あさが来たネタバレ・あらすじ　 25週　150話「誇り高き人生」

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あさが来たネタバレ・あらすじ　 25週　150話「誇り高き人生」

新次郎の体調に関する、あさの不安は、日に日に増していくのでした。

[主題歌　AKB48の「365日の紙飛行機」挿入]

[ナレーション]
明治36年。
２年前の恐慌を乗り越えた加野銀行の預金高は、右肩上がりに増え続けていました。
また淀川生命も、飛躍的に契約を伸ばしていきました。

榮三郎＞「今ある終身保険、養老保険、開運保険の他に、生存保険は男子修業、女子結婚に分けたらどないだすやろか？」
平十郎＞「へえ、品目が増えると、契約が取りやすくなります。いいと思います。」
榮三郎＞「うん。」

あさ＞「はぁ…。見とくなはれ、これ！」
新次郎＞「ん？ …『とかく女学生の堕落は、梅に鶯のごときもの』て。」
あさ＞「まるで街で学ぶおなごの事を、堕落の温床みたいに書いてありますのや。もう、みんなあないに頑張ってるいうのに！」
新次郎＞「ほれ、あさが怒ったかてしょうがあれへんがな。」
あさ＞「そやけど、悔しおます！」
新次郎＞「へえへえ。ほれ、よちよち、よちよち。」相変わらずあさのほっぺたを摘まんでからかう新次郎です。
あさ＞「もう、子供やあらしまへん！」
新次郎＞「ハッハッ…。」
あさ＞「そやけど…おおきに。」
新次郎＞「うん。…で、今日は、日の出の学生さん達どないしましたのや？」
あさ＞「ああ、みんな内国勧業博覧会見に行きました。ほら、今、色電球が、きれいだすやろ？」
新次郎＞「おおっ、あっこの茶臼山なんかなぁ、ちょっと前まで、キツネやタヌキもいてて、さみしいとこやったのになぁ。」
あさ＞「はぁっーそないゆうたら、江戸の時分の夜は、暗おましたなぁ。旦那様が、こう…こないしてちょうちんで照らしてくれはって。」
新次郎はあさの肩を抱いてちょうちんを持つ手振りをして言いました。
「２人でなぁ、こないして歩いてなぁ。はぁ、懐かしなぁ。」

和歌山では、藍之助が家業を心配して、やはり、和歌山へ帰って来ようと申しますが、
はつは、それを許しませんでした。
はつ＞「おおきにな。うちはもう大丈夫や。山かてなぁ、半分売ったかて、かましまへんのや。
一家みんなで、身の丈に合うた暮らししたら、それでええのや。みんなで笑て暮らせたら…それで十分だす。
あんたは、立派なお商売人になりなはれ。」
養之助＞「せや。行ってええのやで、お兄ちゃん。お互いええとこ、お父ちゃんに見せちゃあろ。」
はつは「そうだす。みんな、あんたがやりたい事に向こで頑張って欲しいて、そう願てます。
うちもや。なぁ？旦那様。」と惣兵衛の位牌に呼びかけました。

白岡家では千代が急に産気付きますが、
その頃あさは、東京の日の出女子大学で講義していました。
「え～本日は、成澤先生が、皆さんの前でお話をと言うてくれはりましたので、一つ、お話しさしてもらお思います。
先週出ました、この新聞の記事読みましたか？東京で学ぶ女子学生がこのような書かれ方をしてる事は、私は心外でなりません。
この大学校に、ここにあるような、堕落した学生がいてるやなんて決して思いませんけど、
それでもここで学ぶ者は、己の行いにもっと深う責任持たなあかんのだす。
『ああ、女子大学校なんて、あない立派な建物や、理想を持ってても、ちょっとも実が上がれへんのやなぁ。
やっぱり女子高等教育なんて意味ないなぁ』やなんて思われたら、決してあかんのだす。」

この時、宜の隣の席にいた女子学生が「話長いなぁ～。」と小声でぼやきます。

あさ＞「成澤先生も絹田先生も、女子教育のために、身を犠牲にして働いてくれはりました。
私が望む事は、誠実に日々を過ごし、勉学にいそしむ事だす。あなた方の行い一つで、
たちまち世間からの信用を落とす事を、お忘れになりまへんよう！」

「はっ。いけ好かない傲慢おばさんですこと。」
[ナレーション]
この学生の名前は、平塚明（はる）。のちの、平塚らいてうです。

あさ＞「すんまへん。ちょっとも一つやあれしまへなんだなぁ。」
成澤＞「いいや。感謝しています。女子学生を前にあれだけはっきりものが言える女性はあなたしかいません。」
亀助＞「そやけど、あないズバズバ言うてたら、若い子達に、嫌われてしまいまへんやろか？」
あさ＞「うちは別に、自分が好かれようが、嫌われようがかましまへんのだす。
うちはただ、せっかく出来たこの大学校やその学生を、もっと世間に認めてもらいたいだけなんだす。」
成澤は笑顔で頷きました。
ここへ、宜が走って来て、千代が産気付いたとの連絡があった事を知らせます。

亀助と、あさは「えらいこっちゃ。」と言いながら、急いで東京から帰って来ました。
あさが家の中に飛び込んで「千代はどない？」と外で待つ新次郎、うめ、啓介らに尋ね、
啓介が「お母さん。それがまだ…。」と答えた数秒後に産声が聞こえました。

生まれたのは女の子でした。
あさがずっと抱いたきりでいるので、新次郎が気を遣い「あさ。啓介さんに抱かしたげ。」と声を掛けました。

出産してみて初めて、母の有難みがわかった千代でした。

「お父さん、どうぞ。」と、啓介から赤ちゃんを渡され、初孫を抱く新次郎は
赤ちゃんを抱くと、しみじみと顔を見つめ「はぁあ…有り難いなぁ。なんて美しいのや。」と微笑んで申しました。
すると、たちまちのうちに雨音が聞こえ、新次郎が嬉しい時のお約束の雨が降ったとあさは思いました。
あさ＞「また雨や。」
新次郎＞「ほんまやな。」

榮三郎＞「三ツ割制度？」
平十郎＞「あの、近江商人の、伊藤さんが実行した制度ですね？」
あさ＞「そうだす。その制度やったら、利益が直接お給金に響きます。店の者も、経営の一端を担う覚悟が増すやろ思て。」
榮三郎＞「うん。そらぁ励みにもなりますわな。いや、お姉さん、孫まで生まれたいうのに、よう働きますなぁ。」
あさ＞「やぁ、ほんまは、ずーっと見てたいんだすけどなぁ。」
啓介＞「今は代わりに、お父さんがずーっと面倒を見ながら、名前を考えてくれてます。」
榮三郎＞「あはっ！お兄ちゃんらしいわ。」

この時、啓介が、一人ずつに配った用紙に書かれた文章を眺めて、
あさが「こら、何だす？」と尋ねますと、
平十郎が「へえ、お医者さんに作って頂きました。病気の初期症状には、こういうものがある。
保険に入る前には、きちんとお医者さんに診てもらわなあかんいうて。」
あさは、そこに書かれてあった、食欲不振と味覚障害の二つの項目に、新次郎の様子が重なります。

ゆえにあさは、寝所で赤ちゃんの名前を考えていた新次郎のところに行くと
「旦那様。うちと一緒に、病院行っとくなはれ。どうか、お願いします。」と平伏して頼みます。
新次郎は、少し困って、そんなあさを眺めていましたが、やがて「うん…分かった。ほんなら行こか。」と、
最後には笑顔で言いました。

あさが来たネタバレ・あらすじ　 25週　151話へ続く。

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