お客様から聞いた
残念な住環境獣害防除業者の話
先日、兵庫県宝塚市で
ニホンテン(以下:テン)防除施工を
4日間で終えた後にお客様から、
次のような話をお聞きしました。
実はアスワットに依頼する前、
他業者に住環境獣害防除
(以下:住環獣防除)を依頼。
1時間弱の見積調査の後、
住環境害獣(以下:住環獣)に
よって荒らされた天井裏の写真を
見せられながら説明を受けた。
その業者の説明を
要約すると以下の通りです。
- 侵入害獣は「イタチ」で
子供を生んで大変なことになる
(実はテンだったんですけど…)
- 煙や薬剤で
追い出した上で侵入口を塞ぐ
(動物が中にいたのか、
追い出たのかどうやってわかるの?)
- 戻ってくる場合に
備えて忌避剤配置と
マーキング消し剤の散布
(穴塞ぎしたら
もう侵入出来ないから
そんな薬剤必要ないでーぇ!)
- 菌やウイルス、害虫対策に
それぞれ特殊な薬剤を噴霧
(お客様に被害がないのに?
本当に噴霧するだけで
菌やウイルスを無効化できる
薬剤って存在するの?初耳や!)
- 施工は1日で終わる
(アスワットは2名で
4日間。私たちは仕事が
できないポンコツ野郎ですか?)
- クチコミ(こちらが用意した)を
投稿してくれたら値引きする
(その行為、Googleポリシー
違反ってご存じ?)
- 保証は別途お金がかかるが、プロが
施工するので要らないと思う。
(お客様は保証の追加金額が
高かったのでやめた)
(それって保証をつけさせない
誘導作戦ですよねぇ…苦笑)
その場で施工依頼をしたが、
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住環境獣害防除業界の現状
世間では
私たちの仕事をゴキブリや
ネズミ駆除に代表される
ペストコントロール業者
(以下:PCO業者)と
混同されがちですが、
実は防除概念・手法など、
仕事の中身はPCOとは
全く異なり似て非なる仕事です。
それに加えて
約60年ほどの歴史を持つ
PCO業界とは違い
イタチなど住環獣が
住宅の屋根裏に侵入するなどの
被害が本格的に広まってきたのは
ほんの15年前ほどの
まだ浅い歴史の業界。
そのため
明確な防除ノウハウが
確立できていない未成熟な職業だけに
国内でこの職業に携わる者以外、
仕事内容の善し悪しをジャッジできる
第三者機関や専門家が存在しません。
それゆえに最近は
知識や技術が
乏しいにも関わらず、
お客様の「わからない」を
巧みに利用しながら
プロフェッショナルを名乗り、
結果が伴わない
施工を高額費用で行う
悪徳業者の温床化。
それらによる被害者が
年々増加の一途をたどっている
悲しい現実があります。
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プロフェッショナルとは?を探る
さて先ほどから
お客様の話にも繰り返し
出てきた「プロフェッショナル」
(=プロ)という言葉。
巷でもよく耳にしますが、
改めてプロフェッショナルとは
という問いにきちんと説明できる
人は多くはないと思います。
経営コンサルタントの
波頭亮氏は自身の著書、
プロフェッショナルを
「高度な知識と
技術によってクライアントの
依頼事項を適える
インディペンデントな職業」
と定義。
その要件として
- 高い職能を要すること
- 特定のクライアントに対する
問題解決型のサービスであること
- インディペンデントな立場であること
とした上で、
先の三要件と同時に
プロフェッショナルの
本質を理解しなければならない
と述べ、
その本質を
以下のように説明しています。
(詳しくは先にご紹介の
著書をお読みくださいね)
プロフェッショナルの本質とは、実はプロフェッショナルという言葉自体に隠されている。プロフェッショナル「professional」という言葉は、「purofess」という「宣誓」を意味する言葉からきている。つまりプロフェッショナルとは、その職業に就くのに際して神に誓いをたてなければならないほどの厳しい職業なのである。
【中略】
とはいえ、通常の人では持ち得ないような高いレベルの職能を持つ人であれば、それを使って金儲けをしたい、それを使って社会的にのし上がりたいと思ってしまうのも人間としてまた自然な姿であろう。
だからこそプロフェッショナルには厳しい掟が課せられている。
【中略】
“医学の父”ヒポクラテスが同時に“プロフェッショナルの祖”ともみなされているのは、彼が弟子達を一人前の医師として認めるに際して彼らに誓わせた「ヒポクラテスの誓い」に由来する。ヒポクラテスの時代以前にも医者は存在したが、彼が「ヒポクラテスの誓い」によって医者としての掟を定めたことこそがヒポクラテスを“プロフェッショナルの祖”たらしめたのである。
この「ヒポクラテスの誓い」には、正しく医者であるための、即ち正当なプロフェッショナルであるための掟が七ヶ条にわたって示されている。その中でも例えば、
・患者の利益を第一とする
・男と女、自由人と奴隷とを差別しない
・患者の秘密を守る
という項目などは、全てプロフェッショナルな職業に共通する掟として現代でも全く同様に尊重されているのだ。
以上のようにプロフェッショナルは職業の形態としての三要件に加えて、「purofess」という語源が象徴する厳しい使命感と掟を背負ってこそ、真の意味でのプロフェッショナル足り得る。プロフェッショナルとは何かを知るには、形式としての要件定義のみではなく社会的役割や職業の本質まで理解しておくことが不可欠なのである。
波頭 亮 著, 『プロフェッショナル原論』, ちくま新書, 2006年,
より引用
なるほど、
先の三要件に当てはまるような
圧倒的な職能と立場を保持する者
(プロフェッショナル)だからこそ、
それを利用し利益を優先した
仕事をすることは容易い。
しかし
その誘惑に負けることなく
自分を律して(使命感と掟)
必ず依頼人の問題を取り除き
結果を出す者こそ
真のプロフェッショナルと
いえるのだと
自分なりに解釈しました。
それでは
先にご紹介した住環獣防除業者。
侵入住環獣の誤認、
再侵入の問題解決より
利益優先の対応、
契約書を盾に逃げきる姿勢など、
プロフェッショナルたる
三要件など当てはめ比較する
ことすら無駄に感じるほど
プロフェッショナルからほど遠い。
そもそも
プロフェッショナルの大前提である
「高度な知識と技術」など彼らに
持ち合わせていないはずですが、
業界内にこのような業者が
数多く存在することが出来るのは
私たちの仕事がニッチかつ、
未成熟な業界である不透明な部分が
都合よく隠れ蓑となり
業者の技量を偽ることができる現状が
大きな要因となっていると思われます。
住環境獣害防除業がプロフェッショナルな職業
であることの自覚と周知の重要性
このように世間では
ダーティかつ3Kの仕事の
イメージが定着しつつある
住環獣防除業界ですが、
少なくとも私は誇りある
プロフェッショナルな仕事であるし、
そうであらねばならないと
思っています。
私たちの仕事は
先人がいない中で
防除概念を作り上げる
ところから始まり、
住環獣や害虫の防除に
関する知識や技術はもちろん、
侵入口封鎖時に建物を傷めない
建築の知識と技術、
そしてお客様へ安心をもたらす
丁寧な接客技術など、
いくつもの幅広い
専門的な知識や
技能を習得した上で、
被害あるお客様宅に伺い
長時間の綿密な調査に臨む。
そして、
お客様に理解して頂けるよう
解りやすく丁寧な説明をした上で
2~3時間かけて20ページほどの
見積報告書を作成し、提出。
施工に至っては
自分たちが長年培ってきた
独自のノウハウを駆使し
常に高所からの転落や熱中症、
感染症など過酷な環境や
大きなリスクを背負いながら行い、
ご依頼頂いた
お客様のために
住環獣の建物への侵入を
阻止するという結果を必ず出し、
その担保として
5年間の保証をつける。
このように
本気で取り組んでいるならば、
インテリジェンスから
ワーカーまで幅広い分野の仕事を
全てハードワークにこなしきる
能力を保持する者しか携われない。
すなわち、
他のプロフェッショナルな
仕事と比べてもなんら遜色ない
胸を張れる職業なのです。
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現時点でも全国でアスワットと同様
もしくはそれ以上の想いで仕事に
臨んでいる業者さんもいるはずですが、
私の知る限りほんの一握り。
せっかく
プロフェッショナルたる業者が
活躍できる土壌があるにもかかわらず、
先のような悪徳業者が
今以上に増え続けることになれば
近い将来、
悪貨は良貨を駆逐するごとく
そのような業者たちの荒波に
飲み込まれてしまうのではないかと
懸念しています。
そして
そうならないよう
これからの課題として
真の住環獣防除の
プロフェッショナル達が
集える場の組織化と
それを目指す後進の育成が
重要だと改めて思いました。
2025年、
アスワットの後半戦に向けて
早いもので2025年も
2/3が過ぎようとしています。
今年は各地で例年にない
早い梅雨明けと猛暑に見舞われ
世間では加速する温暖化の影響だと
騒がれています。
(私は懐疑的に見てますが…苦笑)
私たち
住環獣防除業は繁忙期の
大半が梅雨から夏期に含まれるため
気候の影響が多少なりとも
あるのでは?と心配していましたが、
それも杞憂におわり
おかげさまで
例年通りの忙しさに走りまわった
前半戦でもありました。
但し、昨年にも増して
冒頭に紹介したような
悪徳業者によるトラブルを
お客様からお聞きするたびに、
気象など
外的要因ではなく
不本意な
内的要因による影響によって
ますます世間から
信用ならない業界だという
イメージダウンを
懸念するとともに、
加速するイメージダウンを
どのように食い止めれば良いのか。
私たち業界の喫緊の課題です。
アスワットは昨年末の
ご挨拶ブログでも書いたように
昨年までの3年間という時間を
かけて無駄なモノを
そぎ落としながら
次に打って出る力を
少しずつ蓄えてきました。
今年はその蓄えたものを
どのようにより良く加工して
世の中に打って出るのか。
ここですべてを
明かすことは出来ませんが、
その中には前述に問題提起した
課題についての施策として
「私たちの仕事を
お客様に理解していただくこと」
そして
「アスワットの理念に
賛同して頂く仲間づくり」
というテーマも含まれており、
来年に何とかスタートできるよう
後半戦は通常業務とともに
課題解決に向けて
全力で取り組みたいと思います。
ご縁ある皆さま、
どうぞ変わらぬご支援を
賜りますようお願い致します。
尚、毎年前半戦終わりに
自身の頭の中の整理と
後半戦にむけて立ち止まり、
襟を正す意味も含めて
このブログを書いています。
長文かつ退屈な内容ですので
最後までお読みいただいた方は
皆無でしょうが、
もし根気強く最後まで
お付き合い頂けたのなら
とても嬉しく、
心より感謝申し上げます。
まだまだ暑い日が続きます
皆さまどうぞご自愛下さい。
2025年08月08日
本社事務所にて
これを読めばアスワットの考え方がわかる!![]()
【アスワット前半・後半毎のご挨拶を一挙掲載!】
起業当初から現在までの成長と考え方が見て取れますのでお暇の方はご覧ください!
2024年の終わりに害獣防除業の現状とアスワットこれからを語る
2023年のアスワットの前半戦を終えて頭の中を整理してみました。
2022年の締めくくりは、出町ふたばの豆餅とアスワットの今後を語る。
2022年もあと4か月を残し、害獣防除業界とアスワットの今後を考える。
令和3年をあれこれ振り返って考えたこと。「害獣防除業者・アスワット」年末のご挨拶。
2021年、害獣駆除業者・アスワットの前半を終えて感じたことと、夏季休暇のお知らせ。
未曾有の年、令和2年を振り返って。「害獣防除業者・アスワット」年末のご挨拶。
害獣防除専門業者・アスワット 令和2年夏季休暇のお知らせ。
令和元年、害獣駆除専門業者『アスワット』の年末ご挨拶。
【令和元年夏】ブログ「アスワットの奮闘記」の引っ越しと夏季休業のお知らせ
2018年の年の瀬に。
【2018年夏】アスワットの夏季休暇のお知らせと、休暇前に思うこと。
2017年の終わりに想うこと。
【2017年夏】これからのアスワットの考え方とお盆休みのお知らせ。
2016年 アスワット年末のご挨拶。
2015年、今年もお世話になりました! アスワット年末ご挨拶。
2014年もアスワットを応援していただきありがとうございました!
【2014年夏】 アスワットの近況と夏季休暇のお知らせ
【2013年末】 アスワットを今年も応援していただきありがとうございました!
【2012年末】 ねじをまく。
【2011年末】起業した年のしめくくりは。
【起業最初の記事】害虫・害獣駆除業者 アスワット(ASWAT)です。
アスワットのこれまでの取り組み![]()
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害獣駆除専門 アスワット テレビCM![]()





























































































