>本庄水源地堰堤水道施設特別公開
  • <広島県広島市>世界平和記念聖堂内部公開
  • <広島県広島市>不動院金堂特別公開
  • <広島県呉市>旧澤原家住宅見学会
  • <広島県福山市>明王院本堂外陣・五重塔初重公開
  • <徳島県徳島市>丈六寺本堂等内部公開
  • <高知県香南市>安岡家住宅一般公開(予約制)
  • <福岡県福岡市>福岡城多門櫓内部公開
  • <福岡県志免町>旧志免鉱業所竪坑櫓特別公開
  • <福岡県北九州市>部埼灯台内部公開
  • <福岡県北九州市>旧松本家住宅特別公開
  • <熊本県大津町>江藤家住宅一般公開
  • <大分県日田市>草野本家秋季一般公開(木曜定休)

令和5年10月

  • <秋田県横手市>佐藤家、松浦家内蔵公開(蔵の日)
  • <秋田県大仙市>佐藤家住宅一般公開
  • <山形県山形市>旧済生館本館3・4階特別公開
  • <福島県南相馬市>旧武山家住宅公開
  • <茨城県常陸太田市>旧茨城県立太田中学校講堂一般公開
  • <東京都大田区>本門寺宝塔特別開帳
  • <東京都台東区>寛永寺德川歴代将軍霊廟特別公開
  • <東京都北区>旧醸造試験所第一工場特別公開
  • <東京都北区>旧磯野家住宅(銅御殿)前庭特別公開
  • <新潟県新潟市>新潟県議会旧議事堂修理直前特別公開
  • <新潟県十日町市>星名家住宅特別公開(予約制)
  • <静岡県静岡市>静岡浅間神社八千戈神社内部公開
  • <静岡県静岡市>臨済寺庭園公開
  • <岐阜県各務原市>旧川上家別邸「萬松園」見学会
  • <京都府京都市>東寺観智院公開(東寺のすべて)
  • <京都府京都市>壬生寺大念仏堂公開(壬生狂言)
  • <京都府京丹後市>経ケ岬灯台内部公開
  • <大阪府大阪市>大阪市中央公会堂特別室等公開
  • <大阪府交野市>北田家住宅一部一般公開(予約制)
  • <大阪府堺市>桜井神社拝殿開扉(上神谷こおどり)
  • <大阪府岬町>船守神社拝殿開扉(秋季祭礼)
  • <兵庫県西宮市>神戸女学院ヴォーリズ建築一般公開
  • <奈良県奈良市>東大寺勧進所特別拝観
  • <徳島県鳴門市>福永家住宅秋季一般公開
  • <香川県坂出市>鍋島灯台公開
  • <愛媛県松山市>松山城野原櫓、乾櫓公開
  • <福岡県福岡市>香椎宮本殿工事竣工見学会
  • <鹿児島県霧島市>霧島神宮特別参拝

令和5年9月

  • <富山県南砺市>白山宮覆屋開扉(こきりこ祭り)
  • <長野県山ノ内町>佐野神社本殿公開(秋季祭礼)
  • <滋賀県栗東市>旧和中散本舗大角家住宅一般公開
  • <京都府京都市>西本願寺経蔵公開
  • <京都府京都市>下鴨神社本殿他特別公開
  • <奈良県奈良市>旧春日大社円窓内部公開

<以下は、後年度に同様の公開事業が行われていないもののみ記載>


令和5年8月

  • <青森県弘前市>高照神社特別見学会
  • <神奈川県横浜市>三渓園旧天瑞寺寿塔覆堂開扉
  • <愛知県名古屋市>名古屋城西南隅櫓特別公開
  • <和歌山県かつらぎ町>丹生都比売神社本殿特別拝観
  • <愛媛県松山市>松山城櫓内部陣特別拝観

令和5年7月

  • <北海道函館市>遺愛学院旧宣教師館公開

令和5年6月

  • <東京都港区>旧朝香宮邸建物公開展
  • <静岡県静岡市>清水灯台1階部分公開
  • <京都府宇治市>養林庵書院特別公開
  • <山口県萩市>菊谷家住宅内庭公開
  • <香川県善通寺市>善通寺五重塔内部公開
  • <香川県琴平町>金刀比羅宮奥書院公開

令和5年5月

  • <大分県宇佐市>宇佐神宮本殿特別公開

令和5年4月

  • <京都府宇治市>宇治神社本殿特別参拝(三卯の日)
  • <大阪府富田林市>興正寺別院等見学会

令和5年3月

  • <長野県長野市>真田家霊屋特別公開
  • <京都府京都市>妙心寺玉鳳院特別公開
  • <兵庫県姫路市>姫路城菱の門櫓公開

令和5年2月

  • <兵庫県神戸市>萌黄の館別館公開
  • <奈良県明日香村>岡寺書院特別参拝

令和4年12月

  • <大阪堺市>高林家住宅文化財保存活用プロジェクト
  • <兵庫県神戸市>村山家住宅庭園公開

令和4年11月

  • <埼玉県川越市>仙波東照宮特別公開
  • <東京都港区>増上寺三解脱門内部特別公開
  • <京都府京都市>京都ハリストス正教会特別公開
  • <大阪府堺市>大安寺特別公開
このブログについて:

京都府丹波丹後地域で国宝や国の重要文化財に指定された建造物のうち、私がこれまで訪問したものを紹介しています。
個人の備忘録みたいなものですが、実際に訪ねてみたら目当ての文化財が塀や樹木の陰で見えないといったことも時々あるので、ここでは、このあたりも詳しく書いて、閲覧してくれた方の参考になるように考えました。また、文化財の位置は国指定文化財等データベースで確認できますが、間違った情報も結構多いので、ここでは現地で実際に確認した座標を記載しています。
記載内容は訪問日時点のものです。情報が古くなってしまっている可能性もあり、修復工事が始まって見学できないこともあるので、注意してください。

福知山市
島田神社本殿
舞鶴市
行永家住宅主屋、道具蔵、新蔵
舞鶴旧鎮守府倉庫施設舞鶴海軍兵器廠予備艦兵器庫、舞鶴海軍兵器廠弾丸庫並小銃庫、舞鶴海軍兵器廠雑器庫並預兵器庫、舞鶴海軍需品庫需品庫(3)、舞鶴海軍需品庫需品庫(2)、舞鶴海軍需品庫需品庫(1)、舞鶴海軍兵器廠魚形水雷庫
舞鶴旧鎮守府水道施設岸谷川上流支流砂防堰堤、旧岸谷川上流本流取水堰堤、旧岸谷川上流支流取水堰堤、旧接合井、岸谷川下流取水堰堤、旧第一配水池、旧第二配水池、与保呂川支流砂防堰堤、桂取水堰堤、桂量水堰堤
金剛院塔婆(三重塔)
綾部市
石田神社境内社恵比須神社本殿
光明寺二王門
旧岡花家住宅
宮津市
旧三上家住宅主屋、道具蔵、庭座敷、什器蔵、新座敷、酒造蔵、釜場、表門
智恩寺多宝塔
宮津洗者聖若翰天主堂
亀岡市
梅田神社本殿
遠山家住宅主屋、米蔵、借物蔵、長屋門
金輪寺五重塔
寶林寺九重塔
出雲大神宮本殿
愛宕神社本殿
延福寺十三重塔
京丹後市
本願寺本堂
縁城寺宝篋印塔
経ケ岬灯台灯台、旧第一物置
南丹市
春日神社本殿
普濟寺仏殿
九品寺大門
大山祗神社本殿
小林家住宅主屋、小屋、土蔵
石田家住宅
船井郡京丹波町
大福光寺本堂
大福光寺多宝塔
渡邊家住宅
観音堂
九手神社本殿
与謝郡与謝野町
旧尾藤家住宅主屋、奥座敷、内蔵、新座敷、雑蔵、新蔵、奥蔵、米蔵

 

 

旧日本海軍の赤レンガ倉庫

舞鶴旧鎮守府倉庫施設


まいづるきゅうちんじゅふそうこしせつ
舞鶴市北吸、浜
舞鶴旧鎮守府倉庫施設舞鶴海軍兵器廠魚形水雷庫35.476057, 135.387466
明治
鉄骨煉瓦造、建築面積四二四・三六平方メートル、二階建、鉄板葺(内装を除く)
舞鶴海軍兵器廠予備艦兵器庫35.474596, 135.385393
明治
煉瓦造、建築面積七五六・○五平方メートル、二階建、鉄板葺(内装を除く)
舞鶴海軍兵器廠弾丸庫並小銃庫35.474703, 135.385183
明治
煉瓦造、建築面積七五六・○五平方メートル、二階建、桟瓦葺(内装を除く)
舞鶴海軍兵器廠雑器庫並預兵器庫35.474779, 135.384942
明治
煉瓦造、建築面積七五六・○五平方メートル、二階建、スレート葺
舞鶴海軍需品庫需品庫(1)35.475444, 135.382954
明治
三棟よりなる 各煉瓦造、建築面積五五○・四八平方メートル、二階建、桟瓦葺
舞鶴海軍需品庫需品庫(2)35.475151, 135.383269
明治
三棟よりなる 各煉瓦造、建築面積五五○・四八平方メートル、二階建、桟瓦葺
舞鶴海軍需品庫需品庫(3)35.474835, 135.383676
明治
三棟よりなる 各煉瓦造、建築面積五五○・四八平方メートル、二階建、桟瓦葺

舞鶴旧鎮守府倉庫施設は東舞鶴の海上自衛隊の港湾施設に隣接しています。この場所はかつての海軍舞鶴鎮守府の軍需部本部地区に当たります。舞鶴旧鎮守府倉庫施設は、海軍舞鶴鎮守府開庁時に整備された倉庫施設で、このうち魚形水雷庫、予備艦兵器庫、弾丸庫並小銃庫、雑器庫並預兵器庫は舞鶴海軍兵器廠の武器倉庫として、需品庫三棟は舞鶴海軍需品庫(鎮守府の組織名)の需品倉庫として、明治34年から36年にかけて建設されました。
旧舞鶴海軍兵器廠予備艦兵器庫(手前)、弾丸庫並小銃庫(中央)、雑器庫並預兵器庫(奥):
・文庫山の東側に並列して建つ同規模同構造の倉庫
・桁行72.3メートル梁間10.5メートル、切妻造桟瓦葺の煉瓦造二階建
・四方に出入口を設け、両妻側端部を軍港引込線の線路が南北に通り抜けていた
・壁面のレンガはイギリス積み

舞鶴海軍兵器廠予備艦兵器庫(写真上段が平側西面、下二枚が東面)

舞鶴海軍兵器廠弾丸庫並小銃庫(写真上段から、妻側南面、妻側北面、平側東面、イギリス積みの壁面)

舞鶴海軍兵器廠雑器庫並預兵器庫(写真上段が、妻側南面、妻側北面)

軍需部第三水雷庫(附指定):
・三棟の武器倉庫の南側に建つ
・煉瓦造二階建で大正8年に増設されたもの

舞鶴海軍兵器廠魚形水雷庫(上段写真が西面、下段が東面):
・桁行37.8メートル、梁間11.2メートル、切妻造鉄板葺の鉄骨煉瓦造二階建で、現存最古級の鉄骨造建築

・舞鶴海軍兵器廠魚形水雷庫の壁面はフランス積み

舞鶴海軍需品庫需品庫:
・三棟の需品倉庫は、文庫山の南側山際に直列して建つ
・三棟とも同規模同構造で、桁行39.4メートル、梁間14.0メートル
・切妻造桟瓦葺の煉瓦造二階建で、壁面はイギリス積
・平側南面に二箇所の出入口、東西両妻面に貨車出入口を開け、線路の上方に物揚口を設ける

舞鶴海軍需品庫需品庫(1)

舞鶴海軍需品庫需品庫(2)

舞鶴海軍需品庫需品庫(3)

朝霧に包まれた舞鶴旧鎮守府倉庫施設

アクセス
JR舞鶴線東舞鶴駅下車、北西1.5㎞です。駅の近くから、心地よい遊歩道が整備されています。
見学ガイド
各棟とも外観は常時見ることができます。魚形水雷庫、予備艦兵器庫、弾丸庫並小銃庫は博物館や物販施設として利用されており、内部も見ることができます。

感想メモ
各々厳めしい名前のレンガ建築ですが、今では家族連れでにぎわう場所になっていて、建物も優しい表情を見せています。
(2018年8月訪問)
出張で前泊、早朝に訪問することができました。朝霧が立ち込めていて神秘的でした。
(2023年4月訪問)

参考
国指定文化財等DB

 

 

三間社流造の身舎のみが残された本殿

石田神社境内社恵比須神社本殿


いしだじんじゃけいだいしゃえびすじんじゃほんでん
綾部市安国寺町宮ノ腰
石田神社境内社恵比須神社本殿35.340150, 135.311350
鎌倉後期
桁行三間、梁間二間、一重、切妻造、銅板葺

石田神社は綾部の市街地の東北、山間の集落にある安国寺の近くに鎮座します。安国寺は足利尊氏出生の地と伝えられる古刹で、石田神社はその鎮守です。境内社恵比須神社本殿は延慶4年(1311)に石田神社の本殿として建立されたもので、棟札によって建立年代や大工名が明かな数少い鎌倉時代後期の神社本殿の遺構です。
・桁行三間、梁間二間、切妻造で、三間社流造の庇部分が失われたもの
・木割が非常に大きい

・妻飾は禅宗様の虹梁大瓶束で、神社建築にこのような様式が取り入れられたものとしては早い例

・蟇股は左右対称の鎌倉様式

アクセス
JR舞鶴線梅迫駅下車、南1.2㎞です。バス便もあります。
見学ガイド
石田神社は、常時自由に参拝することができます。境内社恵比須神社本殿も近くから見ることができます。

感想メモ
雪の降る地域の神社の境内社ということで、多分覆屋の中かと思っていましたが、そんな心配が全くいらない堂々とした社殿でした。社殿の規模は大きくありませんが、木割が太く、構造上必要な太さよりもはるかに太い柱は不思議な力を持っているようでした。
(2023年4月訪問)

参考
森の京都DMO公式サイト、現地解説板

 

 

摂丹型民家の代表例

旧岡花家住宅


おかはなけじゅうたく
綾部市本宮町
旧岡花家住宅35.295448, 135.261565
江戸中期
桁行12.1m、梁間9.3m、入母屋造、妻入、茅葺

旧岡花家住宅は綾部の市街地の南東部、由良川左岸の宗教法人大本本部構内に移築されています。もとは京丹波町西部の山間の集落にあったものです。岡花家は、江戸時代は村役層の属していたと考えられており、住宅は江戸中期の建築です。
・入母屋造り茅葺で妻入縦割り床上3室の特徴がある摂丹型の民家
・この形式の民家は、中世末期の在地支配層の身分の建築的表現を受け継ぐものであると考えられている
・岡花家住宅は妻入りの正面を西面させているが、一般的摂丹型の民家では正面を南面させる

・正面向かって左側に広縁を設け、その奥に座敷・部屋を縦方向に並べる
・右側に大戸を開き、その奥は土間とし、土間の手前に厩、奥に炊事場を設ける

・座敷、部屋が並ぶ南面(写真左)は比較的閉鎖的な造り

・土間側の南面には木戸や窓が設けられている

・土間の突き当りの東面(写真右)にも部屋が設けられているが、外面は閉鎖的

広縁の軒裏

アクセス
JR山陰本線綾部駅下車、南東1.4㎞です。バス便もあります。旧岡花家住宅は宗教法人大本本部の構内にあります。
見学ガイド
旧岡花家住宅は大本本部の開門中、庭園から外観を見ることができます。

感想メモ
以前、別の宗教団体の構内にある文化財を見学していた時に少し嫌な思いをしたので、今回も身構えて訪問しましたが心配無用でした。庭園は奇麗に整えられていて、木立の間の祠に神官が祝詞を奉じる神聖な雰囲気でしたが、境内は地域の方々も自由に出入りができるようで堅苦しさはありませんでした。
(2023年4月訪問)

参考
全国重文民家の集い公式サイト、北山型と摂丹型の民家(中山等)

 

 

宮津にある白壁の大規模商家

旧三上家住宅


みかみけじゅうたく
宮津市河原、白柏
旧三上家住宅主屋35.538117, 135.191101
江戸後期
桁行18.0m、梁間11.1m、一部二階、入母屋造、南面・東面及び西面庇付、北面取合の間附属、桟瓦葺及び鉄板葺
新座敷35.538059, 135.191196
江戸後期
桁行8.6m、梁間8.9m、一部二階、南面切妻造、北面主屋に接続、東面及び西面庇付、桟瓦葺
庭座敷35.537984, 135.191188
江戸末期
桁行9.9m、梁間5.9m、切妻造、南面・北面及び西面庇付、東面玄関・南面湯殿及び便所附属、仏間、桁行4.0m、梁間3.0m、両下造、北面主屋に接続、桟瓦葺
表門35.538041, 135.191275
江戸末期
一間薬医門、切妻造、桟瓦葺
酒造蔵35.538087, 135.190919
江戸後期
土蔵造、桁行15.3m、梁間5.5m、二階建、西面切妻造、東面釜場に接続、桟瓦葺
釜場35.538193, 135.191040
江戸後期
土蔵造、桁行11.4m、梁間5.8m、東面切妻造、西面酒造蔵に接続、東面庇付、桟瓦葺
道具蔵35.537952, 135.191091
江戸後期
土蔵造、桁行5.9m、梁間2.9m、二階建、切妻造、北面庇附属、桟瓦葺
什器蔵35.538008, 135.190932
江戸後期
土蔵造、桁行6.0m、梁間4.0m、二階建、切妻造、桟瓦葺

旧三上家住宅は宮津の市街地西部に位置します。三上家は屋号を元結屋といい、江戸時代において宮津城下有数の商家のひとつで、酒造業・船業・問屋等をむ一方で、藩財政や宮津城下の町政に深く関わっていました。安永五年(1776)に現在地に屋敷を構えたことに始まると伝え、天明三年(1783)の晒屋火事により屋敷は焼失しますが、主屋ほかの再建工事は同年中に行われ、その後、座敷・土蔵・玄関・酒造施設を順次増築し、現在に見られる屋敷構に至ったものです。
屋敷北面:
・右端の切妻が釜場、その左が入母屋の主屋と平入切妻の新座敷、その左が表門で門の奥が庭座敷
・防火のため、外に面する柱を漆喰で塗り込めた大壁造としている

主屋:
・入母屋造の妻入で、宮津の町家のほとんどが切妻造平入の建物で構成されるのに比べ、 家格にふさわしい威容を誇る

・主屋の屋根には煙出が設けられている

・主屋の土間部は上部は吹き抜けとし、小屋組を露出している
・垂木を放射状に打つ届垂木の技法が用いられている

新座敷(写真左):
・文政3年(1820)に、主屋の東側に増築されたもの
・一階の格子、二階の土格子の意匠を主屋棟と揃え、腰板の高さも合わせるなど、統一が図られている

・新座敷には仏間が設けられている(写真奥は庭座敷)

庭座敷:
・天保8年(1837)に新座敷の東に増築された
・庭園を座視鑑賞できるように建てられている

庭座敷:
・ニワザシキ(写真手前)とツギノマ(写真中央)からなり、ツギノマの下手北側(写真右)に入側が接続し式台玄関に続く
・随所に銘木を惜しみなく用い、金砂子を全面に撒いた床障壁や、波間に踊る鯉を図柄とした欄間彫刻など、贅を尽くしている

表門:
・天保9年に宮津藩視察に来た幕府巡見使を迎えるため、庭座敷の式台玄関とともに急遽増築されたもの
・間口一間の切妻造桟瓦葺の薬医門で、両脇に袖壁を構える

釜場:
・主屋の西、酒造蔵の北に隣接している建物で、米を蒸す大きなかまどを備えている

・釜場内部は主屋の土間と一体的な空間となっている
・釜場の一角には麴室(写真右奥)を備える

・釜場の屋根は通気が考慮されている

酒造蔵

什器蔵

道具蔵

アクセス
京都丹後鉄道宮津駅下車、西1㎞です。
見学ガイド
旧三上家住宅は有料で公開しています。表通りに北東に面しているので、朝以外は逆光です。

感想メモ
白壁の建物が連なる迫力のあるお屋敷です。通りに北面していて、南側の庭はそれほど広くなく、建物が密集しているので、写真撮影が難しかったです。
(2023年4月訪問)

参考
宮津市公式サイト、現地解説板、天橋立観光協会公式サイト

 

 

雪舟「天橋立図」の多宝塔とも考えられる

智恩寺多宝塔


ちおんじたほうとう
宮津市文殊
智恩寺多宝塔35.558007, 135.184219
室町後期
三間多宝塔、こけら葺

智恩寺は天橋立の南端に隣接し、古来より文殊信仰の聖地として信仰を集めてきました。もとは密教寺院であったものが、嘉暦元年(1326)頃、禅僧嵩山居中が中興を果たし、禅宗寺院となりました。
多宝塔は明応10年(1501)に丹後守護代の延永春信や大谷寺住持・智海らによって建てられたもので、密教の大日如来像が安置されるなど禅宗と密教の一体化を目指す智海の思想が反映されています。
・こけら葺きの三間多宝塔で、和様を基調としている

・上重の柱は円柱で、貫は用いす長押で固める
・軒は二軒で、組物は拳鼻付きの四手先
・柱間は幣軸付きの板戸と連子窓を設ける
・腰は出組で切目縁を支える

・下重の柱も円柱で、貫は用いす長押で固める
・軒は二軒で、組物は拳鼻付きの出組、中備は中央間のみ双斗で、他は間斗束
・中央間に幣軸付きの板戸を吊り、両側間に連子窓を設ける

アクセス
京都丹後鉄道天橋立駅下車、すぐです。
見学ガイド
智恩寺は常時自由に参拝することができます。多宝塔も自由に見ることができます。

感想メモ
和様を基調とした均整の取れた美しい多宝塔です。雪舟が天橋立図に描いた多宝塔かどうかについては議論があるようですが、水墨画のモデルになりそうな美しい塔です。
(2023年4月訪問)

参考
智恩寺公式サイト、宮津市公式サイト

 

 

優美な笹竜胆の蟇股を持つ

春日神社本殿


かすがじんじゃほんでん
南丹市園部町高屋
春日神社本殿35.124227, 135.500191
室町前期
一間社流造、檜皮葺

春日神社は桂川の上流、大堰川右岸の田園地帯に鎮座します。奈良春日大社と縁故があるといわれ、平安時代の創立とされています。現在の社殿は、形式などから室町時代初期の建立と考えられています。
・一間社流造檜皮葺で、地長押、 切目長押、内法長押を廻す
・縁を三方に廻し、浜床を付す

・大面取りの向拝柱(写真左)や直線的な繋虹梁はこの時代の特徴

・身舎正面の笹竜胆の蟇股は左右対称で、これもこの時代の特徴を示す

左側面: 
・二軒の繁垂木で、妻飾は扠首組
・柱上は三斗組で、柱間には蓑束を配している

・鬼瓦も時代の特徴を表すとされている

アクセス
JR山陰本線船岡駅下車、徒歩20分です。駅前の府道を右に進み、橋の手前を右折、川沿いを進んで最初の集落に入ってすぐです。
見学ガイド
春日神社本殿は、いつでも自由に見学することができます。拝殿や瑞垣など、視界を遮るものが一切ないので、どの角度からも大変よく見ることができます。

感想メモ
均整の取れた美しい社殿です。室町前期の建築の特徴が凝縮されていて興味深いです。
(2020年12月訪問)

参考
現地案内板

 

 

典型的な禅宗様の小堂

普濟寺仏殿


ふさいじぶつでん
南丹市園部町若森
普濟寺仏殿35.057049, 135.457002
室町前期
桁行三間、梁間三間、一重、入母屋造、檜皮葺、背面突出部附属、板葺

普濟寺は園部の市街地南方の山間部に位置しています。創建は明らかではありませんが、荒廃していた寺院を寛永11年(1634)に亀山城主菅沼織部正定芳が復興し、曹洞宗に改めたものです。仏殿の建立年代は南北朝時代であると考えられています。
・方三間、単層、檜皮葺で、軒が大きく反りあがる禅宗様建築

・禅宗様の藁座付桟唐戸と花頭窓

・二手先尾垂木付詰組、波状連子をはめた弓欄間、柱上の粽と台輪なども禅宗様の特徴

・二軒の扇型垂木で、尾垂木の先端は鋭く繰られている

アクセス
JR山陰本線亀岡駅と園部駅を結ぶバスで農芸高校前下車、北400mです。バスの本数が少ないため、JR園部駅西口のレンタサイクルが便利です。駅からは約7kmで、高低差100m程度の上りですが、電動アシストなら全く問題ありません。
見学ガイド
普濟寺仏殿は常時自由に見学することができます。仏殿は南東に面しています。

感想メモ
小堂ですが禅宗様の特徴が詰め込まれていて興味深いです。
(2021年12月訪問)

参考
現地解説板

 

 

戦乱で荒廃した古刹に唯一残された鎌倉建築

九品寺大門


くぼんじだいもん
南丹市園部町船阪
九品寺大門35.101231, 135.441746
鎌倉後期
三間一戸楼門、入母屋造、檜皮葺

九品寺は園部の市街地西方の田園地帯に位置します。弘法大師創建とも伝わる古刹ですが、中世の戦乱によって伽藍は焼失するなどして荒廃し、現在では大門のみが残ります。
・三間一戸の楼門で、屋根は入母屋造桧皮葺
・鎌倉時代後期の様式を伝える

・軒は二軒の平行繁垂木で、和様の二手先のす疎組の組物
・腰組も和様の二手先で、下層頭貫の木鼻には禅宗様の渦巻き模様がみられる

アクセス
JR山陰本線亀岡駅と園部駅を結ぶバスで九品寺前下車すぐです。バスの本数が少ないため、JR園部駅西口のレンタサイクルが便利です。駅からは約5kmです。
見学ガイド
九品寺大門は常時自由に見学することができます。大門は東面しています。

感想メモ
今は門以外の古建築は残されていませんが、立派な楼門で、往時の繁栄が偲ばれます。
(2021年12月訪問)

参考
現地解説板

 

 

箱棟の鬼面が特徴

大山祗神社本殿


おおやまずみじんじゃほんでん
南丹市園部町大河内溝ノ上
大山祗神社本殿35.054638, 135.406410
室町中期
一間社流造、こけら葺

大山祗神社は京都・大阪・兵庫の三府県境に近い山間の集落に鎮座しています。藤原純友の弟が熊野三所権現 を祀ったことに始まり、文中3年 (1374) に楠正季がこの地に社地を改めたと伝えられています。本殿は、応永26年(1419)に造り替えられたと伝えられています。
・一間社流造で、杮葺きの屋根に箱棟をのせ、鬼板をすえる

・鬼板は鬼面の彫刻を取り付けた珍しいもの

アクセス
JR山陰本線亀岡駅と園部駅を結ぶバスから八田地区のコミュニティバスに乗り継ぐルートがありますが、本数が少ないのであまり現実的ではないように思います。
園部駅西口のレンタサイクルが便利です。神社までの距離は約12kmで、高低差200mの上り、アップダウンもありますが、電動アシストだとそれほど大変な距離ではありません。国道477号線経由と県道大河内口八田線経由の2ルートがありますが、距離はほとんど変わりません。それぞれ、普濟寺、九品寺の近くを経由するので、往復で使い分けるとこの辺りの文化財を効率的に回ることができます。
見学ガイド
大山祗神社には常時自由に参拝することができます。本殿には覆屋がかけられていますが、前面が開放され、覆屋内にも立ち入ることができるので、本殿を間近に見ることができます。覆屋の背が低いので、屋根の箱棟はほとんど見ることができません。

感想メモ
このあたりまで訪ねてくる人は珍しいようで、地元のおばあさんが話しかけてこられました。園部から自転車で来たと言うと、よう遠いところから来られたと感心してもらえました。
神社は集落の奥の林の中です。神秘的な雰囲気と適度に荒れた世俗的な雰囲気が入り混じっています。
(2021年12月訪問)

参考
現地解説板

 

 

蕨の毘沙門さんの鎌倉建築

大福光寺


だいふくこうじ
船井郡京丹波町下山岩ノ上
大福光寺本堂35.217079, 135.431785
鎌倉後期
桁行五間、梁間五間、一重、入母屋造、檜皮葺
大福光寺多宝塔35.216788, 135.431631
鎌倉後期
三間多宝塔、檜皮葺

雲晴山大福光寺は由良川上流の高屋川右岸河岸段丘上に位置します。真言宗御室派の古刹で、南北朝時代には、足利氏の祈祷所として栄えました。本尊に毘沙門天を祀ることから蕨の毘沙門さんとも呼ばれています。方丈記最古の写本を所蔵していることでも知られています。
もとは現在地より北方の空山(深山)にありましたが、嘉暦2年にこの地に移り、諸堂が建立されました。天正年間の兵火により多くの堂宇は焼失しましたが、本堂と多宝塔は難を逃れました。
本堂と多宝塔

本堂: 
・方五間単層入母屋造桧皮葺で、鎌倉時代の様式を残す
・長押、連子窓、隅角のある肘木、切目縁などの和様と、藁座付き桟唐戸、扇垂木などの禅宗様を折衷している
・長押と藁座が併存して桟唐戸を支えるのは過渡期の様式であり珍しい

多宝塔: 
・方三間二層桧皮葺で、鎌倉・室町時代の様式を伝える
・上重は円柱、下重は大面取角柱で、それぞれ長押で固める
・上下とも二軒の平行繁垂木で、組物は和様で、上重が四手先、下重が出組

・多宝塔下重に彩色が施された蟇股12枚(内4枚は江戸時代の後補)を飾る

アクセス
JR山陰本線下山駅下車徒歩25分です。駅前の交番の前の坂道を下り、下りきったら鋭角に左折します。橋を渡ったところで右折し、今度は河岸段丘をのぼります。登り口に大福光寺の案内板があります。上り終えた辺りに工業団地との分岐があるので、左折すると、あとは段丘上のなだらかな坂道を道なりに進みます。
見学ガイド
本堂と多宝塔はいつでも自由に見ることができます。

感想メモ
それほど多くの人が訪れる地域ではありませんが、ここにも立派な鎌倉建築が残り、鴨長明の方丈記の写本も所蔵するなど、京都の文化の奥深さを感じます。
(2020年12月訪問)

参考
京丹波町観光協会公式サイト

 

 

北船井型の茅葺き民家

渡邊家住宅


わたなべけじゅうたく
船井郡京丹波町下山岩ノ上
渡邊家住宅35.216682, 135.430947
江戸中期
桁行12.8m、梁間9.8m、入母屋造、北面突出部附属、茅葺

渡邊家住宅は大福光寺の近くの田園地帯にあります。建築年代に関する記録は残されていませんが、およそ17世紀末から18世紀はじめに建てられたものであると推測されています。
・北船井型と呼ばれる平入、入母屋造りの茅葺き民家で、内部は、田の字型間取りの4間と土間などから成る

アクセス
JR山陰本線下山駅下車徒歩25分です。大福光寺のすぐ近くに位置しています。
見学ガイド
渡邊家住宅は通常は非公開です。町役場のサイトには事前予約制で見学が可能との記載があります。住宅は公道からも見ることができますが、周囲の附属屋のため全体を見るのは難しいと思います。

感想メモ
周囲より一段高い敷地に建つ立派な建築です
(2020年12月訪問)

参考
京丹波町観光協会公式サイト
このブログについて:

福岡県北九州・筑豊・宗像・糟屋地域で国宝や国の重要文化財に指定された建造物のうち、私がこれまで訪問したものを紹介しています。
個人の備忘録みたいなものですが、実際に訪ねてみたら目当ての文化財が塀や樹木の陰で見えないといったことも時々あるので、ここでは、このあたりも詳しく書いて、閲覧してくれた方の参考になるように考えました。また、文化財の位置は国指定文化財等データベースで確認できますが、間違った情報も結構多いので、ここでは現地で実際に確認した座標を記載しています。
記載内容は訪問日時点のものです。情報が古くなってしまっている可能性もあり、修復工事が始まって見学できないこともあるので、注意してください。

北九州市門司区
門司港駅(旧門司駅)本屋  
旧門司三井倶楽部 本館、附属屋
部埼灯台 灯台、旧官舎、旧昼間潮流信号機
北九州市戸畑区
旧松本家住宅 洋館、日本館、貳號蔵、壹號蔵
若戸大橋  
北九州市八幡東区
南河内橋  
飯塚市
旧伊藤家住宅 主屋、表物置、道具蔵、骨董蔵、事務室、書生室、長屋門
宗像市
宗像神社辺津宮本殿  
宗像神社辺津宮拝殿  
福津市
豊村酒造旧醸造場施設 主屋、本座敷、納戸蔵、麹室、酒庫、釜場、仕込庫及び酛取場、槽倉、試験室、古酒倉(南)、古酒倉(北)、作業場
粕屋郡志免町
旧志免鉱業所竪坑櫓  
粕屋郡新宮町
横大路家住宅  
田川郡添田町
英彦山神社奉幣殿  
英彦山神社銅鳥居  
旧数山家住宅  
中島家住宅 主屋、醤油蔵、酒蔵
京都郡みやこ町
永沼家住宅  

 

 

明治時代の典型的な貴紳住宅

旧松本家住宅


まつもとけじゅうたく
北九州市戸畑区一枝1丁目
旧松本家住宅 洋館 33.884806, 130.836890
明治
木造、建築面積624.9m2、二階建、スレート葺、庇銅板葺、厨房・内玄関桟瓦葺
日本館 33.885078, 130.836990
明治
居室部 一階 八畳四室(一室に床・棚、一室に床・押入、二室に押入付)、茶室(戸棚付)、六畳二室(押入付)、四畳半(床・押入付)、板間二室(各押入付)、階段室、玄関の間、玄関、浴室二か所、便所、廊下、縁よりなる
二階 八畳三室(一室に床・棚、一室に床・押入、一室に押入付)、六畳二室(一室に床・押入、一室に押入付)、四畳(押入付)、板間二室(一室に押入付)、便所二か所、廊下及び階段室よりなる
座敷部 十三畳(床・棚付)、十畳、入側、四畳半(押入付)、便所、廊下、縁よりなる、南端居室部に接続
入母屋造、桟瓦葺、庇銅板葺
壹號蔵 33.885227, 130.836915
明治
煉瓦造、建築面積38.4m2、二階建、切妻造、本瓦葺、渡廊下附属
貳號蔵 33.885158, 130.836882
明治
煉瓦造、建築面積33.5m2、二階建、切妻造、本瓦葺、渡廊下附属

 

松本家住宅は戸畑の夜宮公園に位置します。明治年間に父安川敬一郎とともに石炭業を興して成功し、明治専門学校(現、九州工業大学)の創立者のひとりであった松本健次郎が、明治41年から45年にかけて自らの住宅と学校の迎賓館を兼ねて建設したものです。洋館と日本館からなる明治時代の典型的な貴紳住宅です。
洋館東面: 
・辰野金吾の設計で、我が国を代表的なアールヌーボー建築
・曲線を多用した意匠としている
 
洋館南面
 
洋館北面
 
日本館: 
・洋館の建築監督・久保田小三郎の設計
・書院座敷と居室を備えた建物で、洋館とは渡廊下で接続
 
壹號蔵(写真左)と貳號蔵(写真右)
 
アクセス
JR鹿児島本線九工大前駅下車、南2km、夜宮公園内にあります。バス便もあります。
見学ガイド
松本家住宅はイベント会場として営業していますが、利用者以外には通常非公開です。特別に一般公開されることもあります。特別公開時も蔵は非公開ですが、外周道路から外観を見ることができます。

 

感想メモ
通常非公開なので、なかなか訪問する機会がありませんでしたが、戸畑区と若松区が大盤振る舞いのモニターツアーを募集していたので参加しました。盛りだくさんのツアーで松本家は駆け足でしたが、素晴らしさの一端は感じることができました。アールヌーボーは内部意匠も相当凝っていると思うので、再訪したいと思います。
(2023年2月訪問)

 

参考
西日本工業倶楽部公式サイト

 

 

九州鉄道起点駅のネオ・ルネサンス調駅舎

門司港駅(旧門司駅)本屋


もじこうえき(きゅうもじえき)ほんや
北九州市門司区西海岸1丁目
門司港駅(旧門司駅)本屋 33.945155, 130.961534
大正
木造、建築面積812.86m2、中央部二階建、石綿スレート及び銅板葺、
四周上家附属、鉄骨造、鉄板葺、
南面上家突出部(第二乗降場上家の一部) 鉄骨造、桁行14.0m、梁間6.1m、石綿スレート葺

 

門司駅(現門司港駅)は明治24(1891)年に九州鉄道の起点駅として開業しました。当時は現在の門司港駅から約200メートル離れた場所に建てられていましたが、門司港地区の発展に伴って、大正3(1914)年に二代目の門司駅として現在の場所に移転新築されました。その後、昭和17(1942)年の関門トンネル開通に伴い門司港駅と改称され現在に至ります。
・木造ながら外壁をモルタルで石貼り風に仕上げ、ネオ・ルネサンス調の重厚感のある外観デザインに仕上げている
 
・屋根は銅板葺きのマンサード屋根としている
 
アクセス
JR鹿児島本線門司港駅下車、すぐです。
見学ガイド
現役の駅舎であり、いつでも自由に見ることができます。駅舎は北東に面しているので、朝以外は逆光になります。

 

感想メモ
改修工事を終えて美しい姿がよみがえっています。
(2020年8月訪問)

 

参考
日本遺産関門ノスタルジック海峡公式サイト

 

 

三井物産の接客施設

旧門司三井倶楽部


もじみついくらぶ
北九州市門司区港町
旧門司三井倶楽部 本館 33.945722, 130.962584
大正
木造、建築面積451.8m2、二階建、石綿スレート葺
附属屋 33.945908, 130.962634
大正
木造、建築面積187.1m2、一階建、桟瓦葺

 

旧門司三井倶楽部は、大正10(1921)年に三井物産門司支店が山手の住宅地に建設した接客施設で、平成2(1990)年に門司港駅前に移転されました。建物は接客用の洋風の本館と、管理人などの住居として使用された和風の附属屋から構成されています。
本館:
・木造2階建で、中央の大きなスレート屋根に切妻の小さな屋根窓を設けている
・外壁は瓦張りの下地の上に、1階は人造石洗い出し壁、2階や出窓の部分をハーフティンバーとしている
 
・本館のハーフティンバー部分は、ドイツ壁と呼ばれる表面が凹凸のモルタル掃付け壁としている
 
旧門司三井倶楽部の本館背面(左)と附属屋(右)
 
アクセス
旧門司三井倶楽部はJR鹿児島本線門司港駅前にあります。
見学ガイド
外観は公道からいつでも自由に見ることができます。本館内部はレストランや資料館として利用されています。門司港駅舎と向かい合わせに建てられているので、どちらかが逆光になります。

 

感想メモ
移設されたものですが、門司港駅とうまく調和しています。門司港駅舎が東向きで、三井俱楽部が西向きなので、どちらかが逆光になります。
(2020年8月訪問)

 

参考
日本遺産関門ノスタルジック海峡HP

 

 

英国人技師ブラントンの設計

部埼灯台


へさきとうだい
北九州市門司区白野江
部埼灯台 灯台 33.959364, 131.022956
明治
金属製、石造、建築面積五二・七七平方メートル
旧官舎 33.959294, 131.022792
明治
石造、建築面積一一三・四四平方メートル、軽量コンクリート板葺
旧昼間潮流信号機 33.959167, 131.022305
明治
鋼製

 

部埼灯台は関門海峡の東口、周防灘に面した小高い丘に位置します。この灯台は慶応3(1868)年に幕府がイギリスとの間で締結した大坂約定(大坂条約)において設置を取り決めた5カ所の灯台の一つで、明治5年(1872)に竣工しました。日本の灯台の父と呼ばれるリチャード・ヘンリー・ブラントンの指導で建設されたものです。
灯台:
・複合低塔型灯台で、石造円形の灯塔に半円形の附属屋がつく
・石造部分は花崗岩で、白く塗られ、附属屋の石積みは一部がルスティカ(瘤出し)となっている
 
旧官舎:
・灯台守の休息所として利用された石造平屋
 
旧昼間潮流信号機:
・明治42(1909)年に設置された腕木式潮流信号機
 
アクセス
JR鹿児島本線門司港駅から白野江行きバスで終点下車、3.5kmです。灯台下の駐車場からきれいに整備された階段を上ったところに灯台があり、そのすぐ背後の建物が旧官舎です。旧昼間潮流信号機はかなり分かりにくい場所にあります。旧官舎左の石段を上り、右に曲がって旧官舎裏を通って林の中を2、3分上ったところにあります。かなり深く草に覆われている部分がありますが、石段が断続的に続いているので迷うことはないと思います。
見学ガイド
重文指定建造物はすべて、常時間近に見ることができます。海を背景にして灯台を眺めるには、南西側から見ることになりますが、背後に林があって夕方近くになると灯台に影がかかってしまいます。

 

感想メモ
バス停からは海岸沿いを進みますが、採石場の脇の今一つ魅力に乏しい道のりでした。
夕方に行くと海をバックに灯台に陽の射した写真が撮れると思って行きましたが、背後の林の影で思ったようにはいきませんでした。旧官舎は新しい潮流標識の踏み台にされています。将来重文指定されることなんか思いもよらなかったのでしょうね。旧腕木式信号機は本当に分かりにくい場所にあります。市役所に電話で聞いてやっと辿り着くことができました。
(2021年10月訪問)

 

参考
関門海峡日本遺産協議会公式サイト

 

 

日本最古の神社の一つ

宗像神社辺津宮


むなかたじんじゃへつみや
宗像市田島
宗像神社辺津宮本殿 33.831071, 130.514327
桃山
五間社流造、こけら葺
宗像神社辺津宮拝殿 33.831181, 130.514218
桃山
桁行六間、梁間正面一間、背面三間、一重、切妻造、妻入、こけら葺

 

宗像大社は日本最古の神社の一つで、天照大神の三女神を祀る沖津宮、中津宮、辺津宮の三宮から成ります。辺津宮は、かつての入り江に面して位置し、沖ノ島祭祀から展開した7世紀から9世紀の古代祭祀遺跡を源流としています。本殿は、天正6年(1578)大友氏が再建したもので、拝殿は、天正18年(1590)小早川隆景により再建されたものです。
右が本殿で左が拝殿: 
・本殿は側面第一の間が両開きの板唐戸で、その他は白壁
・拝殿は本殿正面から直角に前方に突出した切妻妻入り、桁行6間、単層柿葺き
 
本殿: 
・五間社流造り、柿葺き
・垂木は、前面五段、背面四段からなり、斗きょうは三斗組及び舟肘木
・妻部は虹梁上に扠首束を立てる
 
・本殿は基壇、亀腹の上に建ち、正面は五間とも蔀戸
 
本殿向拝:
・正面に三間の向拝があり、向拝中央の間の頭貫は虹梁のような形に起り上って筥崎宮楼門虹梁と近い形
・向拝両側の間の蟇股は室町様式の平面的なもの
 
拝殿:
・前後面の柱間を開放し、左右両側面は中間を開け放ち、長押上及び腰貫下は羽目板を張る
・床は板張
 
・拝殿の梁間に大虹梁をかけ渡し、その中央に板蟇股をのせて化粧棟木を支える
 
アクセス
JR鹿児島本線東郷駅からバスで宗像大社前下車すぐです。
見学ガイド
本殿及び拝殿は神門が開門されている時間帯には自由に見学できます。訪問時には神門開放時間は午前6時から午後6時までと掲示されていました。本殿は瑞垣越しの見学になるため、特に前面の細部はやや見づらくなっています。拝殿はすぐ近くで見学できますが、周囲に附属屋があるため全体像は見づらくなっています。

 

感想メモ
本殿側面ののびやかで美しい姿が印象的でした。
(2021年8月訪問)

 

参考
福岡県の文化財(福岡県公式サイト)、海の道むなかた公式サイト

 

 

旧糟屋炭田の八階建コンクリート櫓

旧志免鉱業所竪坑櫓


しめこうぎょうしょたてこうやぐら
糟屋郡志免町志免
旧志免鉱業所竪坑櫓 33.590354, 130.486266
昭和
鉄筋コンクリート造、建築面積二七〇・七一平方メートル、地上八階地下一階建、塔屋付

 

旧志免鉱業所竪坑櫓は,福岡市の東側に広がる旧糟屋炭田のほぼ中央に所在します。艦船用石炭及び海軍工廠等で使用する工場用石炭の採掘施設として,第四海軍燃料廠(ねんりょうしょう)の計画及び設計に基づき,昭和16年から18年にかけて建設されたものです。第二次世界大戦後は、国鉄の施設として引き続き使用され、昭和三九年に廃止されました。
・高さ四七・六メートルの鉄筋コンクリート造八階建の構造物
・竪坑のケージを昇降させる巻揚機を櫓上部に設置する「塔櫓巻型」
・一階から五階までは吹抜けの構造とし、六階以上は機械設備等の収容のために床及び壁で囲み、東西北面に張出部をつくる
・外装はコンクリート打放ちとし、八階には室内に柱を立てない三層分吹抜けの大空間をつくる
 
アクセス
JR香椎線須恵駅下車、南西1.5㎞です。福岡市営地下鉄福岡空港駅から近くまで入るバス路線もあります。
見学ガイド
旧志免鉱業所竪坑櫓は常時自由に見学することができます。

 

感想メモ
廃墟感が強いですが、力強さは失っていない建築です。
(2018年10月訪問)

 

参考
国指定文化財等DB

 

 

九州最古の民家‐千年家

横大路家住宅


よこおおじけじゅうたく
糟屋郡新宮町上府
横大路家住宅 33.708111, 130.460886
江戸中期
桁行16.0m、梁間8.0m、東面突出部 桁行10.7m、梁間9.1m、寄棟造、茅葺、四面庇付、桟瓦葺

 

横大路家住宅は新宮町の市街地東方の丘陵地に位置します。伝教大師最澄が寄宿した際に横大路の姓と毘沙門天像、法理の火、岩井の水を授かったと伝わります。現在の建物は17世紀まで遡ると考えられており、九州でも最古級の民家とされています。
・茅葺、寄棟造で、L字型平面の曲り屋
・当初は「くど造り」の家で、「御成間」を備える屋敷であったが、文化・文政年間(19世紀初頭)に現在の形式に縮小改造
・曲り屋左側が広い土間部で右が座敷部
 
土間部
 
土間部背面
 
土間部軒回り
 
・棟には竹を半円状に組んだ「タゴ」と呼ばれる棟飾りが付いている
 
アクセス
JR鹿児島本線新宮中央駅下車、東1.3kmです。駅からのバス便もあります。福岡市内から赤間行の急行バスを利用する場合は上の府太郎丸バス停下車、700mです。
見学ガイド
外観は常時自由に見学することができます。以前は内部の見学もできたようですが、現在は内部公開を休止しています。

 

感想メモ
福岡市の近郊ですが、深い緑に覆われた丘陵地に曲がり屋の住宅ということで、別世界のようです。内部は公開中止中でしたが伝教大師の灯はどうなっているのか気になります。
(2023年10月訪問)

 

参考
新宮町公式サイト、福岡県公式サイト、全国重文民家の集い公式サイト

このブログについて:

福岡県福岡・糸島・筑紫・朝倉地域で国宝や国の重要文化財に指定された建造物のうち、私がこれまで訪問したものを紹介しています。
個人の備忘録みたいなものですが、実際に訪ねてみたら目当ての文化財が塀や樹木の陰で見えないといったことも時々あるので、ここでは、このあたりも詳しく書いて、閲覧してくれた方の参考になるように考えました。また、文化財の位置は国指定文化財等データベースで確認できますが、間違った情報も結構多いので、ここでは現地で実際に確認した座標を記載しています。
記載内容は訪問日時点のものです。情報が古くなってしまっている可能性もあり、修復工事が始まって見学できないこともあるので、注意してください。

福岡市東区
香椎宮本殿
筥崎宮本殿
筥崎宮拝殿
筥崎宮楼門
筥崎宮鳥居
福岡市博多区
住吉神社本殿
福岡市中央区
福岡城南丸多聞櫓
旧福岡県公会堂貴賓館
旧日本生命保険株式会社九州支店
太宰府市
太宰府天満宮本殿
太宰府天満宮末社志賀社本殿
七重塔
多宝千仏石幢
朝倉市
普門院本堂
糸島市
櫻井神社本殿、拝殿、楼門
髙祖神社本殿
朝倉郡東峰村
岩屋神社本殿、境内社熊野神社本殿

 

 

華麗な香椎造の社殿

香椎宮本殿


かしいのみやほんでん
福岡市東区香椎4丁目
香椎宮本殿33.653621, 130.452727
江戸後期
桁行三間、梁間三間、一重、入母屋造、正面千鳥破風付、左右側面各一間車寄附属、切妻造、正面及び左右側面各向拝一間、檜皮葺

香椎宮は東区香椎に鎮座します。養老7年(723)の創建と伝えられ、本殿は、享和元年(1801)に福岡藩主黒田長順が再建したものです。
右側面(右から身舎の破風、獅子間の破風、その前面が車寄の葺下し、左端が身舎正面の千鳥破風):
・本殿は三間社で、左右に獅子間と呼ばれる1間が翼状に張り出し、端に車寄せを有するという珍しい平面
・檜皮葺の屋根も、入母屋造に外陣両翼の切妻造が連結されていて、前面の千鳥破風および1間の向拝、両側面車寄の葺下しとともに複雑な外観
・特殊な形式であることから、「香椎造」と呼ばれている

右側面車寄せ

右側面獅子間の破風

左側面

現地の案内板

アクセス
JR香椎線香椎神宮駅から北に徒歩5分です。市道を超えて歩き出すとすぐに神社の駐車場が見えてきます。西鉄天神駅からのバス便もあります。文化庁DBの位置情報は誤って西鉄香椎宮前駅付近の神社を指しているので、注意が必要です。
見学ガイド
香椎宮は常時自由に参拝することができます。本殿は瑞垣越しの見学になります。

感想メモ
本殿の正面は拝殿の陰になっていて、また植栽も多いので香椎造の全体の姿を見ることはできませんでした。大変珍しい造りなので、特別拝観できる機会を探しています。
(2020年8月訪問)

参考
福岡市の文化財(福岡市公式サイト)

 

 

敵国降伏の宸筆を伝える

筥崎宮


はこざきぐう
福岡市東区箱崎1丁目
筥崎宮本殿33.614577, 130.423489
室町後期
九間社流造、檜皮葺
筥崎宮拝殿33.614622, 130.423349
室町後期
桁行四間、梁間一間、一重、切妻造、檜皮葺
筥崎宮楼門33.614669, 130.423217
桃山
三間一戸楼門、入母屋造、檜皮葺
筥崎宮鳥居33.615006, 130.422300
桃山
石造明神鳥居

筥崎宮は博多湾に面した箱崎に鎮座する筑前一之宮で、筥崎八幡宮とも呼ばれています。主祭神は筑紫国で生まれた応神天皇で、古録によれば、延喜21年(921)、醍醐天皇が神勅により敵国降伏の宸筆を下賜され、この地に社殿を建立したとされています。鎌倉中期の元寇の際、神風が吹き困難に打ち勝ったことから、厄除・勝運の神としても知られています。
本殿(写真右)と拝殿(写真左)(下段写真は楼門開扉時撮影)

本殿(楼門開扉時撮影): 
・大内義隆が天文15年(1546)に建立したもの
・九間社流造で、身舎三間ごとに一間の向拝が連続して付き、向拝各間の中央には、それぞれ登勾欄付木階が設けられている
・左右側面一間に縋破風造の車寄があり、四方廻縁となっている
・外部および外陣は丹塗で、内陣は素木造

拝殿(写真右)と楼門内面(写真左)(楼門開扉時撮影)

拝殿(楼門開扉時撮影): 
・本殿と同時期に大内義隆が建立したもの
・四方吹き放ちの妻入切妻造で、本殿の正面中央部にT字形に接する

拝殿の正面の妻(楼門開扉時撮影)

・拝殿は二軒の繁垂木で、柱は角柱、柱上は舟肘木(楼門開扉時撮影)

楼門: 
・名島城主小早川隆景が文禄3年(1594)に建立したもので、三間一戸、檜皮葺
・楼上に揚げられた「敵国降伏」の額額から、「伏敵門」とも呼ばれている
・二軒の繁垂木で、柱は円柱、柱上の組物は三手先

楼門の「敵国降伏」の扁額: 
・文永の役(1274)後、社殿再建に尽くした亀山上皇の宸筆と伝えられている(現在の扁額は近年、復原作成されたもの)

鳥居: 
・石造の明神鳥居で、柱の刻銘から慶長14年(1609)福岡藩主黒田長政の寄進によるものであることが分かる
・松浦地方から佐賀平野、筑前地方に分布する肥前鳥居の代表例
・筑前鳥居の特徴は、上部の笠木と島木にあたる部分が形式化してえぐり出しとして表現されていること、その部分も貫も柱もすべて3つの石材でできていること、笠木、島木の両端が庖丁反りになっていることの3点

アクセス
地下鉄箱崎宮前下車すぐです。
見学ガイド
本殿と拝殿は背の高い窓のない廻廊で囲われており、回廊内には通常立ち入ることができません。本殿と拝殿の一部を見ることができるのは、楼門の左右に設けられた拝所のみです。楼門と鳥居はいつでも自由に見学できます。鳥居のうち重文に指定されているのは、道路をわたり神社の敷地に入ってすぐの場所にある一の鳥居です。地下鉄駅を出たところの鳥居ではありません。重文建造物は北西向きに建てられているので、午前中は逆光になります。

感想メモ
本殿は回廊でしっかりとブロックされていて、少し離れた左右の拝所からしか見ることができませんでした。中央の拝所は写真撮影禁止でした。
(2020年8月訪問)
元旦の年明けすぐと3日の玉せせりの日に訪問しました。大晦日は楼門の開門の45分ほど前に行きましたが、行列はほとんどできていなくて、年明けとともに楼門内に入ることができました。普段近くで拝観することができない本殿や拝殿をすぐ近くで見ることができてよかったです。楼門の軒廻りには防護ネットが張られているので普段は細部をよく見ることができませんが、この日はライトアップされていたので、よく見ることができました。参拝を終えて境内を出たころには行列は地下鉄駅のまだ先まで伸びていました。少しの差で人出が全く違います。
(2023年1月訪問)

参考
福岡市の文化財(福岡市公式サイト)、福岡県の文化財(福岡県公式サイト)、筥崎宮公式サイト

 

 

古式を伝える社殿

住吉神社本殿


すみよしじんじゃほんでん
福岡市博多区住吉3丁目
住吉神社本殿33.585927, 130.413831
桃山
住吉造、檜皮葺

住吉神社は博多の旧市街の南に鎮座し、大阪の住吉大社よりも早い時代に創建されたとも言われています。現在の社殿は、黒田長政が元和9年(1623)に再建したものです。
・本殿は、桁行4間、梁間2間、桧皮葺きで、仏教渡来前のわが国独自の古代建築の形式を伝えるもの
・廻り縁はなく、太い柱と垂木を用いた直線形の屋根

アクセス
JR鹿児島本線博多駅博多口から南西に徒歩10分です。バスの便もあります。
見学ガイド
本殿の一部は北側面から瑞垣越しに見ることができます。拝殿前の写真撮影は禁止されています。

感想メモ
本殿の正面は拝殿で塞がれていて、南側面、背面は立入禁止、北側面は見ることができますが、瑞垣に近づくことができないので、細部はよく見ることができません。大阪の住吉大社は国宝でも大らかですが、こちらの住吉神社はなかなか厳しいです。
(2020年8月、2023年1月訪問)

参考
福岡県の文化財(福岡県公式サイト)

 

 

黒田氏居城の遺構

福岡城南丸多聞櫓


ふくおかじょうみなみまるたもんやぐら
福岡市中央区城内
福岡城南丸多聞櫓33.583383, 130.381970
江戸末期
一重櫓、南端二重二階隅櫓、本瓦葺

福岡城は福岡市中央区のかつての海岸線の近くに位置します。黒田長政が慶長12年(1607)築城した城で、舞鶴城とも呼ばれています。往事は、城内に櫓47棟を有した壮大なものでしたが、現在、当時の位置に遺構が残っているのは大手門(渦見門)と多聞櫓だけです。多門櫓は武具櫓とも呼ばれ、南丸西南隅の石垣上に位置します。防御のための櫓で、平素は倉庫等に利用していたものと考えられています。
・多門櫓は、南西角にある二重二階建切妻造の隅櫓(写真左端)と桁行30間の西平櫓(写真中央)から成る(西平櫓の北側の隅櫓は昭和の再建で重文指定外)

西平櫓西面:
・高い石垣上に建ち、石落が設けられている

隅櫓東面

隅櫓南面

・一般的に平櫓の内部は突き抜けの空間である事例が多いが、この櫓では16の小部屋に土壁で区画されている

西平櫓の架構

・嘉永6年(1853)に西平櫓の南寄り28間が建て替えられたとの棟札が残る

アクセス
地下鉄大濠公園駅下車、南1kmです。平和台陸上競技場の南、舞鶴公園の南端にあります。
見学ガイド
常時、自由に見学できます。内部は通常非公開ですが、イベント時には公開されることもあるようです。南北方向に細長い建物で、西面は石垣の下から見学することになります。東面は同一平面の園地から見学することができます。

感想メモ
多門櫓は、都会のエアーポケットのような、人の気配の非常に少ない場所にあり、ちょっと緊張しました。
(2020年8月訪問)
多聞櫓の内部公開の日に再訪しました。西日本新聞が「無限回廊」と表現していましたが、櫓内部は多くの小さな部屋に区切られており、それを廊下がまっすぐ貫く様は、まさに無限回廊でした。
(2020年8月訪問)

参考
福岡市の文化財(福岡市公式サイト)、福岡県の文化財(福岡県公式サイト)

 

 

石造に見せかけた木造洋風建築

旧福岡県公会堂貴賓館


ふくおかんけんこうかいどうきひんかん
福岡市中央区西中洲
旧福岡県公会堂貴賓館33.591618, 130.404437
明治
木造、建築面積396.3m2、二階建、玄関ポーチ付、スレート及び鉄板葺、一部桟瓦葺

旧福岡県公会堂は福岡の中心部、天神に位置します。第13回九州沖縄八県連合共進会の開催に際し、来賓接待所として明治43年に現在地に建設されました。共進会終了後は県公会堂や県教育庁舎などとして使用されてきました。
・木造2階建の洋風建築で、北側正面中央に石柱による玄関ポーチを突出させ、北東隅に八角塔を張り出す
・外壁は1階窓台から下の腰壁は白い化粧タイルを貼る
・屋根は中央に陸屋根を設けた寄棟

・2階窓額縁や軒蛇腹をモルタルで造出するなど、外観を石造に擬している

アクセス
西鉄・地下鉄天神駅、地下鉄中洲川端駅下車すぐです。天神中央公園内にあります。
見学ガイド
外観はいつでも自由に見学できます。内部は有料公開されています。正面玄関は北西面を向いているので昼過ぎまでは逆光になります。

感想メモ
福岡の中心部にあるので、何度も訪問したことがありましたが、いつの間にか、建物の西にデッキが設けられていて、少し高い視角からも見学できるようになっていました。
(2020年8月訪問、2021年4月再訪)

参考
福岡市の文化財(福岡市公式サイト)

 

 

辰野金吾らが設計した煉瓦建築

旧日本生命保険株式会社九州支店


きゅうにほんせいめいほけんかぶしきがいしゃきゅうしゅうしてん
福岡市中央区天神1丁目
旧日本生命保険株式会社九州支店33.593143, 130.401899
明治
煉瓦造、建築面積281.8m2、二階建、地下一階、中央部塔屋付、銅板葺、ドライエリヤ煉瓦塀附属

旧日本生命保険株式会社九州支店は福岡の中心部、天神に位置します。東京駅などの設計で知られる辰野金吾らの設計によるもので、明治42年(1909)に竣工しています。
正面北東面: 
・尖塔やドームを有するなど小規模ながら変化に富む建築
・赤煉瓦と白の石材の組み合わせは、19世紀末に英国で流行したスタイル

南東面

2階通路と塔屋に至るらせん階段

アクセス
西鉄・地下鉄天神駅、地下鉄中洲川端駅から徒歩すぐです。
見学ガイド
公道に面しているので、いつでも自由に見ることができます。内部も無料で公開されています。建物正面のドームは北東面にあり、また隣接のビルの陰になるので、順光のタイミングはほとんどありません。夏でも朝9時くらいからビルの影がかかるようになります。夏以外はほとんど光が射さないと思います。

感想メモ
正面に光が当たるタイミングを狙って何度か訪問しましたが、なかなか良い機会に恵まれません。
(2020年8月訪問、2021年10月再訪)

参考
福岡市の文化財(福岡市公式サイト)

 

 

菅原道真公の墓所に建てられた神社

太宰府天満宮


だざいふてんまんぐう
太宰府市宰府4丁目
太宰府天満宮本殿33.521466, 130.534840
桃山
五間社流造、正面向拝一間、軒唐破風付、左右側面各一間車寄、軒唐破風付、檜皮葺
太宰府天満宮末社志賀社本殿33.520151, 130.534756
室町中期
一間社入母屋造、正面千鳥破風付、向拝一間、唐破風造、檜皮葺

太宰府天満宮は、菅原道真公の墓所の上に延喜19年(919)に建てられた神社です。現在の本殿は、豊臣秀吉の命を受けた小早川隆景が天正19年(1591)に再建したものです。志賀社本殿は、社伝によれば長禄2年(1458)の建造とされていますが、細部様式は桃山時代のものであるとも考えられています。
本殿:
・正面五間の流造りで桧皮葺き
・正面に大唐破風の向拝一間を付し、左右両側にも同じような唐風の車寄せを設ける

本殿向拝の装飾

本殿左側面

本殿背面

本殿左側面から見た外陣内部:
・内部は黒塗りで、金彩の円柱を立てて一段高く内陣を設ける
・天井は内陣にだけあって、その他は化粧屋根裏

末社志賀社本殿: 
・心字池を渡る途中、太鼓橋横に位置する正面一間、側面一間の小規模な社殿
・石の亀腹の上に土台を置き、屋根は入母屋造りで正面に千鳥破風をつけ、さらにその前面に軒唐破風をつけて向拝屋根とする

末社志賀社本殿軒廻り: 
・蟇股をはじめ彫刻物には極彩色を施していた痕跡がある

・末社志賀社本殿の周囲には跳勾欄を廻らせる

アクセス
西鉄太宰府線太宰府駅下車、門前の商店街を進むとすぐです。志賀社は心字池の二つ目の橋を渡ったところにあります。
見学ガイド
太宰府天満宮境内の建物は、常時自由に見学することができます。本殿は2026年頃まで改修工事中です。

感想メモ
一年中参拝客の途絶えることのない神社で、写真を撮るタイミングがなかなかありません。
(2021年4月訪問、2023年8月情報追加)

参考
福岡県の文化財(福岡県公式サイト)、太宰府天満宮公式サイト

 

 

鎌倉後期の石造七重塔

七重塔


しちじゅうのとう
太宰府市朱雀2丁目
七重塔33.504797, 130.520913
鎌倉後期
石造七重塔(相輪を除く)

七重塔は、古代寺院般若寺があったとされる太宰府市の丘陵地に位置しています。様式から鎌倉時代後期の造立と考えられています。
・花崗岩製で、基礎からの高さは3.35m

・台石には金剛界四方仏の梵字が刻まれている

アクセス
西鉄二日市駅から400mです。東口を出て駐輪場の横の道を道なりに上っていきます。七重塔は坂を上ったところを左折しますが、標識などはありません。上記の座標を参考にしてください。文化庁DBは異なる場所を指しています。
見学ガイド
七重塔は公道から常時自由に見学することができます。周囲の立ち入りはできないので、背面は見ることができません。

感想メモ
相輪を欠いていますが、重厚な石塔です。
(2021年4月訪問)

参考
太宰府市公式サイト

 

 

中国・遼の石造八角経幢

多宝千仏石幢


たほうせんぶつせきとう
太宰府市石坂4丁目
多宝千仏石幢33.518239, 130.538611
平安中期
石造八角経幢

多宝千仏石幢は九州国立博物館内にあります。中国・遼の石造の八角経幢(お経を刻んだ石柱)で、刻銘に中国年号があり、太康10(1084)年に建てられたことがわかります。
アクセス
多宝千仏石幢を収蔵する九州国立博物館は、西鉄太宰府駅下車、東1㎞です。
見学ガイド
多宝千仏石幢は九州国立博物館で常設展示されています。写真撮影は禁止されています。

感想メモ
非常に規模が大きく、それでいて意匠が繊細な石幢でした。
(2018年2月訪問)

参考
太宰府市公式サイト

 

 

鎌倉後期の折衷様の仏堂

普門院本堂


ふもんいんほんどう
朝倉市杷木志波
普門院本堂33.373254, 130.771385
鎌倉後期
桁行三間、梁間三間、一重、宝形造、向拝三間、本瓦葺

普門院は筑後川の北、筑後平野の東端に近い丘陵地にあります。行基が筑後河畔に創建し、度重なる水害のために現在地に移築されたものと伝える古刹です。
・方三間(もとは桁行五間梁間四間)、宝形造、本瓦葺の小堂
・四囲に縁を廻らし、ごくわずかな膨らみをもつ円柱を用い、屋根には瓦製の宝珠覆鉢露盤を飾る
・和様を基調とした建築だが、大仏様、禅宗様式の特徴も見られる

本堂前面軒廻り: 
・一軒の繁垂木で、柱上は出組、中備は間斗束
・向拝柱との間は海老虹梁で繋ぐ

本堂左側面軒廻り: 
・大仏様の特徴を有する下面が波型になった木鼻が見られる(写真右、長押の上)

柱上の出組:
・肘木の下端の円弧が垂直面に滑らかにすりつく禅宗様

本堂内部

アクセス
JR鹿児島本線二日市駅又は西鉄線朝倉街道駅から杷木行きバスで志波下車、川の手前の道を北に1km。果樹園の間を上っていったところです、
見学ガイド
普門院本堂は常時自由に見学することができます。内部は非公開ですが、格子の間の目隠しが一部破損していたので、内部を見ることができました。

感想メモ
少し荒れた感じの境内ですが、時代の流れを感じさせて、それはそれでいい味でした。
(2021年8月訪問)

参考
福岡県の文化財(福岡県公式サイト)、現地解説板

 

 

糸島の古墳石室前に建つ社殿

櫻井神社


さくらいじんじゃ
糸島市志摩桜井
櫻井神社本殿33.628309, 130.192039
江戸前期
三間社流造、檜皮葺、両妻面霧除付
拝殿33.628241, 130.191997
江戸前期
桁行三間、梁間三間、切妻造、銅板葺
楼門33.628144, 130.191934
江戸前期
三間一戸楼門、入母屋造、銅板葺

櫻井神社は、糸島半島北部の古墳上に鎮座します。古墳石室の岩戸宮の前方に本殿、拝殿、楼門を直線的に並べる独特の構成を持ちます。慶長15年(1610)に豪雨によって石室の扉が開いたことから信仰を集め、その後、福岡藩主第二代の黒田忠之が自ら参拝して社殿造営を発願し、寛永9年(1632) に本殿が建立され、拝殿、楼門も同時期に建立されたものと考えられています。
・写真中央が本殿、左が拝殿の屋根の一部で、右が岩戸宮の覆屋の屋根

・本殿(写真右手前)、拝殿(写真中央)、楼門(写真左奥)が軸線をそろえて配置されている

本殿:
・三間社流造、檜皮葺で、周囲に霧除を設ける

本殿背面:
・軸部及び垂木は朱塗、組物、蟇股で、木鼻や彫刻は極彩色
・内法長押と頭貫間は牡丹の透彫彫刻を飾る
・蟇股も牡丹の意匠で調和させている

本殿妻面:
・江戸初期らしい抑制のきいた彫刻彩色で社殿を華麗に荘厳する

・本殿四周に切目縁を廻し、四手先の腰組で受ける

拝殿:
・桁行三間、梁間三間、切妻造妻入り、銅板葺
・平面は縦長の長方形で四周を開放とする
・筑前地域にみられる大らかな意匠で地方色をよく示す

・拝殿内部は一室、床は板敷で、天井を張らず、二重虹梁大瓶束で虹梁間に板蟇股をおく重厚な架構

楼門:
・三間一戸で、屋根は入母屋造、銅板葺
・小ぶりながら質実な造り

楼門の妻の意匠

楼門軒回り:
・垂木は二軒の平行繁垂木
・円柱を長押で固め、柱上は和様の尾垂木付きの二手先の組物で、中備は撥束

・楼門の切目縁を和様の二手先の腰組で支える
・中備に撥束を置く

アクセス
JR筑肥線九大学研都市駅、筑前前原駅からバスで桜井下車、1kmです。
見学ガイド
櫻井神社は常時自由に参拝することができます。本殿は霜除けが掛けられており、前面はほとんど見ることができません。側面と背面は霜除けの内側に入って見ることができますが、距離が近いので視角は限られます。

感想メモ
桜井神社の海中鳥居は有名で以前訪問したことがありますが、今年重文指定された社殿を訪問したのは今回が初めてです。嵐の聖地ということでもう少しにぎやかなのかと思っていましたが、意外と静かで落ち着いていました。規模の大きな三間社で装飾も節度があって上品ですが、それを覆い隠してしまう霜除け板は、やはりちょっと過剰防衛かなと感じました。
今回も海中鳥居に立ち寄りました。近くには海の眺めが素晴らしいカフェがあって、バス待ちの時間を楽しく過ごすことができました。
(2023年11月訪問)

参考
重文指定時報道資料(福岡県)

 

 

福岡では希少な中世の社殿

髙祖神社本殿


たかすじんじゃほんでん
糸島市高祖
髙祖神社本殿33.544788, 130.260523
室町後期
三間社流造、檜皮葺

髙祖神社は、福岡市境の高祖山の西山腹に鎮座します。創建が平安時代前期に遡るとされる古社で、中世は高祖城を本拠地とする原田氏、近世以降は福岡藩黒田氏の崇敬を受けてきました。
本殿は天文10年(1541)の建立で、元亀3年(1572)、寛文2年(1662)に改修がありましたが、身舎軸部、装飾ともおおむね元亀までの姿をとどめています。
・本殿は三間社流造、檜皮葺で、三方に切目縁を設け脇障子を立てる

・向拝部分は寛文2年の改築

・妻飾は二重虹梁大瓶束で、元亀3年まで遡るもの

アクセス
JR筑肥線周船寺駅からバスで高祖下車、北800mです。少し上ります。
見学ガイド
髙祖神社は常時自由に参拝することができます。本殿前面は拝殿でふさがれており、また向拝部分が板で閉ざされているので、身舎正面は全く見ることができません。

感想メモ
落ち着いた意匠の社殿ですが、後世の拝殿や向拝の目隠し板が邪魔をしているのが残念です。
(2023年11月訪問)

参考
重文指定時報道資料(福岡県)、文化遺産オンライン

 

 

修験の行場に鎮座

岩屋神社


いわやじんじゃ
朝倉郡東峰村宝珠山
岩屋神社本殿33.433004, 130.875078
江戸中期
桁行五間、梁間二間、一重、入母屋造、向拝三間、茅・杉皮重ね葺
内殿 三間社見世棚造
境内社熊野神社本殿33.433219, 130.874624
江戸中期
懸造、三間社流見世棚造、板葺

岩屋神社は、修験で知られる英彦山にほど近い山中にあり、神社の周辺は古くから修験の行場となっていました。本殿は元禄11年(1698年)に福岡藩4代藩主黒田綱政によって建立されました。
本殿: 
・権現岩と呼ばれる大岩の下の窪みに建てられている
・建物は岩窟を利用して建ち、背面と左側面には屋根と壁が造られていないなど構造に工夫がみられる
・細部は時代の特徴をよくあらわしている

本殿右側面: 
・本殿は茅杉皮重ね葺き一重入母屋造り
・背面には壁を設けず、権現岩にめりこませている
・簡素な一軒の疎垂木で、円柱上は大斗肘木

本殿向拝: 
・五間の身舎の前面に三間の向拝が付く
・向拝は面取り角柱

本殿向拝右側面: 
・柱上は出三斗で、中備に彩色の蟇股を置くなど、身舎よりも装飾性が高い

本殿向拝軒廻り

本殿内殿: 
・本殿内部には宝珠石と呼ばれる信仰上重要な岩が何重にも薦に巻かれて安置され、これに接してその奥に内殿が作られている
・内殿は三間社見世棚造

境内社熊野神社本殿: 
・本殿西方の岩壁の中程に懸造りで造られた三間社流見世棚造、板葺の簡素な社殿
・保存状況がよく当初材をよく残している

アクセス
JR日田彦山線筑前岩屋駅(代行バス)下車、北西1.2㎞です。
見学ガイド
岩屋神社は常時自由に参拝することができます。本殿はすぐ近くから見ることができます。境内社熊野神社本殿も見ようと思えば近くから見ることができるのかもしれませんが、安全を考えると崖の下から見上げるのが無難だと思います。

感想メモ
岩屋神社は奇岩が林立する大分県境に近い山中にありますが、近くを日田彦山線(代行バス)が通っているので、公共交通のアクセスは意外と簡単でした。駅からは少し上りますが、写真からイメージするような大変な上りではなかったです。
(2022年4月訪問)

参考
東峰村ツーリズム協会公式サイト、文化遺産オンライン、福岡県観光連盟公式サイト
全国で国宝や国の重要文化財に指定された建造物のうち、実際に訪問したものをコツコツと上げています。
国宝・重文指定の建造物は全国に5,457棟ありますが、ここで紹介しているのは現時点で983棟、カバー率は18.0%です。まだまだ先が長いです。

国宝・重文建造物の特別公開情報はこちら

更新履歴
2024/6/30京都府(5)丹波・丹後編を追加
2024/6/24福岡県(1)北九州・筑豊・宗像編を追加して(2)福岡編の一部を移動。(2)福岡編を福岡・糸島・筑紫・朝倉編に再編し、櫻井神社、高祖神社を追加
2024/6/16東京都(4)23区西部・多摩編を(4)23区西部・南部編と(5)多摩編に再編し、西部・南部編に本門寺を追加
2024/4/3大阪府(3)泉南編に孝恩寺、積川神社、兵主神社、降井家住宅特別公開を追加
2024/3/30京都府(4)田辺・八幡・山城西部編に雙栗神社を追加
2024/3/24東京都(3)副都心四区編を追加
2024/3/10山梨県(4)東部・富士五湖編の情報を更新
2024/2/23長崎県編を追加
2024/2/18和歌山県(2)紀中・紀南編に広八幡神社、角長ほかを追加
2024/2/7徳島県編を追加

秋田県
全域
藤倉水源地水道施設、嵯峨家住宅、旧秋田銀行本店本館、旧奈良家住宅、赤神神社、神明社観音堂、旧小坂鉱山事務所、康楽館ほか
2022/11/14更新

福島県
(1)中通り・浜通り
旧広瀬座、旧福島県尋常中学校、旧亀岡家住宅、白水阿弥陀堂、飯野八幡宮、専称寺、旧武山家住宅ほか
2023/4/30更新
(2)会津
八葉寺、延命寺、勝福寺、熊野神社、恵隆寺観音堂、旧五十嵐家住宅、奥之院弁天堂、弘安寺旧観音堂厨子ほか
2023/4/30更新

茨城県
全域
旧弘道館、旧飛田家住宅、善光寺楼門、来迎院多宝塔、塙家住宅、竜禅寺三仏堂、鹿島神宮、横利根閘門、西蓮寺ほか
2023/10/1更新

栃木県
(1)県央・県南・那須
専修寺、西明寺、綱神社、地蔵院本堂、円通寺表門、羽石家住宅、入野家住宅、旧下野煉化製造会社煉瓦窯
2024/1/28更新

群馬県
(3)富岡・西毛
貫前神社、旧茂木家住宅、妙義神社、旧碓氷峠鉄道施設、旧黒澤家住宅
2022/2/12更新

埼玉県
(2)川越・比企
喜多院、東照宮、日枝神社、旧山崎家別邸、大沢家住宅、光福寺、広徳寺
2024/1/21更新
(3)西部・所沢・秩父
旧台徳院霊廟、黄林閣、小野家住宅、福徳寺阿弥陀堂、高倉寺観音堂、出雲伊波比神社
2022/2/22更新

東京都
(3)副都心四区
早稲田大学大隈記念講堂、旧磯野家住宅、旧東京医学校本館、旧加賀屋敷御守殿門、明治神宮
2024/3/24更新
(4)23区西部・南部
旧前田家本邸、本門寺、大場家住宅、旧渋沢家飛鳥山邸、旧醸造試験所第一工場ほか
2024/6/16更新
(5)多摩
正福寺、金剛寺、観音寺、旧宮崎家住宅、旧永井家住宅、小林家住宅
2024/6/16更新

神奈川県
(1)鎌倉・県央・箱根
建長寺、円覚寺舎利殿、旧一条恵観山荘、旧石井家住宅、浄光明寺五輪塔、宝城坊ほか
2024/1/5更新

富山県
(1)富山・新川・砺波
富岩運河水閘施設(中島閘門)、白山宮本殿、村上家住宅、羽馬家住宅、岩瀬家住宅
2023/10/16更新
(2)高岡
瑞龍寺、気多神社本殿、勝興寺、菅野家住宅
2023/12/16更新

山梨県
(1)甲府・中北・峡南
善光寺、旧睦沢学校、武田八幡神社、長谷寺、安藤家住宅、八代家住宅、本遠寺、最恩寺ほか
2023/9/6更新
(2)山梨・石和
清白寺、天神社、窪八幡神社、中牧神社
2022/6/4更新
(3)塩山・勝沼
大善寺、雲峰寺、恵林寺、熊野神社、向岳寺、旧高野家住宅
2022/2/6更新
(4)東部・富士五湖
北口本宮富士浅間神社、旧外川家住宅、富士御室浅間神社、観音堂ほか
2024/3/10更新

長野県
(1)松本・安曇野・木曽
松本城、旧松本高等学校、旧松本区裁判所庁舎、馬場家住宅、筑摩神社、読書発電所施設ほか
2023/4/7更新

三重県
(1)中勢・伊勢志摩
金剛證寺本堂、旧松坂御城番長屋、来迎寺本堂、庫蔵寺、菅島灯台
2024/1/28更新
(2)北勢・伊賀
末広橋梁、諸戸家住宅、旧諸戸家住宅、地蔵院、大村神社宝殿、町井家住宅、観菩提寺
2024/1/28更新

滋賀県
(1)草津・栗東
観音寺、老杉神社、志那神社、石津寺、小槻大社、大野神社楼門、宇和宮神社、大角家住宅ほか
2023/6/11更新
(2)守山・野洲
懸所宝塔、勝部神社、小津神社、圓光寺、春日神社神門、御上神社、大笹原神社、生和神社ほか
2023/6/11更新
(3)彦根・湖東
彦根城、千代神社、有川家住宅、金剛輪寺、大行社、豊満神社四脚門、西明寺
2023/8/18更新

京都府
(1)南区
教王護国寺
2023/8/6更新
(2)伏見・山科
醍醐寺、安楽寿院、与杼神社、勧修寺、本圀寺
2023/8/6更新
(3)宇治
宇治上神社、宇治神社、平等院、浮島十三重塔、十八神社本殿、萬福寺
2022/8/29更新
(4)田辺・八幡・山城西部
久世神社、水度神社、荒見神社、伊佐家住宅、佐牙神社、白山神社、酬恩庵、寶積寺三重塔ほか
2024/3/30更新
(5)丹波・丹後
旧岡花家住宅、旧三上家住宅、智恩寺多宝塔、春日神社本殿、普濟寺仏殿、九品寺大門、福光寺ほか
2024/6/30更新

大阪府
(1)大阪市・北摂
四天王寺、旧松坂屋大阪店、住吉大社、杭全神社、旧緒方洪庵住宅、八坂神社本殿、普門寺方丈ほか
2022/12/20更新
(2)堺・泉北
海会寺、南宗寺、大安寺、法道寺、桜井神社、旧浄土寺九重塔、聖神社ほか
2024/1/12更新
(3)泉南
孝恩寺、積川神社、願泉寺、意賀美神社、奥家住宅、中家住宅、来迎寺、船守神社ほか
2024/4/3更新

兵庫県
(1)神戸
旧ハンター住宅、移情閣、石峯寺、旧ハッサム住宅、旧小寺家厩舎、船屋形、徳光院多宝塔、旧トーマス住宅ほか
2023/1/16更新
(2)東播磨・北播磨・淡路
明石城、鶴林寺、旧西脇尋常高等小学校、一乗寺、酒見寺多宝塔、江埼灯台
2023/8/1更新

奈良県
(1)生駒・郡山
額安寺五輪塔、松尾寺本堂、旧臼井家住宅、高山八幡宮本殿、長弓寺本堂、長福寺本堂、宝山寺獅子閣ほか
2023/5/8更新

和歌山県
(1)紀の川・高野・伊都
三船神社、粉河寺、鞆淵八幡神社、根来寺、丹生都比売神社、慈尊院、丹生官省符神社ほか
2024/1/21更新
(2)紀中・紀南
浄妙寺、旧西村家住宅、道成寺、熊野那智大社、那智山青岸渡寺、広八幡神社、角長ほか
2024/2/18更新

山口県
(1)西部・中部・東部
功山寺、住吉神社、瑠璃光寺、洞春寺、今八幡宮、閼伽井坊、吉香神社ほか
2021/12/16更新
(2)萩・長門
東光寺、旧厚狭毛利家萩屋敷、菊屋家住宅、熊谷家住宅、早川家住宅ほか
2021/6/19更新

徳島県
全域
丈六寺、福永家住宅、箸蔵寺、田中家住宅、武知家住宅
2024/2/7更新

香川県
全域
高松城、屋島寺、丸亀城、白峯寺、善通寺、旧善通寺偕行社、志度寺、長尾寺
2021/7/15更新

福岡県
(1)北九州・筑豊・宗像
門司港駅、旧門司三井倶楽部、旧松本家住宅、宗像神社、旧志免鉱業所、横大路家住宅ほか
2024/6/23更新
(2)福岡・糸島・筑紫・朝倉
香椎宮、筥崎宮、住吉神社、福岡城、櫻井神社、太宰府天満宮、普門院、岩屋神社ほか
2024/6/23更新
(3)筑後
三池炭鉱宮原坑、早鐘眼鏡橋、善導寺、高良大社、有馬家霊屋、松延家住宅、風浪神社、旧吉原家住宅
2022/12/18更新

佐賀県
全域
多久聖廟、佐賀城、与賀神社、川打家住宅、田嶋神社、旧田代家西洋館ほか
2023/12/16更新

長崎県
全域
崇福寺、清水寺、眼鏡橋、興福寺、針尾送信所、青砂ヶ浦天主堂、頭ヶ島天主堂ほか
2024/2/23更新

沖縄県
全域
園比屋武御嶽石門、天女橋、旧円覚寺放生橋、新垣家住宅、豊見親墓、瀬底土帝君、中村家住宅、高良家住宅ほか
2023/3/13更新