国宝・重要文化財指定の建造物

国宝・重要文化財指定の建造物

全国の国宝・重要文化財に指定された建造物についてのブログです。


広島県三原・尾道・福山地域にある国宝や国の重要文化財に指定された建造物のうち、私がこれまで訪問したものを紹介しています。
個人の備忘録みたいなものですが、実際に訪ねてみたら目当ての文化財が塀や樹木の陰で見えないといったことも時々あるので、ここでは、このあたりも詳しく書いて、閲覧してくれた方の参考になるように考えました。また、文化財の位置は国指定文化財等データベースで確認できますが、間違った情報も結構多いので、ここでは現地で実際に確認した座標を記載しています。
記載内容は訪問日時点のものです。情報が古くなってしまっている可能性もあり、修復工事が始まって見学できないこともあるので、注意してください。
三原市
仏通寺含暉院地蔵堂
米山寺宝篋印塔
宗光寺山門
尾道市
吉原家住宅主屋、納屋
光明坊十三重塔
向上寺三重塔
西国寺金堂
西国寺三重塔
常称寺本堂、観音堂、鐘撞堂、大門
天寧寺塔婆
浄土寺本堂
浄土寺阿弥陀堂
浄土寺多宝塔
浄土寺山門
浄土寺納経塔
浄土寺宝篋印塔1
浄土寺宝篋印塔2
浄土寺方丈、庫裏及び客殿、露滴庵、宝庫、唐門、裏門
西郷寺本堂
西郷寺山門
旧大浜埼通航潮流信号所施設通航信号塔、昼間潮流信号機、夜間潮流信号塔(大浜埼灯台)、検潮器浪除塔
福山市
福山城伏見櫓、筋鉄御門
磐台寺観音堂
吉備津神社本殿
明王院本堂
明王院五重塔
安国寺釈迦堂
沼名前神社能舞台
太田家住宅主屋、炊事場、西蔵、釜屋、南保命酒蔵、北保命酒蔵、東保命酒蔵、北土蔵、新蔵
太田家住宅朝宗亭主屋、離屋、門屋

 

 

細部意匠が凝らされた国宝三重塔

向上寺三重塔


こうじょうじさんじゅうのとう
尾道市瀬戸田町瀬戸田
向上寺三重塔34.306903, 133.086714
国宝・室町中期
三間三重塔婆、本瓦葺

向上寺は生口島の瀬戸田水道を見下ろす高台に位置する禅寺で、1343年に生口島に本拠を構え、水軍を擁した武将生口氏が1403年に創建したものです。
三重塔については、永享4年(1432)に上棟したとの記録が残されています。
・三間三重塔婆で本瓦葺、九輪先端までは19メートル52セン
・全体に和様を基調としているが、禅宗様の要素も多くを取り入れている

・各重とも軒は二軒で、初重は禅宗様の扇垂木、第二重以上は和様の平行繁垂木としている

初重:
・各重とも僅かに粽を付けた円柱を貫で固め、円柱上に台輪を回す禅宗様の軸部としている
・組物は各重とも尾垂木付きの三手先
・初重と第二重は中備に彩色を施した蓑束を用いている
・各重とも蛇腹支輪と菱支輪の二段の支輪を用いている
・初重には禅宗様の藁座付きの桟唐戸と花頭窓を用いる

第二重:
・第二重と第三重には禅宗様の逆蓮の親柱を有する高欄が付けられており、扉上部は花頭形としている

第三重:
・中備の蓑束は中央間のみに置かれている

・尾垂木下絵様肘木の先端は全てに若葉の彫刻を施し,かつ彩色で装飾している

・隅木の持ち送り(写真右上)の意匠も凝っている

・初重の扉の藁座の蓮の意匠は珍しい

アクセス
生口島の瀬戸田港から700m程度ですが、急坂を上ることになります。瀬戸田港には三原港、尾道港から定期航路があります。このほか、尾道からしまなみハイウェイバス・島内バスを利用するルートや、須波港から沢港経由のルートもあります。
見学ガイド
向上寺は常時自由に参拝することができます。三重塔もすぐ近くから見ることができます。三重塔は南西に面しているので午後の方がきれいに見ることができますが、裏山から海を背景にして見るときは午後だと逆光になります。

感想メモ
近くにある耕三寺は観光名所になっていますが、国宝三重塔のある向上寺はひっそりとしています。
三重塔は離れて見ると均整の取れた美しい塔ですが、細部については室町時代の塔らしく、色々と野心的なことを仕組んでいます。ただ、花頭窓はちょっと悪目立ちしているものの、それ以外は綺麗に収まっているように感じられます。近世のなコテコテの意匠とは全く異なった落ち着きを感じることができます。
(2024年1月訪問)

参考
広島県公式サイト、文化庁公式サイト

 

 

室町期の時宗寺院の伽藍形態を伝える

常称寺


じょうしょうじ
尾道市西大久保、久保二丁目
常称寺本堂34.412434, 133.203867
室町中期
桁行五間、梁間六間、一重、入母屋造、本瓦葺
観音堂34.412206, 133.203988
室町後期
桁行三間、梁間三間、一重、宝形造、正面一間向拝付、本瓦葺
鐘撞堂34.412294, 133.204159
江戸前期
桁行一間、梁間一間、一重、入母屋造、桟瓦葺
大門34.411801, 133.204418
室町前期
四脚門、切妻造、本瓦葺

常称寺は、尾道市街の丘陵南麓に所在する時宗寺院で、時宗二代真教によって、鎌倉時代後期に創建されました。足利尊氏により建立されたと伝える伽藍が文和元年(1352)ころの火災で焼亡し、その後徐々に再建を進め寺観を整えたとされています。
境内は国道と鉄道によって南北に二分されており、北側は石段上部の平地を境内とし、中央に本堂が南面して建ち、本堂前面には観音堂が東面し、境内東側に鐘撞堂が建ちます。国道と鉄道の南側に参道が延び、南端に大門を構え、往時の境域の広さを伝えています。
・写真右が本堂で、左が観音堂



本堂

・様式などから室町中期の建築と考えられている
・桁行五間、梁間六間、入母屋造、本瓦葺で、三方に切目縁を廻らす
・外観は和様であるが、内部は禅宗様を基調としている

・側廻りは角柱で、組物は舟肘木
・軒は二軒繁垂木



観音堂

・細部意匠などにより室町後期の建築と考えられている
・正面三間、奥行三間、方形造、向拝一間、本瓦葺
・三方に縁を廻らし、正面中央間を蔀、脇間を板戸嵌め殺し、残りは、南側面中央間(下段写真左)を板戸引違とするほかは土壁とする

・組物は三斗組、軒は一軒疎垂木



鐘撞堂

・方一間、入母屋造、桟瓦葺
・円柱を四方転びに立て、腰貫、内法貫、頭貫、台輪で繋ぐ

・禅宗様を基調に江戸前期ころの細部意匠をもつ
・出組の詰組で、組物間に蓑束を立て、双斗を置く
・軒は二軒繁垂木

・妻飾は虹梁大瓶束



大門

・四脚門、切妻造、本瓦葺で、室町前期ころの建築
・本柱は円柱で、角柱の側柱を本柱側に転ばせて立てる
・妻虹梁上の板蟇股に大斗舟肘木を組んで棟木を受ける

アクセス
JR山陽本線尾道駅からバスで西国寺下下車すぐです。
見学ガイド
常称寺は常時自由に参拝することができます。重文指定の各棟はすぐ近くから拝観することができます。大門は簡易的な覆屋が架けられ、バリケードで囲われています。

感想メモ
修復工事が終わり、境内は奇麗に整えられています。線路の反対側にある大門だけは修復工事の対象から外れたのか、残念な姿になっています。
(2025年10月訪問)

参考
月刊文化財2007年12月号

 

 

海食崖上の観音堂

磐台寺観音堂


ばんだいじかんのんどう
福山市沼隈町能登原
磐台寺観音堂34.365727, 133.346006
室町後期
桁行三間、梁間二間、背面一間通り庇、一重、寄棟造、庇葺きおろし、本瓦葺

磐台寺観音堂は沼隈半島南端、阿伏兎水道に面した海食崖上に位置します。元亀年間(1570~1573年)に毛利輝元により建てられたと伝えられています。
・岩と建物基部を強固に固定し、建坪を岩上いっぱいにとって縁を軒より張り出させている
・寛文年間(1661~1673年)に堂後方の奥行一間が付加されている

・和様を基調としており、軒は二軒平行繁垂木、柱上は和様の出組で、円柱を長押で固める
・細部手法は室町時代最末期の様式をよくあらわしている

アクセス
JR山陽本線松永駅から鞆方面行きバスで阿伏兎観音下車すぐです。阿伏兎観音まで入るバスは非常に少ないですが、1.3km手前の阿伏兎バス停までは福山からのバスが入るので、本数が少し多くなります。
見学ガイド
磐台寺観音堂は有料で公開されています。観音堂での写真撮影は禁止されていますが、東側の岩場など堂外からの写真撮影は認められています。

感想メモ
正月2日の朝に訪問しました。観音堂は瀬戸内海を背景に穏やかな新春の光に包まれていました。観音堂の縁は海に向かってかなり傾いていて、高欄もかなり低いので、なかなかスリルがありました。
(2025年1月訪問)

参考
福山市公式サイト

 

 

備後国一宮の大規模な社殿

吉備津神社本殿


きびつじんじゃほんでん
福山市新市町宮内
吉備津神社本殿34.569323, 133.271077
江戸前期
桁行七間、梁間四間、一重、入母屋造、正面千鳥破風付、向拝三間、軒唐破風付、檜皮葺

吉備津神社は福山市北部、府中市境の新市に鎮座する備後国一の宮です。大同元年、備中一の宮より勧請したと伝えます。その後、幾度かの炎上を経て、慶安元年(1648)、福山藩主水野成勝が旧規模に倣って社殿を造営したのが現在の本殿です。
・桁行七間、梁間四間、四周に縁を回し、正面には三間の向拝が付く大規模な社殿
・正面は中央五間に蔀戸を吊り、両端間は連子窓とする
・側面は第二間を桟唐戸とする他はすべて板壁
・向拝を除き控えめな意匠

・妻は虹梁大瓶束

・向拝は彫刻を多用する
・軒唐破風には飾り金具を付ける
・向拝柱上の組物は出三斗

・千鳥破風にも飾り金具を付ける
・妻飾は虹梁大瓶束

・側回り柱上に三斗を組み、 中備は間斗束をおく

・向拝柱は直線的な虹梁で繋ぐ
・中央二本の向拝柱には手挟を入れる

アクセス
JR福塩線新市駅下車、北2kmです。
見学ガイド
吉備津神社は常時自由に参拝することができます。本殿は近くから拝観することができます。

感想メモ
新市駅に着いたときは小雨が降っていましたが、神社に着く頃は時々日もさしてきて、朱塗りの社殿の美しい姿を見ることができました。新年で多くの方がお参りに来られていました。
(2024年1月訪問)

参考
解説版新指定重要文化財11

 

 

折衷様の本堂と和様の五重塔

明王院


みょうおういん
福山市草戸町
明王院本堂34.478481, 133.345916
国宝・鎌倉後期
桁行五間、梁間五間、一重、入母屋造、向拝一間、本瓦葺
明王院五重塔34.478274, 133.345923
国宝・室町前期
三間五重塔婆、本瓦葺

明王院は福山市街地の西方、芦田川対岸の高台に位置する真言宗大覚寺派の古刹です。もとは西光山理智院常福寺といい,弘法大師の開基と伝えられています。鎌倉時代後期の南都西大寺流律宗の勧進活動などの影響もあり,西国屈指の寺院として繁栄しました。江戸時代には福山藩の庇護を受け、寺号を明王院と改め、現在に至ります。
境内には、常福寺時代の鎌倉後期に建立された本堂と、室町前期に建てられた五重塔が現存しており、いずれも国宝に指定されています。
・右が本堂で左が五重塔



本堂

・桁行五間、梁間五間、入母屋造本瓦葺の折衷様建築
・墨書から、元応三年(1321)の建立であることが明らかにされている
・前二間を外陣、後方左右の庇を脇陣とし、背面庇まで取りこんだ方三間を内陣とする
・和様を基調としているが、柱間に比して柱が長く、反りも大きく、正面の外観は禅宗様に近い

・側面は、外陣部分の前方二間が桟唐戸で、脇陣部分の後方三間が横板壁

・妻は二重虹梁で、虹梁間に連子窓を開く

・背面は中央一間に桟唐戸を吊り、他は横板壁

・正面中央に一間の向拝がつき、向拝柱上には渦巻き模様の手挟

・円柱上部の粽や柱上の台輪は禅宗様の特徴で、中備の二斗は大仏様の特徴

・桟唐戸は、框(かまち)に鎬(しのぎ)のついた大仏様

・内外陣は定法通り吹寄菱欄間と格子戸で仕切る

・ 内外陣境の飛貫・頭貫間は板蟇股上に大仏様の花肘木、二斗、実肘木を重ねた珍しい意匠
・入側隅柱を抜き、前後に四本の虹梁を渡す
・外陣の天井は反転曲線からなる唐破風形で、江戸時代の黄檗建築のような様式だが、鎌倉時代の建立当初のもの



五重塔

・和様の五重塔で、伏鉢の刻銘から室町時代の貞和四年 (1348)に造立されたものであることが知られている
・心柱を第二重でとめた様式で、この様式の五重塔としては海住山寺五重塔が最古で、この塔はこれに次いで古い

・各重とも中央間は扉で、両側間に連子窓を置く
・円柱を地長押、腰長押、内法長押、頭長押で固める

・組物は和様の尾垂木付き三手先

・第二重も初重と同じ構成

・初重から第三重までは、各間に中備の間斗束

・第四重は中央間のみに中備を置き、第五重は間斗束を省いている

・相輪は青銅製で、水煙全体を火焔文としている

・各重の軒先四隅には風鐸を吊る

アクセス
JR山陽本線福山駅下車、南東2.5kmです。福山駅からバスを利用する場合は、鞆線草戸大橋バス停下車北西1km、または、早戸線神島橋西詰バス停下車南東1kmです。
見学ガイド
明王院は常時自由に参拝することができます。本堂、五重塔ともすぐ近くから拝観することができます。五重塔初重内部と本堂外陣は特別公開されることがあります。普段は本堂向拝から外陣の一部を見ることができます。

感想メモ
前夜は松永に宿を取り、明王院には朝のうちに到着しました。高台に東向きに並ぶ本堂と五重塔は、朝の光を浴びてひときわ美しく輝いています。時折、カランカランと耳に届く軽やかな音色は、どうやら五重塔の風鐸が奏でるもののようです。
五重塔は純和様の端正で落ち着いた佇まいを見せる一方、本堂は和様・禅宗様・大仏様を躊躇なく折衷した大胆な意匠が印象的です。対照的な二つの建築が不思議なほど調和し、境内には独特の雰囲気が漂っています。
(2025年10月訪問)

参考
福山市公式サイト、文化庁監修国宝14

 

 

質実な禅宗様仏殿

安国寺釈迦堂


あんこくじしゃかどう
福山市鞆町
安国寺釈迦堂34.388346, 133.380005
室町中期
桁行三間、梁間三間、一重、入母屋造、本瓦葺

安国寺釈迦堂は、鞆の港町の北部に位置しています。この建物は、暦応2年(1339)、足利尊氏によって備後安国寺と定められた金宝寺の仏殿であったと伝えられています。金宝寺は、慶長4年(1599)に安国寺恵瓊(えけい)によって大規模な修理が施されており、釈迦堂には鎌倉時代末期から南北朝時代初期にかけての、質実な禅宗様仏殿の形式がよく残されています。
・桁行三間、梁間三間、入母屋造の禅宗様仏殿
・石造の基壇上に建つ
・軒の反りが大きく、細部意匠にも禅宗様の特徴が見られる
・背面(中段、下段)両側間には脇仏壇を納める突出部がある

・側面は前方一間が桟唐戸で、その他は漆喰壁に腰板

・石造の礎盤上に円柱を立て、長押を用いず貫で固める
・正面三間には藁座付きの桟唐戸を吊る
・内法貫上に弓欄間を設ける

・柱上部に粽を持つ
・頭貫上に台輪を回し、組物は禅宗様尾垂木付二手先の詰組
・垂木は二軒の疎垂木
・木鼻は渦巻き模様の禅宗様

・中央に禅宗様須弥壇を置く
・須弥壇前面の柱は省略され、須弥壇背後の来迎壁から最前列の柱に虹梁がかけられている
・禅宗仏殿では須弥壇上の天井は鏡天井とされることが多いが、ここでは竿縁が入っている
・須弥壇上の天井に向けて組物と尾垂木、海老虹梁でせり上げているが、構成は比較的簡素

・側径間は曲がりの大きな海老虹梁でつないでいる

・隅角部の組物

アクセス
JR山陽本線福山駅から鞆の浦行バスで安国寺下下車すぐです。
見学ガイド
安国寺は有料で拝観することができます。釈迦堂は内部も拝観することができます。釈迦堂前面は植栽が多く、建物の全体像は西側の背面からの方がよく見ることができます。

感想メモ
建物内部もゆっくり見ることができてありがたかったです。禅宗様の要素は一通り全部そろっていますが、全体的に簡素化されており、すっきりとした印象を受けます。
(2025年10月訪問)

参考
広島県公式サイト

 

 

かつて移動式であった能舞台

沼名前神社能舞台


ぬなくまじんじゃのうぶたい
福山市鞆町
沼名前神社能舞台34.386470, 133.378987
江戸前期
桁行一間、梁間一間、一重、切妻造、妻入、こけら葺

沼名前神社は、鞆の港町の北西部、後山山麓に鎮座する式内社です。能舞台は、本殿に至る石段の途中、随身門北側の一段高い敷地に、本殿方向に向けて建てられています。
この能舞台は、伏見城の遺構とも伝えられており、かつて福山城内に移された後、万治三年(1660年)頃に沼名前神社へ寄進されました。当初は移動可能な組立式構造でしたが、寄進の際に半固定式へと改められ、さらに元文三年(1738年)には完全な固定式の舞台へと改修されました。この舞台は、大名邸宅内に設けられていた組立式能舞台の形式を今に伝えるもので、他に類例のない極めて貴重な遺構です。
・西側の正面
・地謡座上部屋根(写真右)が一段低い庇屋根となっているのは古い様式

・正面(写真右)と北側面
・橋掛かりが設けられたのは元文の改修以降(橋掛かりは重文指定対象外)

・背面(写真右)と南側面は石垣上に建つ

・懸魚の様式は江戸初期を下らないもの
・組物などはなく簡素な造り
・屋根がこけら葺きに改められたのも元文の改修以降

・屋根ははめ込み式になっている

・柱には組み立て式であった痕跡が残されている

アクセス
JR山陽本線福山駅から鞆線のバスで鞆の浦下車、西600mです。
見学ガイド
沼名前神社は常時自由に参拝することができます。能舞台も近くから見ることができますが、舞台の周囲には保護板が嵌められているので、舞台の内部は保護板の下の隙間からのぞき込んで見学することになります。

感想メモ
もとは移動式であったことから、建物は簡素ながらも、品格と風趣を湛えています。いつか能の公演で保護板が外された折、その構えを目にしてみたいものです。
(2025年10月訪問)

参考
広島県公式サイト、新指定の重要文化財13

 

 

鞆の歴史的町並みを代表する商家

太田家住宅


おおたけじゅうたく
福山市鞆町
太田家住宅主屋34.382948, 133.380779
江戸中期
桁行14.7m、梁間12.9m、二階建、南面入母屋造、北面切妻造、東南西各面庇付、本瓦葺、南面下屋附属、
西面突出部 桁行6.0m、梁間5.0m、本瓦葺、北面庇附属、桟瓦葺、西面台所及び浴室附属、
北面大広間 桁行7.0m、梁間9.8m、切妻造、桟瓦葺、東面庇付、鉄板葺、北面便所及び上便所・渡廊下附属
炊事場34.382895, 133.380713
江戸後期
桁行4.1m、梁間6.0m、北面庇付、二階建、南面入母屋造、北面切妻造、本瓦葺、東面主屋間取合附属、西面流し場 桁行3.8m、梁間4.1m、二階建、片流れ、本瓦葺、西面湯殿附属
西蔵34.382964, 133.380557
江戸後期
土蔵造、桁行7.3m、梁間6.0m、二階建、切妻造、本瓦葺
釜屋34.383035, 133.380569
江戸後期
土蔵造、桁行6.0m、梁間5.0m、二階建、切妻造、本瓦葺、南面西蔵に接続
南保命酒蔵34.383155, 133.380598
江戸後期
土蔵造、桁行13.8m、梁間5.9m、二階建、切妻造、妻入、本瓦葺、南面釜屋間土塀附属
北保命酒蔵34.383277, 133.380622
江戸後期
土蔵造、桁行15.1m、梁間5.9m、二階建、切妻造、南面保命酒蔵に接続
東面突出部 桁行3.7m、梁間5.7m、二階建、切妻造、本瓦葺
東保命酒蔵34.383212, 133.380745
江戸後期
土蔵造、桁行14.2m、梁間6.0m、二階建、切妻造、妻入、本瓦葺、西面北保命酒蔵間取合附属
北土蔵34.383308, 133.380759
江戸末期
土蔵造、桁行10.0m、梁間5.4m、二階建、切妻造、本瓦葺
新蔵34.383164, 133.380869
江戸末期
土蔵造、桁行11.6m、梁間7.9m、二階建、切妻造、本瓦葺

太田家住宅は、古くから潮待ちの港として栄えた鞆の波止場近くに位置しています。もとは、この地方の名産品である保命酒(ほうめいしゅ)を製造していた中村家の邸宅でしたが、明治時代に廻船業を営む太田家の所有となりました。住宅は江戸時代、18世紀後半から19世紀前期にかけて建てられた建物で構成されており、鞆の歴史的町並みを形成する町屋として貴重な存在です。
・敷地西側の路地には附属屋が並ぶ
・写真中央が西蔵、その左が釜屋、扉が見えるのが南保命酒蔵に付属する土塀で、その左が南保命酒蔵

・左が南保命酒蔵で、右が東保命酒蔵、それらの間に少し顔を出しているのが北保命酒蔵

・中央の矩折の蔵が北保命酒蔵、左が東保命酒蔵、右が北土蔵

・左が東保命酒蔵で、右が新蔵



主屋

・主屋は数寄屋造り
・通りに面した南面を入母屋造とし、東面に出入口を設ける

・内庭に面した北面を切妻造として庇を出す

・西面には突出部を付ける

・右が玄関の間で、左が店土間、左奥が炊事場
・市松模様の土間は、当時としては斬新な意匠

・十五畳の大広間



炊事場



西蔵

・各蔵は海鼠壁で、新蔵、北保命酒蔵以外の蔵の外壁にはサイコロ模様の意匠が施されている



釜屋



南保命酒蔵



北保命酒蔵

・三つの保命酒蔵は接合されており、内部が一体の大きな空間になっている



東保命酒蔵



北土蔵



新蔵

アクセス
JR山陽本線福山駅から鞆港行バスで終点下車、すぐです。
見学ガイド
太田家住宅は有料で公開されています。

感想メモ
鞆の浦の伝統的な街並みを構成する立派な商家です。
(2025年10月訪問)

参考
広島県公式サイト、現地パンフ
各地域で国宝や国の重要文化財に指定された建造物の一覧です。実際に訪問したものからコツコツと上げています。
国宝・重文指定の建造物は全国に5,597棟ありますが、ここで紹介しているのは現時点で1,381棟、カバー率は24.7%です。まだまだ先が長いです。

国宝・重文建造物の特別公開情報はこちら

更新履歴
2026/6/19広島県(2)三原・尾道・福山編に常称寺、吉備津神社を追加
2026/6/15茨城県(1)水戸・県北・鹿行編に佛性寺、薬王院、八幡宮を追加
2026/6/11奈良県(2)高田・橿原編を追加
2026/5/26福島県(2)会津編に天鏡閣、旧高松宮翁島別邸、旧馬場家住宅を追加
2026/5/18香川県(1)高松・東讃・小豆編に男木島灯台を追加
2026/4/10石川県(2)能登編を追加
2026/4/5佐賀県編に旧高取家住宅を追加
2026/3/31福岡県(3)筑後編に平川家住宅を追加
2026/3/29京都府(6)丹波・丹後編に、出雲大神宮、梅田神社、宮津洗者聖若翰天主堂を追加し、丹波編と丹後・中丹編に再編
2026/3/6京都府(1)右京・西京編を追加
2026/2/12岡山県(1)岡山・備前編に岡山城、旧旭東幼稚園を追加
2026/2/10重要文化財新指定に伴い、秋田県編、京都府(4)田辺・八幡・西山城編、香川県(1)高松・東讃・小豆編を更新
2026/1/25福井県編を追加
2026/1/21山口県(1)西部・中部・東部編に四階楼、国森家住宅を追加
2026/1/19神奈川県(1)鎌倉・県央・箱根編に荏柄天神社を追加
2026/1/9兵庫県(1)神戸編に太山寺、箱木家住宅、豊歳神社を追加して、(1)神戸中心部、灘編と(2)須磨・西神・北神編に再編

宮城県
全域
瑞巌寺、鹽竈神社、円通院、石井閘門、旧大沼家住宅
2025/9/15更新

秋田県
全域
藤倉水源地水道施設、嵯峨家住宅、旧秋田銀行本店本館、旧奈良家住宅、赤神神社、神明社観音堂、旧小坂鉱山事務所、康楽館ほか
2026/2/10更新

福島県
(1)中通り・浜通り
旧広瀬座、旧福島県尋常中学校、旧亀岡家住宅、白水阿弥陀堂、飯野八幡宮、専称寺、旧武山家住宅ほか
2023/4/30更新
(2)会津
八葉寺、延命寺、勝福寺、熊野神社、恵隆寺観音堂、旧五十嵐家住宅、奥之院弁天堂、弘安寺旧観音堂厨子ほか
2026/5/26更新

茨城県
(1)水戸・県北・鹿行
旧弘道館、塙家住宅、鹿島神宮、山本家住宅、西蓮寺、佛性寺、薬王院、八幡宮
2026/6/15更新
(2)土浦・つくば・県南
旧茨城県立土浦中学校本館、旧飛田家住宅、善光寺楼門、来迎院多宝塔、竜禅寺三仏堂、横利根閘門ほか
2025/5/18更新

栃木県
(1)県央・足利・那須
鑁阿寺、旧下野煉化製造会社煉瓦窯、旧青木家那須別邸、那須疏水旧取水施設
2025/12/16更新
(2)真岡・益子
専修寺、西明寺、綱神社、地蔵院、羽石家住宅、入野家住宅、円通寺
2025/12/16更新

群馬県
(1)前橋・桐生・東毛
臨江閣、阿久沢家住宅、塩原家住宅、彦部家住宅、天満宮、長楽寺宝塔ほか
2025/12/21更新
(3)富岡・西毛
貫前神社、旧茂木家住宅、妙義神社、旧碓氷峠鉄道施設、旧黒澤家住宅
2025/8/24更新

埼玉県
(2)川越・比企
喜多院、東照宮、日枝神社、旧山崎家別邸、大沢家住宅、光福寺、広徳寺、箭弓稲荷神社
2025/1/19更新
(3)西部・所沢・秩父
旧台徳院霊廟、黄林閣、小野家住宅、福徳寺阿弥陀堂、高倉寺観音堂、出雲伊波比神社
2022/2/22更新

東京都
(3)副都心四区
早稲田大学大隈記念講堂、旧磯野家住宅、旧東京医学校本館、旧加賀屋敷御守殿門、明治神宮
2025/9/6更新
(4)23区西部・南部
旧前田家本邸、本門寺、大場家住宅、旧渋沢家飛鳥山邸、旧醸造試験所第一工場ほか
2024/6/16更新
(5)多摩
正福寺、金剛寺、観音寺、旧宮崎家住宅、旧永井家住宅、小林家住宅
2024/6/16更新

神奈川県
(1)鎌倉・県央・箱根
建長寺、円覚寺舎利殿、旧一条恵観山荘、旧石井家住宅、浄光明寺五輪塔、宝城坊ほか
2026/1/19更新

富山県
(1)富山・新川・砺波
富岩運河水閘施設(中島閘門)、白山宮本殿、村上家住宅、羽馬家住宅、岩瀬家住宅
2023/10/16更新
(2)高岡
瑞龍寺、気多神社本殿、勝興寺、菅野家住宅
2024/9/29更新

石川県
(2)能登
気多神社、妙成寺
2026/4/10更新

福井県
全域
気比神宮大鳥居、羽賀寺、飯盛寺、妙楽寺、大滝神社、旧谷口家住宅、大塩八幡宮ほか
2026/1/25更新

山梨県
(1)甲府・中北・峡南
善光寺、旧睦沢学校、武田八幡神社、長谷寺、安藤家住宅、八代家住宅、本遠寺、最恩寺ほか
2023/9/6更新
(2)山梨・石和
清白寺、天神社、窪八幡神社、中牧神社、山梨岡神社
2025/5/27更新
(3)塩山・勝沼
大善寺、雲峰寺、恵林寺、熊野神社、向岳寺、旧高野家住宅
2022/2/6更新
(4)東部・富士五湖
北口本宮富士浅間神社、旧外川家住宅、富士御室浅間神社、観音堂ほか
2024/3/10更新

長野県
(1)長野・北信・東信
国分寺、前山寺、中禅寺、安楽寺、常楽寺、法住寺、浄光寺、六地蔵幢、春原家住宅ほか
2025/3/26更新
(2)松本・安曇野・大町
松本城、旧松本高等学校、旧松本区裁判所庁舎、馬場家住宅、筑摩神社、若一王子神社ほか
2025/2/9更新
(3)塩尻・木曽・伊那
光前寺、旧竹村家住宅、小野家住宅、堀内家住宅、小松家住宅、嶋﨑家住宅、読書発電所
2025/3/19更新

愛知県
(2)犬山・尾張北部
旧正伝院書院、如庵、旧伊勢郵便局舎、旧三重県庁舎、旧西郷従道住宅、旧品川燈台、高田寺ほか
2025/1/22更新

三重県
(1)中勢・伊勢志摩
専修寺、金剛證寺本堂、旧松坂御城番長屋、来迎寺本堂、庫蔵寺、菅島灯台
2024/8/4更新
(2)北勢・伊賀
末広橋梁、諸戸家住宅、旧諸戸家住宅、地蔵院、大村神社宝殿、町井家住宅、観菩提寺
2024/1/28更新

滋賀県
(1)草津・栗東
観音寺、老杉神社、志那神社、石津寺、小槻大社、大野神社楼門、宇和宮神社、大角家住宅ほか
2023/6/11更新
(2)守山・野洲
懸所宝塔、勝部神社、小津神社、圓光寺、春日神社神門、御上神社、大笹原神社、生和神社ほか
2024/12/27更新
(3)甲賀・湖南
油日神社、新宮神社表門、善水寺本堂、常楽寺、吉御子神社本殿、長寿寺、多宝塔
2024/12/14更新
(4)近江八幡・竜王
長命寺、捴見寺、桑実寺、浄厳院、奥石神社、小田神社、苗村神社、勝手神社、鏡神社ほか
2024/11/17更新
(5)彦根・湖東
彦根城、千代神社、有川家住宅、金剛輪寺、大行社、豊満神社四脚門、西明寺
2023/8/18更新

京都府
(1)右京・西京
福王子神社、神護寺、高山寺、松尾大社、大覚寺、覚勝院、為因寺
2026/3/6更新
(2)南区
教王護国寺
2025/1/26更新
(3)伏見・山科
醍醐寺、安楽寿院、与杼神社、勧修寺、本圀寺
2023/8/6更新
(4)宇治
宇治上神社、宇治神社、平等院、浮島十三重塔、十八神社本殿、萬福寺
2022/8/29更新
(5)田辺・八幡・西山城
久世神社、水度神社、荒見神社、伊佐家住宅、佐牙神社、白山神社、酬恩庵、寶積寺三重塔ほか
2026/2/10更新
(6)丹波
梅田神社、出雲大神宮、春日神社、普濟寺、九品寺大門、福光寺、渡邊家住宅、大山祗神社
2026/3/29更新
(7)丹後・中丹
旧岡花家住宅、旧三上家住宅、智恩寺多宝塔、舞鶴旧鎮守府倉庫施設、石田神社、本願寺ほか
2026/3/29更新

大阪府
(1)大阪市・北摂
四天王寺、旧松坂屋大阪店、住吉大社、杭全神社、旧緒方洪庵住宅、八坂神社本殿、普門寺方丈ほか
2025/9/4更新
(2)堺・泉北
海会寺、南宗寺、大安寺、法道寺、桜井神社、旧浄土寺九重塔、聖神社ほか
2024/1/12更新
(3)泉南
孝恩寺、積川神社、願泉寺、意賀美神社、奥家住宅、中家住宅、来迎寺、船守神社ほか
2024/4/3更新

兵庫県
(1)神戸中心部・灘
旧ハンター住宅、旧ハッサム住宅、旧小寺家厩舎、船屋形、徳光院、旧トーマス住宅ほか
2026/1/9更新
(2)須磨・西神・北神
移情閣、石峯寺、太山寺、箱木家住宅、福祥寺、八幡神社三重塔
2026/1/9更新
(3)東播磨・北播磨・淡路
浄土寺、明石城、鶴林寺、江埼灯台、伽耶院
2025/4/3更新
(4)西脇・加西・加東
旧西脇尋常高等小学校、一乗寺、酒見寺多宝塔、住吉神社
2025/4/3更新

奈良県
(1)生駒・郡山
額安寺五輪塔、松尾寺、旧臼井家住宅、高山八幡宮、長弓寺、長福寺、宝山寺獅子閣ほか
2025/10/5更新
(2)高田・橿原
不動院、旧米谷家住宅、木家住宅、河合家住宅、称念寺、今西家住宅、富貴寺ほか
2026/6/11更新

和歌山県
(1)和歌山・海南
護国院、天満神社、東照宮、地蔵峰寺、福勝寺、善福院、長保寺、加太春日神社
2025/2/11更新
(2)高野
金剛峯寺、金剛三昧院、普賢院
2025/1/7更新
(3)紀の川
三船神社、粉河寺、鞆淵八幡神社、根来寺、丹生都比売神社、慈尊院、丹生官省符神社ほか
2024/10/30更新
(4)紀中・紀南
浄妙寺、旧西村家住宅、道成寺、熊野那智大社、那智山青岸渡寺、広八幡神社、角長ほか
2024/2/18更新

岡山県
(1)岡山・備前
守福寺宝殿、八幡神社鳥居、吉備津神社、真光寺、岡山城、旧旭東幼稚園
2026/2/12更新

広島県
(1)広島・安芸・県北
不動院、國前寺、旧広島陸軍被服支廠倉庫施設、旧呉鎮守府司令長官官舎、桂濱神社ほか
2025/1/20更新
(2)三原・尾道・福山
向上寺、磐台寺、明王院、沼名前神社、安国寺、太田家住宅、常称寺、吉備津神社
2026/6/19更新

山口県
(1)西部・中部・東部
功山寺、住吉神社、瑠璃光寺、洞春寺、今八幡宮、閼伽井坊、四階楼、吉香神社ほか
2026/1/21更新
(2)萩・長門
東光寺、旧厚狭毛利家萩屋敷、菊屋家住宅、熊谷家住宅、早川家住宅ほか
2021/6/19更新

徳島県
(1)徳島・鳴門
丈六寺、福永家住宅、一宮神社、三河家住宅
2025/4/7更新
(2)中部・西部
箸蔵寺、田中家住宅、武知家住宅、粟飯原家住宅
2025/4/7更新

香川県
(1)高松・東讃・小豆
高松城、屋島寺、志度寺、長尾寺、香川県庁、明王院、男木島灯台
2026/5/18更新
(2)琴平・善通寺
金刀比羅宮、善通寺、旧善通寺偕行社
2025/10/1更新
(3)坂出・丸亀・西讃
丸亀城、白峯寺、本山寺、観音寺、覚城院、常徳寺
2025/9/29更新

福岡県
(1)北九州・筑豊・宗像
門司港駅、旧門司三井倶楽部、旧松本家住宅、宗像神社、旧志免鉱業所、横大路家住宅ほか
2024/6/23更新
(2)福岡・糸島・筑紫・朝倉
香椎宮、筥崎宮、住吉神社、福岡城、櫻井神社、太宰府天満宮、普門院、岩屋神社ほか
2024/6/23更新
(3)筑後
三池炭鉱宮原坑、早鐘眼鏡橋、善導寺、高良大社、有馬家霊屋、松延家住宅、風浪神社、平川家住宅ほか
2026/3/31更新

佐賀県
全域
多久聖廟、佐賀城、与賀神社、川打家住宅、田嶋神社、旧田代家西洋館、旧高取家住宅ほか
2026/4/5更新

長崎県
全域
崇福寺、清水寺、眼鏡橋、興福寺、針尾送信所、青砂ヶ浦天主堂、頭ヶ島天主堂ほか
2024/2/23更新

沖縄県
全域
園比屋武御嶽石門、天女橋、旧円覚寺放生橋、新垣家住宅、豊見親墓、瀬底土帝君、中村家住宅、高良家住宅ほか
2023/3/13更新

茨城県水戸・県北・鹿行地域にある国宝や国の重要文化財に指定された建造物のうち、私がこれまで訪問したものを紹介しています。
個人の備忘録みたいなものですが、実際に訪ねてみたら目当ての文化財が塀や樹木の陰で見えないといったことも時々あるので、ここでは、このあたりも詳しく書いて、閲覧してくれた方の参考になるように考えました。また、文化財の位置は国指定文化財等データベースで確認できますが、間違った情報も結構多いので、ここでは現地で実際に確認した座標を記載しています。
記載内容は訪問日時点のものです。情報が古くなってしまっている可能性もあり、修復工事が始まって見学できないこともあるので、注意してください。
水戸市
佛性寺本堂
薬王院本堂
中崎家住宅
八幡宮本殿
旧弘道館正庁、至善堂、正門
常陸太田市
旧茨城県立太田中学校講堂
佐竹寺本堂
高萩市
石岡第一発電所施設本館発電機室、本館旧変圧器室、本館変電室、調圧水槽、水槽余水路、第一号水路橋、第二号水路橋、沈砂池、取水堰堤
笠間市
塙家住宅主屋、土間
笠間稲荷神社本殿
楞厳寺山門
鹿嶋市
鹿島神宮本殿、石の間、幣殿、拝殿
鹿島神宮仮殿
鹿島神宮摂社奥宮本殿
鹿島神宮楼門
神栖市
山本家住宅
行方市
西蓮寺仁王門
西蓮寺相輪橖

 

 

茅葺の八角円堂

佛性寺本堂


ぶっしょうじほんどう
水戸市栗崎町
佛性寺本堂36.345507, 140.516338
桃山
八角円堂、一重、茅葺

佛性寺は、水戸市東郊の旧常澄村に所在する天台宗の古刹で、天長年間、慈覚大師の開基と伝えます。しかし、たびたびの火災のために旧記を失い、中世以前の寺の歴史はあまり明かではありません。本堂の建築年代は、小屋内の隅木や梁に書かれた墨書によって天正十三年(1585)と推定されています。
・円柱八本をたてた八角円堂で、茅葺
・足固貫、内法貫、頭貫、台輪でかためる
・周囲に切目縁をめぐらす

・軒は二軒、扇垂木
・柱上に拳鼻付の三斗組の組物をおき、中備も拳鼻付三斗組とする

・頭貫木鼻の絵様を、それぞれ少しづつ変化させているのは珍しい
・丸桁の木鼻にも絵様が施されている

・柱上部にわずかに粽をつける
・粽部分に絵様を付けるのは珍しく、この絵様も柱によって意匠を変えている

アクセス
鹿島臨海鉄道東水戸駅下車、南2.6kmです。水戸駅からのバス便もあります。水戸駅周辺のシェアサイクルも便利です。水戸駅からは5.5kmです。
見学ガイド
佛性寺は常時自由に参拝することができます。本堂も自由に拝観することができます。

感想メモ
近年、桟瓦葺から茅葺に戻され、美しい姿に復されています。珍しい八角堂ですが、細部意匠も工夫が凝らされており、大変興味深い建築です。
(2023年4月訪問)

参考
月刊文化財1988年1月号

 

 

室町時代後期の大規模な密教系仏堂

薬王院本堂


やくおおいんほんどう
水戸市元吉田町
薬王院本堂36.356033, 140.477669
室町後期
桁行七間、梁間五間、一重、入母屋造、茅葺形銅板葺

薬王院は水戸駅南方の住宅地に位置する天台宗寺院です。かつては吉田神社の神宮寺であったとされていますが、創立については明らかにはなっていません。現在の本堂は大永七年(一五二七)に焼失したあと再建されたもので、内部の蟇股に享禄二年(一五二九)の墨書があります。大規模な密教系仏堂で、細部手法には地方的特色が顕著に表れています。
・桁行七間、梁間五間、入母屋造、茅葺型銅板葺の大規模な仏堂

・妻は木連格子とする(2018年撮影、現在は本堂側面に立ち入ることはできない)

・正側面三方には切目縁を設ける
・正面中央五間は桟唐戸、両側間は引違い戸

・柱頭は禅宗様の粽を持ち、柱上には台輪を回すが、台輪は木鼻上には突出させない
・組物は禅宗様出組、中備に蓑束を置く
・軒は二軒繁垂木

・正面の中備の束は特異な形状

・高く盛り上がった拳鼻も特徴的

・縁の下には禅宗様の礎盤を置く

アクセス
JR常磐線水戸駅北口からバスで薬王院前下車、西400mです。南口からは千波中入口下車、東600mです。
見学ガイド
薬王院は常時自由に参拝することができます。本堂も近くから拝観することができます。側面及び背面には回り込むことができません。また、外部から堂内の様子をうかがうこともできません。

感想メモ
以前訪問した時は屋根の工事中だったので、再訪しました。軒先などには赤銅色が残っていて奇麗に輝いていました。規模の大きなお堂で迫力がありますが、細部には地方色も見られ、興味深く拝観しました。
(2026年5月訪問)

参考
解説版新指定重要文化財11

 

 

この地方特有の細部意匠を取り入れた極彩色社殿

八幡宮本殿


はちまんぐうほんでん
水戸市八幡町
八幡宮本殿36.387872, 140.459793
桃山
桁行三間、梁間二間、一重、入母屋造、正面一間通り庇付、こけら葺

八幡宮は市街地北部、那珂川右岸に鎮座します。文禄元年(1592)、水戸城主・佐竹義宣公が旧領である常陸太田の馬場八幡宮から八幡大神を水戸城内に奉斎し、その後、八幡小路(現在の北見町)を神域と定め、慶長三年(1598)に本殿を建立して水府総鎮守としたことが八幡宮の創始とされています。慶長七年(1602)の佐竹氏の秋田移封に伴い、水戸は徳川家の所領となり、八幡宮は那珂西村(現・城里町)へ遷座されました。しかし、宝永六年(1709)に再び水戸へ遷され、現在の神域に鎮座するに至りました。
本殿はこの地方特有の細部意匠を取り入れた極彩色の社殿です。
・三間社流造の身舎を入母屋造にした形式

・妻は虹梁大瓶束とする
・妻壁には卍の装飾が施されており、神仏混淆の歴史を物語る

・身舎の組物は出組で、中備は蟇股
軒は二軒繁垂木

・身舎は獅子鼻を付けた台輪を入れる

・背面にも同様の意匠を施している

・向拝は組物を出三斗として中備に蟇股を置く
・通肘木を通し、手先肘木上に絵様肘木を組むなど特異な手法をもつ

・向拝内側の手先肘木上にも絵様肘木を組む

・組物上には手挾を入れ、両端はさらに海老虹梁で身舎とつないでいる
・一時期前室が設けられていたことがあり、海老虹梁の下に引違い戸の鴨居が残されている

・身舎は正面が板扉、ほかは板壁

アクセス
JR常磐線水戸駅北口からバスで大工町下車、北1kmです。大工町には東京からの高速バスも停車します。その他、八幡宮のすぐ近くまで入るバス路線もあります。
見学ガイド
八幡宮は常時自由に参拝することができます。本殿は瑞垣越しに拝観することができます。

感想メモ
・極彩色の桃山建築ですが、抑制の利いた意匠の美しい社殿です。独自の様式の意匠も見られ、非常に興味深い建築です。
(2026年5月訪問)

参考
解説版新指定重要文化財11、水戸八幡宮公式サイト

 

 

水戸藩が計画した総合大学

旧弘道館


きゅうこうどうかん
水戸市三の丸1丁目
旧弘道館正庁36.375330, 140.477362
江戸末期
二十四畳(床、棚、附書院付)十五畳、十二畳、二十四畳(床付)、十畳、十二畳(押入付)、六畳、玄関、入側、廊下より成る、一重、南面、北面及び玄関入母屋造、西面寄棟造、桟瓦葺
至善堂36.375554, 140.477244
江戸末期
十二畳半(床、棚付)、十畳、十七畳半、十二畳半、十畳、畳廊下、入側、縁より成る、西面及び北面寄棟造、桟瓦葺
正門36.375162, 140.477649
江戸末期
四脚門、切妻造、本瓦葺

弘道館は水戸市の中心部、水戸城三の丸跡に位置します。水戸藩第9代藩主徳川斉昭が、藩政改革の眼目として創立した藩校で、総合大学として立案され、正庁をはじめ、文館・武館・医学館・寄宿寮等の外、調練場・矢場・砲術場等が設けられました。天保12年(1841)に仮開館、安政4年(1857)に本館開式を挙げ、明治5年(1872)の閉館まで教育活動が行われました。明治戊辰の兵火と太平洋戦争で建物の焼失が多く、現在は正門と土塀の中に正庁・至善堂などが残っています。


正庁

・上段写真が正面で、下段が左側面
・学校御殿とも呼ばれる弘道館の中心建築の一つで、試験などが行われた



至善堂

・渡り廊下で正庁と接続されている
・藩主臨場の際は休憩所、そのほかの場合は藩主子弟の勉学所でもあった



正門

・上段写真が外面で、下段が内面
・総欅造本瓦葺の四脚門で、藩主臨場や特別な行事の場合にのみ使用された

・渦巻き紋の木鼻や、曲がりの大きな海老虹梁など禅宗様の特徴が見られる

・前面の控柱には戊辰戦争の弾痕が残る

アクセス
JR常磐線水戸駅下車、北600mです。
見学ガイド
旧弘道館は有料で公開されています。建物内部も見学することができます。公開時間は9:00~17:00で、冬季は閉館が30分早まります。

感想メモ
水戸のランドマークになっている正門ですが、控柱には明治時代の弾痕が残り、時代の荒波を感じさせます。
(2021年2月訪問、12月再訪)

参考
茨城県教育委員会公式サイト、水戸市公式サイト

 

 

分棟型の民家

塙家住宅


はなわけじゅうたく
笠間市安居
塙家住宅主屋36.291215, 140.335030
江戸後期
桁行13.5m、梁間9.3m、寄棟造、茅葺
土間36.291283, 140.335113
江戸後期
桁行13.2m、梁間6.7m、寄棟造、妻入、茅葺

塙家は、武家出身で主君が転封になった時に当地に帰農したと伝えられる旧家です。
塙家住宅は、分棟型で、座敷・居間・寝室などから成る床を張った主屋と、炊事や農作業用の広い土間の一部に馬屋を設けた釜屋(土間)の二つの建物が棟を別にし、互いに軒を接して建てられています。
左側の寄棟が主屋で、右側のかぶと造妻入りが土間



主屋



土間

・主屋と土間の接合部には排水のため大きな雨どいが設けられている

・手前が土間で、奥の床張りが主屋
・室内は二棟で一体的な空間を構成している

アクセス
本数が非常に少ないですが、平日はJR常磐線岩間駅からバス便があります。このほか、石岡駅の電動アシストレンタサイクルも利用することができます。塙家住宅まで14kmと、少し距離があり、小美玉市に入ると小さな丘をいくつか越えるのでアップダウンが多くなります。電池の残量が少し心細くなるので省エネ運転をおすすめします。
見学ガイド
塙家住宅は、現住の民家の敷地内にあります。常識的な時間帯であれば、建物内部も見ることができます。

感想メモ
見ごたえのある分棟型の住宅でした。敷地入口には公開について何も表示されていないので、敷地内に入るのを躊躇しましたが、土間の扉が開放されており、入口に料金箱が置かれていたので、公開されていることを確信しました。自転車でのアクセスは大変でした。
(2021年11月訪問)

参考
現地解説板

 

 

東国遠征の拠点

鹿島神宮


かしまじんぐう
鹿嶋市宮中
鹿島神宮本殿35.968784, 140.631544
江戸前期
三間社流造、向拝一間、檜皮葺
石の間35.968833, 140.631517
江戸前期
桁行二間、梁間一間、一重、切妻造、前面幣殿に接続、檜皮葺
幣殿35.968853, 140.631511
江戸前期
桁行二間、梁間一間、一重、切妻造、前面拝殿に接続、檜皮葺
拝殿35.968943, 140.631465
江戸前期
桁行五間、梁間三間、一重、入母屋造、向拝一間、檜皮葺
鹿島神宮仮殿35.969289, 140.631450
江戸前期
桁行三間、梁間二間、一重、入母屋造、向拝一間、檜皮葺
鹿島神宮摂社奥宮本殿35.970125, 140.635283
桃山
三間社流造、向拝一間、檜皮葺
鹿島神宮楼門35.968872, 140.630880
江戸前期
三間一戸楼門、入母屋造、銅板葺

鹿島神宮は北浦の東方に鎮座します。古くは東国遠征の拠点として重要な祭祀が行われ、奈良、平安の頃には国の守護神として信仰されるようになり、奉幣使が頻繁に派遣されました。中世以降は、源頼朝、徳川家康など武将の尊崇を集め、武神として仰がれるようになりました。
・左端が拝殿、その右の突出部が幣殿、一段低い屋根が石の間、右端が本殿
・拝殿の後方に幣殿を凸字形に建て、その後方に石敷きの渡廊である石の間を隔てて本殿に接続する複合社殿
・元和5年(1619)、幕府の大棟梁鈴木長次の奉行になるもの



本殿

・極彩色の三間社流造

・写真右が向拝、左が身舎柱上の装飾
・組物を出組とし、中備えに蟇股を置き、軒は二軒

・右側面の妻飾り



拝殿

・本殿とは異なり白木のままの社殿で、桁行5間、梁間3間

・柱上は出組で、中備は蟇股



仮殿

・元和5年(1619)、現本殿の造替時に神霊を仮安置するために設けられた建物で、本殿と同じく幕府大棟梁鈴木長次の作事になるもの
・土台建で四方に縁をめぐらし、屋根は入母屋造
・仮の社殿であるため、装飾は扉・蟇股・破風にのみに漆彩色を施してほかは白木とし、繰形などの彫刻に細部を省略している

・出三斗は、中備は蟇股を飾り、軒は二軒繁垂木

・彩色は本社拝殿と類似。



奥宮本殿

・慶長10年(1605)、徳川家康によって造営された神宮の旧本殿
・元和5年(1619)、社殿造替に際して現在地に移され、奧宮本殿としたもの

・三間社流造で、庇の床を高く張り、前庇の前に1間の向拝を付しているが、これは後に修理の際現本殿の形式に倣って改造したものと考えられている
・縁を四方にめぐらし、扉口も正面中央間に設けるのみであることなど神社本殿の古い形式を伝える
・全体に木割りが大きく、白木造りで意匠も簡潔だが、蟇股や木鼻の彫刻などには桃山時代の特徴が窺える

・破風には手の込んだ彫刻が施されている



楼門

・上段写真が前面、下段写真が背面
・三間一戸で、寛永11年(1634)、水戸初代藩主徳川頼房の造営によるもの
・総朱漆塗りとし、わずかに欄間などに彩色を飾る控え目な意匠

・上層の組物は尾垂木をもつ和様三手先で、二軒繁垂木

・扁額は東郷平八郎の直筆

アクセス
JR鹿島線鹿島神宮駅から東に1kmです。
見学ガイド
各社殿は常時自由に見学することができます。本殿等は北北西に面しており、日中は逆光になります。2026年までの間、幣殿・拝殿、楼門の改修工事が順次実施されています。

感想メモ
桃山・江戸期の建築としては装飾に落ち着きがあり、風格が感じられます
・ながらく工事中ですが、完成が楽しみです。
(2003年7月訪問、2021年7月再訪)
前回工事中で見ることのできなかった奥宮の工事が完成したので、再訪しました。奥宮本殿は境内の奥に鎮座する落ち着いた意匠の社殿です。
(2003年7月訪問、2021年7月再訪)

参考
茨城県教育委員会公式サイト、鹿島神宮公式サイト

 

 

鹿島灘の網元の住宅

山本家住宅


やまもとけじゅうたく
神栖市奥野谷
山本家住宅35.883512, 140.682411
江戸中期
桁行19.7m、梁間10.6m、南面突出部 桁行3.8m、梁間6.9m、寄棟造、茅葺

山本家住宅は鹿島港近くの集落に位置します。山本家は、鹿島灘の網元をしていた漁家で、名主を勤めたこともある旧家です。住宅の建設年代は明らかではありませんが、手法から18世紀前半の建築であると考えられています。
・寄棟造、茅葺で、間口19.6メートル、奥行き10.6メートル
・南正面東寄りに突出部を付けた曲屋
・突出部は土間であるが、東北・北関東の曲屋に見られるような馬屋は設けられていない

・南正面(上段写真)と西側面(下段写真)には、せがいを設け、軒を深くしている

・突出部南面(写真左側)にはせがいを設け、東側面(写真右)には、せがいを設けず、葺き下ろしている

・北側背面東端部には開口部を設けている

・土間には湾曲した太い梁が用いられている

・座敷や居間の南側(写真左)に入側を設ける格の高い造りとしている

アクセス
鹿島線鹿島神宮駅から銚子方面行のバスで奥ノ谷下車、北400mです。鹿島神宮駅周辺のレンタサイクルも利用することができます。駅からは約12㎞で、鹿島神宮周辺の台地の上り下り以外は平坦です。
見学ガイド
山本家住宅は通常非公開ですが、二か月に一回程度、特別公開しています。生垣に囲われているので、公開日以外は屋根や背面しか見ることができません。

感想メモ
特別公開日に訪問しました。鹿島神宮からレンタサイクルで向かいました。経路の後半は巨大な臨海工業地帯の中の産業道路をひたすら進みます。美しくはないですが非日常の面白い体験です。山本家住宅は臨海工業地帯のすぐ近くですが、工業地帯を一歩出ると商店や普通の民家もあって、日常の世界に戻ってきたようでほっとします。
山本家住宅は、一般庶民が用いることを禁じられていたせがいを隠すことなく堂々と使っていて、網元と言っても何か特別な力をった家であるような印象を持ちました。屋内には入側も設えてあって、風格があふれています。
(2024年3月訪問)

参考
茨城県公式サイト、神栖市観光協会公式サイト、茨城県郷土文化顕彰会公式サイト

 

 

奈良時代創建の古刹

西蓮寺


さいれんじ
行方市西蓮寺
西蓮寺仁王門36.071294, 140.437628
室町後期
三間一戸楼門(二階を欠く)、寄棟造、とち葺形銅板葺
西蓮寺相輪橖36.071675, 140.438235
鎌倉後期
青銅製相輪トウ

天台宗の西蓮寺は、延暦元年(782年)に創建された伝わる天台宗の古刹です。
仁王門は、天文十二年(1543)建立されたもので、もとは三間一戸の楼門でしたが、寛政年間 (1789~1801)に楼門の二階部分が取毀されて一重の山門となりました。その後、安政七年(1860)に現在地に移築され、仁王門に改められました。
相輪橖(そうりんとう)は、元寇(弘安の役) の戦勝を記念して、 弘安十年(1287)に建立されたものとして伝えられています。相輪橖は天台宗の寺院に特徴的に見られるものです。


仁王門

・上段写真が表側で、下段が内側

・蟇股(上段写真)と蓑束(下段)には、それぞれ特異な様式が見られる



相輪橖

・高さは九 ・一六メートルで、基壇、橖身、頭部からなり、全体として錫杖形をしている
・基壇は石造三段積みで、橖身は木製の円柱に10個の銅板の筒をかぶせたもの
・頭部は五輪塔形で、宝珠に火焔ををつけ、風輪以下を取り巻く大輪と、それにに懸けられた12個の小輪から成る

アクセス
西連寺は霞ヶ浦東岸にあり、公共交通の便はよくありません。JR常磐線の土浦駅または石岡駅からバスで玉造庁舎下車、南に5kmあまりです。玉造庁舎から西連寺入口までは本数が少ないですがコミュニティバスもあります。JR土浦駅からは25kmと少し距離がありますがレンタサイクルを利用することもできます。霞ヶ浦の湖岸には快適なサイクリング道が整備されています。国道は大型車の通行が多く、起伏もあるのでサイクリングには不向きです。
見学ガイド
西蓮寺の仁王門と相輪橖は常時自由に見学することができます。

感想メモ
相輪橖は想像していたよりずっと大きく、見ごたえがありました。
(2021年4月訪問)

参考
現地解説板

奈良県高田・橿原地域にある国宝や国の重要文化財に指定された建造物のうち、私がこれまで訪問したものを紹介しています。
個人の備忘録みたいなものですが、実際に訪ねてみたら目当ての文化財が塀や樹木の陰で見えないといったことも時々あるので、ここでは、このあたりも詳しく書いて、閲覧してくれた方の参考になるように考えました。また、文化財の位置は国指定文化財等データベースで確認できますが、間違った情報も結構多いので、ここでは現地で実際に確認した座標を記載しています。
記載内容は訪問日時点のものです。情報が古くなってしまっている可能性もあり、修復工事が始まって見学できないこともあるので、注意してください。
大和高田市
不動院本堂
十二社神社本殿
橿原市
橿原神宮本殿
久米寺多宝塔
旧織田屋形玄関、大書院
旧米谷家住宅主屋、土蔵及び蔵前座敷
音村家住宅
高木家住宅
河合家住宅主屋、納屋
称念寺本堂
中橋家住宅
豊田家住宅主屋、納屋
今西家住宅
上田家住宅
正蓮寺大日堂
森村家住宅主屋、別座敷、内蔵、表門
人麿神社本殿
瑞花院本堂
磯城郡川西町
富貴寺本堂
北葛城郡広陵町
百濟寺三重塔

 

 

村堂として守られてきた室町建築

不動院本堂


ふどういんほんどう
大和高田市本郷町
不動院本堂34.514451, 135.744379
室町後期
桁行五間、梁間四間、一重、寄棟造、向拝一間、本瓦葺

不動院は大和高田の市街地中心部に位置します。聖徳太子の建立ともいわれる寺院で、かつては證菩提寺と称していました。江戸時代中頃には地元の村が支配する村堂となり、明治六年に廃寺、大正十一年に吉野郡野迫川村の寺院の寺号を譲り受け不動院となりました。
本堂は、文明15年(1483)、高田城主当麻為長が建立したもので、大日堂とも呼ばれています。
・五間四面の寄棟造、本瓦葺

・二軒の繁垂木で、組物は舟肘木、間斗束は実肘木付き
・正面には藁座付きの桟唐戸を吊る

アクセス
JR和歌山線高田駅南300m、近鉄大阪線大和高田駅南750mです。
見学ガイド
外観は常時見学することができます。

感想メモ
古風で立派な五間堂ですが、米蔵として利用されていたこともあるとのこと。今日まで無事残されてきて何よりです。
(2021年12月訪問)

参考
現地解説板、大和高田市公式サイト

 

 

農家風の趣をもつ町家

旧米谷家住宅


こめたにけじゅうたく
橿原市今井町一丁目
旧米谷家住宅主屋34.507184, 135.787397
江戸中期
桁行11.9m、梁間10.9m、切妻造、南面庇付、東面下屋附属、本瓦葺
土蔵及び蔵前座敷34.507307, 135.787352
江戸末期
土蔵 土蔵造、桁行5.7m、梁間3.9m、二階建、切妻造、本瓦葺
蔵前座敷 桁行3.0m、梁間4.2m、東面切妻造、西面土蔵に接続、南面及び東面庇付、桟瓦葺

旧米谷家住宅は、今井町の中央部に位置する町家です。米谷家は屋号を「米忠」と称し、江戸時代には金物商を営んでいたと伝えられていますが、その詳しい由緒については明らかではありません。
主屋は、建築構造の特徴から十八世紀中頃の建築と考えられています。また、土蔵は棟木銘により嘉永三年(1850)の建設であることが判明しており、蔵前座敷も同時期に建てられたものとされています。
この住宅は農家風の趣を色濃く残しており、定型化される以前の今井町の町家の多様な姿を今に伝える貴重な遺構です。


主屋

・主屋は中町筋に面して南面する
・切妻造、平入、本瓦葺、中二階建の外観は立ちが低い
・二階壁面を漆喰塗の大壁とし、左右に小さなむしこ窓を開くだけで、閉鎖的であるのは年代の古さを示す

・裏庭側には縁を設ける

・大戸を入った右手に建物面積のおよそ半分を占める広い通り土間を取る
・土間下手の前半(写真右)は上部をつし二階としたシモミセとする
・後半部(写真左)は土間中央梁行に煙返しを設け、下手妻側は庇を張り出して土間を広げ、ここを釜屋とする
・煙返しは農家に見られるもので、町家には一般的には見られない

・土間上部は竹實子の化粧野地裏天井、梁組は比較的簡素で木細い

・居室部の間取りは五間取りで、背面の部屋(下段写真右)が左右通しの一部屋となるのは今井町では他に例がない
・奥列(下段写真左奥)の幅が一間で狭いのは古式
・ミセ、ミセオク(上段写真左)は根太天井、その他の部屋は梁を見せ、その上に竹簀子天井を張る



土蔵及び蔵前座敷

・裏庭に建つ土蔵には、蔵前座敷が付属する

・蔵前座敷は床も有する数奇屋風

アクセス
近鉄橿原線八木西口駅下車、南西600mです。
見学ガイド
米谷家の外観は常時自由に見学することができます。内部も無料で公開されています。

感想メモ
内部は今井町の他の民家とはかなり違っていて興味深かったです。以前訪問した時には、室内の写真はSNS等への投稿禁止ということでしたが、今回はそのような制限がなく有難かったです。
(2026年5月訪問)

参考
解説版新指定重要文化財12、現地解説板

 

 

古風な外観が残る町家

音村家住宅


おとむらけじゅうたく
橿原市今井町一丁目
音村家住宅34.507194, 135.787135
江戸中期
居室部 桁行11.7m、梁間10.7m、一部二階、切妻造、南面庇付、本瓦葺、北面及び西面庇付、桟瓦葺
座敷部 桁行12.5m、梁間6.8m、入母屋造、東面庇付、本瓦葺、南面及び北面庇付、桟瓦葺、風呂場及び便所附属

音村家住宅は今井町の旧東町東北端近くに位置します。音村家は屋号を「細九」といい、江戸時代は金物商を営んでいました。住宅の建築年代は十七世紀末ごろであると推定されています。
・居室部(写真中央の建物の右奥)は桁行・梁間とも五間半、平入切妻で、風呂場及び便所(同左手前)を附属する
・座敷部(写真左奥に見える瓦屋根)は角座敷で桁行六間半弱、梁間三間の入母屋造

・正面は低いつし二階で、飾格子のむしこ窓を明け、外部を塗籠める
・一階は大戸口から東側を土庇とする

・土庇部分の軒裏は漆喰で塗籠めていない

・正面上部の屋根の煙出しは古い手法で、棟に直角に設けられている

アクセス
近鉄橿原線八木西口駅下車、南西600mです。
見学ガイド
音村家の外観は常時自由に見学することができます。5月の街並み散歩の際に内部が公開されることもあります。

感想メモ
古風な造りですが、内部は喰違いの間取りになっているなど新しい様式が用いられているとのことです。内部公開があれば再訪したいと思います。
(2026年5月訪問)

参考
解説版新指定重要文化財12、現地解説板

 

 

幕末期の二階建町家

高木家住宅


たかぎけじゅうたく
橿原市今井町一丁目
高木家住宅34.506564, 135.788907
江戸末期
桁行11.4m、梁間12.8m、二階建、切妻造段違、南面及び北面庇付、北面隅便所等附属、本瓦及び桟瓦葺

高木家住宅は今井町の東端部、飛鳥川の近くに位置します。高木家は、屋号を「大東の四条屋」といい、酒造業、醤油醸造業を営んでいました。住宅は発達した二階建で、十九世紀初期頃の建設です。
・桁行正面五間、背面六間、梁間六間半の切妻造で、平入二階建
・今井町の古い町家の二階は背の低いつし二階だが、高木家の二階は背が高く、内部に座敷を配置している
・二階の窓は大きく開いて開放的だが、出格を嵌め閉鎖的な要素も残している
・外部は塗籠とする
・主屋は西南隅を欠き、塀にあけた一間の門(写真左)から小さな庭を経て座敷へ通れるようにしている

・土間の東南隅の「しもみせ」はなく、外部のみ、半間張り出して、構えを残している(写真中央右)

・格子は木柄が細く、吹寄せにした部分もあり、近世的

・背面は裏庭に面して縁を設ける
・二階の窓には出格子を用いず開放的

・平面は東側に裏まで通る土間(写真)と、西側に三室を二列に配した六間取りの居室(写真右方向)からなる
・架構は軽快なものとしている
・屋根には煙出しを設けず。土間東側に煙出しの窓(写真左)がつくなど、幕末の家らしい構造

アクセス
近鉄橿原線八木西口駅下車、南西500mです。
見学ガイド
高木家の外観は常時自由に見学することができます。内部も有料で公開されています。

感想メモ
幕末に建てられた町家ということで、今井町の他の町家とは異なる点が多く、興味深く見学することができました。
(2026年5月訪問)

参考
解説版新指定重要文化財12、現地解説板

 

 

今井町の造り酒屋

河合家住宅


かわいけじゅうたく
橿原市今井町一丁目
河合家住宅主屋34.506575, 135.788586
江戸後期
桁行13.1m、梁間13.5m、二階建、東面入母屋造、西側切妻造、東面及び南面庇付、本瓦葺、西面及び北面下屋付、桟瓦葺
納屋34.506696, 135.788637
江戸後期
桁行8.7m、梁間2.1m、二階建、切妻造、本瓦葺

河合家住宅は、今井町の東端近くに位置します。河合家は寛永年間に近隣の上品寺村から今井町へ移り住み、「上品寺屋」の屋号で代々酒造業を営んできました。現在も主屋の背後に大規模な醸造場を構え、造り酒屋として営業を続けています。
主屋は二階が発達した町家で、構造手法から十八世紀後半の建築と推定されています。


主屋

・桁行五間半余、梁間六間
・二階は白漆喰塗籠で飾格子のむしこ窓のほか三個の丸窓を造る
・立ちの高い二階建だが、高木家住宅の本二階と比較すると閉鎖的で、つし二階の面影を残す

・二階軒を出桁造にして持送りをつけるなど江戸後期の商家らしい特色を示す

・西面は切妻造

・道路に面した東面は入母屋造
・正面と東側面に庇を設け、東側の庇は大戸口前まで矩折りの土庇となる

・正面はミセ(写真中央)、シモミセ(写真右端)の前に太い格子を入れ、ミセオク(写真左)の前は細格子の窓とする

・一階平面は東側に通り土間をとった六間取りで、ナカノマ、ダイドコロは半間土間に張り出す(写真左)



納屋

・写真中央が納屋で、主屋(写真左手前)の背後に位置する
・南北に長い二階建の切妻造で本瓦葺

アクセス
近鉄橿原線八木西口駅下車、南西500mです。
見学ガイド
河合家の外観は常時自由に見学することができます。造り酒屋を営業されており、土間部は見学させていただけます。

感想メモ
つし二階から本二階に発展する過渡期の建築のようで、興味深く見学させてもらいました。ここでお酒を買って帰るのは今井町を訪問するときの楽しみの一つです。
(2026年5月訪問)

参考
解説版新指定重要文化財12

 

 

初期的な様式の真宗本堂

称念寺本堂


しょうねんじほんどう
橿原市今井町三丁目
称念寺本堂34.506206, 135.785345
江戸前期
桁行19.9m、梁間21.4m、一重、入母屋造、正面向拝一間、本瓦葺

称念寺は今井町の中心部に位置します。今井町は、中世末期の大和において浄土真宗の布教が本格化するなかで寺内町として成立し、奈良盆地における真宗の拠点として発展しました。称念寺は大和五か所御坊の一つとして、その中心となった寺院で、天文年間(1532~1555)に創建され、特に安土桃山時代から江戸時代初期にかけては、寺内町の自治や町政を担う中枢として重要な役割を果たしました。
本堂には、真宗本堂の初期的な特徴を示す建築手法が随所にみられることから、江戸時代初頭の建立と考えられています。
・桁行約一九・九メートル、梁間約二一・四メートルの大規模な建築で、入母屋造、本瓦葺
・正面に三間分を一柱間とした向拝を設ける
・梁間八間のうち前方六間を広い外陣とする

・妻飾は三斗組、蟇股、大瓶束を用い三重に虹梁を架ける

・背面(写真左)は漆喰の大壁で、内陣背後の後堂の一部を突出させる(写真左下)
・南側面には対面所(写真中央右寄、市指定重文)が接続する

・疎垂木で、広縁正面を木舞裏の化粧軒とする

・身舎の正面、両側面には広縁を廻らし、さらに正面および両側面の外陣部分に擬宝珠高欄付きの落縁を付す
・正面入側筋中央三間は内法長押を一段高く通して双折桟唐戸、その両脇二間を蔀戸、両端間を舞良戸三枚引違とする

・両側面の広縁は側廻りを仕切って部屋内に取り込む(写真中央引違戸の奥)

・北側面広縁奥は香房の間として杉戸絵の施された板戸で仕切る
・写真右端が落縁

・側面及び背面は垂木を塗籠とする
・香房の間の北面(写真中央)は大壁で塗籠める

アクセス
近鉄橿原線八木西口駅下車、南西800mです。
見学ガイド
称念寺本堂は日中自由に参拝することができます。5月の街並み散歩の際に堂内の特別拝観が行われることもあります。

感想メモ
特別拝観開催日に訪問しました。堂内の写真撮影禁止で紹介できませんが、今井の栄華を物語る大変豪華な造りのお堂です。広々とした外陣が特徴的です。
(2026年5月訪問)

参考
月刊文化財2002年6月号

 

 

つし二階を増築した町家

中橋家住宅


なかはしけじゅうたく
橿原市今井町三丁目
中橋家住宅34.506404, 135.785838
江戸後期
桁行10.5m、梁間10.7m、一部二階、切妻造、南面庇付、本瓦葺

中橋家住宅は、今井町の中心部、称念寺の東北筋向かいに位置します。中橋家は屋号を「米彦」といい、江戸時代は米屋を営んでいました。住宅は、構造手法から十八世紀中ごろの建築であると考えられています。もとは平屋建で前面の庇に接して大屋根がありましたが、江戸時代末期につし二階を設けて立派な構えに改造しています。
・桁行・梁間とも五間半で切妻造、平入の本瓦葺
・外壁は塗籠

・側面は前後非対称になっている
・前面のつし二階は江戸末期に柱を継ぎ足して新設したもの
・西妻には丸窓が開けられている

・西寄りに大戸口を開き、狭い通り土間をとり、東を六間取りとしている
・西南隅にある「しもみせ」の前面は上げ下げ式の蔀戸としている(写真左端)

アクセス
近鉄橿原線八木西口駅下車、南西800mです。
見学ガイド
中橋家の外観は常時自由に見学することができます。5月の街並み散歩の際に内部が公開されることもあります。

感想メモ
中橋家住宅は今井町の中心部、歴史的な町並みが良好に保存された地区に位置しています。西側から見ると、つし二階が増築された経緯をうかがうことができ、興味深い外観となっています。
(2026年5月訪問)

参考
解説版新指定重要文化財12、現地解説板

 

 

材木商の豪壮な住宅

豊田家住宅


とよだけじゅうたく
橿原市今井町三丁目
豊田家住宅主屋34.506426, 135.784924
江戸中期
桁行12.0m、梁間11.7m、一部二階、入母屋造、南面及び北面庇付、本瓦葺、西面下屋附属、桟瓦葺
納屋34.506530, 135.784976
江戸中期
桁行7.7m、梁間2.6m、二階建、北面切妻造、南面主屋に接続

豊田家住宅は、今井町の中心部、称念寺の北西方の角地に位置しています。この住宅は、幕末以前には材木商を営む牧村家の所有で、牧村家は大名貸もしたと伝えられる有力な商家でした。主屋は寛文二年(1662)に建築されたものであることが明らかにされています。


主屋

・桁行六間、梁間五間の前後に半間の庇付、一部二階建の入母屋造本瓦葺
・二階正面の両脇に「木屋」の定紋をつけ、その間に飾格子を設ける
・内部は大戸口を入り、東側に広い土間を取る整形六間取り

・ミセ(写真中央)、シモミセ(写真右端)の前面を太格子とし、框には武家屋敷に見られる馬繫金具をつける
・ミセオク(写真左)の前面は細い格子窓にしている

・軒が高く、二階軒は出桁造とする
・煙出しは棟に直角方向の古い様式



納屋

・納屋は主屋背面東側に接続し、中二階建

アクセス
近鉄橿原線八木西口駅下車、南西800mです。
見学ガイド
豊田家の外観は常時自由に見学することができます。内部は非公開です。

感想メモ
規模が大きく存在感の強い町家です。狭い路地から建物全体をとらえるのに苦労しました。
(2026年5月訪問)

参考
解説版新指定重要文化財12

 

 

惣年寄筆頭の城郭風町家

今西家住宅


いまにしけじゅうたく
橿原市今井町三丁目
今西家住宅34.506750, 135.783551
江戸前期
桁行15.9m、梁間13.8m、一部二階、入母屋造、北面及び南面庇付、本瓦葺

今西家住宅は今井町西端の環濠沿いに位置します。今西家はもと大和武士・十市氏の家臣で、今井町へは永禄九年に移住し、町人自治の組織を築いた今井の惣年寄四家の筆頭を務めた家柄です。慶安三年(1650)の棟札をもち、今井町では最も古い住宅です。
・桁行八間、梁間六間半、前後に半間の庇付
・北側の道路に面して大戸口を開く
・正面壁面の右方に今西家の定紋、左に菱型の旗印を刻む
・二階前面に飾格子を設ける

・写真上三枚が西側面で、下段写真が東側面
・大棟の両妻に段違いに小棟をつけ、入母屋造の破風を前後喰違いに納める複雑な形式で、八棟造と呼ばれる
・城郭建築に近い外観をもつ
・東南角には角座敷(下段写真左端)を突出させる

・外部は軒裏まで塗籠壁とする
・東側面には出格子を設ける

・正面中央の木太い格子には武家屋敷に見られる馬繋金具を打つ

・平面は建物の半分を占める広い土間と、二列各三室の六室からなる
・土間側の列の下手にシモミセ(下段写真左)を取り、ナカノマ(上段写真左、下段写真右)を広く取る
・土間へ張り出した広舗はナカノマ前を一段高くする

・ナカノマの奥には閉鎖的なナンドを配置し、前面を帳台構で飾る

・ミセの床は他より一段低く納める

・土間空間を桁行に大梁三本を架け渡し、梁を井桁に組んで小屋束を立て、豪壮な小屋裏を見せる
・居室部は隨所に丈の高い差鴨居で軸部を組み固める
・今井町には実質的な検断権が認められ、今西家は奉行所としての役割を果たしていたことから、土間は白州として使われ、つし二階部分(上段写真右、中段写真左)はいぶし牢であったと伝わる

アクセス
近鉄橿原線八木西口駅下車、南西1kmです。
見学ガイド
今西家の外観は常時自由に見学することができます。内部の見学は予約制です。5月の街並み散歩の際に一般公開されることもあります。

感想メモ
今西家は立派な町家が連なる今井町の中でも、ひときわ豪勢な造りで、まるで城郭のようです。5月の特別公開の機会に訪問したので、内部の豪壮な造りも見ることができました。
(2026年5月訪問)

参考
解説版新指定重要文化財12、現地解説板

 

 

今井町惣年寄の住宅

上田家住宅


うえだけじゅうたく
橿原市今井町四丁目
上田家住宅34.507447, 135.786481
江戸中期
桁行12.8m、梁間11.8m、一部二階、入母屋造、西面庇、本瓦葺、
東面及び南面庇付、本瓦葺

上田家住宅は、今井町の中心部、旧北町の角地に位置する町家です。今井町の多くの町家が東西方向の本通りに面して建つのに対し、この住宅は南北方向の小路に西面している点に特徴があります。
上田家は葛下郡片岡城主片岡新助の子孫と伝わり、今西家・尾崎家とともに今井町の惣年寄を務め、自治都市の運営において重要な役割を担っていました。住宅の建築年代については、小屋束に延享元年(1744年)の祈祷札が残されており、建築構造の特徴からみても同時期の建築と考えられています。
・規模は桁行六間半、梁間六間、平入、本瓦葺
・入母屋造であることや南北の小路から半間程後退して建つのは今井町では珍しい
・北側の町筋に大壁造の妻(写真左)を見せる

・ザシキ南に庭(写真右)を設け、開放的な構えとするのは町家に珍しく、農家風
・これは、在郷時の住宅形式をそのまま持ち込んだ名残であるとも考えられている
・庭は裁きを行うための白州であったとも考えられている

・北側には煙出しを設け、この部分が土間であることがわかる
・屋号を「壷屋」と称し、江戸時代初期は酒造業も営んでいたので、今も鬼瓦に壹の模様をあしらっている

・西側に庇を設け、二階は背の低いつし二階

・軒裏まで白漆喰で塗り込めている

アクセス
近鉄橿原線八木西口駅下車、南西600mです。
見学ガイド
上田家住宅の外観は常時自由に見学することができます。

感想メモ
今西家と同じく惣年寄の立派な住宅ですが、今西家が城郭のような厳めしい造りであるのに対し、上田家は軽快で開放的な印象を受けます。
(2026年5月訪問)

参考
解説版新指定重要文化財12、現地解説板

 

 

神仏混淆の歴史を持つ簡素な造りの仏堂

富貴寺本堂


ふきじほんどう
磯城郡川西町保田
富貴寺本堂34.582324, 135.751445
室町前期
桁行五間、梁間四間、一重、寄棟造、向拝一間、本瓦葺

富貴寺は奈良盆地中央部、曽我川右岸に位置する真言宗豊山派の寺院です。寺伝によれば、平安時代前期に法隆寺夢殿を再興した三論宗の僧である道詮が創建したとされ、境内を同じくする六県神社の神宮寺としての歴史を持ちます。本堂は墨書から至徳5年(1388年)に建立されたものと考えられています。
・桁行五間、梁間四間、寄棟造、本瓦葺
・正面に一間向拝を付けて、四方に切目縁を回す
・正面中央三間を扉、両脇間を連子窓とし、両側面の前端間と背面中央間が扉、西側面第三間片引板戸のほか土壁となっている

・柱は総円柱で舟肘木をもって桁を受ける
・軒は一軒繁垂木

アクセス
近鉄田原本線池部駅下車、東に徒歩25分です。
見学ガイド
富貴寺本堂はいつでも自由に見学することができます。

感想メモ
古風ですっきりした造りの仏堂です
(2021年1月訪問)

参考
奈良県歴史文化資産データベース、解説版新指定重要文化財11

全国の国宝や国の重要文化財に指定された建造物のうち、通常公開されていない文化財の特別公開の情報をまとめています。
ネット上などで見つけたものはできるだけ紹介するようにしています。社寺の年中行事に関係したものは趣が大変深く、また、公的機関が主催するものは専門家の解説があるなど、中身が濃いように思います。
(2026年6月15日情報更新)


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開催中・予定中の特別公開

令和8年6月18日、26日、7月2日<東京都品川区>旧島津本邸(予約抽選制)
令和8年6月18日<京都府京都市>妙心寺三門内部(山門懺法)
令和8年6月20日<岐阜県各務原市>旧川上家別邸(予約制)
令和8年6月20日から22日、27日から29日<鹿児島県霧島市>霧島神宮特別参拝(予約制)
令和8年6月21日<徳島県鳴門市>福永家住宅
令和8年7月5日、令和9年1月23日、3月6日<兵庫県西宮市>神戸女学院(予約制) 新着
令和8年7月7日<奈良県奈良市>興福寺三重塔内陣
令和8年7月20日、11月23日<北海道函館市>遺愛学院本館
令和8年8月7日から11日<京都府京都市>北野天満宮本殿(石の間通り抜け神事) 新着
令和8年8月8日、11月3日<東京都東村山市>正福寺地蔵堂内部
令和8年8月15日、16日<愛知県豊川市>三明寺本堂内宮殿開帳 新着
令和8年10月24日、25日、11月28日、29日<京都府八幡市>正法寺
令和8年10月30日から11月5日<奈良県奈良市>奈良女子大学記念館
令和8年10月31日から11月3日<鳥取県大山町>門脇家住宅
令和8年11月1日から3日<神奈川県鎌倉市>円覚寺舎利殿
令和8年11月7日から12月6日<滋賀県大津市>西教寺客殿内部
令和8年11月23日<滋賀県草津市>芦浦観音寺


都道府県別の公開状況


北海道

  • <札幌市>
  • ●北海道大学植物園: 4月末から11月初旬
  • ●八窓庵: 4月末から11月上旬
  • <小樽市>
  • ●手宮鉄道施設: 4月下旬から11月初旬
  • <函館市>
  • ●遺愛学院: 春季、夏季、秋季に各1日

青森県

  • <東通村>
  • ●尻屋崎灯台内部: 4月上旬から11月上旬

秋田県


山形県

  • <山形市>
  • ●旧済生館本館3・4階: 不定期(予約制、前回公開令和7年秋)
  • <中山町>
  • ●旧柏倉家住宅: 3月から11月の土日祝日

福島県


茨城県


栃木県

  • <日光市>
  • ●日光田母沢御用邸二階皇后御学問所: 春の枝垂桜開花期

群馬県

  • <桐生市>
  • ●彦部家住宅: 毎週土日曜日、祝日
  • <安中市>
  • ●旧碓氷峠鉄道施設丸山変電所内部: 秋の近代化遺産一斉公開期間中

埼玉県

  • <川越市>
  • ●仙波東照宮: 不定期(前回公開は令和4年秋の市制100年)
  • <八潮市>
  • ●和井田家住宅: 毎月第3土曜日(8月・12月・1月を除く)
  • <所沢市>
  • ●黄林閣: 毎週木曜日
  • <毛呂山町>
  • ●出雲伊波比神社本殿: 秋の文化財保護強調週間中の一日

千葉県


東京都

  • <千代田区>
  • ●旧近衛師団司令部庁舎内部: 春の東京建築祭期間中
  • ●水準原点: 5月下旬に一日間のみ(雨天中止)
  • <港区>
  • ●慶応大学三田演説館: 秋の建築プロムナード、春の東京建築祭期間中
  • ●明治学院大学インブリー館内部: 秋の東京文化財ウイーク
  • ●旧朝香宮邸: 年一回開催される建物公開展
  • ●増上寺三解脱門内部: 不定期(前回公開は令和4年の建立400年記念)
  • <中央区>
  • ●三井本館内部: 春の東京建築祭期間中
  • <大田区>
  • ●池上本門寺五重塔開帳: 4月上旬の花祭り期間中
  • <北区>
  • ●旧醸造試験所第一工場: 秋の東京文化財ウイーク
  • <文京区>
  • ●根津神社社殿内部: 秋の東京文化財ウイーク
  • ●旧磯野家住宅(銅御殿)前庭: 秋の東京文化財ウイーク
  • <渋谷区>
  • ●旧久邇宮邸 (聖心女子大学パレス): 3月に数回(予約制)
  • ●明治神宮宝物殿: 10月下旬から11月上旬
  • <台東区>
  • ●上野東照宮社殿内部: 10月から11月の間の数日
  • <目黒区>
  • ●前田本邸非公開部分: 秋の東京文化財ウイーク
  • <品川区>
  • ●旧島津本邸: 春5~6月、秋10~12月(春・秋ともに月2、3日程度、予約抽選制)
  • <東村山市>
  • ●正福寺地蔵堂内部: 6月第二日曜日、8月8日、11月3日

神奈川県

  • <横浜市>
  • ●聴秋閣奥の遊歩道開放: 大型連休前後及び紅葉時期
  • ●臨春閣内部: 不定期(令和8年4月公開)
  • ●関家住宅: 年一回11月ごろ(抽選制)
  • ●神奈川県庁舎内部: 春季及び秋季に各二日程度
  • <鎌倉市>
  • ●建長寺僧院一部立入解禁: 元旦(除夜の鐘)
  • ●極楽寺忍性廟: 4月7日、8日の仏生会
  • ●覚園寺開山塔: 4月下旬から5月上旬
  • ●円覚寺舎利殿: 1月1日から3日、5月3日から5日、文化の日前後
  • ●浄光明寺五輪塔: 4月の鎌倉まつり期間中

新潟県

  • <十日町市>
  • ●星名家住宅: 春季及び秋季(予約制)
  • <関川村>
  • ●佐藤家住宅: 不定期(前回公開は令和7年秋)

富山県

  • <南砺市>
  • ●白山宮覆屋開扉: 9月25日、26日のこきりこ祭期間中

石川県


福井県


山梨県

  • <北杜市>
  • ●八代家住宅: 11月3日
  • <甲府市>
  • ●高室家住宅: 毎年9月頃、一日間のみ(予約制)

長野県

  • <山ノ内町>
  • ●佐野神社本殿: 9月の秋季祭礼時

岐阜県


静岡県


愛知県


三重県

  • <桑名市>
  • ●諸戸家住宅庭園: 春と秋の年二回

滋賀県

  • <大津市>
  • ●住友活機園: 毎年春季に二日間程度
  • ●三井寺光浄院、勧学院: 四人以上事前予約制、その他不定期公開
  • ●蘆花浅水荘: 冬季を除き毎月第二土曜日
  • ●西教寺客殿内部: 不定期公開(2026年4月公開)
  • <草津市>
  • ●芦浦観音寺: 5月4日、5日、11月23日
  • <湖南市>
  • ●常楽寺: 11月中旬~12月初旬の紅葉まつり期間中
  • <栗東市>
  • ●旧和中散本舗大角家住宅: 春季及び秋季

京都府

  • <京都市右京区>
  • ●妙心寺三門内部: 6月18日の山門懺法
  • ●仁和寺観音堂内部: 毎月18日(観音会)、その他不定期(令和8年3月公開)
  • ●神護寺大師堂内部: 11月1日から7日
  • ●大覚寺正寝殿内部: 不定期(令和8年2月公開)
  • <京都市左京区>
  • ●下鴨神社本殿ほか: 春、夏、秋の年三回
  • ●銀閣寺東求堂内部: 春と秋の年二回
  • ●旧武徳殿内部: 不定期(令和7年11月公開)
  • ●聖護院門跡書院: 秋から初冬にかけての週末
  • ●吉田神社太元宮中門内: 1月1日から3日、2月2日、3日、及び毎月1日
  • <京都市北区>
  • ●上賀茂神社摂社新宮神社: 初詣期間中、毎月第二、第四日曜日
  • ●大徳寺法堂内部: 冬、春、秋の特別公開事業
  • ●大徳寺経蔵: 不定期(令和8年3月公開)
  • ●大徳寺興臨院: 冬、春、秋の特別公開事業
  • <京都市東山区>
  • ●妙法院書院: 五月会当日
  • ●東福寺龍吟庵: 三月の涅槃会、春と秋の公開事業
  • ●東福寺三門内部: 三月の涅槃会、春と秋の公開事業
  • ●知恩院 大方丈・小方丈内部: 春と秋の公開事業
  • ●知恩院三門楼上: 秋の公開事業
  • ●豊国神社唐門内: 1月1日から3日
  • <京都市上京区>
  • ●冷泉家: 秋の公開事業
  • ●相国寺法堂内部: 春と秋の公開事業
  • ●北野天満宮本殿: 8月の旧暦七夕前後の石の間通り抜け神事
  • <京都市下京区>
  • ●西本願寺書院: 毎月16日のShinran's Day、その他不定期
  • ●西本願寺飛雲閣: 毎月16日のShinran's Day、その他不定期
  • ●東本願寺御影堂門内部: 不定期(前回公開は令和7年秋)
  • ●東本願寺白書院・宮御殿・大寝殿: 不定期(前回公開は令和7年秋)
  • ●龍谷大学大宮学舎: 不定期(前回公開は令和7年秋)
  • <京都市南区>
  • ●東寺五重小塔: 春と秋の宝物館開館期間中
  • ●東寺灌頂院開門: 1月14日(後七日御修法結願日)
  • <京都市中京区>
  • ●壬生狂言舞台: 2月2日から3日、4月29日から5月5日、10月の連休を含む3日間
  • <京都市伏見区>
  • ●醍醐寺三宝院: 正月三が日、その他冬の京の旅など
  • ●伏見稲荷大社お茶屋: 不定期(令和8年5月公開)
  • <八幡市>
  • ●石清水八幡宮本殿: 春季及び土日祝の午後二時
  • ●正法寺: 春と秋の年二回
  • ●伊佐家住宅: 秋の文化財一斉公開期間(保存修理工事のため休止中)
  • <宇治市>
  • ●松殿山荘: 春と秋の年二回(予約制)
  • ●宇治神社本殿: 12年ごとの三卯の日、次回は令和17年
  • ●萬福寺松隠堂内部: 不定期(令和8年5月公開)
  • <木津川市>
  • ●浄瑠璃寺三重塔開扉: 毎月8日
  • <京田辺市>
  • ●澤井家住宅: 月一回日曜日(予約制)
  • <舞鶴市>
  • ●行永家住宅: 春と秋に各一日
  • <京丹後市>
  • ●経ヶ岬灯台内部: 11月1日の灯台記念日前後
  • <大山崎町>
  • ●聴竹居: 春季及び秋季(建物内は予約制)

大阪府

  • <大阪市>
  • ●奥田家住宅: 毎月第4日曜日(12月を除く)(予約制)
  • ●愛珠幼稚園: 秋の近代化遺産一斉公開(予約制)
  • <堺市>
  • ●桜井神社拝殿開扉: 10月5日に近い日曜日(上神谷こおどり開催日)
  • ●大安寺本堂: 不定期(前回公開は令和4年秋)
  • ●高林家住宅: 不定期(前回公開は令和4年12月)
  • <和泉市>
  • ●泉井上神社和泉総社本殿: 1月1日から3日
  • <泉大津市>
  • ●泉穴師神社鈴門内: 元旦
  • <羽曳野市>
  • ●吉村家住宅: 春と秋に各2日程度
  • <熊取町>
  • ●降井家書院: 不定期(前回公開令和5年秋)
  • <岬町>
  • ●船守神社拝殿開扉: 10月14日・15日の秋季例祭期間中

兵庫県

  • <神戸市>
  • ●箱木家住宅: 毎週土日と祝日
  • ●船屋形: 春のさつき開花期と秋の紅葉時期
  • ●旧ハッサム住宅内部: 4月下旬から5月上旬、5月、10月、11月の土日祝
  • ●風見鶏の館屋根裏・地下室: 不定期(令和8年1月公開)
  • <姫路市>
  • ●姫路城各小天守内部: 不定期(前回公開は令和7年秋)
  • ●姫路城菱の門櫓内部: 不定期(前回公開は令和7年秋)
  • ●弥勒寺本堂開扉: 11月上旬のほていまつりの前後
  • ●円教寺大講堂・常行堂・金剛堂・開山堂内部: 5月の新緑まつり、秋の紅葉まつりの期間中に公開されることがある
  • ●十妙院: 秋の紅葉まつりの期間中
  • ●古井家住宅: 毎週土日及び祝日
  • <西宮市>
  • ●神戸女学院: 年間数回(予約制)
  • <尼崎市>
  • ●本興寺方丈・三光堂: 11月3日の虫干会・三光祭
  • <明石市>
  • ●明石城櫓内部: 3から5月(巽櫓)、9から11月(坤櫓)の土日祝
  • <たつの市>
  • ●堀家住宅: 春季及び秋季
  • <西脇市>
  • ●西脇小学校校舎: 春と夏に各一日
  • <丹波篠山市>
  • ●春日神社能舞台: 元旦零時の元朝能、四月第二土曜の春日能
  • <淡路市>
  • ●江埼灯台内部: 11月3日

奈良県


和歌山県


鳥取県


島根県

  • <松江市>
  • ●美保関灯台内部: 11月1日の灯台記念日前後、及び6月
  • <出雲市>
  • ●出雲大社八足門内: 1月1日から5日

岡山県

  • <岡山市>
  • ●岡山城月見櫓内部: 秋季に3日間程度
  • <高梁市>
  • ●備中松山城二重櫓内部: 春季及び秋季
  • <矢掛町>
  • ●旧矢掛脇本陣髙草家住宅: 毎週土曜及び日曜

広島県


山口県

  • <下関市>
  • ●功山寺仏殿開扉: 1月17日(初観音)、5月17日(観音大祭)

徳島県

  • <鳴門市>
  • ●福永家住宅: 初夏と秋に各1日

香川県

  • <高松市>
  • ●小比賀家住宅: 毎月第三日曜日
  • <善通寺市>
  • ●善通寺五重塔内部: 大型連休期間中
  • <琴平町>
  • ●金刀比羅宮表書院前庭: 毎年5月5日、7月7日、12月下旬の奉納蹴鞠
  • ●金刀比羅宮奥書院: 若冲展期間中(不定期、前回開催令和5年春)

愛媛県

  • <松山市>
  • ●松山城野原櫓、乾櫓内部: 8月及び10月

高知県

  • <香南市>
  • ●安岡家住宅: 奇数月(7月を除く)第4土日(雨天中止)

福岡県

  • <北九州市>
  • ●旧松本家住宅: 毎年11月上旬
  • ●部埼灯台内部: 毎年11月頃
  • <福岡市>
  • ●筥崎宮回廊内: 新年初詣期間中と9月12日から18日の放生会
  • ●福岡城多門櫓内部: 春季及び秋季の週末、休日
  • <うきは市>
  • ●平川家住宅: 事前予約制
  • <志免町>
  • ●旧志免鉱業所竪坑櫓内部: 毎年11月頃(予約制)
  • <みやこ町>
  • ●永沼家住宅: 第1・第2日曜日(4月~12月)

佐賀県

  • <唐津市>
  • ●高取邸非公開部分: 不定期(令和8年3月)
  • <嬉野市>
  • ●西岡家住宅内部: 毎週日曜日及び祝日
  • <多久市>
  • ●多久聖廟内部: 4月18日と10月の第四日曜(春季及び秋季の釈菜)
  • <有田町>
  • ●旧田代家西洋館内部: 毎週土日及び祝日

長崎県


熊本県


大分県

  • <日田市>
  • ●草野本家: 雛祭り、端午の節句、祇園祭、天領祭りの時期
  • <宇佐市>
  • ●宇佐神宮本殿: 不定期(前回特別拝観令和8年5月)

宮崎県

  • <延岡市>
  • ●日高家住宅: 不定期(前回公開令和7年11月)
  • <日南市>
  • ●鞍埼灯台: 不定期(前回公開令和7年11月)

鹿児島県

  • <霧島市>
  • ●霧島神宮本殿: 5から6月、10から11月に各数日(予約制)

沖縄県

  • <那覇市>
  • ●新垣家住宅: 毎週金土日及び祝日
  • <宜野湾市>
  • ●喜友名泉: 随時(1週間前までに要予約)
  • <久米島町>
  • ●上江洲家住宅: 不定期(前回公開令和5年11月)