国宝・重要文化財指定の建造物

国宝・重要文化財指定の建造物

全国の国宝・重要文化財に指定された建造物についてのブログです。

全国の国宝や国の重要文化財に指定された建造物のうち、通常公開されていない文化財の特別公開の情報をまとめています。
ネット上などで見つけたものはできるだけ紹介するようにしています。社寺の年中行事に関係したものは趣が大変深く、また、公的機関が主催するものは専門家の解説があるなど、中身が濃いように思います。
(2026年8月4日情報更新)


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開催中・予定中の特別公開

令和8年7月18日から8月16日の土日祝<大阪府大阪市>大阪城乾櫓内部
令和8年8月1日から7日<福島県会津若松市>八葉寺阿弥陀堂開扉(冬木沢詣り)
令和8年8月3日、15日<岐阜県各務原市>旧川上家別邸(予約制)
令和8年8月7日から11日<京都府京都市>北野天満宮本殿(石の間通り抜け神事)
令和8年8月8日<兵庫県西脇市>西脇小学校一般公開(予約制)
令和8年8月8日、11月3日<東京都東村山市>正福寺地蔵堂内部
令和8年8月8日から14日(夜間)<愛媛県松山市>松山城野原櫓、隠門続櫓内部
令和8年8月15日、16日<愛知県豊川市>三明寺本堂内宮殿開帳
令和8年8月29日、30日、11月13日から15日<秋田県秋田市>三浦家住宅公開(予約制)
令和8年9月12日から18日<福岡県福岡市>筥崎宮放生会(楼門内開放)
令和8年9月13日(予約制)<東京都文京区>護国寺月光殿
令和8年9月13日<長野県長野市>白髯神社本殿 新着
令和8年9月18日から12月6日<京都府京都市>大徳寺聚光院 新着
令和8年10月10日から12月6日の金土日祝<京都府京都市>聖護院門跡書院 新着
令和8年10月16日、22日、11月13日、19日、27日、12月4日、11日<東京都品川区>旧島津本邸(予約抽選制)
令和8年10月18日、25日、11月8日<東京都台東区>上野東照宮社殿内部(予約制) 新着
令和8年10月24日、25日、11月28日、29日<京都府八幡市>正法寺
令和8年10月30日から11月5日<奈良県奈良市>奈良女子大学記念館
令和8年10月31日から11月3日<鳥取県大山町>門脇家住宅
令和8年11月1日から3日<神奈川県鎌倉市>円覚寺舎利殿
令和8年11月7日から12月6日<滋賀県大津市>西教寺客殿内部
令和8年11月23日<北海道函館市>遺愛学院本館
令和8年11月23日<滋賀県草津市>芦浦観音寺
令和9年1月23日、3月6日<兵庫県西宮市>神戸女学院(予約制)


都道府県別の公開状況


北海道

  • <札幌市>
  • ●北海道大学植物園: 4月末から11月初旬
  • ●八窓庵: 4月末から11月上旬
  • <小樽市>
  • ●手宮鉄道施設: 4月下旬から11月初旬
  • <函館市>
  • ●遺愛学院: 春季、夏季、秋季に各1日

青森県

  • <東通村>
  • ●尻屋崎灯台内部: 4月上旬から11月上旬

秋田県

  • <秋田市>
  • ●三浦家住宅: 春から秋にかけて3回、各回二日程度

山形県

  • <山形市>
  • ●旧済生館本館3・4階: 不定期(予約制、前回公開令和8年6月)
  • <中山町>
  • ●旧柏倉家住宅: 3月から11月の土日祝日

宮城県


福島県


茨城県


栃木県

  • <日光市>
  • ●日光田母沢御用邸二階皇后御学問所: 春の枝垂桜開花期

群馬県

  • <桐生市>
  • ●彦部家住宅: 毎週土日曜日、祝日
  • <安中市>
  • ●旧碓氷峠鉄道施設丸山変電所内部: 秋の近代化遺産一斉公開期間中

埼玉県

  • <川越市>
  • ●仙波東照宮: 不定期(前回公開は令和4年秋の市制100年)
  • <八潮市>
  • ●和井田家住宅: 毎月第3土曜日(8月・12月・1月を除く)
  • <所沢市>
  • ●黄林閣: 毎週木曜日
  • <毛呂山町>
  • ●出雲伊波比神社本殿: 秋の文化財保護強調週間中の一日

千葉県


東京都

  • <千代田区>
  • ●旧近衛師団司令部庁舎内部: 春の東京建築祭期間中
  • ●水準原点: 5月下旬に一日間のみ(雨天中止)
  • <港区>
  • ●慶応大学三田演説館: 秋の建築プロムナード、春の東京建築祭期間中
  • ●明治学院大学インブリー館内部: 秋の東京文化財ウイーク
  • ●旧朝香宮邸: 年一回開催される建物公開展
  • ●増上寺三解脱門内部: 不定期(前回公開は令和4年の建立400年記念)
  • <中央区>
  • ●三井本館内部: 春の東京建築祭期間中
  • <大田区>
  • ●池上本門寺五重塔開帳: 4月上旬の花祭り期間中
  • <北区>
  • ●旧醸造試験所第一工場: 秋の東京文化財ウイーク
  • <文京区>
  • ●護国寺月光殿: 不定期(2026年9月公開)
  • ●根津神社社殿内部: 秋の東京文化財ウイーク
  • ●旧磯野家住宅(銅御殿)前庭: 秋の東京文化財ウイーク
  • <渋谷区>
  • ●旧久邇宮邸 (聖心女子大学パレス): 3月に数回(予約制)
  • ●明治神宮宝物殿: 10月下旬から11月上旬
  • <台東区>
  • ●上野東照宮社殿内部: 10月から11月の間の数日
  • <目黒区>
  • ●前田本邸非公開部分: 秋の東京文化財ウイーク
  • <品川区>
  • ●旧島津本邸: 春5~6月、秋10~12月(春・秋ともに月2、3日程度、予約抽選制)
  • <東村山市>
  • ●正福寺地蔵堂内部: 6月第二日曜日、8月8日、11月3日

神奈川県

  • <横浜市>
  • ●聴秋閣奥の遊歩道開放: 大型連休前後及び紅葉時期
  • ●臨春閣内部: 不定期(令和8年4月公開)
  • ●関家住宅: 年一回11月ごろ(抽選制)
  • ●神奈川県庁舎内部: 春季及び秋季に各二日程度
  • <鎌倉市>
  • ●建長寺僧院一部立入解禁: 元旦(除夜の鐘)
  • ●極楽寺忍性廟: 4月7日、8日の仏生会
  • ●覚園寺開山塔: 4月下旬から5月上旬
  • ●円覚寺舎利殿: 1月1日から3日、5月3日から5日、文化の日前後
  • ●浄光明寺五輪塔: 4月の鎌倉まつり期間中

新潟県

  • <十日町市>
  • ●星名家住宅: 春季及び秋季(予約制)
  • <関川村>
  • ●佐藤家住宅: 不定期(前回公開は令和7年秋)

富山県

  • <南砺市>
  • ●白山宮覆屋開扉: 9月25日、26日のこきりこ祭期間中

石川県


福井県


山梨県

  • <北杜市>
  • ●八代家住宅: 不定期公開
  • <甲府市>
  • ●高室家住宅: 毎年9月頃、一日間のみ(予約制)

長野県

  • <長野市>
  • ●真田信重霊屋内部: 不定期(2023年3月公開)
  • ●白髯神社本殿: 9月の秋季祭礼
  • <山ノ内町>
  • ●佐野神社本殿: 9月の秋季祭礼時

岐阜県


静岡県


愛知県


三重県

  • <桑名市>
  • ●諸戸家住宅庭園: 春と秋の年二回

滋賀県

  • <大津市>
  • ●住友活機園: 毎年春季に二日間程度
  • ●三井寺光浄院、勧学院: 四人以上事前予約制、その他不定期公開
  • ●蘆花浅水荘: 冬季を除き毎月第二土曜日
  • ●西教寺客殿内部: 不定期公開(2026年4月公開)
  • <草津市>
  • ●芦浦観音寺: 5月4日、5日、11月23日
  • <湖南市>
  • ●常楽寺: 11月中旬~12月初旬の紅葉まつり期間中
  • <栗東市>
  • ●旧和中散本舗大角家住宅: 春季及び秋季

京都府

  • <京都市右京区>
  • ●妙心寺三門内部: 6月18日の山門懺法
  • ●仁和寺観音堂内部: 毎月18日(観音会)、その他不定期(令和8年3月公開)
  • ●神護寺大師堂内部: 11月1日から7日
  • ●大覚寺正寝殿内部: 不定期(令和8年2月公開)
  • <京都市左京区>
  • ●下鴨神社本殿ほか: 春、夏、秋の年三回
  • ●銀閣寺東求堂内部: 春と秋の年二回
  • ●旧武徳殿内部: 不定期(令和7年11月公開)
  • ●聖護院門跡書院: 秋から初冬にかけての週末
  • ●吉田神社太元宮中門内: 1月1日から3日、2月2日、3日、及び毎月1日
  • <京都市北区>
  • ●上賀茂神社摂社新宮神社: 初詣期間中、毎月第二、第四日曜日
  • ●大徳寺法堂内部: 冬、春、秋の特別公開事業
  • ●大徳寺経蔵: 不定期(令和8年3月公開)
  • ●大徳寺興臨院: 冬、春、秋の特別公開事業
  • ●大徳寺聚光院: 不定期公開(令和8年9月公開)
  • <京都市東山区>
  • ●妙法院書院: 五月会当日
  • ●東福寺龍吟庵: 三月の涅槃会、春と秋の公開事業
  • ●東福寺三門内部: 三月の涅槃会、春と秋の公開事業
  • ●知恩院 大方丈・小方丈内部: 春と秋の公開事業
  • ●知恩院三門楼上: 秋の公開事業
  • ●豊国神社唐門内: 1月1日から3日
  • <京都市上京区>
  • ●冷泉家: 秋の公開事業
  • ●相国寺法堂内部: 春と秋の公開事業
  • ●北野天満宮本殿: 8月の旧暦七夕前後の石の間通り抜け神事
  • <京都市下京区>
  • ●西本願寺書院: 毎月16日のShinran's Day、その他不定期
  • ●西本願寺飛雲閣: 毎月16日のShinran's Day、その他不定期
  • ●東本願寺御影堂門内部: 不定期(前回公開は令和7年秋)
  • ●東本願寺白書院・宮御殿・大寝殿: 不定期(前回公開は令和7年秋)
  • ●龍谷大学大宮学舎: 不定期(前回公開は令和7年秋)
  • <京都市南区>
  • ●東寺五重小塔: 春と秋の宝物館開館期間中
  • ●東寺灌頂院開門: 1月14日(後七日御修法結願日)
  • <京都市中京区>
  • ●壬生狂言舞台: 2月2日から3日、4月29日から5月5日、10月の連休を含む3日間
  • <京都市伏見区>
  • ●醍醐寺三宝院: 正月三が日、その他冬の京の旅など
  • ●伏見稲荷大社お茶屋: 不定期(令和8年5月公開)
  • <八幡市>
  • ●石清水八幡宮本殿: 春季及び土日祝の午後二時
  • ●正法寺: 春と秋の年二回
  • ●伊佐家住宅: 秋の文化財一斉公開期間(保存修理工事のため休止中)
  • <宇治市>
  • ●松殿山荘: 春と秋の年二回(予約制)
  • ●宇治神社本殿: 12年ごとの三卯の日、次回は令和17年
  • ●萬福寺松隠堂内部: 不定期(令和8年5月公開)
  • <木津川市>
  • ●浄瑠璃寺三重塔開扉: 毎月8日
  • <京田辺市>
  • ●澤井家住宅: 月一回日曜日(予約制)
  • <舞鶴市>
  • ●行永家住宅: 春と秋に各一日
  • <京丹後市>
  • ●経ヶ岬灯台内部: 11月1日の灯台記念日前後
  • <大山崎町>
  • ●聴竹居: 春季及び秋季(建物内は予約制)

大阪府

  • <大阪市>
  • ●大阪城の櫓内部: 多聞櫓・千貫櫓は春季及び秋季、乾櫓は夏季
  • ●奥田家住宅: 毎月第4日曜日(12月を除く)(予約制)
  • ●愛珠幼稚園: 秋の近代化遺産一斉公開(予約制)
  • <堺市>
  • ●桜井神社拝殿開扉: 10月5日に近い日曜日(上神谷こおどり開催日)
  • ●大安寺本堂: 不定期(前回公開は令和4年秋)
  • ●高林家住宅: 不定期(前回公開は令和4年12月)
  • <和泉市>
  • ●泉井上神社和泉総社本殿: 1月1日から3日
  • <泉大津市>
  • ●泉穴師神社鈴門内: 元旦
  • <羽曳野市>
  • ●吉村家住宅: 春と秋に各2日程度
  • <熊取町>
  • ●降井家書院: 不定期(前回公開令和5年秋)
  • <岬町>
  • ●船守神社拝殿開扉: 10月14日・15日の秋季例祭期間中

兵庫県

  • <神戸市>
  • ●箱木家住宅: 毎週土日と祝日
  • ●船屋形: 春のさつき開花期と秋の紅葉時期
  • ●旧ハッサム住宅内部: 4月下旬から5月上旬、5月、10月、11月の土日祝
  • ●風見鶏の館屋根裏・地下室: 不定期(令和8年1月公開)
  • <姫路市>
  • ●姫路城各小天守内部: 不定期(前回公開は令和7年秋)
  • ●姫路城菱の門櫓内部: 不定期(前回公開は令和7年秋)
  • ●弥勒寺本堂開扉: 11月上旬のほていまつりの前後
  • ●円教寺大講堂・常行堂・金剛堂・開山堂内部: 5月の新緑まつり、秋の紅葉まつりの期間中に公開されることがある
  • ●十妙院: 秋の紅葉まつりの期間中
  • ●古井家住宅: 毎週土日及び祝日
  • <西宮市>
  • ●神戸女学院: 年間数回(予約制)
  • <尼崎市>
  • ●本興寺方丈・三光堂: 11月3日の虫干会・三光祭
  • <明石市>
  • ●明石城櫓内部: 3から5月(巽櫓)、9から11月(坤櫓)の土日祝
  • <たつの市>
  • ●堀家住宅: 春季及び秋季
  • <西脇市>
  • ●西脇小学校校舎: 春と夏に各一日
  • <丹波篠山市>
  • ●春日神社能舞台: 元旦零時の元朝能、四月第二土曜の春日能
  • <丹波市>
  • ●旧友井家住宅内部: 事前予約制(平日のみ)
  • <淡路市>
  • ●江埼灯台内部: 11月3日

奈良県

  • <奈良市>
  • ●興福寺三重塔内陣: 7月7日
  • ●興福寺北円堂内部: 大型連休前後及び秋季
  • ●興福寺南円堂開扉: 10月17日
  • ●東大寺大仏殿観相窓開放: 1月1日
  • ●東大寺開山堂: 12月16日(良弁忌)
  • ●東大寺本坊経庫: 5月2日(聖武天皇祭)
  • ●東大寺勧進所経庫: 10月5日(転害会終了後)
  • ●奈良女子大学記念館: 4月下旬~5月上旬、10月下旬~11月上旬(各1週間程度)
  • ●正倉院正倉外周: 不定期(令和7年11月)公開
  • ●旧春日大社円窓内部: 2月頃(予約抽選制)
  • ●唐招提寺御影堂(旧一条院): 4月下旬から5月上旬の供華園開園期間と6月上旬の鑑真忌前後
  • ●不退寺多宝塔開扉: 5月28日の業平忌
  • ●興福院: 春季または秋季(不定期、令和7年秋公開)
  • <樫原市>
  • ●今井町重文民家内部: 5月中旬の街並み散歩
  • <桜井市>
  • ●長谷寺本坊: 10月上旬から12月上旬
  • <生駒市>
  • ●長弓寺本堂内部: 正月三が日
  • ●宝山寺獅子閣: 春季及び秋季
  • <斑鳩町>
  • ●法隆寺上御堂: 11月1日から3日
  • ●法隆寺地蔵堂: 8月下旬の地蔵会
  • ●法隆寺律学院: 3月22日から24日のお会式
  • ●旧富貴寺羅漢堂、福園院本堂: 法隆寺聖徳会館で公開行事開催期間中
  • <平群町>
  • ●藤田家住宅: 毎年11月3日

和歌山県


鳥取県


島根県

  • <松江市>
  • ●美保関灯台内部: 11月1日の灯台記念日前後、及び6月
  • <出雲市>
  • ●出雲大社八足門内: 1月1日から5日

岡山県

  • <岡山市>
  • ●岡山城月見櫓内部: 秋季に3日間程度
  • <高梁市>
  • ●備中松山城二重櫓内部: 春季及び秋季
  • <矢掛町>
  • ●旧矢掛脇本陣髙草家住宅: 毎週土曜及び日曜

広島県

  • <広島市>
  • ●不動院金堂内部: 1月1日から3日、8月15日、秋のたてものがたり
  • <呉市>
  • ●旧澤原家住宅: 不定期公開(直近の公開は2025年10月)
  • ●本庄水源地堰堤水道施設: 桜の開花時期、文化の日前後(2024年)
  • <福山市>
  • ●福山城伏見櫓内部: 11月3日(予約制)、その他不定期公開
  • <尾道市>
  • ●浄土寺露滴庵: 不定期(前回公開:令和7年春季及び秋季)

山口県

  • <下関市>
  • ●功山寺仏殿開扉: 1月17日(初観音)、5月17日(観音大祭)

徳島県

  • <鳴門市>
  • ●福永家住宅: 初夏と秋に各1日

香川県

  • <高松市>
  • ●小比賀家住宅: 毎月第三日曜日
  • <善通寺市>
  • ●善通寺五重塔内部: 大型連休期間中
  • <琴平町>
  • ●金刀比羅宮表書院前庭: 毎年5月5日、7月7日、12月下旬の奉納蹴鞠(休止中)
  • ●金刀比羅宮奥書院: 若冲展期間中(不定期、前回開催令和5年春)

愛媛県

  • <松山市>
  • ●松山城野原櫓、乾櫓内部: 8月及び10月

高知県

  • <香南市>
  • ●安岡家住宅: 奇数月(7月を除く)第4土日(雨天中止)

福岡県

  • <北九州市>
  • ●旧松本家住宅: 毎年11月上旬
  • ●部埼灯台内部: 毎年11月頃
  • <福岡市>
  • ●筥崎宮回廊内: 新年初詣期間中と9月12日から18日の放生会
  • ●福岡城多門櫓内部: 春季及び秋季の週末、休日
  • <うきは市>
  • ●平川家住宅: 事前予約制
  • <志免町>
  • ●旧志免鉱業所竪坑櫓内部: 毎年11月頃(予約制)
  • <みやこ町>
  • ●永沼家住宅: 第1・第2日曜日(4月~12月)

佐賀県

  • <唐津市>
  • ●高取邸非公開部分: 不定期(令和8年3月)
  • <嬉野市>
  • ●西岡家住宅内部: 毎週日曜日及び祝日
  • <多久市>
  • ●多久聖廟内部: 4月18日と10月の第四日曜(春季及び秋季の釈菜)
  • <有田町>
  • ●旧田代家西洋館内部: 毎週土日及び祝日

長崎県


熊本県


大分県

  • <日田市>
  • ●草野本家: 雛祭り、端午の節句、祇園祭、天領祭りの時期
  • <宇佐市>
  • ●宇佐神宮本殿: 不定期(前回特別拝観令和8年5月)

宮崎県

  • <延岡市>
  • ●日高家住宅: 不定期(前回公開令和7年11月)
  • <日南市>
  • ●鞍埼灯台: 不定期(前回公開令和7年11月)

鹿児島県

  • <霧島市>
  • ●霧島神宮本殿: 5から6月、10から11月に各数日(予約制)

沖縄県

  • <那覇市>
  • ●新垣家住宅: 毎週金土日及び祝日
  • <宜野湾市>
  • ●喜友名泉: 随時(1週間前までに要予約)
  • <久米島町>
  • ●上江洲家住宅: 不定期(前回公開令和5年11月)



長野県長野・北信地方にある国宝や国の重要文化財に指定された建造物のうち、私がこれまで訪問したものを紹介しています。
個人の備忘録みたいなものですが、実際に訪ねてみたら目当ての文化財が塀や樹木の陰で見えないといったことも時々あるので、ここでは、このあたりも詳しく書いて、閲覧してくれた方の参考になるように考えました。また、文化財の位置は国指定文化財等データベースで確認できますが、間違った情報も結構多いので、ここでは現地で実際に確認した座標を記載しています。
記載内容は訪問日時点のものです。情報が古くなってしまっている可能性もあり、修復工事が始まって見学できないこともあるので、注意してください。
長野市
善光寺本堂
善光寺経蔵
善光寺三門
白髯神社本殿
真田信之霊屋宝殿、表門
真田信重霊屋
旧横田家住宅主屋、隠居屋、土蔵、土蔵、表門
葛山落合神社本殿
飯山市
白山神社本殿
小菅神社奥社本殿
健御名方富命彦神別神社末社若宮八幡神社本殿
千曲市
水上布奈山神社本殿
智識寺大御堂
上高井郡小布施町
浄光寺薬師堂
下高井郡山ノ内町
佐野神社本殿

 

 

黒漆塗りの霊廟建築

真田信之霊屋


さなだのぶゆきたまや
長野市松代町松代
真田信之霊屋宝殿36.564927, 138.206316
江戸前期
表門36.564901, 138.206113
江戸前期

真田信之霊屋は松代の市街地東部、長国寺の境内にあります。長国寺は、元和八年(1622)に真田信之の松代移封にしたがって上田から現在地に移った曹洞宗寺院で、霊屋は、信之の没後、万治三年(1660)に建立されたと伝わります。


宝殿

・桁行三間、梁間四間、入母屋造、正面に千鳥破風を付け、さらに軒唐破風付きの一間の向拝を設ける
・屋根は杮葺
・四面には高欄付き切目縁を回す
・柱間装置は正面中央間に桟唐戸を構えるほかはすべて板戸嵌殺しとする
・内外全面に黒漆を塗る
・比較的規模が大きく、建ちが高い霊廟建築

・妻は虹梁大瓶束とし、丸彫りの牡丹を飾る

・軒は二軒繁垂木
・柱は円柱で、内法上に飛貫、頭貫、台輪を組み、組物は出組の詰組
・飛貫、頭貫間には透彫りの唐草彫刻を飾り極彩色を施す

・正面千鳥破風には鶴の装飾が施されている

・向拝虹梁の持ち送りと木鼻には丸彫りの獅子と霊獣を飾り、虹梁上にも籠彫りの彫刻を施す



表門

・上段写真が外面で、下段写真が内面
・切妻造、杮葺の四脚門で全体に黒漆を塗る

・頭貫は虹梁形に造る

・組物は三斗組、軒は二軒繁垂木
・妻は虹梁蟇股とし、梁行方向の頭貫も虹梁形に造る

アクセス
JR信越本線長野駅から松代方面行バスで松代駅下車、東1kmです。真田信之霊屋は長国寺の境内にあります。松代の文化財巡りには観光協会等のレンタサイクルが便利です。観光協会から長国寺までは約1kmです。
見学ガイド
長国寺は9:00〜15:00の間、有料で参拝することができます。宝殿も鉄柵越しに見ることができます。宝殿内部は予約制で公開されています。表門は常時見ることができます。

感想メモ
真田家霊屋の特別公開に合わせて訪問しましたが、ちょっと強気の価格設定だったので、外観だけ拝観しました。規模の大きな黒漆塗りの霊屋は圧巻です。修復工事直後だったので、まだ新築のようでしたが、何年か先には古色を帯びて静かな境内に調和してくるのかと思います。
(2023年3月訪問)

参考
解説版新指定重要文化財11、長野市公式サイト

 

 

華麗で独特の細部様式を持つ霊廟建築

真田信重霊屋


さなだのぶしげたまや
長野市松代町西条
真田信重霊屋36.542558, 138.201782
江戸前期

真田信重霊屋は、松代の市街地南方、西楽寺の飛地境内にあります。霊屋は、松代真田家初代信之の第三子で、慶安元年(1648) に没した信重の菩提を弔うため、没後間もなく建立されたものです。
・方三間、宝形造、向拝一間付で、屋根は杮葺
・四周に高欄付切目縁をまわす

・軒は一軒で、円柱を地長押、内法長押、頭貫、台輪で固める
・台輪の上から丸桁までは彩色を施している

・柱上部は禅宗様の粽を持つ
・柱上は禅宗様の出組であるが、詰組とはせずに、中備に蓑束を置く
・出組の二手目両端の斗から木鼻を突出させる珍しい様式

・正面中央間のみ中備が蟇股

・内部は前面一間通りを外陣(写真左手前)、後部二間を内陣(写真右奥)とする

・内陣後方中央間に禅宗様須弥壇を置く

・内部は彩色文様を施して華麗に仕上げている
・外陣鏡天井には天女を彩画する

・内陣は格天井を張る

・内陣の装飾は外陣とは変化を持たせている
・柱上は外周と同じく出組で、中備は簑束

・内外陣境中央の中備は、一手目の肘木を斜めに突出させた出組で、独特の手法

アクセス
JR信越本線長野駅から松代方面行バスで松代高校下車、南西2kmです。松代の文化財巡りには観光協会等のレンタサイクルが便利です。観光協会から真田信重霊屋までは約3kmで、高低差70mの緩やかな上りです。付近に案内標識はありません。気象庁地震観測所入口のすぐ近くなので目印になります。
見学ガイド
真田信重霊屋は常時自由に拝観することができます。内部は通常非公開です。

感想メモ
真田家霊屋の特別公開に合わせて訪問しました。外陣だけではなく、結界を跨いで内陣まで進むことができ、写真撮影もOKでした。内部は豪華絢爛ですが古色を帯びて落ち着いた雰囲気もあり、非常に素晴らしかったです。珍しい様式の斗きょうも見ごたえがあります。
ここまでの道のりは、電動アシストなしの自転車だと少し大変でした。
(2023年3月訪問)

参考
解説版新指定重要文化財11、長野市公式サイト

 

 

松代藩真田家家臣の屋敷

旧横田家住宅


よこたくじゅうたく
長野市松代町松代
旧横田家住宅主屋36.560734, 138.198940
江戸後期
隠居屋36.560774, 138.199073
江戸末期
土蔵(1)36.560592, 138.198744
江戸後期
土蔵(2)36.560588, 138.198856
江戸後期
表門36.560881, 138.198817
江戸後期

横田家住宅は松代城下の旧代官町に位置します。横田氏は松代藩真田家家臣で、十八世紀末に現在地に移り、主屋、表門、土蔵などは十九世紀前半頃までに、隠居屋は十九世紀中頃に建てられたものであると考えられています。
屋敷地は東西通り南側にあって間口二十二間余、道に面して表門、その奥に主屋、主屋の東隣に隠居屋が建ち、背後に二棟の土蔵を配します。短冊型の屋敷の前半部に主屋と附属屋を密集させて、後半部を畑地とし、この境界部に池泉庭園を配する屋敷構で、これは松代城下の武家屋敷に共通する様式です。
・写真左が主屋で、右奥が隠居屋

・写真左が平屋の土蔵(1)で、奥が主屋

・主屋の南に二棟の土蔵が建ち、その南は菜園(写真左奥)としている



主屋

・北面ほぼ中央に式台付玄関を突出して構え、その東(写真左)に二室続きの客座敷、西(写真右)は土間の大戸口を開く(写真左端は隠居屋)

・西側の北二間(写真中央)が土間で、南側が勝手
・武家屋敷らしく土間が狭い
・柱間の狭いのは松代の武家屋敷の特徴

・南面の西側は勝手と居間
・軸部は上屋、下屋(上段写真左端の貫が一段低い部分)からなる

・南面東側には庭に面して座敷を設ける
・南面中央部分は二階建てとする

・二階には榑縁を設け、丸窓を飾る

・上座敷十二畳には一間半の床と棚が設けられている

・居間は小屋裏まで吹抜けとしている
・小屋は叉首を組み、真束を併用する

・勝手は板敷
・写真右方向に土間がある



隠居屋

・寄棟造、茅葺で、柱は主屋より細く、簡素な造り
・南側の庭に面した八畳の座敷(写真右)、六畳の居間(写真左)を主体部とする

・北側を突出させ、突出部西の板の間(写真中央)を勝手とする



土蔵(1)

・切妻造、桟瓦葺の二階建で、東面に庇が付く
・大壁造で役物漆喰塗



土蔵(2)

・平屋、切妻造、桟瓦葺の一間半に二間で梁行が長い
・・大壁造で窓はなく、北側中央に片引きの枚戸を設ける



表門

・切妻造、桟瓦葺の長屋門
・桁行九間、梁間二間、やや東寄りに扉口を開き、通路東側に一室、西側に二室を設ける
・道路に面した北面は大壁造りとし、腰板を設ける
・東長屋には出格子窓、西長屋各室に与力窓を設ける

・敷地内側の南面と両側面は真壁造りとする

アクセス
JR信越本線長野駅から松代方面行バスで松代八十二銀行下車、南西500mです。松代の文化財巡りには観光協会等のレンタサイクルが便利です。観光協会から横田家までは約500mです。
見学ガイド
横田家住宅は有料で公開されています。主屋(一階のみ)と隠居屋は内部も見ることができます。

感想メモ
規模の大きな武家屋敷で、意匠も素晴らしかったです。建物の内外とも、新築のようにきれいに修復されていて、時とともに古色を帯びてくると、さらに風格が出てくるのかと思います。
(2023年3月訪問)

参考
月刊文化財1985年12月号、現地解説板、旧横田家住宅修理工事報告書

 

 

細部もよく保存された室町建築

健御名方富命彦神別神社末社若宮八幡神社本殿


たけみなかたとみのみことひこかみわけじんじゃまっしゃわかみやはちまんじんじゃほんでん
飯山市豊田
健御名方富命彦神別神社末社若宮八幡神社本殿36.921079, 138.375049
室町中期
一間社流造、とち葺

健御名方富命彦神別神社は、戸狩温泉の南方、千曲川左岸の山裾に鎮座します。創建は不詳ですが、本殿上の大石を磐座(いわくら)と考え、相当古くから信仰の場であったものと考えられています。江戸期には飯山藩主の祈願所として神社が整備され、寛政元年(1789)に京都吉田家より式内名神大社の社号を賜っています。末社若宮八幡神社本殿は室町中期の建立です。
・小規模な素木の一間社流造の社殿
・疎垂木で、柱上は身舎、向拝とも長い舟肘木

アクセス
JR飯山線戸狩野沢温泉駅下車、西2kmです。
見学ガイド
健御名方富命彦神別神社は常時自由に参拝することができます。末社若宮八幡神社本殿は覆屋の中にあります。覆屋前面には格子窓がありますが、窓にはガラスが嵌められていて、ホコリが付着しているので、肉眼では本殿をほとんど見ることができません。コンデジをガラス面に近づけると本殿の姿が確認することができますが、本殿までの距離が短いので、全体を収めることは難しいと思います。

感想メモ
本殿の姿をよく見ることができず残念でしたが、長野駅を始発で出たので、早朝の美しい風景は堪能することができました。
(2023年9月訪問)

参考
飯山市公式サイト、長野県神社庁公式サイト

 

 

豪壮な彫刻で埋め尽くされた素木造の社殿

水上布奈山神社本殿


みずかみふなやまじんじゃほんでん
千曲市戸倉
水上布奈山神社本殿36.489516, 138.150451
江戸後期
一間社流造、正面軒唐破風付、こけら葺

水上布奈山神社は千曲川右岸、戸倉の市街地に鎮座します。下戸倉宿の鎮守として諏訪大社より勧請した神社で、諏訪社と呼ばれていましたが、天保六年(1835)に現社名に改められました。 諏訪大社にならい、御柱の祭りも伝わります。現在の本殿は、諏訪の大隅流大工棟梁により、寛政元年(1789)に再建 されたものです。
・総欅造の一間社流造柿葺で、各所に用いられている彫刻が特徴
・彫刻は、「上り竜・下り竜」「唐獅子」「蘇鉄に兎」「鳳凰」 「竹林の七賢人」「仙人像」など題材が豊富であるとともに、素木造で彫りが鋭く豪壮
・江戸時代後期以降、東日本の社殿は彫刻を多く用いる傾向が顕著だが、この社殿はそれを代表する建築

向拝

右側面

左側面

左脇障子

右縁の下

アクセス
しなの鉄道戸倉駅南西500mです。
見学ガイド
本殿は、常時自由に見学することができます。本殿は大きな覆屋に覆われていて、前面にビニールシートが張られていますが、シートの隙間から本殿を直接見ることができます。

感想メモ
派手な彫刻の社殿は、どちらかといえば苦手ですが、ここまで徹底していると、これはこれで良いのかなとも思いました。
(2021年8月訪問)

参考
現地解説板

 

 

真田氏が祈願所とした茅葺の仏堂

智識寺大御堂


ちしきじおおみどう
千曲市上山田
智識寺大御堂36.466210, 138.140125
室町後期
桁行三間、梁間四間、一重、寄棟造、茅葺

智識寺は上山田温泉の南方、リンゴ畑が広がる高原に位置します。奈良時代に冠着山麓に創建されたと伝わる古刹で、建久9年(1198)に現在地に移され、七堂伽藍が整備されました。大御堂は室町後期(1573頃)に建立され、江戸時代には真田家代々の祈願所とされていました。
正面(上段写真)と左側面(下段写真): 妻入りで縦長の仏殿

・柱上の組物は平三斗で、柱上部には禅宗様の粽が見られる

左側面前部:
・前方一間が腰板から上を開放した外陣
・軒は、前方が疎垂木で、後方は民家のせがい造のような構造

外陣内部

アクセス
しなの鉄道戸倉駅南西4kmです。戸倉駅前の電動シェアサイクルが便利です。高低差は50m程度ですが、上りが後半に集中しているので、ちょっと大変です。
見学ガイド
大御堂は、常時自由に見学することができます。外陣内部も見学できます。

感想メモ
市街地をはずれ、リンゴ畑が多くなってきたあたりにあります。むくりのある屋根で、温かみのある茅葺の建物でした。
(2021年8月訪問)

参考
公民館報ちくま平成30年4月

 

 

細部様式の優れた折衷様建築

浄光寺薬師堂


じょうこうじやくしどう
上高井郡小布施町雁田
浄光寺薬師堂36.693214, 138.333266
室町中期
桁行三間、梁間四間、一重、入母屋造、茅葺

浄光寺は小布施市街地東方の山裾に位置する真言宗豊山派の寺院です。薬師堂は室町時代初期の応永15年(1408)の建立です。
・薬師堂は境内の最奥部、自然石の石段を進んだ先にある

・桁行三間、梁間四間で、茅葺入母屋造
・軒の出の深い建築

・正面は三間すべてに桟唐戸を吊って禅宗様の色合いが濃いが、和様の内法長押が強く一直線に伸び、全体を引き締めている

・軒は二軒の繁垂木で、柱上は出三斗
・中備は中央間が蟇股で、両側間は間斗束

・蟇股は室町様式の落ち着いた意匠

・柱頭は禅宗様の粽を持ち、頭貫上に台輪を回す
・木鼻は均整の取れた禅宗様の意匠

・側面には扉を設けず、すべて板壁としている

アクセス
長野電鉄都住駅下車、南東1.8㎞です。小布施駅のレンタサイクルを利用することもできます。
見学ガイド
浄光寺は常時自由に参拝することができます。薬師堂もすぐ近くから見ることができます。

感想メモ
境内入口にはスラックラインの競技場があって、なかなか賑やかです。林の奥の薬師堂は対照的に静寂な空気が流れています。お寺のサイトでは、薬師堂の蟇股と木鼻は天下屈指の最優秀作とのこと。ちょっと盛りすぎですが、盛りたい気持ちを起こさせるほど美しい作品であることは間違いないように思います。
(2023年9月訪問)

参考
浄光寺公式サイト

 

 

丸窓風の装飾が珍しい鮮やかな桃山建築

佐野神社本殿


さのじんじゃほんでん
下高井郡山ノ内町佐野
佐野神社本殿36.734157, 138.413016
桃山
一間社流造、とち葺

佐野神社は湯田中温泉の対岸の段丘上に鎮座します。佐野神社は、明治時代にこの場所にあった飯綱神社に、上諏訪社・下諏訪社、志賀高原の笠嶽社を合祀した神社で、本殿は旧下諏訪社を移築したものです。本殿は一間社流造、とち葺、漆塗りの桃山建築です。
アクセス
長野電鉄湯田中駅下車、南1.5㎞です。
見学ガイド
佐野神社は常時自由に参拝することができます。本殿はコンクリートの覆屋の中にあって、全く見ることができません。9月上旬に行われる祭礼時には公開されるようです。

感想メモ
本殿はコンクリートの覆屋の中にあることは分かっていましたが、日曜日には地元保存会が公開しているとのネット情報があったので、少し期待して三連休の中日の日曜日に訪問しました。でも、残念ながら、覆屋の金属製の扉は固く閉ざされていました。駅の観光案内所で伺うと、今は祭礼のときにしか公開していないとのことでした。
(2023年9月訪問)

参考
現地解説版

長野県上田・佐久地方にある国宝や国の重要文化財に指定された建造物のうち、私がこれまで訪問したものを紹介しています。
個人の備忘録みたいなものですが、実際に訪ねてみたら目当ての文化財が塀や樹木の陰で見えないといったことも時々あるので、ここでは、このあたりも詳しく書いて、閲覧してくれた方の参考になるように考えました。また、文化財の位置は国指定文化財等データベースで確認できますが、間違った情報も結構多いので、ここでは現地で実際に確認した座標を記載しています。
記載内容は訪問日時点のものです。情報が古くなってしまっている可能性もあり、修復工事が始まって見学できないこともあるので、注意してください。
上田市
旧常田館製糸場施設五階繭倉庫、撰繭場、事務所兼住宅、五階鉄筋繭倉庫、文庫蔵、四階繭倉庫、三階繭倉庫
国分寺三重塔
前山寺三重塔
中禅寺薬師堂
安楽寺八角三重塔
常楽寺多宝塔
法住寺虚空蔵堂
小諸市
小諸城三之門、大手門
釈尊寺観音堂宮殿
旧小諸本陣主屋、表門
東御市
春原家住宅
佐久市
旧中込学校校舎
駒形神社本殿
新海三社神社三重塔
新海三社神社東本社
六地蔵幢
八幡社境内神社高良社本殿(旧八幡社本殿)
真山家住宅主屋、土蔵
北佐久郡軽井沢町
旧三笠ホテル
軽井沢夏の家(旧アントニン・レーモンド軽井沢別邸)
小県郡青木村
大法寺観音堂厨子及び須弥壇
大法寺三重塔

 

 

外観は和様で内部を禅宗様とした折衷様

国分寺三重塔


こくぶんじさんじゅうのとう
上田市国分
国分寺三重塔36.382673, 138.271363
室町中期
三間三重塔婆、銅板葺

国分寺は上田市街地南方、千曲川右岸の集落に位置します。信濃国分寺が現在地に移されたのは平安末期であると考えられています。三重塔は様式から室町中期の建立であると考えられています。外観は和様で、内部を禅宗様とした折衷様の三重塔です。
・三間三重塔婆で、屋根は明治時代にこけら葺きから瓦棒付銅板葺きに改められた

・九輪は上部に向けての低減が大きい
・九輪と水煙は昭和初期に改鋳されている

・上段写真から、第三重、第二重、初重
・各重とも長押を多用し、木鼻を出さないなど和様の特色が色濃く出ている
・上重には跳ね高欄を設けている

・先端部の太い尾垂木、軒支輪と小天井など細部にも和様の特徴が見られる
・中備は間斗束ではなく巻斗のみを宙に浮いたように取り付けている

アクセス
しなの鉄道信濃国分寺駅下車、北500mです。
見学ガイド
国分寺は常時自由に参拝することができます。三重塔も近くから見ることができます。

感想メモ
外観は和様でほぼ統一されていますが、内部が禅宗様という非常に珍しい三重塔。通常内部は非公開ですが、ぜひ一度は見てみたいものです。束を省いた間斗束は山梨の武田神社でも見たことがありますが、このあたりの職人さんが考案したものなのでしょうか。
(2018年11月、2023年9月訪問)

参考
上田市公式サイト、現地解説板、東信ジャーナル

 

 

未完成の完成塔

前山寺三重塔


ぜんさんじさんじゅうのとう
上田市前山
前山寺三重塔36.340744, 138.197429
室町後期
三間三重塔婆、こけら葺

前山寺は塩田平の南端部に位置します。塩田城の鬼門にあたり、その祈願寺であったと伝わります。三重塔は様式から室町後期の建立であると考えられています。
・こけら葺きの三重の塔で、和様と禅宗様を折衷している

・上段写真が第三重で、下段写真が第二重
・和様の先端の太い尾垂木を出した三手先組物で、禅宗様の拳鼻を付ける
・柱に長押仕口が切られているが、窓や扉は設けられていない
・長い胴貫が四方に飛び出しているが、縁や高欄は設けられていない
・このように細部が未完成でありながら、全体としては均整の取れた美しい塔であることから「未完成の完成塔」とも呼ばれている

・初重には桟唐戸、擬宝珠高欄、切目縁が設けられているが、窓は設けられていない

・初重の頭貫木鼻は禅宗様の象鼻

アクセス
上田電鉄中野駅下車、南3㎞です。塩田平の文化財巡りには、別所温泉駅などのレンタサイクルが便利です。
見学ガイド
前山寺は有料で拝観することができます。三重塔も近くから見ることができます。

感想メモ
本当に文字通り未完成の完成塔で、美しい姿でありながら壁面がのっぺらぼうで、不思議な感じです。
(2023年9月訪問)

参考
前山寺公式サイト、現地解説板、上田市公式サイト

 

 

信州最古の木造建築

中禅寺薬師堂


ちゅうぜんじやくしどう
上田市前山
中禅寺薬師堂36.336112, 138.185614
鎌倉前期
桁行三間、梁間三間、一重、宝形造、茅葺

中禅寺は塩田平の南端部、独鈷山の麓に位置します。古来、地域の信仰を集めてきた古刹ですが、度重なる火災により多くの記録が失われ、創建については不明です。薬師堂は鎌倉前期の建立で、信州最古の建築です。
・方三間の阿弥陀堂形式
・正面三間と、側背面の各一間に板戸を吊り、その他は板壁としている

・柱は大面取角柱で、これを長押で固めている
・柱上は簡素な舟肘木で、軒は一軒

・堂内中央に四天柱を立て、本尊を祀る
・これは中尊寺金色堂などと同じ古い形式で、時代が下ると本尊の位置が堂の後壁方向に移る

アクセス
上田電鉄舞田駅下車、南3㎞です。塩田平の文化財巡りには、別所温泉駅などのレンタサイクルが便利です。
見学ガイド
中禅寺は有料で拝観することができます。薬師堂も近くから見ることができます。

感想メモ
非常に古い様式の質素なお堂で、見ごたえがあります。
(2023年9月訪問)

参考
中禅寺公式サイト、上田市公式サイト、現地解説板

 

 

日本最古の禅宗様建築

安楽寺八角三重塔


あんらくじはっかくさんじゅうのとう
上田市別所温泉
安楽寺八角三重塔36.352388, 138.152302
国宝・鎌倉後期
八角三重塔婆、初重もこし付、こけら葺

安楽寺は別所温泉北方の山裾に位置します。鎌倉中期の大覚禅師語録にもその名が見られる古刹で、もとは臨済禅宗寺院であったものが、天正16年(1588)ころ曹洞宗に改められています。
八角三重塔は、用材の伐採年代が正應2年(1289)であることが判明し、鎌倉時代後期の建立であることが明らかになりました。わが国最古の禅宗様建築です。
・八角形の平面を持つ三重塔で、初重に裳階を付けた珍しい様式
・細部にわたるまで禅宗様が用いられている
・軒が深く、裳階も含め各重とも二軒の扇型垂木
・各重とも縁、高欄を持たない

・塔身に対して相輪の比率が大きいのも、この塔の特徴

・第三重は禅宗様尾垂木付き三手先詰組
・柱間には連子窓を開き、扉はない

・第二重も第三重と同じ様式だが、塔身が上重ほど低減するので組物の間隔は第三重よりも大きい

・初重も同じく三手先詰組だが、二手先までは肘木を二段に重ね、複雑な形状としている

・初重裳階は出組の詰組
・禅宗様の弓欄間、藁座付き桟唐戸が見られる

アクセス
上田電鉄別所温泉駅下車、西700mです。
見学ガイド
安楽寺は有料で拝観することができます。八角三重塔も近くから見ることができます。

感想メモ
最古の禅宗建築で、日本で唯一の八角三重塔。見どころが凝集されています。林の奥深くの静寂な環境の中、美しくそびえています。見る角度や距離によっても表情が異なり、遠くから見ると裳階がどっしりとしているので、奈良時代の百万塔のような姿に見えます。
(2023年9月訪問)

参考
安楽寺公式サイト、上田市公式サイト

 

 

類例の少ない石造多宝塔

常楽寺多宝塔


じょうらくじたほうとう
上田市別所温泉
常楽寺多宝塔36.353635, 138.154127
鎌倉後期
石造多宝塔

常楽寺は別所温泉北方の山裾に位置し、多宝塔は境内奥の杉木立の中にあります。銘文には、「天長二年(825)、火焰の中から北向観音がこの地に出現した。そこで木造の宝塔を建立したが、寿永年間(1182~84)に焼失した。弘長二年(1262)本塔を造立し、金銀泥で書かれた一切経一部を奉納した。」と記されています。
・安山岩製の石塔だが、様式は基本的には木造多宝塔と同じ
・笠や裳階が鎌倉時代の多宝塔の典型を示している
・重文指定の石造多宝塔は、この塔と滋賀県の小菩提寺の塔のみ

・銘文は追刻であるともいわれている

アクセス
上田電鉄別所温泉駅下車、西700mです。
見学ガイド
常楽寺は常時自由に参拝することができます。多宝塔も近くから見ることができます。

感想メモ
境内奥の神秘的な杉木立の中にあります。銘文が非常に明瞭に読みとれるので喜んでいましたが、追刻の可能性があるとのこと。ちょっと興ざめです。
(2023年9月訪問)

参考
現地解説板

 

 

上田の虚空蔵信仰の中心

法住寺虚空蔵堂


ほうじゅうじこくぞうどう
上田市東内
法住寺虚空蔵堂36.303723, 138.195302
室町後期
桁行三間、梁間四間、一重、入母屋造、向拝一間、こけら葺

法住寺は、塩田平の南方、独鈷山を越えた先の谷あいに位置します。平安時代に創建されたと伝える天台宗の古刹で、独鈷山の虚空蔵信仰の山麓寺院です。虚空蔵堂は、室町時代の文安年間の兵火に よる焼失後、文明十八年(1486)に再建されたものと考えられています。
・桁行三間梁間四間の入母屋造、こけら葺で、一間の向拝を設ける
・全体として和様を基調とし、細部には禅宗樣を用いている

左側面: 
・正面は屋根の妻が深く入り禅宗様の風情があるが、側面は落ち着いた和様

向拝

左側面: 
・前方一間は吹き放ちの外陣
・組物は出三斗で、中備は斗のみで束のない特異な形式

左側面の妻: 
・鬼面を飾り、懸魚は禅宗様の蕪懸魚

・周囲に切目線を廻す
・堂は基壇を設けず、自然石の礎石の上に建てられている

・附指定の厨子は虚空蔵堂と同時期の制作で、禅宗様の方一間入母屋造

アクセス
しなの鉄道上田駅から大屋駅経由鹿教湯行バスで虚空蔵下車すぐです。
見学ガイド
虚空蔵堂は、常時自由に見学することができます。外陣内部も見ることができます。

感想メモ
境内を進むと、反りのある屋根の禅宗様に見える虚空蔵堂が見えてきますが、堂の背後の小高いところから見ると落ち着いた和様。不思議な建物です。
(2021年8月訪問)

参考
現地解説板

 

 

元禄時代の大規模農家建築

春原家住宅


すのはらけじゅうたく
東御市和
春原家住宅36.375761, 138.341286
江戸中期
桁行19.1m、梁間7.8m、寄棟造、茅葺

春原家住宅は東御市街地を見下ろす田園地帯に位置します。建物の年代を示すものは見つかっていませんが、江戸時代初めごろの建築であると考えられています。
・茅葺、寄棟造で、開口部の少ない閉鎖的な構造
・煙出しの部分が土間とチャノマの境界で、それより下手(写真右)が土間
・土間が全体の三分の二程度と非常に大きい

・厚い茅で深く葺き下ろしている

・小屋梁は細い木材を用いている
・土間とチャノマの間に壁が設けられており、内部も閉鎖的な構造

・広い土間の下手中央には馬屋が設けられている
・馬屋部分には二階を設け、物置などとして利用されている

・軒桁の外側に、さらに半間張り出して軒を深くしている

アクセス
しなの鉄道田中駅下車、北3.1kmです。田中駅の電動シェアサイクルを利用することができます。高低差130mの一様な上りです。
見学ガイド
春原家住宅は現住の民家の敷地内にありますが、常識的な時間帯であれば、自由に見学することができます。内部見学が可能な時間帯について表示はありませんでしたが、振替休日の四時頃に訪問したときは内部が公開されていました。

感想メモ
駅からずっと上りで少し大変でしたが、扇状地を上るに従い視界が広がり爽快でした。春原家住宅は、屋内を壁で仕切っているなど農家建築としては珍しい点が多く、興味深いです。
(2023年9月訪問)

参考
東御市公式サイト

 

 

西洋づくりのギヤマン学校

旧中込学校校舎


なかごみがっこうこうしゃ
佐久市中込
旧中込学校校舎36.237522, 138.472217
明治
木造、建築面積259.4m2、二階建、桟瓦葺、正面玄関及び中央八角塔屋付

旧中込学校は佐久平南部の集落に位置します。
明治六年(1873)、学制の施行に伴い、北佐久郡の下中込・今井・三河田の三村による組合立学校として「成知学校」が設立されました。校舎は、村人たちが資金を出し合い、明治八年に完成しました。翌明治九年には「中込学校」と改称され、大正八年まで小学校として使用されました。その後は中込村役場などに転用され、地域の公共施設として活用されました。
この建物は、中込村出身で米国から帰国した大工・市川代次郎によって設計・施工されたもので、「ギヤマン学校」と呼ばれていました。旧中込学校は、明治初期に建てられた小学校建築として現存する数少ない遺構のひとつです。
・縦長平面、妻入の木造二階建で、桟瓦葺
・寄棟造の屋根上には塔屋を設けて、時報を知らせる太鼓を釣っていた
・西向きの正面にはベランダ、ポーチがつく

・塔屋は八角の下見板張りで、尖頭飾には方位指針文字板をつける

・ベランダ、ポーチの柱列には柱頭飾が付く
・一階ベランダ天井には網目の装飾が施されている
・外装は漆喰大壁造で、窓廻りや隅石は漆喰で擬石風に造り出して墨塗仕上げとしている

・二階ベランダも柱頭飾を付けるが、天井の装飾は省略されている
・西洋の住宅建築では一階を接客空間、二階を居住空間として二階部分の装飾を簡略化することがあるが、これを模したものであると考えられる

・玄関ポーチの半円形天窓(上段写真)や二階廊下背面の丸窓(背面写真)には色ガラスを用いており、「ギヤマン学校」の由来となっている

アクセス
JR小海線滑津駅下車、西400mです。
見学ガイド
旧中込学校校舎は有料で公開されています。

感想メモ
佐久平の静かな集落に、白く輝く本格的な西洋風校舎のコントラストが面白いです。米国で学んだ地元の大工が地元住民の資金で建てたものとのこと。養蚕で栄えたこの地域の豊かさと子弟の教育に対する熱心さを窺い知ることができます。
(2025年6月訪問)

参考
解説版新指定重要文化財13

 

 

六面に地蔵菩薩を刻む室町時代の石幢

六地蔵幢


ろくじぞうとう
佐久市入澤
六地蔵幢36.172293, 138.490134
室町中期
石造幢
龕部頂面に永享十二稔庚申の刻銘がある

六地蔵幢は佐久平の南方、武州街道沿いに位置します。笠浦の刻銘によると建立が享12年(1440)で室町時代のものです。
・高さ2.188mで赤味のある安山岩で作られている
・中国の石幢は幢身に経文などを刻して人々に示したものだが、これに室町時代の地蔵信仰が結びつき、龕部の中をくりぬいて六面体に陽刻した六地蔵を納めた六地蔵幢になったもの

・笠裏には二軒の扇型垂木が彫りこまれている

アクセス
JR小海線羽黒下駅下車、北700mです。道路沿い西側にあります。
見学ガイド
六地蔵幢は、常時自由に見学することができます。

感想メモ
その文化的価値を過度に主張することなく、道路脇にひっそりと立つ石幢でした。こういった文化財が地域の文化的な奥深さを感じさせてくれます。
(2021年8月訪問)

参考
佐久市公式サイト
各地域で国宝や国の重要文化財に指定された建造物の一覧です。実際に訪問したものからコツコツと上げています。
国宝・重文指定の建造物は全国に5,597棟ありますが、ここで紹介しているのは現時点で1,423棟、カバー率は25.4%です。まだまだ先が長いです。

国宝・重文建造物の特別公開情報はこちら
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更新履歴
2026/7/18長野県(1)長野・北信・東信編に、真田信之霊屋、真田信重霊屋、旧横田家住宅を追加し(1)長野・北信編と(2)上田・佐久編に再編
2026/7/12滋賀県(6)湖北・湖西編を追加
2026/7/4福井県編に、明通寺、神宮寺、荻野家住宅、木下家住宅を追加し、嶺北編と嶺南・若狭編に再編
2026/6/23和歌山県(1)和歌山・海南編に和歌山城、阿弥陀寺、琴ノ浦温山荘を追加し、和歌山市編と海南・紀美野編に再編
2026/6/19広島県(2)三原・尾道・福山編に常称寺、吉備津神社を追加
2026/6/15茨城県(1)水戸・県北・鹿行編に佛性寺、薬王院、八幡宮を追加
2026/6/11奈良県(2)高田・橿原編を追加
2026/5/26福島県(2)会津編に天鏡閣、旧高松宮翁島別邸、旧馬場家住宅を追加
2026/5/18香川県(1)高松・東讃・小豆編に男木島灯台を追加
2026/4/10石川県(2)能登編を追加
2026/4/5佐賀県編に旧高取家住宅を追加
2026/3/31福岡県(3)筑後編に平川家住宅を追加
2026/3/29京都府(6)丹波・丹後編に、出雲大神宮、梅田神社、宮津洗者聖若翰天主堂を追加し、丹波編と丹後・中丹編に再編
2026/3/6京都府(1)右京・西京編を追加
2026/2/12岡山県(1)岡山・備前編に岡山城、旧旭東幼稚園を追加
2026/2/10重要文化財新指定に伴い、秋田県編、京都府(4)田辺・八幡・西山城編、香川県(1)高松・東讃・小豆編を更新

宮城県
全域
瑞巌寺、鹽竈神社、円通院、石井閘門、旧大沼家住宅
2025/9/15更新

秋田県
全域
藤倉水源地水道施設、嵯峨家住宅、旧秋田銀行本店本館、旧奈良家住宅、赤神神社、神明社観音堂、旧小坂鉱山事務所、康楽館ほか
2026/2/10更新

福島県
(1)中通り・浜通り
旧広瀬座、旧福島県尋常中学校、旧亀岡家住宅、白水阿弥陀堂、飯野八幡宮、専称寺、旧武山家住宅ほか
2023/4/30更新
(2)会津
八葉寺、延命寺、勝福寺、熊野神社、恵隆寺観音堂、旧五十嵐家住宅、奥之院弁天堂、弘安寺旧観音堂厨子ほか
2026/5/26更新

茨城県
(1)水戸・県北・鹿行
旧弘道館、塙家住宅、鹿島神宮、山本家住宅、西蓮寺、佛性寺、薬王院、八幡宮
2026/6/15更新
(2)土浦・つくば・県南
旧茨城県立土浦中学校本館、旧飛田家住宅、善光寺楼門、来迎院多宝塔、竜禅寺三仏堂、横利根閘門ほか
2025/5/18更新

栃木県
(1)県央・足利・那須
鑁阿寺、旧下野煉化製造会社煉瓦窯、旧青木家那須別邸、那須疏水旧取水施設
2025/12/16更新
(2)真岡・益子
専修寺、西明寺、綱神社、地蔵院、羽石家住宅、入野家住宅、円通寺
2025/12/16更新

群馬県
(1)前橋・桐生・東毛
臨江閣、阿久沢家住宅、塩原家住宅、彦部家住宅、天満宮、長楽寺宝塔ほか
2025/12/21更新
(3)富岡・西毛
貫前神社、旧茂木家住宅、妙義神社、旧碓氷峠鉄道施設、旧黒澤家住宅
2025/8/24更新

埼玉県
(2)川越・比企
喜多院、東照宮、日枝神社、旧山崎家別邸、大沢家住宅、光福寺、広徳寺、箭弓稲荷神社
2025/1/19更新
(3)西部・所沢・秩父
旧台徳院霊廟、黄林閣、小野家住宅、福徳寺阿弥陀堂、高倉寺観音堂、出雲伊波比神社
2022/2/22更新

東京都
(3)副都心四区
早稲田大学大隈記念講堂、旧磯野家住宅、旧東京医学校本館、旧加賀屋敷御守殿門、明治神宮
2025/9/6更新
(4)23区西部・南部
旧前田家本邸、本門寺、大場家住宅、旧渋沢家飛鳥山邸、旧醸造試験所第一工場ほか
2024/6/16更新
(5)多摩
正福寺、金剛寺、観音寺、旧宮崎家住宅、旧永井家住宅、小林家住宅
2024/6/16更新

神奈川県
(1)鎌倉・県央・箱根
建長寺、円覚寺舎利殿、旧一条恵観山荘、旧石井家住宅、浄光明寺五輪塔、宝城坊ほか
2026/1/19更新

富山県
(1)富山・新川・砺波
富岩運河水閘施設(中島閘門)、白山宮本殿、村上家住宅、羽馬家住宅、岩瀬家住宅
2023/10/16更新
(2)高岡
瑞龍寺、気多神社本殿、勝興寺、菅野家住宅
2024/9/29更新

石川県
(2)能登
気多神社、妙成寺
2026/4/10更新

福井県
(1)嶺北
大滝神社、旧谷口家住宅、大塩八幡宮、旧木下家住宅、大谷寺九重塔、春日神社
2026/7/4更新
(2)嶺南・若狭
気比神宮大鳥居、羽賀寺、飯盛寺、妙楽寺、明通寺、神宮寺、荻野家住宅
2026/7/4更新

山梨県
(1)甲府・中北・峡南
善光寺、旧睦沢学校、武田八幡神社、長谷寺、安藤家住宅、八代家住宅、本遠寺、最恩寺ほか
2023/9/6更新
(2)山梨・石和
清白寺、天神社、窪八幡神社、中牧神社、山梨岡神社
2025/5/27更新
(3)塩山・勝沼
大善寺、雲峰寺、恵林寺、熊野神社、向岳寺、旧高野家住宅
2022/2/6更新
(4)東部・富士五湖
北口本宮富士浅間神社、旧外川家住宅、富士御室浅間神社、観音堂ほか
2024/3/10更新

長野県
(1)長野・北信
真田信之霊屋、真田信重霊屋、旧横田家住宅、水上布奈山神社、智識寺大御堂、浄光寺薬師堂ほか
2026/7/18更新
(2)上田・佐久
国分寺、前山寺、中禅寺、安楽寺、常楽寺、法住寺、六地蔵幢、春原家住宅、旧中込学校校舎
2026/7/18更新
(3)松本・安曇野・大町
松本城、旧松本高等学校、旧松本区裁判所庁舎、馬場家住宅、筑摩神社、若一王子神社ほか
2025/2/9更新
(4)塩尻・木曽・伊那
光前寺、旧竹村家住宅、小野家住宅、堀内家住宅、小松家住宅、嶋﨑家住宅、読書発電所
2025/3/19更新

愛知県
(2)犬山・尾張北部
旧正伝院書院、如庵、旧伊勢郵便局舎、旧三重県庁舎、旧西郷従道住宅、旧品川燈台、高田寺ほか
2025/1/22更新

三重県
(1)中勢・伊勢志摩
専修寺、金剛證寺本堂、旧松坂御城番長屋、来迎寺本堂、庫蔵寺、菅島灯台
2024/8/4更新
(2)北勢・伊賀
末広橋梁、諸戸家住宅、旧諸戸家住宅、地蔵院、大村神社宝殿、町井家住宅、観菩提寺
2024/1/28更新

滋賀県
(1)草津・栗東
観音寺、老杉神社、志那神社、石津寺、小槻大社、大野神社楼門、宇和宮神社、大角家住宅ほか
2023/6/11更新
(2)守山・野洲
懸所宝塔、勝部神社、小津神社、圓光寺、春日神社神門、御上神社、大笹原神社、生和神社ほか
2024/12/27更新
(3)甲賀・湖南
油日神社、新宮神社表門、善水寺本堂、常楽寺、吉御子神社本殿、長寿寺、多宝塔
2024/12/14更新
(4)近江八幡・竜王
長命寺、捴見寺、桑実寺、浄厳院、奥石神社、小田神社、苗村神社、勝手神社、鏡神社ほか
2024/11/17更新
(5)彦根・湖東
彦根城、千代神社、有川家住宅、金剛輪寺、大行社、豊満神社四脚門、西明寺
2023/8/18更新
(6)湖北・湖西
田中家住宅、辻家住宅、五村別院、観音寺、若宮神社、白鬚神社、思子淵神社
2026/7/12更新

京都府
(1)右京・西京
福王子神社、神護寺、高山寺、松尾大社、大覚寺、覚勝院、為因寺
2026/3/6更新
(2)南区
教王護国寺
2025/1/26更新
(3)伏見・山科
醍醐寺、安楽寿院、与杼神社、勧修寺、本圀寺
2023/8/6更新
(4)宇治
宇治上神社、宇治神社、平等院、浮島十三重塔、十八神社本殿、萬福寺
2022/8/29更新
(5)田辺・八幡・西山城
久世神社、水度神社、荒見神社、伊佐家住宅、佐牙神社、白山神社、酬恩庵、寶積寺三重塔ほか
2026/2/10更新
(6)丹波
梅田神社、出雲大神宮、春日神社、普濟寺、九品寺大門、福光寺、渡邊家住宅、大山祗神社
2026/3/29更新
(7)丹後・中丹
旧岡花家住宅、旧三上家住宅、智恩寺多宝塔、舞鶴旧鎮守府倉庫施設、石田神社、本願寺ほか
2026/3/29更新

大阪府
(1)大阪市・北摂
四天王寺、旧松坂屋大阪店、住吉大社、杭全神社、旧緒方洪庵住宅、八坂神社本殿、普門寺方丈ほか
2025/9/4更新
(2)堺・泉北
海会寺、南宗寺、大安寺、法道寺、桜井神社、旧浄土寺九重塔、聖神社ほか
2024/1/12更新
(3)泉南
孝恩寺、積川神社、願泉寺、意賀美神社、奥家住宅、中家住宅、来迎寺、船守神社ほか
2024/4/3更新

兵庫県
(1)神戸中心部・灘
旧ハンター住宅、旧ハッサム住宅、旧小寺家厩舎、船屋形、徳光院、旧トーマス住宅ほか
2026/1/9更新
(2)須磨・西神・北神
移情閣、石峯寺、太山寺、箱木家住宅、福祥寺、八幡神社三重塔
2026/1/9更新
(3)東播磨・北播磨・淡路
浄土寺、明石城、鶴林寺、江埼灯台、伽耶院
2025/4/3更新
(4)西脇・加西・加東
旧西脇尋常高等小学校、一乗寺、酒見寺多宝塔、住吉神社
2025/4/3更新

奈良県
(1)生駒・郡山
額安寺五輪塔、松尾寺、旧臼井家住宅、高山八幡宮、長弓寺、長福寺、宝山寺獅子閣ほか
2025/10/5更新
(2)高田・橿原
不動院、旧米谷家住宅、木家住宅、河合家住宅、称念寺、今西家住宅、富貴寺ほか
2026/6/11更新

和歌山県
(1)和歌山市
護国院、天満神社、東照宮、加太春日神社、和歌山城岡口門、阿弥陀寺
2026/6/23更新
(2)海南・紀美野
地蔵峰寺、福勝寺、善福院、長保寺、琴ノ浦温山荘
2026/6/23更新
(3)高野
金剛峯寺、金剛三昧院、普賢院
2025/1/7更新
(4)紀の川
三船神社、粉河寺、鞆淵八幡神社、根来寺、丹生都比売神社、慈尊院、丹生官省符神社ほか
2024/10/30更新
(5)紀中・紀南
浄妙寺、旧西村家住宅、道成寺、熊野那智大社、那智山青岸渡寺、広八幡神社、角長ほか
2024/2/18更新

岡山県
(1)岡山・備前
守福寺宝殿、八幡神社鳥居、吉備津神社、真光寺、岡山城、旧旭東幼稚園
2026/2/12更新

広島県
(1)広島・安芸・県北
不動院、國前寺、旧広島陸軍被服支廠倉庫施設、旧呉鎮守府司令長官官舎、桂濱神社ほか
2025/1/20更新
(2)三原・尾道・福山
向上寺、磐台寺、明王院、沼名前神社、安国寺、太田家住宅、常称寺、吉備津神社
2026/6/19更新

山口県
(1)西部・中部・東部
功山寺、住吉神社、瑠璃光寺、洞春寺、今八幡宮、閼伽井坊、四階楼、吉香神社ほか
2026/1/21更新
(2)萩・長門
東光寺、旧厚狭毛利家萩屋敷、菊屋家住宅、熊谷家住宅、早川家住宅ほか
2021/6/19更新

徳島県
(1)徳島・鳴門
丈六寺、福永家住宅、一宮神社、三河家住宅
2025/4/7更新
(2)中部・西部
箸蔵寺、田中家住宅、武知家住宅、粟飯原家住宅
2025/4/7更新

香川県
(1)高松・東讃・小豆
高松城、屋島寺、志度寺、長尾寺、香川県庁、明王院、男木島灯台
2026/5/18更新
(2)琴平・善通寺
金刀比羅宮、善通寺、旧善通寺偕行社
2025/10/1更新
(3)坂出・丸亀・西讃
丸亀城、白峯寺、本山寺、観音寺、覚城院、常徳寺
2025/9/29更新

福岡県
(1)北九州・筑豊・宗像
門司港駅、旧門司三井倶楽部、旧松本家住宅、宗像神社、旧志免鉱業所、横大路家住宅ほか
2024/6/23更新
(2)福岡・糸島・筑紫・朝倉
香椎宮、筥崎宮、住吉神社、福岡城、櫻井神社、太宰府天満宮、普門院、岩屋神社ほか
2024/6/23更新
(3)筑後
三池炭鉱宮原坑、早鐘眼鏡橋、善導寺、高良大社、有馬家霊屋、松延家住宅、風浪神社、平川家住宅ほか
2026/3/31更新

佐賀県
全域
多久聖廟、佐賀城、与賀神社、川打家住宅、田嶋神社、旧田代家西洋館、旧高取家住宅ほか
2026/4/5更新

長崎県
全域
崇福寺、清水寺、眼鏡橋、興福寺、針尾送信所、青砂ヶ浦天主堂、頭ヶ島天主堂ほか
2024/2/23更新

沖縄県
全域
園比屋武御嶽石門、天女橋、旧円覚寺放生橋、新垣家住宅、豊見親墓、瀬底土帝君、中村家住宅、高良家住宅ほか
2023/3/13更新

滋賀県湖北・湖西地域にある国宝や国の重要文化財に指定された建造物のうち、私がこれまで訪問したものを紹介しています。
個人の備忘録みたいなものですが、実際に訪ねてみたら目当ての文化財が塀や樹木の陰で見えないといったことも時々あるので、ここでは、このあたりも詳しく書いて、閲覧してくれた方の参考になるように考えました。また、文化財の位置は国指定文化財等データベースで確認できますが、間違った情報も結構多いので、ここでは現地で実際に確認した座標を記載しています。
記載内容は訪問日時点のものです。情報が古くなってしまっている可能性もあり、修復工事が始まって見学できないこともあるので、注意してください。
長浜市
大通寺本堂
大通寺広間
大通寺含山軒及び蘭亭
田中家住宅
辻家住宅主屋、南倉、前倉、表門
都久夫須麻神社本殿
宝厳寺観音堂、唐門、渡廊(低屋根)、渡廊(高屋根)
宝厳寺五重塔
中村家住宅主屋、土蔵、馬屋、表門
五村別院本堂、表門
西徳寺本堂
米原市
観音寺本堂、鐘楼、惣門
松尾寺九重塔
高島市
若宮神社本殿
白鬚神社本殿
思子淵神社本殿、蔵王権現社、熊野社

 

 

余呉型の民家

田中家住宅


たなかけじゅうたく
長浜市西浅井町集福寺
田中家住宅35.551676, 136.150728
江戸後期
桁行14.6m、梁間9.5m、入母屋造、妻入、茅葺、四面庇付、桟瓦葺

田中家住宅は、近江塩津駅北方の谷あいの集福寺集落に位置します。田中家は庄屋を務めた家柄であるとされ、住宅は明和五年(1768)の建築であると伝えられています。
・桁行14.6m、梁間9.5m、入母屋造、妻入、茅葺型の余呉型民家

アクセス
JR北陸線近江塩津駅から北方向に向かうバスで集福寺下車、北陸線のガードをくぐり直進し徒歩5分です。道路の左側に面して建てられたいます。駅から徒歩だと25分程度です。
見学ガイド
田中家住宅は非公開ですが、公道から外観を見学することができます。

感想メモ
敦賀からの帰路、近江塩津で途中下車して、辻家と田中家を訪問しました。田中家のある集福寺の集落に着いたときは、もう日没も近くなっていました。集福寺の集落は谷間に開けた静かな集落で、茅葺型の住宅が幾棟もあります。案内標識がなかったので、どれが重文民家かわからず、調べようとしましたが、こんな時に限って携帯が充電切れ。仕方なく、多分この住宅かなと思う家の写真を撮って帰ってきました。正解でよかったです。
(2020年8月訪問)

参考
国指定文化財等DB

 

 

余呉型民家の発展形

辻家住宅


つじけじゅうたく
長浜市西浅井町祝山
辻家住宅主屋35.527412, 136.166195
江戸後期
桁行21.4m、梁間10.5m、一部中二階、入母屋造、茅葺、西面及び東面庇付、桟瓦葺
南倉35.527257, 136.166249
江戸後期
土蔵造、、桁行4.6m、梁間3.7m、二階建、切妻造、妻入、桟瓦葺
前倉35.527404, 136.166018
江戸末期
土蔵造、桁行6.6m、梁間4.2m、二階建、切妻造、妻入、桟瓦葺
表門35.527322, 136.165940
江戸後期
長屋門、桁行15.3m、梁間3.8m、切妻造、桟瓦葺

辻家住宅は、琵琶湖の北端、塩津浜近くの祝山(ほりやま)の集落にあります。辻家は江戸時代において代々庄屋をつとめ、帯刀苗字が許されていたと言われています。建築年代は19世紀前期頃(文政8年(1825年)に移築)と推定されています。余呉型民家の発達した形式であると考えられています。


主屋

・写真左が主屋で、右が前倉
・入母屋造、平入、ヨシ葺で西面し、前後に桟瓦葺の庇を付ける
・桁行11間、梁間5間半の大型住居

・南北面の妻飾は、化粧よしずをへの字に張り、これに5本の竹を扇状に並べる湖北地域特有の形式(写真は主屋南面の妻飾り)



表門

・大型の長屋門形式



南蔵

アクセス
JR北陸線近江塩津駅から南方向に向かうバスで塩津北口下車、東側の山裾の集落に向かって徒歩10分です。案内標識はなく、辻家の周辺にも説明ボード等は設けられていないので、事前に位置を確認しておく必要があります。駅から徒歩だと25分程度です。
見学ガイド
辻家住宅は非公開ですが、公道(一部私道との判別がつきません)から建物を見学することができます。

感想メモ
立派なお屋敷でした。表通りから奥まった静かな場所にある現住の民家なので、立ち止まってゆっくりと見学するのははばかられます。前を通りすぎながら拝見しました。
(2020年8月訪問)

参考
長浜市公式サイト

 

 

真宗信仰の拠点

五村別院


ごむらべついん
長浜市五村
五村別院本堂35.418816, 136.261297
江戸中期
桁行九間、梁間七間、一重、入母屋造、向拝三間、両側面後方及び背面庇附属、桟瓦葺
表門35.419000, 136.261807
江戸中期
一間一戸薬医門、銅板葺

五村別院は長浜の市街地北方の集落に位置します。湖北地方は真宗信仰の篤い地域であり、長浜別院大通寺とともにその活動の中心となっているのが、この五村別院です。五村別院は、慶長2年(1597年)頃、地元の有力者が本願寺第12世教如上人に寺地を寄進し、聞法道場を開いたのが始まりとされています。


本堂

・享保15年(1730年)に再建された桁行九間、梁間七間の大規模な建築
・湖北の宮大工・西嶋但馬家の力強い作風が要所に見られる

・側面の虹梁上には特徴的な板蟇股が置かれている



表門

・延宝2年(1674年)に建てられた薬医門で、本堂と同じく西嶋但馬家の建築

・妻には背の高い特徴的な板蟇股が見られる

アクセス
JR北陸線虎姫駅から南に徒歩10分です。
見学ガイド
本堂と表門はいつでも自由に見ることができます。本堂、表門とも東面しているので、夕刻は逆光になります。

感想メモ
湖北の静かな集落に位置する大規模な真宗寺院です。この地域の真宗信仰の深さがうかがわれます。
(2020年8月訪問)

参考
びわこビジターズビューローHP、現地説明板

 

 

「三献の茶」の舞台として知られる

観音寺


かんのんじ
米原市朝日
観音寺本堂35.389323, 136.337855
江戸中期
桁行五間、梁間五間、一重、入母屋造、向拝一間、背面張出附属、桟瓦葺
鐘楼35.389201, 136.338044
江戸中期
桁行一間、梁間一間、一重、入母屋造、桟瓦葺
惣門35.387446, 136.339078
江戸中期
一間一戸薬医門、切妻造、桟瓦葺

観音寺は伊吹山西方の盆地の長浜側の山裾に位置する天台宗寺院で、山号は伊富貴山、通称大原観音寺といわれています。僧三修が宝亀年間(771~81年)ころに開いた伊吹山四大寺の筆頭の寺院とされ、1334年(正平2・貞和3)現在地に移転しました。織田信長の湖北進入により全焼し、のち羽柴秀吉が長浜城主になったとき再興されました。石田三成が少年のころ秀吉に茶をさしだし才能をみとめられた三献の茶は、この寺での出来事であるとされています。
現在の本堂は、正徳六年(1716)、鐘楼は享保十年(1725)の建築で、惣門はそれに続く十八世紀中期の建築です。


本堂

・建築は地元の宮大工の手によるもので、彫刻は京都の職人が担当した

・妻にも彫刻が施されている

・向拝部分は彫刻の密度を高めている

・向拝手挟にも写実的な彫刻が施されている

・身舎は二軒で、柱上は出組

・身舎の蟇股は非常に写実的な意匠



鐘楼

・桁行一間、梁間一間、入母屋造で、桟瓦葺

・妻には彫刻が施されている

・軒は二軒で、柱上は出三斗、柱間に蟇股を置く

・三方の欄間には繊細な彫刻が施されている

・大ぶりの台輪は本堂の意匠と共通する



惣門

・一間一戸の薬医門で、切妻造、桟瓦葺

・軒は簡素な疎垂木で、彫刻などは施されていない

・非常に大きな板蟇股で棟を受ける

アクセス
JR東海道本線近江長岡駅と北陸本線長浜駅を結ぶバスで観音寺下車、北600mです。
見学ガイド
観音寺は常時自由に参拝することができます。重文指定の各建築はすぐ近くから見ることができます。

感想メモ
観音寺は伊吹山の麓の静かな集落の中にあります。境内を掃除されていた方に朝の挨拶をしたら、「ようお参りやす」と応えていただけました。関ヶ原を越えてこの辺りまで来ると、もうすっかり京都の文化圏だということを実感しました。
本堂は多くの彫刻が用いられた近世的なものですが、抑制のきいた上品な意匠で、建物自体も素木であることから、周囲の風景に調和し落ち着いた感じを受けました。
(2022年11月訪問)

参考
現地解説板、滋賀県百科事典、国指定文化財等DB

 

 

優れた細部意匠を持つ前室付き社殿

若宮神社本殿


わかみやじんじゃほんでん
高島市安曇川町北船木
若宮神社本殿35.323548, 136.067050
室町後期
三間社流造、向拝一間、こけら葺

若宮神社は、琵琶湖に注ぐ安曇川河口近くの三角州に鎮座します。創立沿革の詳細は不明ですが、平安時代末期に神社が所在する一帯が賀茂別雷神社の御厨であったことを示す文書や中世の本殿造営の棟札が残されていることから、神社の創立は中世以前に遡るものとされています。現本殿は、棟札により、明応六年(1497)に立柱上棟が行われたことが知られています。
・三間社流造で、庇部分を前室とし、さらに正面に一間の孫庇を出して向拝とする
・この様式は滋賀県内に多く見られる様式だが湖西地方では珍しい
・正面と両側面の三方に擬宝珠高欄付の切目縁を廻し、両側面後方に脇障子を建てる
・庇の側面を板戸とし、身舎の背面と両側面は、横板壁とする
・軒は、二軒繁垂木で、地垂木に強い反りをもつ

・床は、身舎を庇よりも一段高くし、縁にも段差を付けている
・身舎は、内法長押、腰長押を廻し、四隅の柱上に舟肘木を置いて桁を支え、側面中央柱上の大斗で、妻虹梁を受ける
・妻飾は豕叉首

・身舎柱(写真右)は円柱で、庇柱(写真左)は面取角柱
・身舎柱と庇柱を虹梁で繋ぎ虹梁上に蟇股を置く

・前室の正面は中央間のみ桟唐戸を立て、両脇間は花菱格子戸をはめ殺して飾る

・前室正面は柱上に出三斗、中備に蟇股を置き桁を受ける

・脇障子にも彫刻が施されている

・孫庇の打越垂木にはむくりを付ける
・室町風の優れた意匠の手挾で軒を受ける

アクセス
JR湖西線安曇川駅下車、東5kmです。安曇川駅のレンタサイクルを利用することができます。平日は路線バスが運行されています。
見学ガイド
若宮神社は常時自由に参拝することができます。瑞垣内に立ち入ることができるので、本殿はすぐ近くから拝観することができます。

感想メモ
この日は、近江高島駅でレンタサイクルを借り、白髭神社に立ち寄ったあと、若宮神社へ向かいました。安曇川駅から向かうルートより距離はありますが、琵琶湖畔の美しい風景を眺めながら、快適にペダルを踏むことができました。
若宮神社は、琵琶湖東岸に多く見られる前室付きの社殿を備えており、湖を隔てたこの地域でその形式に出会えたのは、少し意外でした。細部の意匠も実に洗練されており、上品さの中にも華やかさが感じられる、見応えのある社殿でした。
(2026年7月訪問)

参考
月刊文化財1993年2月号

 

 

入母屋造の仏堂風社殿

白鬚神社本殿


しらひげじんじゃほんでん
高島市鵜川
白鬚神社本殿35.274521, 136.011055
桃山
桁行三間、梁間三間、一重、入母屋造、向拝一間、檜皮葺

白髭神社は比良山系の東北端が琵琶湖に突き出た明神崎の湖岸に鎮座します。近江最古の大社であるとされ、神社の由緒は観阿弥作の謡曲にも謡われています。本殿は棟札ほかの墨書銘により慶長8年に豊臣秀頼の命により片桐且元が奉行となり再建されたものであることが明らかになっています。
・右奥の檜皮葺屋根が本殿で、左手前は明治時代に再建された拝殿

・正面・側面とも三間の正方形の平面
・屋根は入母屋造、檜皮葺きで、仏堂風
・積雪から深い軒を支えるため軒先柱を立て切目縁をめぐらす
・側面は第一間に連子窓を設けるほかは竪板張り

・正面中央間は両引込み格子戸、脇間は格子戸はめ殺し

・背面(写真左)にも縁を廻し、軒先柱を立てる

・妻飾は虹梁大瓶束

・身舎組物は出組、中備は撥束、軒先柱上は大斗絵様肘木
・軒支輪を設け、軒を二軒繁垂木とする

・明治時代の拝殿再建に際し、本殿の向拝柱を拝殿(写真左端)の背面側柱とするなど、向拝軒回りが改変されている

・本殿向拝蟇股は、拝殿背面の梁上にある

アクセス
JR湖西線近江高島駅下車、南2.8kmです。近江高島駅のレンタサイクルも利用することができます。
見学ガイド
白鬚神社は常時自由に参拝することができます。本殿周囲には瑞垣が設けられていないので、すぐ近くから拝観することができます。本殿前面は拝殿に塞がれていて拝観しにくくなっています。

感想メモ
近江高島から自転車で向かう場合は湖岸側を走ることをお勧めします。最初の立体交差を避けて山側の歩道を走り出すと、中央分離帯で湖岸側にわたることができず、狭くて枝葉が覆いかぶさる歩道を走り続けることになってしまいます。白髭神社本殿は仏堂風で、軒先柱付、拝殿と一体化した向拝など、特徴の多い社殿です。明治の修築では、仏堂的な外観を隠したかったのか、かなり乱暴な改変がされています。本殿背後の高台が社殿と琵琶湖を見渡すフォトスポットだったようですが知らずに見逃してしまいました。
(2026年7月訪問)

参考
総覧日本の建築6-I、白髭神社公式サイト

 

 

筏流しの守護神を祀る見世棚造の小社

思子淵神社


しこぶちじんじゃ
高島市朽木小川
思子淵神社本殿35.284285, 135.842073
室町前期
一間社流見世棚造、こけら葺
蔵王権現社35.284271, 135.842075
室町前期
一間社流見世棚造、こけら葺
熊野社35.284296, 135.842069
室町前期
一間社流見世棚造、こけら葺

思子淵神社は、琵琶湖に注ぐ安曇川の支流・針畑川流域の山間部に位置する小川集落に鎮座しています。「シコブチ」の語は河川の屈曲部や急流部を意味するとされ、思子淵神は筏流しによる木材搬出の守護神として崇敬を集めました。神社の創建は中世以前に遡ると考えられています。
境内奥の覆屋内には、中央に本殿、南端に蔵王権現社、北端に熊野社が並んでいます。三社殿はいずれも一間社流見世棚造、こけら葺で、蔵王権現社は板札より応安四年(1371)の建立とわかり、残る二殿も形式技法などから同時期の建築と考えられています。


本殿

アクセス
JR湖西線安曇川駅からバスで朽木支所下車、コミュニティバスの針畑線に乗り換えて、神社前で下車(フリー乗降区間)。安曇川流域はかつて林業が盛んであったことから、多くの思子淵神社があります。重文社殿があるのは朽木小川の思子淵神社です。
見学ガイド
思子淵神社は常時自由に参拝することができます。社殿は覆屋の中にあり、覆屋の中央部前面には格子が嵌められていますが、昇段して格子に近づくことが禁止されているため、格子の隙間から本殿の存在がわずかに確認できる程度です。蔵王・熊野両者の前には格子がないため、拝観することができません。

感想メモ
かなり山深い場所にありますが、コミュニティバスが走っていて公共交通でアクセスすることができました。せっかくたどり着くことができたのですが、本殿は覆屋の中でほとんど拝観することができませんでした。古くから覆屋の中にあったということなので、もう少し古くて守りの緩い覆屋を期待したのですが、残念ながら隙のない新しい覆屋で、さらに残念なことに覆屋を本殿のような形に設えていて離れた場所からしか拝観できないようにしてありました。上で掲載した写真は、輝度とコントラストをできるだけ大きくして、AIに邪魔な格子を暗い色合いに変えてもらったものです。
(2026年7月訪問)

参考
月刊文化財2015年8月号